仮面ライダー剣~The earthly World~   作:龍騎鯖威武

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第2話「過去と序章」

 

 

BOARDに戻ってきた剣斗。天王寺に報告しに向かった。

「報告いたします」

「あぁ、分かってるよ。ご苦労だった。封印は後日行う。それまでの間、彼女は監視下に置くから、君に頼んでおこう」

「了解いたしました」

軽く会釈をして、部屋を出て行く。

向かった先は、ルリを監禁している部屋だ。といっても、閉じ込めているのみで身を拘束しているわけではない。

パスコードを入力し、部屋に入る。

そこには大人しく椅子に座っているルリが居た。

「もういいだろう?正体を現せ」

「わたしは…アンデッドじゃありません…!」

涙声で剣斗に反論するも、彼はルリの言葉を信頼しない。

「ならば、BOARDがおまえに目をつけるはずが無い。アンデッドの封印だけを目的として活動するのがBOARDだからな」

そう言って、剣斗はブレイバックルを見つめる。

「それって…何なんですか?」

「…知ったところでどうする?」

彼女の質問や言葉がいつ、自分を惑わせるか分かったものではない。基本的に答えるつもりは無かった。

「じゃあ…わたしから、いろいろお話します」

ルリは自分から何か聞いても彼は答えてくれないと確信していた。だから、自分のことから説明を始める事にした。それからならば信じてもらえるかもしれない。

「…勝手にしろ」

剣斗は、聞き入るつもりも無くそっぽを向き続けた。

 

 

 

「ええええええええぇ!?ルリさんが!?」

銀之助は大声を上げた。

「だから青い騎士には関わるなって…!!」

「あいつから襲い掛かってきたんだ!とにかく、早くルリを助けないと…!」

家に置いていた、あの刀を手にする。

その名は「小鳥丸」。

半年前の戦いで、ずっと愛用していた自分の家に伝わる刀。これがルリを救う鍵になったといっても過言ではない。

今回もルリを救うため、使うのだ。

「わたしもあんたも…またルリ様をお守りできなかった…!」

チェルシーは悔しそうに拳を握る。

「悔しがってる暇があったら、ルリを助けに行くぞ!早くしろ!」

留美奈に急かされるチェルシー。だが、銀之助が止まる。

「でも青い騎士は、何者でどこから来たのかも分からない。唯一の手がかりはアンデッドという怪人を倒しているという事だけだよ…」

たしかに、あの青い騎士の素性はさっぱり分からない。

都市伝説として扱われているだけあって、用心深いという事なのだろうか…。

「だからって、じっとしていられるかよ!いくぞ!」

銀之助の言葉も、留美奈には止める理由にならない。結局、彼らは家を飛び出し、ルリを助けるために行動を開始した。

 

 

 

同時刻。

<CHANGE>

どこからか音が聞こえ、一つの影が形を変える。

赤い一つ目に、黒い身体、弓のような武器を手にしている。

「ウ…ウゥ…!?」

彼が対峙しているアンデッド。蛾のような見た目をしている。

それは先ほどまで自身の本能に赴くまま、彼を殺そうとしていたが、その姿を見て驚愕しているのだ。

「どうした?先ほどまでの殺意がないぞ」

半ば嘲笑しているような言い方だった。黒い影はゆっくりと「モスアンデッド」に近づこうとしている。

「驚いたか?…この俺が「カリス」だということに」

カリス。

そう名乗った影は、一気に走り始め、モスに近づく。

「ヌアアアアアアアアアアアアアアァッ!!」

ズバアアアァッ!!

「ギャアアアアァッ!?」

手にあった弓「カリスアロー」を使い、カリスはモスを切り裂いた。

その威力は絶大であり、モスは胸を押さえて苦しみ続ける。

「さぁ…俺の力になれ」

そう言って、ラウズカードを翳す。

命の危機を感じたモスは…。

「ギシイイイイイイイイイィッ!」

必死に逃げ出す。カリスは駆け足で彼を追っていくが、相手は飛行能力を兼ね備えている。その手段を持ち得ないカリスに、モスの追跡は不可能だった。

「逃げたか…次は必ず!!」

 

 

 

