ソードアート・オンライン ~時を越えた青薔薇の剣士~   作:クロス・アラベル

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こんにちは、クロス・アラベルです!
今回から原作1巻のあのお話から始まります!
いよいよここまで来たか…って感じですね。
あと、前回のユージオの剣のお話ですが、あれはアストルフォの剣ではなく、チュルパン大司教の剣です…お間違いのないように…(´・ω・`)
確かにアストルフォの方がインパクトあるからちょっと誤解しやすいかもですけど…
本編はユージオ君が頑張って過去を変えたのだという事を実感出来る話だと思います。
では、どうぞ〜!


あれから____

 

 

 

ここは74層迷宮区、その8階。そこで今日も戦闘が行われていた。

相対するは片や盾と三日月刀を携えた蜥蜴人(リザードマン)の戦士。

片や黒いコートに身を包み、漆黒の剣(エリュシデータ)を持つ少年。

「ハァッ!!」

『ゲギャァ!?』

相手のソードスキルを軽々と受け流し、黒髪の剣士___キリトは素早く4連撃ソードスキル《ホリゾンタルスクエア》を放った。

全斬撃を受けて絶命しガラスが割れるような音と共に消えていく蜥蜴人。

「…ふぅ」

「お疲れ、キリト」

「おう」

彼の声をかけるのは亜麻色の髪の剣士____ユージオ。

「そろそろ帰ろう。ティーゼ達が待ってるからね」

「そうだな。まぁ…ユージオの場合、ティーゼとシャロが待ってるからだろ?」

「見破られちゃったかぁ…まあ、あの子の為にも早めに帰ってあげたいんだ」

「おーおー、ちゃっかりお父さんしてますねー」

「茶化すなよ、キリト…」

2人はレベリングを終えてユージオの自宅がある32層へと向かった。

 

 

 

 

 

 

「ねぇ、キリト。あれって…」

その帰り、74層の迷宮区を出てすぐのフィールドでユージオはある物を見つけた。

「なんだよ、ユージオ…!?あれって、まさか………ラグーラビットか!?」

ユージオが見つけたものとは、レアモンスターのラグーラビットだった。しかもそれが5匹も。

「モンスターってあんなに群れるっけ…?」

「いや、それは無い…と思う。多分レアケースか、バグか……まあ前者だろうな」

草むらに身を潜めながら2人がコソコソと話す。

「……どう思う、キリト。2人だけで全部仕留められるかな?」

「うーん……投擲スキルで仕留められるのにも限度がある。1匹ならともかく、5匹一気にとなると、難しいな」

「…でもラグーラビットはそんなにHPは高く無かった筈…投擲スキル、もしくは片手剣ソードスキルで行けると思うけど」

「何せ逃げ足が早いからな。ケリをつけるなら一瞬で決めなきゃな」

さて、2人は片手剣ソードスキルによる一掃を決めた。

「ウォーパルストライクでいいな」

「うん」

2人同時に構える。狙うはラグーラビット達の群れ、その両端にいる2匹。《ウォーパルストライク》なら射程距離も長くソードスキルの技後硬直もかなり短い。2人のレベルと俊敏のパラメータなら不可能ではない。

「……3…2…1…ッ!!」

そして、2人同時にソードスキル《ウォーパルストライク》でラグーラビット達の群れに突っ込んで行った。

 

 

 

 

 

 

 

