それと、多分今回は展開が速いかもしれません。
第五話 修行開始!
Said 紫
「う、う~ん」
朝日が顔にかかり私は目を覚ました。 意識は朦朧としていたが自分の体に柔らかく温かいものが掛けられていたことに気づいた。
(なんでしょうか?)
そっと触れると温かいものはモフモフしており、少し動いているような感じがした。そして数分間触り続けていると、モフモフした物が私の鼻をくすぐり・・・・・
「へ、へっくちゅ」
くしゃみをした。そのことにより朦朧とした意識はどんどん覚醒していき昨晩のことを思いだした。
(そういえば私、昨日の夜狼の胴体で寝てたんでしたっけ・・・・)
そう思い、ゆっくりと体を起こすとやはり狼の胴体で寝ていたようだ。そっと狼の胴体を撫でると『グルッ』と鳴き、気持ちよさそうに寝ていた。
「やあ、おはよう紫ちゃん」
狼を撫でていると急に声がかかった。声の方に顔を向けるとそこには、笑顔を浮かべた鏡夜さんがいた。
「おはようございます。鏡夜さん」
鏡夜さんは笑顔で頷いた後、お肉を串に刺し焼き始めた。
「朝からお肉ですか」
「ごめんね、これしかよういできなかったんだ」
「いえ、大丈夫です。ちょうどお腹も減っていましたし」
お肉が焼けるまで暇になった私は狼のことをずっとなで続けていた。それから数分後、焼けたお肉を鏡夜さんが持ってきてくれた。
「どうぞ、紫ちゃん。熱いからきを付けてね」
「はい、ありがとうございます」
そして、焼けたお肉を一齧りした。お肉は柔らかく油がたっぷりと乗っていた。
「おいしい!」
「それは良かった」
そうしてお肉を食べていると、匂いに釣られたのか狼が目を覚ました。
「お前もほしいか?」
そうすると狼は『ガルッ!』と言った。鏡夜さんはニコっと笑った後お肉を焼き始めた。
「さて、じゃあこの後どうするかを決める前に、狼をどうするか決めましょうか?
お肉を食べ終えてから数分後、鏡夜さんと私は狼のことについて話し合っていた。
「決めるって言っても、昨日言った通り仲間にするつもりだけど?」
「えぇ、別に仲間にするのはいいですけど狼に確認したんですか?」
「そういえば確認してなかったっけ」
そう言うと鏡夜さんはお座りの状態の狼に近寄りしゃがんだ。
「なぁ、狼?俺たちの仲間にならないか?」
狼は言っている意味がわからないのか首をかしげていた。
「えっとね~、つまり俺達と一緒に旅をしたり強くなったりしようって事」
そう鏡夜さんが言うと、ようやく狼は言ってる意味が理解できたのか少し考え・・・・
「ガルッ」
と鳴き首を縦に振った。
「よし紫ちゃん、今日からこの狼も仲間だ」
「わかりました。狼さんこれからお願いしますね」
そうして私と鏡夜さんはこの後どうするか話し合った。そして話し合った結果、まず鏡夜さんの霊力を見つけること、次に狼に妖力の使い方を教えながら私も一緒に妖力の扱いを上手くすると言う内容になった。だが、狼が妖力を持っていると鏡夜さんに言ったところ
「え、嘘!この狼妖力持ってんの!?」
「え、えぇ、気づいてなかったんですか?」
「ごめん、気づいてなかった」
と鏡夜さんはすごく驚いていた。
「まぁいいや、じゃあさっそく修行しますか」
「はい!」