ルリは一呼吸おいて、語り始めた。

「わたしは元々、地下の世界…「アンダーグラウンド」にいた者です」

「地下世界…!?」

剣斗はハッとして、ルリを見つめる。

「おまえが…地下世界の人間!?」

「はい。そこで「命の巫女」と呼ばれ、地下世界の組織「公司」の象徴たる存在とされてきました」

彼女の言葉に剣斗は心当たりがあった。

地下世界…。

剣斗のある友人は政府の要人であり、つい最近、その地下世界を調査するために向かったという話を聞いていた。

だがそれは、剣斗以外は政府関係かこの社会の上層部しか知らないはず。彼女が言っている事が本当でない限り、知っているはずが無いのだ。

「そうか…」

「信じてくれますか…?」

ルリが問うと、剣斗はハッとして頭を振る。

「い、いや…それだけでは…!」

「お花畑が見たい。そんなお願いのためだけに、留美奈さん、チェルシー、銀之助さんが戦ってくれました。だからわたしは、そんなお願いをかなえてくれた人たちと、ずっと一緒に居たかったんです」

ルリは少しだけ微笑んで話す。

「花を見るために、命を賭けた戦いに赴いたというのか…?」

「そうです。みんな、本当に誠実で優しくて…。そんなみんなが、大好きです」

その瞳に一切の疑いも感じられなかった。

この少女は…人間と寸分違いは無い。仮にアンデッドだとしても、彼女は何か違う気がする…。

剣斗は立ち上がる。

「あの…?」

「…これはブレイバックル。このおれ、斬崎剣斗を仮面ライダーブレイドへと変身させるモノだ」

「仮面ライダーブレイド…」

名前を復唱したときに、気がついた。

「…教えてくれるんですか?」

「気まぐれだ。知ったところで、何も変わらないからな」

そう言って、自分の身の上を語ろうとしたところで、通信機が鳴る。

「はい」

『斬崎君、アンデッドが出現した。封印に向かってもらいたい。方位東北、6キロの位置に反応がある』

「了解しました。すぐに向かいます」

通信機を直し、ルリを見つめる。

「…ここで待っていろ。アンデッドが封印でき次第、理事長におまえの解放を持ちかけてみる」

ブレイバックルを握り締め、部屋を出て行った。

 

 

 

「キシィ…!!」

ブルースペイダーで向かった先には、モスが森の中を徘徊していた。

「ハートのカテゴリー8か…」

ブレイバックルを腰に装着し、チェンジビートルをセットする。

「早々に封印する…変身!!」

<TURN-UP>

オリハルコンエレメントをブルースペイダーごと潜り抜け、仮面ライダーブレイドへと変身した。

「おおおおおおおおおおおおおおおおおおぉっ!!!」

ドガアアアアアアァッ!!!

「ギャアアァッ!!」

ブルースペイダーの突進により、モスは吹き飛ばされる。

「キイイイィッ!!」

しかし、そのダメージもなんとか耐え忍び、空中へと飛翔する。

「逃げる気か!?」

ブレイドは再び、ブルースペイダーのエンジンを轟かせ、モスに体当たりしようとするが、相手は空を自在に滑空できる。攻撃は当たらない。

「ならば…!!」

<THUNDER>

新たなカード、ディアーサンダーの力を使い、ブレイラウザーに電撃の力を込める。

「はあああああああああぁっ!!」

バリイイイィッ!

「ガアアアァッ!?」

雷の速度はモスの反応で避けられるものではなく、彼の翼を焼ききり、地面に叩きつけた。これで逃げることは出来ないだろう。

<BEAT>

「うおおおおおおおおぉっ!!」

ドガアアアアアアアアァッ!!

「ギエエェッ!?」

続けざまにライオンビートのパンチ力を高める技を使用し、モスは吹き飛ばされる。

勝機を感じた。

そこに…。

 

<BIO>

 

「何!?」

突如、蔦のようなものがモスを絡めとり、一人の影のところまで引きずった。

その影は…。

「あれは…ハートの…!?」

そう、カリスである。

<CHOP><TORNADE><SPINING WAVE>

カリスラウザーに2枚のカードをラウズし、右手に風のエネルギーを蓄える。

「ツアアアアアアアアアアアァッ!!!」

ドシュッ!!!

