5、6話で終わらせる予定です。
この迷宮の主に相談を!
ふと閉じている瞼の上に光が当たり、意識が覚醒し始めた。
ゆっくりと目を開けて確認すると、どうやらカーテンの隙間から日光が差し込んでいたようだ。
耳を澄ませば小鳥のさえずりが聞こえるので、間違いなく朝だということがわかる。
まだ覚醒しきっていないぼんやりとした意識の中、ベットから体を起こし洗面台のある部屋へと足を運ぶ。
この世界には水道なんて便利なものは存在しない。
基本的に水は街の井戸から汲んだりして手に入れるのだ。
しかしこの世界には魔法というものがある。
初級魔法の一つである魔法を使うと、手から水が流れ出し、あっという間にその下に置かれていた桶が水でいっぱいになった。
やっぱり魔法って便利、そう思いながら両手で水を掬い、顔を洗い始める。
その後は寝癖を直したり、着替えをしたりと身支度を整えていく。
「さて……朝ごはんはどうしようかな」
百年ガエルを討伐して一週間ほどが経ったが、生活に関して大きく変わったことがある。
実はこの度、自分の家を購入したのだ。
購入とは言っても貸家ではあるが、間違いなく自分自身のマイホームを手に入れたのだ。
宿屋暮らしというのも悪くはないのだが、やはりプライベートな空間は欲しいというもの。
他にも理由はあるが、百年ガエルのありあまる討伐報酬の使い道を有効的に使うには家を買うというのはまさにうってつけだった。
まさか十五歳という年齢でマイホームを手に入れられるとは思いもしなかったが……
そして自分の家を持つことで、一番良いと思えるのが自炊できるところだ。
別にお店やギルドの酒場の料理がまずいとか、飽きたとかではない。
やはり自分で調理した方が楽しいし、自由に好みを合わせることができるからだ。
もちろんガスコンロだとかそういう便利なものはないが、これも着火魔法さえあれば思いの外楽にできる。
まぁ、ときたま食材が動いたり脱走しようとするというアクシデントもあったりするが、なんとかやっていけてる。
「よし、今日は和食でいこう」
朝は和食か洋食か、なんて特にこだわりはない。
なので気分的に今日は和食にすることに決めた。
だんだんとこの世界の調理器具の扱いに慣れてきたため、そんなに時間は掛からずに作れた朝ごはんを口に運びながら、今日の予定を頭の中で確認していく。
今日は……というかここ最近は冒険者稼業はお休みになっている。
理由としては、同じチームの二人がしばらくはゆっくりしてたいとのことだ。
確かに百年ガエルという大物を相手にした後なので、報酬金で懐は潤っているし、達成感というのもあるからだろう。
大きなことを成し遂げた後、人間は強い満足感を得るというし。
満足感が残っている間はわざわざクエストに行くのもないということだ。
要するにここ最近暇をしていたのだが、今日はある目的を果たすために、ある場所へと向かうことにしていたので、久しぶりに暇を潰せそうだ。
「……ということがあったんですよ、キールさん!」
「ほぉ……あの百年ガエルを」
今自分はかつて訪れたことのあるダンジョンのある部屋に足を運んでいた。
その部屋にはアンデッドの王、リッチーのキールという男が椅子に座りながらこちらの話を静かに聞いてくれていた。
「生前実物を見た事はなかったが、私の生きていた時代でもその名は恐れられていたよ。いやはや、まさか爆裂魔法を放った後に上級魔法の連撃とは……若いのに大したものだよ」
キールはカラカラと笑いながら、自分を褒める。
自慢話に聞こえてしまったのではないかと心配もしたが、彼の様子からは素直な称賛が伝わってきたことに少し驚きながらも、ありがとございますと礼を述べておく。
「それにしても、わざわざそれを私に報告するためにこんな所に来たのかい?」