そして、修行が始まった。
Said鏡夜
「紫ちゃん霊力のこといついて教えてほしんでけど?妖力でもいいけど」
「えっと、霊力の方はあまり知りませんが、妖力の方はある程度教えられますよ」
そこで紫ちゃんは一旦言葉をきり、ゆっくりと息を吸いしゃべり始めた。ちなみにこの時狼は俺の隣にお座りしていた。
「まず、妖力と言うのは妖怪なら誰しも必ず大なり小なり持っています。その妖力の大きさや、生きた年数によって大妖怪や中級妖怪などに分けられます。そして妖怪とは・・・・・」
「あ~ちょっと紫ちゃん待って」
「どうしました?」
不思議そうな顔をして紫ちゃんは首をかしげる。
「ごめん、言い方がわるかったね。妖力の使い方だけ教えて」
「・・・・わかりました」
ちょっと落ち込みながらも紫ちゃんは妖力の使い方の説明をしてくれた。
「じゃあ説明しますね。まず、目を瞑って楽な姿勢になってください」
「わかった」
俺はそう言い自然体の形になった。
「では次に、自分の体の中心あたりに何か暖かいものをかんじますか?」
俺は自分の中心に意識を集中したが何も感じなかった。
「・・・・・いや何も感じない」
「やはりそこからですね。どうします鏡夜さん?霊力や妖力を目覚めさせる方法は二つあります。一つ目はゆっくりと時間をかけて起こす方法、二つ目は誰かに霊力か妖力を体に送って無理やり起こす方法の二つがあります。ちなみに一つ目は特に危険はありません」
「一つ目はわかった。けど二つ目はどんな危険があるの」
俺はその場で目を開き、紫ちゃんを見た。
「二つ目の方法は最悪死にます」
紫ちゃんは顔を少し怖くにしながら言った。
「どうして?」
「原因は二つあります。一つ目はまず、急に力を与えられ体が持たないかもしれないのです。二つ目は、当てられる力が人間の場合霊力、妖怪の場合は妖力でないとこれもまた体がもたないかもしれないのです。まぁ、どちらも強靭な肉体があれば関係ないのですが」
その言葉を聞き俺はしばし考え・・・・・・
「・・・・・じゃあ、二つ目の方法でお願い」
「話を聞いていましたか鏡夜さん?」
紫ちゃんはジト目でこちらを見てきた。俺はそんな紫ちゃんに笑いながら
「あぁ聞いてたよ。でも考えてみな紫ちゃん、妖怪を素手の一撃で倒し、地上から何十メートルも飛ぶような俺の体が強靭な肉体じゃないの?強靭な肉体があれば大丈夫なら俺は大丈夫だよ」
すると紫ちゃんは少し何かを考えたあと口を開いた。
「・・・・・そうですね。鏡夜さんなら大丈夫ですかね?」
「大丈夫だから早速やってみて?」
「分かりました。では早速、服の上を脱いでください」
「なぜ?」
「直に触れたほうがやりやすいんで」
「そうなの?」
俺は紫ちゃんに背を向け服の上を脱いだ。そして、そっと手が置かれた。
「鏡夜さん、最初に言っておきますけどこのやり方結構痛みがありますけど大丈夫ですか?」
「大丈夫だよ。痛みには慣れているからね」
「そうですか。じゃあやりますよ」
その言葉を聞き俺は目を閉じた。そして、背にくっついている紫ちゃんの手が段々と暖かくなっていった。その暖かさを感じていると、ゆっくりと俺の中に入ってきた。
(暖かいな・・・・)
そう思っていると次の瞬間・・・・
ドン!!
