「なるほど。私が来る前にそんな事に」
全てを聞いた楓は再びDUKWに背中を預けた。
「それで、貴女はこれからどうするつもり?」
「とりあえず、学園祭が終わったら墓参りに行くつもりです。学園祭中は担当医の言うとおり、来てくれるお客さんのこともあるので明るく振舞いますけど」
上空には航空部が体験搭乗として飛ばしているレシプロ機が通り過ぎていく。
「飛行機も良いが、そっちの体験搭乗はどうなっているの?」
「やってますよ。この時間ならコメットが走ってますね。毎年、トータスとかT28、29は人気なので並ばなければいけないので。何か乗りたいのでもあるんですか?」
私は楓に聞いた。
「池田、私はシャーマン・カリオペに乗りたいな」
「ありません。ファイアフライやクロコダイルならありますが。DDは、ちょっと問題が発生しまして」
そう言うと、シャーマンDDが18トンハーフに牽引されていった。渡河中にエンジンが止まり、更に浸水が発生して操縦手が死に掛ける事故が起こっていた。
「その為に、持って来たのよ。線路走れないから時間掛かったけど」
そう言うと、校門から一台のドラゴンワゴンが入ってくる。トレーラー部には確かにカリオペが載せられていた。
「ま、派手に撃ってあげて!!」
楓がそう指示すると、ロケットランチャーから次々と発射された。それは飛翔最中に派手に爆発し、低空花火となった。
「や、やめて!!」
「きゃははは、最高」
「大河原さんの賑やかになるってこれのこと!?」
「は~~、気分良いわね」
「こっちは鼓膜が破れそうでした」
明らかに正規品よりも発射数が多いロケットランチャーから放たれた花火弾で周囲には火薬独特の臭いが立ち込めていた。
ドラゴンワゴンは耳を抑えながら誘導する誘導員の指示に従って移動した。そのまま追い出してくれればいいのに。
「それで、本当に何しに来たの?。来てと言ったけど、まさかこんなサプライズをする為だけに来たんじゃないでしょ?」
「ん~~、どうせならお客さんに総火演を見せようと思って」
そう言って楓はDUKWに積んでいる無線機を掴んだ。
「こちら楓。準備完了」
『了解。良い仕事しますよ』
無線からそう返信があたと同時に上空に派手な塗装のP40とP47、P51が現れる。尾翼には鼎巻組と描かれている。
「まさかとは思うけど」
「そのまさかね」
その瞬間、落下音が聞こえてきて近くに着弾した。
「どうせなら派手な模擬戦の方が面白いでしょう?」
「そんな企画書出してないよ」
「細かいこと言ったら負け」
校門から次々と戦車が入ってくる。M3、T26E4とこの前の戦いのときに居た戦車からファイアフライやM6なども居た。
「さて、お客さんを楽しませないと」
派手に土煙を上げながら戦車が前進していく。
『こら~、池田!!。今すぐやめなさい!!!』
突然スピーカーから会長の怒声が聞こえた。その怒声に驚いたのか前進していた戦車ですら停車してしまった。
『当事者は直ぐに生徒会室に来ること。名指しはしません。皆の善意ある行動に期待する』
そう言って切られた。
「全く、面倒な事してくれたわね。会長、怒らせると怖いのよ」
「そのようね。何者にも動じない組長の親衛戦車隊の連中も停止したぐらいだし」
これのシナリオくれた人が鼎巻と舞阪女子で総火演をしようとして、そして会長を本気で怒らしてみてっとの提案があり。急遽話を2話伸ばすこととなりました。
本当は前回で終わっていた予定でした。