その手刀はモスの体を貫き、モスは地面に倒れ伏した。

「ギ…ギィ…!」

「これで10枚目…」

プロパーブランクのラウズカードを取り出し、モスに投げる。

封印されたカードはカリスの手に収まり、それを確認すると去っていく。

「待て!おまえは誰だ!?」

「…仮面ライダーカリス…そう名乗っておこう」

少しだけ振り向きそう答えると、すぐさま姿を消した。

呆然と立ち尽くしていたブレイド。

そこに…。

 

「見つけたぞ、青い騎士!」

 

留美奈が現れた。チェルシーや銀之助は手分けしているために、ここには居ない。

「…浅葱留美奈だったな。ルリ・サラサの件だが、彼女はアンデッドではないとおれは判断した。BOARDに解放を持ちかけるつもりだ」

意外な言葉だったが、留美奈は未だ警戒心を消さない。

「警戒するな。何なら、ついて来い。彼女の場所まで案内してやろう」

ブルースペイダーに跨り、後ろを指差す。

「…どうして、急に信じようとしたんだ?」

「不思議なモノだ」

留美奈の質問に、ブレイドはエンジンを吹かしながら答える。

「…じゃあ、おれも信じる」

その言葉を留美奈は信じ、ブルースペイダーに跨った。

 

 

 

BOARDに到着し、天王寺のいる部屋まで行こうとするが…。

扉越しに声が聞こえた。

「…命の巫女たる少女…私の研究に相応しい…」

「そういうことか…!」

剣斗は小さく呟く。留美奈は一気に扉を開けようとするが…。

「待て。今、ヤツに疑われれば厄介な事になる。ここは…俺に任せろ」

 

 

 

少し時間を置き、扉をノックする。

「入ります」

部屋に入ると、やはり天王寺が立派な椅子に座っている。

「モスアンデッドは?」

「…仮面ライダーカリスを名乗る者に封印されました。モスアンデッドの活動自体は止まりましたので、危険はありません」

「カリス…」

天王寺は何かを知っているようだったが、それよりもたずねる事があった。

「理事長。ルリ・サラサの件ですが…彼女はアンデッドという証拠も得られず、血液も赤い。解放するべきだと考えていますが…」

 

「心配する事はない。始めから彼女がアンデッドではないことは知っている」

 

どうやら、隠すつもりは無いようだ。

「やはり…貴方は自分の研究のために…!」

「そう。彼女の持つ、反魂の力は興味深い。我ら人類の更なる革新のために、必要な実験材料だ」

天王寺はブレイドと似たバックル「ギャレンバックル」を撫でる。

「そうだ、レンゲルシステムも完成した。ギャレンの資格者を君に探してもらおうか?」

「話を逸らすな!!おれがその気になれば…!!」

ブレイバックルを構える。殺人はするつもりでないが、状況によっては生身の人間への暴挙に走る可能性もある。

「だが…アンデッドを封印する人手不足は、君も感じているはず。さあ、もって行きたまえ」

ギャレンバックルを投げ、剣斗はそれを受け止めた。

「そうそう、ルリ・サラサも解放して構わない。いつでも捕らえられるからね」

なぜか、せっかく手に入れた貴重な存在を野放しにするようなことを簡単に言う。剣斗はいぶかしげに天王寺を見つめていたが…。

「…いくぞ、浅葱留美奈!」

扉越しに伝え、すぐに部屋を出て行った。

 

残された天王寺は…。

「カリスか…。近いうちに「レンゲル」と「ニュージェネレーションズ」を投入しなければな」

金庫を開けると、似た形をした4つのバックルが並べられてあった。

 

その後、剣斗と留美奈はルリを助け出し、BOARDを去った。

 

これが…この物語の序章になる。

 

 

 

 

 

 

 

続く…。

 

 

 

 

 

次回

 

                      おまえがギャレンだ。

 

クラブのカテゴリーAか…!

 

                      カリスって…何者なんだ…?

 

でぇぇっかくてイカした男が今…帰ってきたぜ!!

 

                      変身!!

 

 

 

 

第3話「男の本気」

 

 

 

今、その力が全開する…。

 






キャスト

斬崎剣斗=仮面ライダーブレイド

浅葱留美奈

ルリ・サラサ

チェルシー・ローレック
五十鈴銀之助

???=仮面ライダーカリス

天王寺賢次郎



如何でしたか?
今回、20話完結を目指しているのに、短いな…。一抹の不安を感じてます。
さて、次回からギャレンを出そうと思ってます!…だれかバレるかな?
しかしその前に、アギトを更新したいと思ってます!
それでは!
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