魔法科高校の“劣等生” 作:ちゅうにびょう
始まり
酷く、視界が暗い。
「嗚呼」
空が、歪む。
「あぁ」
空間が、軋む。
「また、負けてしまった」
これが剪定事象というものなのか、と彼は独り言ちる。
目の前に、罅が入り、そして、割れ、て ──────
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ここは聖杯のどこか。そこには二人の人影が見える。
一つは青年の、もう一つは女性のもののように見える。
「わざわざ聖杯の力を使ってまで私を連れてきて、一体どういう要件だ?」
「いやぁね?俺も働きたいわけじゃあなくて。抑止側から接続されて頼みごとができたのよ。」
「ほう?」
「なんでも数ある世界線のうちの一つに不具合が起きてるんだと。もともとその世界線は続くはずだったのに、それを世界は剪定事象として摘み取ってしまった。その修正はできたもののキーパーソンの魂がどこをほっつき歩いてるのか分からんと。そこでアンタだ。門番であるアンタに影の国の門を開いてもらいたいのさ。」
「……まぁ、必要以上に干渉しないというのなら許してやろう。して、どいつのだ?」
「よし、じゃあ今からいう奴は任せたぜ。衛宮士
それから彼はつらつらと名前を読み上げていく。いくつか彼にとって聞き覚えのある名前も聞こえる。だが唐突に彼の声音が変わる。
「これで最後なんだが、
「?どうした」
「いや、聞いたことねえ名前だなと思ってな。どの世界線でも鍵となる人物はあまりかわらねえ。だからこそ聞き覚えのある名前が挙がるモンなんだが。……ふぅん、なるほどね?」
「…それで?頼みごととやらが終わったのなら私は居城に戻りたいのだが?」
─────────まぁ、待てよ────
彼はとても、それはそれは黒い笑顔で彼女に話しかける。
「この、“雅ノ”とかいうやつについてってみちゃどうよ?アンタ死にたいんだろ?こいつなら、あるいは、な?」
──────────────────ほう?
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「おはよう。士朗おじさん、凛おばさん。お寺は今空けているんですか?」
「おう、おはよう。お寺には彼女たちがいるよ…おじさんはやめような?5歳しか離れてないんだし。なぁ、遠阪。……と、遠阪?」
「………ッ!おばさんいうなあああああ!」
「よし逃げるんだ玲君」
「はい」
元気な、それでいて大人びた少年の声と男性女性の声が朝の町に響く。
少年は持ち前の体力と身体能力を利用し、お寺へと続く階段を駆けあがる。
息を乱すことなく彼は入口へ向かう。
「……っふうー、よし、今日も指導、お願いします。
────────────────スカサハ師匠」
「────────────────ふん、いつも通り厳しくいくぞ」
後半の二人の口調、態度に違和感を感じる方がいらっしゃるかもしれません。
その場合は、どしどしコメントにてお待ちしております。
……もちろんふつうのコメントもネ!