ソードアート・オンライン ~時を越えた青薔薇の剣士~   作:クロス・アラベル

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こんにちは!クロス・アラベルです!
さて、今回はキリロニのイッチャイチャを書きました!R-15ギリギリ…かな?
あのシーンの先を書くほど自分は勇気無いので…(白目)
そして、タイトル通り、あの子登場!
イチャイチャを書いた、と言いましたが、シリアスも入れてます。日常に垣間見えるシリアス……イイ
さて、では本編をどうぞ〜!


黒髪の少女

 

 

 

「……ん」

 

朝の7時前。

ロニエの設定したアラームは、軽快なリズムを刻みながらロニエに起床を促す。

「……ふあぁ…」

目を擦りながら目を覚ます。

隣に寝ているキリトは起きない。SAOのアラーム機能はその本人にしか聞こえない音でプレイヤーを起こす。元よりキリトはそこまで早起きが得意では無いのでたまに8時くらいまで寝ていることがある。

「………ふふ♪」

ダブルサイズのベッドに布団を被って寝ているキリト。ロニエにとっての日課はキリトが目を覚ます少し前に起きて、その寝顔を堪能することだ。キリトは最前線で戦い続ける生粋の剣士とは思えない程、その寝顔はあどけなかった。ロニエの弟達もこんな感じで眠っていた。今思えば懐かしい。ロニエにとってアラベル家は騒がしいものの、彼女にとってかえられない故郷なのだ。

 

しかして、このアインクラッドに来てしまったロニエは_____きっと、家族の元には戻れないだろう。

元より、この時間超越(タイムワープ)に巻き込まれてしまった人々は例外なく______死んでいるのだ。

これに関しては時間を超えてきた人達、ユージオやティーゼ、ロニエ、ユウキ達との会議でも多方そうだろうと納得したことだ。ならば____アンダーワールドにて死んでしまったロニエ達には、帰る場所が無いのも道理。彼女たちにとって_____その中でも、アンダーワールド出身の者達が1番恐れていること。それが、このアインクラッドを全100層のボスを倒しきり、この《ソードアート・オンライン》というゲームをクリアした後のことだ。

死んでいるはずのロニエ達に果たして。

帰る場所はあるのだろうか?

キリト達の住んでいる現実世界。そこにはロニエ達の肉体は無い。ロニエ自身は知らないだろうが、彼らは元々AIなのだ。それこそ現実世界に行く____もとい、現実世界で人として生活するには肉体が必要だ。が、人と同じものを用意することなど出来ない。アリスも仮初の身体____機械の身体を用意してもらってようやく現実世界で生活することが出来るのだから。

しかし。

ロニエ達は、一度()()()()()。そんな彼女らはこのアインクラッドが消えてしまった後。

一体、どこへ行くというのだろうか。

 

「_______っ」

考えるだけでも、頭がどうにかなりそうだろう。ロニエには重すぎる現実だった。

 

そんな暗い考えを振り払って、スゥっとキリトの髪を梳かす。

綺麗な、黒髪。

アンダーワールドの頃。近くにいるけれど、触れる事など無かった想い人が、自身の隣で無防備にぐっすり眠っている。

あの時は髪を触らせて欲しい、なんてそんな馴れ馴れしいことは恐ろしくて言えなかった。

1番嬉しかったのは______頭を撫でられる時か。

わしゃわしゃと、豪快に。それでいて、誰よりも優しい。

その手に撫でられるあの瞬間が何よりも幸せだった。

キリトは、ロニエ達傍付きと接するのに慣れておらず、しょっちゅう学院を抜けていたが、それでも______優しく接してくれたのは昨日の事のように覚えている。

それが______今や、逆に撫でる方になるとは。

人生、分からないものだなぁと思うロニエだった。

そして、無防備なキリトの寝顔にそっと…キスをして、ギュッと抱き締める。

 

「大好きですよ、先輩。私、今人生で1番幸せです…♪」

 

