異世界転移なのに神様から貰ったスキルが全然チートじゃないんだが 作:みん/みん
白い光に包まれた俺は、気がつくと一面緑の草原の中にいた。
(ここがアトラか。周りを見た感じだと緑が多いな。というか、こんな何もないところに転移させられても困るんですが……。マジでどうすればいいの……?
どうして良いか分からず、辺りを見回すと、そこにはカバンと手紙が置いてあった。
ここに手紙が置いてあるということは多分、この手紙を読めということなのだろう。何をすればいいかわからないこの状況ではとても助かる。そして俺は手紙を読んだ。
『佐藤君へ
今この手紙を読んでいるということは、無事アトラに転生できたんだね。よかったよ。
ただ、いきなり何もないところに転生させてしまったから、何をすればいいかわからないよね。
まずは『ステータス』と念じて欲しい。念じると自分の情報が見えるから、今の自分の力を知っておくと良いよ。本題はその後に伝えるから』
(なるほど。この世界では自分の力をある程度把握することができるんだな。その機能地球にも付けてくれないかな)
そんなことを考えながら『ステータス』と念じる。すると頭の中に文字が浮かび上がってきた。
名前 佐藤空
レベル 1
性別 男
種族 人間
スキル なし
固有スキル 《真実の眼Lv1》《瞬間記憶Lv1》《ご都合主義Lv1》
称号 転生者 残念な最期
(なるほど……これが俺のステータスか……っておいっ!! 何だよ『悲惨な最期』って!! 確かに死に方は残念だったかもしれないけれど、称号にしたらダメだろ!!)
今度ルナに会ったら文句の一つでもいってやろうと心に誓った空だった。
(そういえば、手紙には本題は後でって書いてあったが、ルナはどうやって俺に本題を言うんだ?)
すると、突然頭の中に聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「ヤッホー!! 佐藤君きこえてる? ルナだよルナ!! もうステータスの確認はすんだよね? じゃあ、今から本題を説明するね」
その声の主は神様のルナだった。
「あ〜ルナか。っておいっ! どうなっているんだよ。俺の称号に『残念な最期とか書かれているんだが、バカにしているのか!!」
「あっ、言い忘れていたけどこれは僕の方からしか声は送れないから。もしも、称号に変なものがあって、それを取り消せとか文句言われても僕の耳には届かないからね」
本当に一方通行の連絡なのか怪しいくらいに、こっちが考えていることを当てているルナに対して、少し不信感を抱いたが仮に聞こえてもどうにもしてくれなさそうなのでここは素直に諦めた。
「それと本題なんだけど、この世界には『人間』『亜人』『魔族』の3つの種族があるんだけれど、今この3つの種族が戦争をして、どの種族が一番かきめようとしているんだよね。
僕はどの種族が優れているかなんてどうでもいいと思っているけれど、自分の世界の子達が殺し合いをするのは出来れば避けたいんだよね。だから、君には3つの種族の架け橋になってもらいたいんだ。そのために強力なスキルも与えたんだからしっかりと頼むよ!
スキルの能力が知りたいときは、頭で強く念じればわかると思うから。それじゃあよろしくね。そ ら く ん♡」
なるほど。そう言う理由で俺はここに転生されられたわけだったのか。物凄く大変そうな内容だったが、要はみんな仲良くハッピーエンドになれば良いわけだな。まあ、何とかなるだろう。
「そうそう、言い忘れてた。その足元に落ちているカバンは『異次元バッグ』といって別の次元に物を入れるから、ものすごい量の物を入れることができるアイテムだよ。一言で言うならドラ◯もんの4次◯ポケットだね。
それとここを南に行ったところに人間の町があるから、まずはそこに向かうことをオススメするよ」
ルナがさっき言い忘れていたことを教えてくれたが、俺にとってはこっちの方がずっと大切だった。いや、だってこのままだと依頼達成どころか、飢え死にだしね。流石に2回も死にたくない。そういうことなので俺はまず、町を目指すことにしたーー。