無能からのRe: Start.   作:NSK

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処女作です。異世界転生とか憧れなんで書いてみました。
完全なオリ作ですが、温かい目で見守ってください。


1話 A new life and a second life.

ある日、1人の少年が死んだ。

その少年は高校生であった。

少年はアニメや読書を好み、皆より少し勉強が出来るような人であった。

 

その少年は、後に自分がありえないような出来事に出くわすなど、死ぬ前は思いもしなかった。

 

 

 

 

少年が次に目を覚ました時に視界に映ったのは知らない天井だった。

 

(ここはどこだ?病院?いやでも、あれは確実に死ぬと思うしなぁ…。てか言葉が出ないぞ、どうなって…んんん?!)

その『元少年』は自分の姿を見たとき、言葉を失った。自分の姿が、幼児だったからである。まぁ元々、幼児なので言葉など話せないのだが。

 

(ちょい待て、なんで俺子供になってんの?いや、高校生だから子供みたいなもんか、って違う違う。…あれ、そういえば俺の名前ってなんだっけ?名前以外しか思い出せない。なんかもうワケワカメ。)

そんな感じで幼児は頭を悩ませていると、木製の扉が開いた。

 

「あ!やっと起きましたね!」

 

扉から出たのは『猫耳』の銀髪の女の子だった。

 

(は?え、何、猫耳?……ここは俺が知ってる世界じゃない、のかな?そうなるとこれは、転生、だよな。)

 

「アラジン君は寝坊助さんですねぇ、もう皆は起きてますよー、ってまだ1人起きてない子がいたかな?」

 

(アラジン?俺の名前はアラジンって言うのか。)

 

「あ…ら、じ……ん?」

(あ、声出た。この様子だと2歳児ぐらいかな、ってこの猫耳娘は何で涙ぐんでいるんだ?)

 

このときの彼は知る由もなかった。

何故自分がこの世界の言語を気にすることなく理解出来るのか、言葉にすることが出来るのかを。

 

銀髪の猫耳娘は興奮しながらアラジンに詰め寄る。

 

「ね!!ね!!お姉ちゃんの名前はエレナ!!エレナよ!!エレナって言える?!」

 

エレナが興奮しながらアラジンに詰め寄っていると、突然彼女は後ろに立った金髪の女性に首根っこを鷲掴みにされた。その女性も猫耳である。

 

「エレナァ、子供相手に一体何をしているのかしら?」

 

(怖っ!!エレナって人の後ろにいる人怖っ!!笑顔なのに目が笑ってないよ!!)

アラジンが恐怖に怯えてるのに対し、エレナは気にした様子もなく、

 

「あ、セレナお姉ちゃん!!聞いてくださいよ!!自分の名前を喋ったよ!!ねえ喋ったんだよ?!」

 

と、笑顔でセレナに報告をする。

エレナを鷲掴みにしていた女性、セレナは驚きつつもエレナをなだめる。

 

「喋ったのはとてもすごいけどね、いきなりそんな詰め寄ったら怖がるでしょ?」

 

「ごめんなさーい」

 

エレナは若干ションボリしながらも笑顔で謝る。

ちなみにセレナは喋ったということに対して驚きこそすれば、本当になのかと疑っていたりする。

 

「それでエレナ、本当にアラジン君は喋ったの?聞き間違いじゃないの?」

 

「う…ん、しゃ、べ…った、よ」

(この歳だと上手く喋れないなぁ…でも今回は少し長めでいけたな)

 

「「!?!?」」

 

アラジンが内心で少し満足してる一方で、セレナとエレナは口を開けポカーンとしていた。

 

「エレナ、喋ったわね。」

 

「でしょ?!でも今のは結構びっくりしたよ〜。だって普通に受け答えしてたもんね。」

 

二人が関心したり驚いたりしていると、後ろから4歳ぐらいの子供がクイクイとセレナのスカートの裾を引っ張っていた。

 

「ねーねーおなかすいたー」

 

その子供には、犬耳があった。

そしてアラジンは確信する。

 

(地球じゃないんですねわかります…)

 

セレナは部屋にある時計を確認すると、

 

「え、あぁー、もう7時なのね。エレナ、アラジン君を連れて来てちょうだい。朝ごはんにしましょう」

 

「はーい!じゃあアラジン君抱っこするね〜。」

 

そう言うとエレナはアラジンを抱き上げる。余談だが、エレナは胸がCぐらいはありそうな大きさなので、抱っこの際胸に顔が当たる形になってたので照れていたりする。完全なる余談である。

 

「アラジン君ってもしかして言葉を理解出来るのかな〜?だとしたら魔法とかもすぐ覚えちゃったりするのかな〜?」

 

「フフ、流石にそれは難しいと思うわよ。」

 

セレナの『魔法』という言葉にアラジンは反応せざるを得なかった。

 

(ま、魔法だと?!この世界には魔法があるのか!不幸中の幸いとはよく言ったもんだな。早く魔法を覚えたいなぁ〜。)

 

ちなみにこの後、エレナがふざけてアラジンに魔法を見せたりしてセレナに叱られたりするのだが、それはまた別の話。

 

聖暦1460年4月1日。この日、死んだ少年がアラジンとして第二の人生を歩み始める。




次回であらすじにある無能と呼ばれる理由を明かして行きます(多分)。批判とか感想とかあったらじゃんじゃんください。

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