そう囁いた。

すると、気の所為か、キリトの身体が熱く感じる。

「…?」

そして、ふとキリトの顔を覗き込もうとすると____

「____ふぇ、!?」

逆に抱きしめられた。

「______ああ、俺も大好きだよ。ロニエ」

「__________〜〜〜っ!!!!!」///////

キリトにそう囁かれて____ロニエは顔を真っ赤に染めて、ボンッと爆発した。

「いっ、いつから____」

「…頭を撫でられた時ぐらいから、かな」

「うぅ……」///////

キリトは既に起きていたようだった。ロニエの、恥ずかしい独り言も聞いていたらしい。

「いっ、今のは忘れてくださいっ!!あれは、その…」

「アレは、何?」

「えっと、その、あのっ……!?」///////

「_________よし、我慢ならん」

「へっ?」

顔を真っ赤にして何とか言い訳しようとするロニエに、思う所が_______訂正、ムラっときたキリトはガバッとロニエを横に押し倒す。

「ちょっ、先輩!?」////////

「言い訳は無用だ、ロニエ。ちょっと今のは……ヤバイ」

「えっ、ちょっと待って下さい!まだ起きたばかりで朝食もまだ______ぁ」///////

キリトは問答無用でロニエの唇を自らの唇で塞ぎ、手を絡み合わせ______

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「____________ 」

「ご、ごめんって……俺が悪かった」

「____________ 」

「だ、だって、あんなこと耳元で囁かれたらさ………この通り、許してくれよ…!」

「……朝から1時間も…せ、先輩が私を求めてくれるのは嬉しい、ですけど……もうちょっとムードというか…」/////

「ごめん…」

あれから4時間後。

1時間もの_______に疲れ果てた2人は3時間ほど眠ってしまったようで、すっかりお昼の時間だ。

全く、若さというのは怖いものである()

「…じゃあ、お昼にしましょうか」

「ああ……朝飯食べてないから腹減った…」

「少し待っていて下さい。今用意してきますから」

ロニエはそう言ってキッチンへ。簡単にサンドイッチを作るようだ。

「先輩、今日はどこに出かけますか?」

「んー……そうだなぁ…大体のとこ行ったしな…」

キッチンとリビングで話す2人。

結婚してからというもの、色んな所へ出掛けて思い出に浸るようになった。この1年半もの戦いを______歩んできた道を、思い出すように。

第2層の放牧エリア、第3層のエルフの森、第4層の水の都、第17層の大海原、第34層の雪原、第47層の花畑etc.....

この5日間、新婚旅行三昧であった。

「……ホント、色んな所行ったもんなぁ」

「はい!すごく楽しかったです」

「……ンー、いや、一つあると言えばあるんだけどさ」

「どこですか?」

「ここだよ。この22層の森なんだけどさ…」

森?と首を傾げるロニエ。それも当然だ。この層はモンスターが出ないが故に攻略組もたった3日で次の階層へと登った。それにあれから何かいいクエストがあったかというとそうでも無い。女子同士の情報交換会でも観光地になり得るようなスポットはなかった筈だった。ロニエも、この層は平和で気に入っているが、欠点として何か主立った観光スポットが無い。ので、遊びに行くには少し頼り無い。

