というわけで通常モードに切り替えての「初恋は叶わない」です。
今回から広樹達が中学二年生という青い春真っ只中になります。これは……何かあるね〜?
さあ今回何が起こるかお楽しみに。皆さん、楽しんできてねぇ〜。
part1 ドキドキ!運命のクラス替え!!
「おはよぉ〜」
僕は康多とマッスーに伸び伸びとした挨拶を送る。しかし返ってきたのはかたや不機嫌そうな声、さらにもう一つは疲れ果てた声。
「はよう」
「ん〜、おはよ……」
康多はいつも寝不足なうえ、低血圧なので朝のテンションが低いのは分かるが、マッスーはいつも僕のように早寝早起きなはずだから珍しい。
「マッスーどうした?寝不足?」
そう聞くとマッスーはあくびを無理やり抑えて「グフッ」という音を出しながら答えた。
「そうなんだよ、まったく困っちゃうね。クラス替えってこんなに緊張するものなのか」
えっ、マッスークラス替え初めてなの?
「フランスはクラス替えないの?」
「他がどうか知らないけど、僕のところの小学5年間はクラス替えなかったよ」
「ん、じゃあ6年目はあったの?」
「いや、元々フランスは5・4・3制だから」
あっ、そういえばそうだった。フランスは小学校5年、中学校4年、高校3年と日本と少しずれているのだった。
「あれ、じゃあ中学の1年から2年は?」
「クラスが1つだった」
あら、それは悲しい……。まあそこから来るといきなり4クラスシャッフルされるというのはなかなか緊張するのだろう。しかも好きな人もいるしね☆
まあ、クラス替えを6回経験している僕でも緊張するけどね。
そしてクラス発表の時がやってきた……。
小学生のころは前学年の廊下の壁に貼ってあったが、中学校は誰が何組か先生が読み上げていくようだ。
下山先生が男子から出席番号順に読み上げていく。
「……康多、3組…………広樹、2組………マッスー、4組……」
あっ、先生もマッスーのことマッスーって呼ぶんだ。それにしても昨年度に引き続きどうしてこうもバラバラになるのだろうか……。
「さあ。問題は誰が香里と同じクラスになるかだね」
マッスーがニヤニヤしながらそう言って僕に近づいてくる。意外とポーカーフェイスはできないのか。
「香里は3組じゃない?」
僕が冗談めかしてそう言うとマッスーは慌てた表情で「それはやめてくれ!」と言う。
「広樹ならいいけど康多は香里と結ばれる可能性が高そうだからね」
「ちょ、地味に僕の事ディスってない?」
と答えてからハッとなった。康多は椰子乃と付き合っているのになんで香里と結ばれるという話が出てくるんだ……?それをマッスーに問うと「広樹にとってキツい話かもしれないけど……」そう前置いて話し始めた。香里周辺の恋愛関係の話を。
3月末に僕とか紗理奈とか広樹とかと花見に行ったじゃん?そんときの様子をたまたま──まあ僕はたまたまとは思わないけど──見てたらしくてね、春休み中に椰子乃が康多を呼び出したんだって。それでお互いにカミングアウトしてね。まず椰子乃が『3年前別れたときも同じ理由だった』ということ、そして康多は『椰子乃ではなく別の人を好き』ということを言って、別れたらしい。
え、康多の好きな人が誰なのかって?それがこの話をキツい話だよ。確証があるわけじゃないけど僕の予想では香里、そう思ってることを康多に電話で話してみたんだよ。そしたら『さぁね』ってさ。否定しないんだよ、怪しいよ。
「……ソースは……?」
僕は震えを隠して尋ねる。
「ソース……、あぁsourseのことか。椰子乃と同じ合唱部の人が見てたって」
滑らかな発音だ……。ってそんなことはいいとして。それが本当だったら……。
「2階行こうぜ〜」
別の人と喋っていた康多がやってきて3人で2階へ向かう。マッスーが別れ、康多が別れ、僕も2組の教室に入る。
「っ!!」
その瞬間、危うく叫び声を出すところだった。いや、さすがにこれは僕を褒めてほしいくらいだ。香里が目の前にいて卒倒しなかった僕を褒めてほしいくらいだ。なぜ香里が目の前で莉奈と話しているか、瞬時に考えて結論が出た。──そうか僕は香里と同じクラスになったんだ、と理解する。
「高城、おめでとー」
同じクラスになった椰子乃がそう言って小声で冷やかしてくる。僕は華麗にスルーして自分の席へ向かう。
放課後、康多とマッスーから手荒な祝福を受けた。まあ、良くない話はあるけど、同じクラスになれたというのは間違いなくいいことだ。今、この瞬間を喜ぼう。
どうも。1のマッスーと2の渕津は同じポジションですね〜。あとは椰子乃と矢野とか。広樹、康多、香里、奈緒は1も2も同じですからあれですけど、どんどん1と2が近づいている予感……。
まあどっちにしろ夏休みに追い越すんですけどね〜♪
では、明後日の「初恋は叶わない2」もお楽しみに!!