話の内容そのものは前の回を更新したときには思いついてたんですけど、今作以上に更新が滞ってる作品があったため気に病んでまして…。
その結果として今作も過剰に更新が止まり過ぎてたことを指摘され、慌てて続きを書かせて頂きました。
内容は思いついてたものの、文章が推敲しきれていなかったのが残念です。
できれば次までに他の作品を更新させておき、心置きなく文章にも内容にも集中して次話を書けるようになっておきたいと願っているのですが…。
何日かぶりに招かれたセルムブルクにあるアスナの部屋は、相変わらず豪華そうなのに居心地が良くて、高級品が多い割にはケバケバしさがない暖かい感じでボクを迎えてくれていた。
血盟騎士団の副団長になって護衛も付いて、グラディールさんがアスナの家の周囲で警戒してくれていたから近寄りづらくなってたボクなんだけど・・・・・・今日はその『ストーカー騎士さん』が実は『殺人罪の騎士犯罪者さん』だったことが判明して、久しぶりにお邪魔して晩ご飯に招待してもらうことができるようになって。
武装を解除してエプロン姿になったアスナが作ってくれた料理は相変わらず美味しくて、アスナもニコニコ笑いながら色々な話を聞かせてくれて、少しずつ話す話題もなくなっていって静かになって。
カチャカチャと、ナイフとフォークが食器に当たる音だけ室内に響くようになってから、ボクは礼儀正しくナフキンで口元を拭って汚れを取ってから、お茶に手を伸ばして口をつけて。
「・・・ふぅ・・・・・・」
今は食後に出してもらったお茶を飲みながら、ボクはこう思っていたんだ。
(き――――気まずい・・・・・・ッ!!
この沈黙は、気まず過ぎるッ!!!)
・・・って。
――いや、冗談じゃなくて本気でね!? 精神的にキツいよこの状況は!
エイズ発症する可能性あるボクの場合は特にそう! 心に本物の爆弾抱えてる子にとって胃に穴が開くような沈黙は辛すぎるっ! 精神病がホントに死に直結しちゃう病気を誘発しそうな人との会話は本気で気をつけよう! じゃないと死ぬよ! 主に今はボクが! ボクだけが!!
(お、おかしいな・・・・・・家に招かれるまでは普段通りのアスナだったはずなんだけど・・・)
ボクは自分の心と心臓を落ち着かせるため、今の状況になるまでのことを思い出す作業に没頭して、ちょっとだけ現実逃避を開始。
グラディールさんを倒して、キリトを助けてから今までのことを思い出してみようとしてみる。
・・・そう、アレは確か55階層の迷宮区前でおこなった戦闘に勝利した後のこと。
ボクは、戦闘で傷ついたキリトを癒やす役目をアスナに任せて、町に戻ろうとしてたところでアスナから「今夜は一緒に家に来ない?」ってお誘いの言葉をかけてもらったんだ。
「ありがとうアスナ。でも今日みたいな日に、そういうお誘いはキリトを誘ってあげて欲しいかな」
でもボクはそう言って、アスナからのお誘いに未練を感じながらだけど笑って拒絶したんだ。「どうして?」って聞いてきたアスナに答えた返事が、なぜだか不思議と心と記憶に印象深く残ったのを覚えてる。
「あの人もボクとは違う意味で、現実じゃないトコで生きてる感じがするから。
だから今日みたいな事があった日には、気をつけてあげて欲しいんだよね。
キリトのためにも。そして多分、アスナのためにも。それが必要なことなんじゃないかって、なんとなくそう思うんだ」
・・・あのとき言った言葉には、特に深い意味はなかった。そのはずだ。
だけど、じゃあなんであんな言い方を選んだのか?って聞かれたら自分でもちょっと分からない。なんとなく身体が覚えていた、そんな気もするけど気のせいかもしれない。
あるいは紺野木綿季ちゃんとキリトの間で何か繋がりがある場面だったのかもしれないし、なかったのかもしれない。
あの場面そのものは直接関係してなくて、関係あったのはボクが立ち去ることだった・・・そんな気持ちも今ではしてるんだけど・・・今この場でアスナの作ってくれたご飯を食べてる時点で今更過ぎるって気持ちも正直言って、ある。
「気遣ってくれてるとこ悪いがユウキ、お前のおかげで一人でも大丈夫そうだし、今日は先に帰らせてもらうよ。
お前の代役でアスナと二人っきりになんてなったりしたら、居心地の悪さで締め付けられて、俺の残りHPがなくなりそうだからな。
せっかく助かった命を、馬に蹴られて無駄にしたくないから俺は帰る。またな」
そう言って、一方的に言葉だけ言い置いて、片手だけ上げて去って行くキリトの後ろ姿を見せつけられて、呼び止めなくちゃって思ったんだけど言葉が思いつかなくて、どうしようどうしようって思ってる間に今に至ってしまっている。それが今のボクのポジション。
(・・・やっぱり言おうと思ったときに言わないのは、ボクらしくないからダメな結果になっちゃったか・・・・・・うう、胃の痛みが幻痛で痛い気がするよぅ・・・)
身体で静かにお茶を飲ませて心で泣いて。・・・なんだかゲームと現実のプレイヤーとしての行動を変な形でデスゲーム内でも再現しちゃう羽目になっちゃってるけど、とりあえず今はそれはどうでもいいこととして置いとくとして。
「・・・・・・・・・・・・(カチャ、カチャ、カチャ・・・)」
・・・・・・沈黙したまま静かにお茶を飲んでる今のアスナが、何故だかとっても怖いです・・・。
決してアスナが悪いわけじゃないし、ボクに理不尽な折檻をしてくるかもとか思ってるわけでもない。ないんだけど・・・きっと、今のアスナはこのままだときっと―――
(きっとまた・・・・・・怒られちゃうッ!?)