「ここって、観光スポットってありませんよね?」

「まあな、けどさ。最近噂がたっててさ。それが中々気になるんだよ」

「噂…?」

昨日村で聞いた話なんだけどな、とメインメニューからマップを開いて可視化し、ロニエに見せる。

「ここ」

「…何の変哲もない森ですけど…」

「…出るんだってさ。この森が深くなってるとこ」

「出る…というと…?」

「____幽霊」

「____はぁ…幽霊と言うと、アストラル系のモンスターですか?」

「いや、そうじゃない。ホンモノだよ。プレイヤー…もとい、人間の女の子らしいぜ」

「………でも、随分と前に先輩、そんなのこのアインクラッドでは絶対いないって豪語してませんでしたっけ?」

「まぁな。けど、話が結構リアルでさ。有り得ちゃいそうだろ?このアインクラッドで恨みを残して死んで行ったプレイヤーの霊が出てくるとか…」

「先輩、流石に不謹慎ですよ…」

「…そうだな、ちょっと自重するか」

ジトリとロニエに諌めるように見られてさしものキリトも肩を竦めて反省。

しかし、キリトはこの噂を面白半分に見ている訳ではなかった。

「……でもさ、結構その噂が広がってるらしくってさ。夜に外に出るのはタブーになってるらしい。ちょっと放っておけないだろ?」

「そう、ですね。私達も攻略組ですし、調査という形で行った方が良さそうです」

「まぁな。ちょっと最近遊んでばっかりだったからな。ちょっと肩慣らしでもしとこうぜ」

「はい。出掛けるのと、その噂の実態を調査する事で村の平和も取り戻せる……一石二鳥ですね」

「ああ。じゃあ、お昼食べたら行こうか」

「はい!出来ましたよ、先輩」

「ん、じゃあ早めに食べて噂の森に行ってみようぜ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…で、噂の内容を聞いてませんでしたけど、その肝心の中身の方は…?」

「ん?あ、まだ話してなかったか。俺も昨日村に買い物行った時に聞いた話なんだけどさ___」

森の中、2人は恋人繋ぎをしながら踏み鳴らされた道を行く。

 

噂の発端は、3日前の夜。

とある木工職人(ウッドクラフト)のプレイヤーが木材を取りにこの森に来た。ここの森の木材は質が良く夢中になって集めているとすっかり当たりが暗くなってしまった。これはいけないと慌てて帰ろうとした時。

少し離れた木の影に______ちらり、と。白い影が見えたそうだ。モンスターは湧くはずがない。だが、万が一ということもある。プレイヤーは武器を構えそうになったが___それが人影であることに気がついた。なんだ、とほっとしたのもつかの間。その人影を見ると、カーソルが出ていない。

カーソルというのはプレイヤーやNPC、果てはモンスターにさえ表示される。それを見て、プレイヤーは相手がプレイヤーであるか、それともモンスターか、NPCかを判断する。

しかし、それが()()()というのは何事か。バグなのか、それとも_____

と考えを巡らせたその時、その人影_____長い黒髪に何か白い服を着た、少女と思わしき彼女は、ふらふらとそのプレイヤーの反対方向へと歩いていく。

カーソルが出ないなんて有り得ない、と不安をかき消そうとその少女に近付き、声をかけてしまった。

そして、はたと気がつく。

その少女の来ている白い服_____真っ白なワンピースが、森を唯一の光てある月明かりに照らされて、うっすらと透けて見える。向こう側の木が見えているではないか。

不味い、とようやく直感した彼は離れようと試みるが____その少女はプレイヤーに声をかけられ、振り向こうとしていた。

なんと馬鹿な事を、と心の中で数秒前の自分を恨んだが、もう遅い。彼女は振り向こうとしている。

そして、プレイヤーはいてもたってもいられなくなって、その少女を放って、村まで走り出した。

____振り向かれたら、終わる。

そんな悪い予感に突き動かされ、森の中を一心不乱に駆け抜けて、ようやく村に辿り着いた。

プレイヤーは息も絶え絶えになりながらも、ここまで来れば…と安心して立ち止まる。そして、恐る恐る振り向くと______

 

 