俺の中の何かが弾けた。そして全身にかつてないほどの痛みが走った。
(なん・・・だ・・こ・の・・痛みは)
俺は何とか歯を食いしばり痛みに耐えていた。
「鏡、鏡夜さん大丈夫ですか!?」
俺は何とか苦笑いをして
「大・・丈・・夫」
とだけ返しておいた。そして数分後、段々と痛みが引いていき、何とかいつもどおりに体を動かせるようになっていた。
「ふ~、ようやく痛みが引いてきたな・・・」
「引いてきたなじゃないですよ。心配したんですからね!!!!」
と紫ちゃんが目を真っ赤にしながら怒ってきた。
「いや~ゴメンネ心配かけて」
そう言うと紫ちゃんは、全くもう鏡夜さんは・・・とぶつぶつ言っていた。
「で、鏡夜さん、なにか見つけましたか?」
「あぁ、何とか見つけたよ。二つほどね」
「二つ?」
「そ、二つ」
俺は自分の中にあった力を一つ開放していった。
「これがまず一つ目」
そう言い、霊力を開放する。霊力を解放した俺は光輝くオーラのような物を纏っていた。その光景を見た紫ちゃんは顔を青ざめさせ
「何・・ですか、そのすごく質の高い霊力は」
「え?俺の霊力ってそんなに良いの?」
「え、えぇ、多分一万年に一人いるか、いないかぐらいの質の霊力です。ただしあまり量はないようですが」
と、冷や汗を流しながら紫ちゃんは言ってくれた。俺はそれを聞いたあと霊力の増える限界を無くし霊力をしまった。
すると、紫ちゃんは安心したような顔でホッと息を吐いた。
「で、これが二つ目なんだけど」
そして今度はもう一つの方の力を開放した。その力は霊力とは反対に薄暗黒いオーラのような物を纏っていた。
「鏡夜さん、あなたって何者ですか?」
「え?どうして?」
「今出しているの、妖力ですよ?」
「あれ?でもさっき霊力出してたよね」
「えぇ、出してましたね」
「で今は妖力を出していると」
「そうなりますね」
「俺って何者?」
「こっちが聞きたいです!!」
そして結局は俺の正体はわからなかった。いや、転生者って言うのはわかってるんだけど。ただ、この世界では自分が妖怪なのか人間なのかわかんないいんだよね。
さてあれから数時間が経った。俺と紫ちゃんが会話している中狼は寝てしまっていた。そんな狼を起こして紫ちゃんは修行を開始した。俺は一人で霊力と妖力の扱い方を覚えていた。ちなみに妖力の増える限界もなくした。
「えっと、とりあえず霊力と妖力を同時に少し開放してっと」
そして、どちらも同時に少し開放すると色が混ざり黒なのだが光輝くと言うよく分からないものになった。
「じゃあ、まずはこの状態でなにができるか実験してみますか」
実験した結果、二つ程できることがあった。まず一つ目は、霊力と妖力を同時にだしても個別で使え、さらに混ぜても使えるようだった。混ぜて使った場合、威力と使える量が上がるだけだった。そして二つ目は、霊力と妖力を好きな形にできるようだった。刀や翼、その他にも色々な形に変えられた。もちろん、刀なら岩などを切れるし、翼なら空も飛べた。
そんな事していたら紫ちゃんと狼がこちらに駆けよってきた。
「どうしたの紫ちゃん?」
「あの、境夜さんさっきのどうやったんですか?」
「どうやったって、なんか自然にできたんだけど」
「自然にできたって……」
「どうしたの?」
「あのですね境夜さん、さっきの刀や翼にしたのって相当な修行をしないと出来ないことなんです」
「そうなの?」
「はい、最低でも数十年の修行をしないと出来ないはずなんですが。というか普通の人は一生出来ません」
「それを俺は簡単にやってしまったと」
「はい」
紫ちゃんは羨ましそうにこちらを見てきた。コントロールできると思ってやっただけなんだけど。
「境夜さん、私に妖力の使い方をお知えてください!!」
紫ちゃんは唐突にそんな事を言ってきた。それを聞いた俺は一瞬、紫ちゃんが言っている事が理解できなかった。
「……えっと、どうして?」
「それは、境夜さんにお知えてもらった方が修行の質が上がると思ったからです!」
「感覚的なことしかお知えられないよ?」
「十分です!」
「わかった。俺の感覚でいいならお知えるよ」
「お願いします。境夜さん」
そして、妖力の修行が始まった。
どうでしょうか?感想待ってます
あと次回はガンガン時間を飛ばします