「ただいま!」

「お邪魔しまーす」

32層のユージオとティーゼのログハウス。そこにキリトとユージオはラグーラビットを狩り終えて帰ってきた。

「お邪魔しまーす!」

「邪魔するぜ」

後に続くのはアスナとエギル。エギルは迷宮区のモンスターの落とした(ドロップ)アイテムを売りに行った時に、アスナもその時に会い、一緒に晩御飯を食べることに。

「あ!おとうさん!!おかえりなさーいっ!!」

「ただいま、シャロ!いーよいしょー!」

「あはははは!!」

帰ってきたと同時に駆け寄ってきてユージオを抱きしめるシャロ。ユージオは飛び込んでくるシャロを抱っこしてぐるりと一回転。

「凄いね…そんなに時間経ってないのにこんなに懐いて…」

「ユージオの人の良さってのがこの子にも分かるんだろうな。幸せそうで何よりだ」

改めてシャロの懐きように驚く二人。

「あれ?エギルおじさんとアスナおねぇちゃんもきたの?」

「ええ、シャロちゃん。ダメだった?」

「ううん!みんなでごはんたべるのたのしいからいいよ!」

「ふふ…ありがとね、シャロちゃん」

「えへへー…!」

アスナが頭を撫でると気持ちよさそうに笑みをこぼすシャロ。

「おかえりなさい、ユージオ。キリト先輩も。アスナさんとエギルさんもようこそ!」

「ごめんね、ユージオ君からメッセージで知らせてもらったとはいえ、急に来ちゃって…」

「良いんです。食べる人が多い方が作りがいがありますから♪」

皆で話しながらリビングへ。

「おかえりなさい、キリト先輩!」

「ああ。まあ、ここユージオの家だけどな」

「ユージオ、それで例の食材は…?」

「そうだったね。はい、これ」

ティーゼに催促されユージオはストレージの中からある食材を取り出した。どんっ、とティーゼが用意した銀のお盆にのる大きな肉塊。それが4つ。

「こ、これが……S級レア食材、《ラグーラビットの肉》…!」

「他にもお肉系の食材をいくつも見てきましたが、色合いも肉の密度も段違いですね…」

「しかも4つもドロップしたんだぜ!ちょっと声出たよ」

「うん、これで人数分何か作れるかい?」

「はい。今回は…シチューを作ります」

「そうよね。煮込む(ラグー)って言うくらいだもの!」

「イタリア語だったな。元々イタリアの郷土料理の煮込み料理のことを言ってたらしい」

「エギルって博識だよね…」

「ちょっと知ってるだけだ」

少し自慢げにドヤ顔のエギル。

「皆さん少し待っててくたさいね。多分、30分もあればできると思うので…」

「分かった。じゃあその間、シャロと遊んでるかー!」

「おとうさんもあそぶ?」

「もちろん、遊ぶよ」

「やったー!」

「私も遊びましょう!おままごとがいいかな?」

「わたし、けんのたたかいがいいー!」

「えっ…」

「大丈夫だよ、アスナ。それのために作ったペーパーソード(おもちゃ)があるから」

「…そう……よかった」

「よっしゃー!シャロ!今日こそ決着をつけようぞ…!」

「せきじつのうらみ、ここではらしてくれるー!」

「どこでそんな言葉覚えたんだ、嬢ちゃんは…」

 

 

 

 