「_____誰も居なかった…っていう話さ」

「……単なる見間違いというのは有り得そうですね。辺りが暗くなって、見えてなかったのかも…」

「まぁ、確かに、な」

キリトが噂の全貌を話し終わって、ロニエが考えた可能性を挙げる。

「……なんというか…ホント、こういう話に強いんだな、ロニエ」

「そうですか?」

少しくらい怖がったり、驚いたりしてくれるかな…と期待しながら話した怪談は、ロニエによって華麗にスルーされてしまった。

「いや、でもアレか。アスナ達が異常に反応し過ぎなだけか?」

「あぁ…アスナさんは特に怪談(こういうの)苦手ですからねぇ…」

「確か、56層あたりの古城攻略の時なんか言い訳ばっかして攻略サボったくらいだしな。ホント、宿の部屋で布団にくるまって震えてたのを思い出すと笑えてくる…くっ…w」

「ちょ、先輩…失礼ですっ!」

「んんっ…まぁ、なんだ。ロニエって怪談は慣れてるのか?」

「慣れてる、と言われても…一度、それに似た話を聞いて確かめに行ったことがあるんです。ティーゼと一緒に」

アインクラッド(ここ)で?」

「____いえ、故郷でです」

キリトには言えない話。

 

ロニエは生前、整合騎士見習い時代。幽霊が出ると噂になっていた屋敷____今は亡きノーランガルス皇帝が使っていた別荘____への調査に出かけたことがある。『幽霊でもなんでもいい、お願いだから、もう一度、あの人に会いたい』

そんな諦めきれないティーゼの恋心に突き動かされて行ったのだ。

結果として_____いや、この先を言うのははばかられる。

今は、ティーゼはユージオと再会し、結ばれたのだ。

例え過去にあった事実であっても____

 

「____思えば、あの時からかもしれませんね」

あの頃から、ロニエは幽霊やその手の怪談に怖がらなくなった。それに、ここでは幽霊(そんなモノ)は出ないと、1度キリトに断言されたことがあるからというのもあるのだろうが。

「?」

いえ、こちらの話です、とキリトに微笑む。

すると、太陽の灯りが二人を照らす。

森を抜けたようだった。湖に沿って道が続いている。そして、そこには釣りを楽しむ人達の姿が。

「____へぇ…こんなとこあったんだな」

「ここはまさに森がテーマですから。先輩も行きます?」

「釣りか?そうだな。暇があったら行きたいなぁ」

「ふふっ、釣れたら塩焼きにしますか?それともアクアパッツァ?」

「んー……蒸し焼きにするのはどうだ?」

「いいですね♪ではそうしましょう!」

こちらに気がついた釣り人達が手を振っている。

それに応えるように二人で一緒に手を振った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「____この辺りだな」

「確かに、マップ的にはここの筈ですね」

10分後。

噂の森に辿り着いた二人。辺りを見回すが、ここは木々が生い茂っているせいか、太陽の光があまり届いておらず、少し暗い。

「……確かに、雰囲気あるな」

「昼までさえこんなに暗いんですし、夜なんて……」

真っ暗闇ですよね、というセリフをロニエは言わずに辺りを観察する。

確かに、この近くに木材が落ちていたりするので集めるなら早そうだ。

だが、森には人工物は何一つない。森は誰かが来るのを拒むかのようにざぁ、ざぁ…と風に草木が揺られている。

「……」

ロニエは無言でキリトの手を強く握る。

ロニエは怪談には耐性があるが、暗い所はあまり好きではなかった。夜眠る時だってキリトの手をそっと握って眠っている程だ。

「_____大丈夫だ、ロニエ。ここにはモンスターだって湧かないんだし」

「…はい」

安心させようと優しく諭すキリト。

「……移動しよう。もう少し奥があるはずだからな…こんなとこで止まってたって進展しない。行けるか?ロニエ」

「は、はい。行けます」

「よし、ゆっくり行くか」

そして二人は森の奥へと歩きだそうとしたその時。

ふと、キリトの後ろ。その向こう側の木の根元に_____何か、人影のようなものががロニエの視界に入った。

「_______ 」

それを見て無意識にキリトの手を強く握った。

「…?ロニエ、どうかしたか?」

「____先、輩」

あれ、と指を指す。

そこには______噂通りの人影が。

「_____、本当に…!?」

思わず身構える。

キリトの索敵スキルが自動で反応し、補正を受けて視力が常人を超えていく。

長い、黒髪と真っ白なワンピース。

噂通りの姿だ。

あれはガセではなかったのか、と驚きつつもキリトはその少女の足元を注視する。

足は、ある。

2本のか細い足は、しっかりと地面に触れており、立っていた。

「ロニエ。あれは___」

何かを言おうとして、止まる。

その少女はこちらに振り向いて_____ふらり、と地面に倒れてしまった。

「___幽霊なんかじゃ無さそうだぞ!!」

「___っ!」

咄嗟に走り出す。ロニエも一部始終を見ていたようでキリトの後に続く。

 