注:お母さんに悪い点数のテストを見られたくない子供の思考になってることに気づけなくなってる転生憑依少女・紺野木綿季14歳。
い、いや大丈夫だ! きっと大丈夫だよ何とかなるよ!
だってボク、今回は何も悪いことやってないもん! むしろキリト助けたりとか、いいことしたもん! アスナに怒られるようなことは何もやってないから単なる杞憂! ボクの考えすぎ!
もし他に何かボクがアスナに怒られそうな部分があったとしても、それはせいぜい――っ
1:自分がオレンジプレイヤーの復讐対象に選ばれてること気づいてたけど言いませんでした。
2:自分を罠にはめ殺すため復帰してきたストーカー騎士の計画に気づきながら、自分を狙うだけならいいと放置しました。
3:殺人ギルド《ラフィン・コフィン》の残党数人が隠れ潜んで待ち受けてるのを一人で奇襲して倒しました。騙し討ちだったから勝てたけど気づかれたら危なかったです。
以上、ボクのことになると過保護になって心配性にもなりやすい、アスナが怒りそうなボクが今回やったことの一覧表でした♪
・・・・・・何も悪いことしてないなんて、よく思えてたもんだよね。さっきまでのボクって・・・。
自分では悪気はなかったから自覚もなくて、迷惑かけた自覚がないから反省もしてないって、よくある事だよね・・・。そしてギャルゲーだったら許されてもリアルだと許してもらえる気が全くしない類いの、よくあるイベント内容の定番でもある訳で・・・・・・。
―――カチャ。
「・・・・・・・・・よし」
「(ビクッ!?)」
え、なに!? ティーカップを音高くお皿に戻してから「よし」って、何が良かったの!? そして何でそんな決意に満ちた顔をしてるのアスナ!?
怖いよ! 流石に怖いよこのシチュエーションは!? ギャルゲーとかの主人公は、よくこんな状況下でも気の利いた言葉だけで告白イベントに持って行けるよ本当に!!
内心でビクビクドキドキしながらアスナの動きを、一挙手一投足までつぶさに見定めて決して見逃すまいと思い定め(いざとなったら全力で逃げ出せるように)ジーッと穴が開くほど集中して見つめていたボクの視線の先でアスナは部屋の壁際まで歩いて行って操作メニューを操作して、部屋を急に暗くして。
暗視モードに切り替わった視界の中で、アスナがメニューウィンドウを出現させて、装備フィギュアを人差し指で操作して、着ていたワンピースが消えて、膝下までのソックスもなくなって。
――――ピンク色のリボンが付いた、白い下着姿のアスナが、月光のような薄明かりに照らされながら、恥ずかしそうな顔を俯けながら立っていた―――
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「え、あの、ちょっと、アスナさん!? い、いい、一体どうしたのっ!?」
「へ、変な勘違いしないでっ。コレは別にその・・・男の人と女の人がおしべとめしべとか――そ、そういう機能を使うための格好じゃないんだからね!?」
「い、いやそれは流石にわかるって言うか、そもそもボクたち女の子同士だから無理って言うか・・・」
あまりにも予想外すぎる事態の急展開にテンパり過ぎちゃって、まともに考える事できなくなっちゃってる自分は自覚してるんだけど、だからって冷静になれるわけでもなくて、冷静になれてるんだったらこんな事考えてる事自体おかしいわけで――ああ、ダメだダメだダメだ、完全に混乱しまくっちゃってるよボク! メダパニかかってる状態だよ! 本当に、なんでどうしてこうなっちゃったの!? 教えてデキ○ギくん!!
