ソードアート・オンライン ~時を越えた青薔薇の剣士~ 作:クロス・アラベル
今回は短めになります。
その次のお話も早いとこ投稿できるとは思いますので、よろしくお願いします!
○
次の日。
キリト達一行は血盟騎士団の本部、その会議室へと来ていた。
「では、キリト君には約束通り。血盟騎士団に入団してもらう。異論は無いかね?」
「……ないよ。まぁ、負けたんだから煮るなり焼くなり好きにしてくれ」
「うむ、では、君の入団を認めよう」
決闘の結果、キリトは負け、ユージオは引き分けとなった。
キリトは約束通り、血盟騎士団への入団が決まった。キリトは嫌な顔を隠そうともしない。
「…ヒースクリフさん」
「どうしたのかね?ロニエ君」
「私も、入団させて下さい」
「ろ、ロニエ…?」
「……私としては嬉しい限りなのだが…良いのかな?」
「キリト先輩が入るのなら、私も入ります。キリト先輩を顎で使う、なんて無理ですよ?先輩のあつk……じゃなくて、先輩のことなら私か、ユージオ先輩しか知りませんから」
「…ロニエ、それって貶してるのか…?」
「キリト先輩のお世話は私がします」
「俺ってそんなに頼りないか!?」
「いや、頼り甲斐があるけど、頼り甲斐がないと言うか…」
「お前もかユージオ!?」
「…よかろう。ロニエ君、君の入団も認めよう。元より君も攻略組のキリト君たちに続くトップレベルプレイヤーだからね」
「……良いのか、ロニエ…?」
「私が決めたことですから、気にしないで下さい」
ロニエは頑として自分の意志を曲げようとしない。
「で、だ。ユージオ君に関してだが………ギルドへの加入は無しにしよう。何せ、引き分けだからね」
「ギルドへの入団も、僕への報酬も無しですか。まぁ、妥当ではあります」
「……君がもし、私に勝っていたら。何を要求するのか、気になるところではあるがね」
「……」
「では、あの決闘の後始末は済んだね。では解散としよう」
キリトとロニエは血盟騎士団に入団し、ユージオはそれを引き分けによって免除されたのだった。
○
「_____ギルド、か」
キリト専用の部屋を用意され、そこのベットに腰掛けるキリト。
服装は血盟騎士団の紅白に合わせたコートだ。キリト自身、白はあまり自分に合わないと自覚しているので、なんとも言えない表情だ。
「……なんで、ロニエまで…ロニエは自由なのに」
キリトは負けたのだからギルドに入団するのは分かる。だがロニエは無関係だ。決闘をした訳でもないのに、ギルドに入ったロニエにキリトは驚いている。
「…まぁ、いつまでもギルドに入らないでやってくのも限界があるのは分かってたけどさ」
どこのギルドにも属さないキリト達のスタイルはこのアインクラッドでは珍しくないが、やはり彼は攻略組。どこかのギルドに入ってより緻密な攻略方法を試すのも悪くはなかった。
元より、ソロプレイヤーではなかったものの、ワンパーティを貫くにも限界がある。
「先輩!失礼しますね」
ドアをノックして部屋に入ってくるロニエ。ロニエも同じく紅白柄の装備に早変わりしていた。
「…どうでしょう?似合ってますか…?」
「お、おう。似合ってる」
「ホントですか?ありがとうございます!キリト先輩も似合ってますよ!」
ロニエはちょっと顔を赤くするキリトに褒められて、笑顔になった。
「…ありがとな、一緒に来てくれて」
そして静かに、ロニエへ感謝の言葉を伝えた。キリトにとってはあまり血盟騎士団とはアスナ以外の人物とは交流したことが無い。言ってしまえばボス戦の時に少し連携したことがある、程度だ。
「それは言わない約束ですよ?」
「分かってたんだろ?俺1人入ったってギルドの亀裂を産むだけだって」
「亀裂なんかうみませんよ。ただ、先輩は意外と人見知りだってこの1年半で学びましたから」
キリトの感謝の言葉にロニエは不満そうに言う。
「私はキリト先輩の後輩です。傍付きです。私かユージオ先輩が居ないと本当にだらけちゃうんですから!」
「はは…反論できないな…」
自信なく笑うキリト。ロニエは顔を赤くしながらも、キリトの手を握る。
「_____私は、キリト先輩の味方です。もし先輩が道を違えようとするのなら、私が止めますし、助けます」
ロニエが優しく微笑む。ぎゅっと、キリトの右手を両手で包み込んで真っ直ぐな瞳はキリトを映していた。
「_________」
「決めたんです。後悔するのは、嫌ですから」
ロニエのその一言は、アンダーワールドでのあの事件。
セントラルカセドラルに連れていかれてしまった、その時の後悔と懺悔を思い出させる。
その戦いから帰ってきたキリトは自らを責め続け、自我を喪失し、ユージオは折れた
泣き崩れるティーゼを1番近くで見ていたロニエは_______もうあんな悲しい離別は見たくなかった。
「____ありがとう」
それをキリトは知らない。
けれど_____その言葉がキリトにとって、とても嬉しかったことに変わりはない。
少し照れながら、キリトも両手でロニエの両手を包み込んだのだった。