「_____お、おい!大丈夫か!?」

ほんの数秒で少女の元へと駆け寄ったキリトは少女を抱き起こす。

「先輩、この子___」

「ああ、多分プレイヤーだ。なのに、カーソルが無い…!」

二人の視界には少女の頭上にある筈のカーソルが映っていない。

キリトは直ぐに、この少女がプレイヤーであると確信した。

元より、SAOにおいて、NPCは直接触れることはほとんど無い。キリトのように抱き起こす、なんていう行為をすれば即座にシステムによって弾かれている。モンスターに関してはなんとも言えないが、モンスターは完全な人型というのも少ない。この少女がモンスターなら速攻でキリトたちに襲いかかっているだろう。

「___意識を失っているだけ、だとは思うんだけどな。」

「先輩、一旦家で保護するのはどうでしょう?」

「ああ、ここに置き去りになんかしないさ」

流石にキリトが運ぶのは不味いと思ったのか、ロニエが少女を抱き運ぶ。

「行こう。最速で家まで直帰だ!」

「___はい!」

二人はログハウスへと走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

「____まず、NPCでは無いよな」

日も暮れてしまったログハウスにて。

ベッドに寝かせた少女を見てキリトは呟く。

NPCは定位置から意図的に動かすことは出来ないようにシステムが組み込まれている。運ぼうものなら再びシステムによって弾かれているはずだ。モンスターの可能性も考えづらい。

消去法で行くと、プレイヤーになるのだが____

「…なんで、1人であんなとこに」

心配すべきはそこだ。

少女はまだ10歳にも満たない子供だった。SAOの年齢制限(レーティング)が13歳なのだが、それを守らない人はそれなりにいる。が、この少女はそれをずば抜けて幼い。SAOが始まった頃___この少女は7、8歳だった可能性がある。

そして、周りには保護者らしきプレイヤーの姿はなし。

もしかすると_____長い時間、あの森でさ迷っていたのかもしれない。

考えられるのは、親とはぐれて帰る方法もなく、さまよっていたのか。それとも____両親、または家族や友人を失い、完全に孤立してしまっていたか。

「………」

苦虫を噛み潰したような表情になる。

こんな年端もいかない少女が一人であんな暗い森を彷徨い続けるなど、想像したくない。そして、そんな少女が感じたであろう孤独や恐怖。それを想像するだけで、胸が痛い。

「先輩…」

「……起きる気配は無さそうだな」

「はい」

短い会話。

「…今日は、もう寝よう。少しロニエも疲れたろう?」

「いえ、私は___」

「ロニエ。今日はもう休もう。色々と込み入ってきたし、ちょっと考えるのも疲れてきた所なんだ、俺も」

「…」

「今夜はこの子と一緒にいてあげてくれ。俺はリビングのソファーで寝るから」

「で、でも…」

「起きたらすぐ隣に知らない男がいたら怖がるだろ?そばにいるのはロニエだけの方がいいさ」

「…はい。分かり、ました」

「…よろしく頼むぞ、ロニエ」

「はい」

キリトはリビングに行ってしまった。

ロニエは寝巻きに着替えてベッドに入る。

そこには件の少女が眠っている。

ロニエはその子の隣に横になった。

「……怖かったんだね」

そう、ロニエは囁いて、優しく少女の頭を撫でる。

「…明日は、目を覚ますといいね」

そう言ってロニエはその子をそっと抱きしめて眠りについた。

 

 

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