小説って、作者の分け御霊なのでしょうね。
カランカラン。
「おっ、香里ちゃん来たぁ」
奈緒が香里に気付く。
「もう、浴衣着せられるだけで疲れたぁ」
そう言いつつも嬉しそうな表情である。
「じゃ、行こっか」
そう言って僕と康多も含めた四人でお化け屋敷を目指す。
もう開始から三十分以上経っているのにすごい行列だ。
行列で並んでいる間、奈緒と香里は恋バナを咲かしているようだ。
僕と康多はお互いに「進め」を言い合っていたのだが。
突如、奈緒から聞かれた。
「広樹って、好きな人から話しかけられたらドキドキする?」
三人の目線が僕に集まる。
「う〜ん……。まあ、一目惚れだったらそうなるんじゃないかな……。僕の場合だとドキドキと言うより……」
途中で言葉を詰まらせた僕に康多が先を促す。
「言うより?」
「いや、なんでもない」
僕は嘘をついた。なんでもないはずがない。
話しかけられるのは嬉しいのだがそれが僕にとっては虚しくもあるのだ。どれだけ話そうとそれが初恋である限り……。まあ、話せることに越したことはないのだが。
そのうち、順番が回ってきた。
康多が百均で買ったお面をかぶってスタンバイする。
「康多、お前お化けにでもなるつもりか?『あ、お疲れ様で〜す』とか言って」
康多が笑う。
「ちょっとアルバイトしてこよっかな。月給何円やろうか」
月給も何も一ヶ月間もお化けになるつもりかい。
心の中で突っ込む。
僕ら四人はいざ出陣する。
康多が先頭、その次奈緒、三番目が香里で最後が僕だったのだが最初の方で寝そべっていた幽霊がふと気づくと後を付けていたのだ。
「おわわ。おばけにストーカーされたぁ」
と、つい言ってしまった。
三人が笑う。
その後も喋りながら進んでいると足元に転がってきた幽霊が!!端っこの方を歩いたため危うく幽霊の手を踏みつけるところだった。
それを言うと
「それ、私実際に踏んだことあるよ」
と奈緒が言う。
話を聞くと去年の夏祭りの時に怖くて踏みつけたとか。確かに今回も康多の背中をずっと掴んでいるような……。康多の後ろなのは、奈緒的には嬉しいのだろう。
外に出た僕らは暑いのでかき氷を買って食べる。
そして、花火の場所取りをする。
途中から同じクラスの他の男子と女子がやってきたので僕と康多はそちらと喋る。
暗くなってきたとこで腹ごしらえのためにたこ焼きを買う。家に帰ったらカレーがあるみたいだがお腹が減っているのだ。
大抽選会も終わり、いよいよクライマックスだ。
実行委員の人が、この町でも花火を上げたいという願いから毎年打ち上げられる500発の花火が夜空を彩る。
最後の五分間は動画をとって記念に残しておいた。
花火が終わってから女子二人が、一緒に写真を撮らないか、と言ってきたが康多が写真に写りたくないと、言ったため却下。
あのお面をかぶる勇気はあるのになぜだろうか。
今年の夏祭りは終わった。
そして思う。なんか、家族と来ていたときより楽しかったんだけどその分一人の時間も多かったなぁ、と。
はい。というわけで閲覧ありがとうございました(*ーー)(*_ _)ペコリ
さて、次回こそは進展があるかもしれませんね。
新seazonもあるかも!?
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ではまた次の作品でお会いしましょう。アディオス!!