「・・・その・・・オプションメニューの、すっごい深いところに、男性プレイヤーと女性プレイヤーがふれあってもセクハラコードに引っかかる事がなくなる《倫理コード解除設定》っていうのがあって・・・・・・わ、私もギルドの子に聞いたから知ってるだけなんだけどね!?」
暗がりの中でもわかるほど必死そうな表情で、顔を真っ赤にしながら「自分は調べてないアピール」を強調してくるアスナ。
こんな時なんだけど、なんとなく可愛いと思ってしまって、ちょっとだけ冷静さを取り戻せてしまった自分が、前世で男の子だった記憶を持ってる転生者として地味に自己嫌悪が・・・。
って言うか、何考えてるのかな!? その機能をSAOに搭載しちゃった人は! 絶対に茅場昭彦じゃないでしょ!? デスゲーム化させるゲームに意味あるとは思えないし、いくらリアル志向の人でもこんなものまで持ち込むとは思えないし!
むしろ絶対に信じたくないよボクは!
今回だけはボクは、SAOの開発責任者で10000人プレイヤー全員をデスゲームに巻き込んだ茅場昭彦の倫理を信じたい! 主に性倫理観を特に! じゃないと今日から先のダンジョン攻略でラスボス見る目変わる自信あるよ今のボクの心境って!?
「す、スゴいこと知ってるんだねアスナって・・・・・・い、いやでもホラ、女の子同士じゃ、その・・・・・・できない、でしょ・・・・・・?」
「う、うん。それは確かに無理なんだけど・・・・・・」
両腕を身体の前で組み合わせてモジモジしながら、震える声でかすかな呟きで答えを返してくるアスナ。
だったら――そう言おうとしたボクの耳に、今日最大の爆弾発言が飛び込んできたのは、その次の瞬間のことだった。
「でも・・・・・・《倫理コード解除設定》を教えてくれた子が言うには、SAOを制御してる《カーディナル》にはプレイヤーの精神性に由来するトラブル対処のための機能がいくつか存在しているらしくって・・・・・・。
その中の一つが、このシステムをもっともっと深いところまで探っていくと見つかる、《基本的に二人で行うリラックス手段としてのスポーツ機能》っていう、同性プレイヤーだけが使うことが可能なシステムがあったらしくって・・・・・・」
「バカじゃないのかな!? バカじゃないのかな!? 知らない人のことバカって言うのは失礼だけどスッゴいバカなんじゃないのかな!?
そのシステムを作って搭載しちゃった人は本物のバカだとボクは思うよ! 心の底から本当にねッ!!」
ボク叫ぶ! 人に対して悪意を抱くとエイズ発症しちゃう恐れがあること承知してても大声で叫んで馬鹿にしなくちゃいけない問題っていうのも時にはあるんだって、お馬鹿さんたちに教えてあげるためにも叫ばなくちゃいけない時がボクにもある! あるんだい!!
「だ、だからユウキ・・・あんまりこっち・・・見ないで。
ユウキも・・・早く脱いでよ。私だけ、恥ずかしいよ・・・」
「だったら早く着よう!? 服を着直そうよアスナ! そんなお馬鹿さんの行為に君が付き合って穢される必要なんて本当に全く一切金輪際ないんだから着てもダイジョー、ってうわぁぁッ!?
ちょっ、まっ、アスナやめて! 腕つかまないで!? 無理やり装備フィギュアを操作させて脱がそうとしないで!! 圏内脱衣事件は起こさなくていいからやめ―――ボクはまだ16歳まで一年以上あるからダメぇぇぇぇぇぇッ!?」
ドンガラガッシャン! ズッドンドン!!
アスナの百Gパンチ並みの威力を持った綺麗な下着姿から部屋中を逃げ回り、夜中なのに大騒ぎしまくっても近所迷惑にならないから通報もされないゲーム世界のルールに涙を流させられながら。
・・・・・・ようやく二人して落ち着きを取り戻したのは、深夜十二時よりも先に時計の針が回った頃のことだった。
「はぁ・・・やっと落ち着いたね」
「そうだね。ボクの方は死ぬかと思ったけども・・・」
言いながら左胸に手を当てて、悪戯っぽく見えるように笑い返すボク。
――だけど、もう今のアスナは冗談での誤魔化しが通じてくれるフリはしてくれないみたいだった。
「やっぱり、無理して平気な風を装ってくれてたんだ?