「出来ましたよー!」

30分後、ティーゼとロニエが料理を終え、料理の乗ったお盆を持ってくる。

「じゃあ僕らも手伝おう」

「そうね」

サラダ、パンを添えてシチューをメインにした献立。やはり、シチューにかなり時間がかかったようだ。

「はぁ、はぁ、はぁ……やるな、シャロ…!」

「ふぅ、ふぅ、ふぅ……きりにぃも…!」

と、リビングではキリトとシャロが紙で作った剣を片手に肩で息をしている。

「こりゃいい匂いだ。流石は料理スキル完全習得(コンプリート)のコックだな。ユージオもさぞかし幸せな日々を送ってんだろう?」

「まぁね♪毎日楽しみにしてるんだ。シャロも残さず食べられるように料理してくれるし…」

「おかあさんのごはんはね、いっちばんおいしいんだよ!」

「そうだね、シャロ」

エギルにそう言われてユージオも少し頬を赤くしながら皿を手に取る。シャロもティーゼの料理を大絶賛している。

「わたしもはこぶのてつだうー!」

「ありがとう、シャロ」

シャロは自分の分のシチューを持って、ゆっくりとテーブルまで運ぶ。ユージオは飲み物とコップを持って行った。

「へぇ……これがS級レア食材を作ったシチューか…! 」

「温かいうちに食べよう」

「それじゃあ、いただきます」

「「「いただきます!」」」

準備が終わり、席に着いたみんなは早速、今宵のメインディッシュ、ラグーラビットのシチューを1口。

「……美味_______」

「美味しい……!」

「Excellent……!!こんな美味いのはここに来てから初めてだぜ!!」

「凄いや……肉が溶けていくみたい…!」

「んー!おいしー!!」

流石はS級レア食材を使った料理。いや、料理スキルフルコンプリートの2人が作ったからか。ここにいる全員の舌をうならせた。

そこからは皆、無言で手を動かした。

ものの10分後には全員が完食していた。(シャロ以外)

「いやぁー……美味かったな…」

「そうですね!私も、あんなに美味しくなるとは思ってませんでした」

「やっぱり料理するプレイヤーの料理スキルの熟練度にもよるんだろう。中々フルコンプはこのアインクラッドじゃいないからなぁ…」

「美味しかったわ。ありがとう、ロニエちゃん、ティーゼちゃん」

「いえいえ、私達もラグーラビットのお肉で料理出来るとは思ってなかったですから」

「喜んで貰えたら、なによりです♪」

みんな、ラグーラビットのシチューを堪能し、ご満悦だ。

「ごちそうさまでしたー!」

「はい、お粗末さまです。シャロ、お口にいっぱい付けちゃって…」

「?」

「こっちにおいで。拭いてあげる」

「はーい」

口の周りにシチューを付けて、満面の笑みで食べ終わったシャロ。その口をタオルで拭くティーゼ。まるで親子そのものだ。

 

「……あれから、1年半かぁ…」

「どうしたんだ、アスナ」

「ちょっと…感慨深くなっちゃって。あれから、そんなに時間が経ってたなんて、中々信じられないから」

「…まあ、アインクラッドにいる全プレイヤーが思ってることだろうよ」

「合計死者数は確か______」

「1700人くらいだったかしら。これでも驚異的な数字よ。普通なら、もっと犠牲者が出てもおかしくないのに」

「噂によると、半数以上が自殺者らしいぜ。アルゴからの情報だから、間違いないと思う」

1700人。

それが現アインクラッドにおける死者数だった。

ユージオの知るキリトの過去と比べれば半分以下である。要因として、キリト達がばらまいた情報などが、アインクラッド全土に知れ渡っていたこと。そして、ディアベルの死を防げたことにある。

現攻略組は今や平均レベルが100を超えるというまさに最強と言える集団だ。そして、攻略組の中でもルールは厳格に守られており、最低限のマナーはもちろん、中層域のプレイヤーや未だ下層で燻っているプレイヤー達への情報開示、ダンジョンやクエストへ挑む際の注意点やアドバイスなど含めて定期的に行われる攻略講義。それらのお陰であるとも言える。攻略会議には攻略組が付きっきりで教えこみ、死なない為の術を叩き込んでいる。

「_______あと、4分の1だな」

「おう。ゴールも随分遠かったが……見える位置に来たな」

「まだまだこれからよ。登っていくにつれて難易度は上がって、危険も増すでしょう」

「……きっと俺たちでクリアしてみせる。今まで死んでしまった1700人の為にも」

「下層で待ってる奴らの為にも、オレたちが踏ん張らねぇとな」

「確か、ボス攻略予定日って、3日後でしょう?」

「はい。それまでにボス部屋を見つけてボス突破への何が情報を見つけて…迷宮区はかなり攻略されてましたからね。もう、ボス部屋発見も近いんじゃないですか?」

「……必ずクリアしよう。俺達、攻略組で________皆で」

 

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