“なんでもないよ”って態度で笑いながら、心臓に何度も手を置きそうになるのを留めながら」
「・・・・・・」
「キリト君もね、言ってたんだ。“グラディールをあそこまで駆り立てて自分たちを巻き込んだことをアイツはきっと気にしてる”って。
私もその通りだと思ってたから、晩ご飯に誘って家に来てからずっと怪しんでたんだ。ユウキが人を殺しても平気でいられる子じゃないのは、私が一番よく分かってるから」
「・・・・・・・・・」
ベッドに横になってボクを見つめてきながら、歳上だけど数年しか違わないはずのアスナの顔が、まるでお母さんが手のかかる子供を優しく見守るみたいに柔らかい笑顔で見つめてこられて――ボクは黙ったまま何も言えなくなってしまって、途方に暮れていた。
・・・いつからバレていたんだろう?って、疑問がある。
・・・・・・どこまでバレているんだろう?って、怖さで震えそうな疑念がある。
「ユウキは私にもキリト君にも、他の皆にも語っていない秘密があるんだね」
そんなボクの不安を見透かすみたいに、あるいは最初から「それぐらいの隠し事はすぐに分かるよ?」ってワンパク坊主の隠れ家をアッサリ見つけちゃった後だった母親の気遣いみたいな口調のままで続けていって。
「私には、それが何か分からない。知りたいとも思わない。・・・・・・ううん、やっぱり知りたいと思うし、教えてくれないことには正直ちょっとだけ思うところもある。
でもやっぱり私には、そして多分キリト君にも、今のユウキに対して言えることは一つだけしかないんだと思う」
軽く、ボクの右手の甲に自分の両手を上から乗せて、優しく包み込むような手つきで握りしめてくれながら、アスナは少しだけ潤んだ瞳で僕の顔をまっすぐ見つめながら。
「私も、キリト君も、ユウキ一人にたくさんの重い荷物を背負わせることだけは絶対にしない。全部は無理でも半分は一緒に背負うから。
もしも、それさえ無理だったとしてもたくさんの何かを背負ったユウキが動けなくなったときには、その時は私がユウキの小さな身体を抱えて行きたい場所まで運んでいってあげるから。約束する。だから―――」
まっすぐに僕の顔を見つめながら――でも、どこか別の他人の顔と見つめ合ってるみたいな瞳でボクの目を見て顔を見つめて、何かを確かめるみたいに手を強く握りしめながら、堅い堅い口調と声で、
「だからもう―――今日みたいな心配だけはかけないって約束して・・・っ。
私は時々、夢を見るの。元の世界に帰ったときの夢を。そして夢の中のアインクラッドが終わるとき、ユウキだけが小鳥になって、私たちの手の届かない高い高いところまで飛んでいったまま帰ってこないで終わってしまう。
寂しくて悲しい私一人で元の世界に帰れた後の夢を・・・・・私はそんなの絶対にイヤよ」
「これからは、絶対に私がユウキを守るから。
だからユウキも、私を守って。
最後まであなたを守るために戦う私のことを、ユウキの絶剣で最後の瞬間まで守り抜いて。
何があっても、私はあなたを連れてあの世界に帰ってみせる。あなたに見せたいものや、見てほしいものが一杯あるから。
だからユウキも、私に教えてくれるため、見せてくれるために私を、あの世界に連れて帰るため戦い抜いて、そして勝ちましょう。
二人で一緒に背負い合いましょう、二人で一緒にあの世界まで帰るために・・・・・・」
そう言って素敵な素敵な約束を交わし合ったボクとアスナは、結局その夜は一睡もしないまま朝までベッドの中で向かい合いながら、互いのことを話し合い続けて過ごした。
いっぱいの話をした。いろんな話をした。いろんな場所の話を交わし合った。
強さの話をしたし、弱さの話もした。ナーブギアを買ったときの事情も話し合ったし、リアルでの自分が臆病な子供だったときの話もしあった。
やがて朝日が昇って次の日になって、アスナもボクも血盟騎士団本部に出勤しなくちゃいけない時間になったとき。
ボクたち二人は同じ結論を、同じ理由で出し合って、何度も何度も検討したものを団長さんに提出した。
それは―――血盟騎士団副団長アスナと、血盟騎士団新米団員ユウキの二人から、『一時的なギルド血盟騎士団からの退団願い』
そして二人一緒に、少しの間だけ素性を隠しての休暇旅行で、気分をリフレッシュさせてから戦場へ戻ってきたいという『帰ってくるため』の『しばしの別れ』を告げる提案。
この提案に対してヒースクリフ団長は、黙ってボクたちの顔を見つめてから一度だけ頷いて許可を出してくれて、最後に部屋を出て行こうとするボクたちに向かって、こう言葉を投げかけてくれただけだった。
「君たちはおそらく、すぐに戦場へ戻ってくることになるだろう。
どうやら私の想像以上に、君たち二人の絆が歩むべき道程は剣と共にあるようだ。
十分に英気を養い、再び戻ってきた暁には最高の戦友たちと再会できることを楽しみに」
つづく
*…ふと今作を書きながら思った事…。
今作でユイちゃんが、転生ユウキを呼ぶ時の呼び名ってなんになるんでしょうね…?