「あっ、実は用件は別にあるんですけど、いきなり本題に入るのは失礼かなと思って少々世間話でもと……えと、ご迷惑でしたか?」
アポなしで突然押しかけてきたようなものだし、結構迷惑を掛けてしまっていたのかもしれない。
「ん? いやいやそんなことはないさ……こうしてやる事もなくただ朽ち果てるのを待つ身としては、君のような話し相手がいてくれるだけで楽しいさ」
キールの枯れた声では、うまく感情を読み取ることはできないが、確かにこちらが話しているときはどこか嬉しそうな様子で聞き手に回っていたことを思い出すと、今のは本心なのかもしれないのがなんとくわかる。
「……未練とかはないんですか?」
わかりきっているのに、ふと口に出して質問をしてしまった。
さっきの朽ち果てるのを待っている、なんて言葉を聞けばキールが既にこの世を去りたいということはわかるはずなのに。
「そうだね……強いていうなら最愛の人と共に逝けなかったことかな。もちろん自分の選択に後悔なんてないよ? けれどこうして長い間一人でいるのはちょっと辛いなと思うときはあるね……」
キールはそう言いながら、ベッドの上に横たわるお嬢様の頭の骨を優しく撫でた。
「一応私の仲間に腕の立つプリーストがいるんですけど……ここに呼んできますか?」
あのロザリーのことだ、きっとリッチーなんて大物のアンデッドを見た瞬間目の色を変えて進んで浄化しようとするだろう。
「ふむ、君の仲間というと以前一緒に来ていた娘かな? 確かに彼女は普通のプリーストよりは腕が立ちそうだ。けれど私を浄化できるほどの力は感じられなかったかな……」
「そう……ですか」
曲がりなりにもキールはアンデッドの王リッチー。
そう簡単に浄化なんてできないということだ。
「君が落ち込むことはない、リッチーを浄化できる人間なんてそうそういるもんじゃないからね。簡単に浄化できるのは神の力を持つ者くらいだろうし……まぁ、自ら神に背き、自然の理から外れた愚かなリッチーをわざわざ浄化しにくる神なんているはずがないか」
ケタケタと、どこか悲しそうに笑うキール。
「……そんなことはないです、きっといつかは……またお嬢様と一緒になれるときがきますよ」
そんな彼の姿がとても寂しそうに見えてしまい、つい励ましの言葉を口にする。
そんな自分に彼を一瞬呆気を取られたような顔をした後、優しく笑みをこぼして笑った。
「いやすまない、あまりにも良い笑顔をしてくれたものだからつい……そうだな、君のいう通りそのうちひょっこりと私を浄化してくれる者が現れるかもしれないな」
気長に待つとしよう、と言って彼は椅子から立ち上がった。
「さて、世辞話はこのくらいにしておこうか。私に何か用があって来たんだろう?」
「あ、はい。実は……」
キールに会いに来た目的、それは自分の魔力についてだ。
キールに以前ブラッドと共に商店街で歩いたとき、マナタイトの原石に魔力を込めすぎてしまったときのことを話した。
「なるほど……魔力を自然と放出してしまうと」
今のところあの事件以外にこれといって不便なことなどは起こっていないが、危険な芽は早めに引っこ抜いておきたいものだ。
なので魔力とか魔法とかに詳しそうなキールに聞きにきたのだ。
「ふむ……まず一つ言っておきたいのだが、魔力の自然放出は誰にだって起きる現象だということかな」
「え」
まさかの真実。
「魔力とは基本は多かろうが少なかろうが、生物ならば誰しもが持っているものだ。そして魔力の自然放出というのは、魔導に関わっていないものにも起きる。例えば、感情が昂ぶったりしたときだね」
もちろん魔導に関わっているものでも、感情の起伏があったり、魔力を込めたりする時にも起きるものだ。
と付け足すキール。
「君の話を聞く限り、君の問題はおそらくその魔力の自然放出が多すぎるってことだね」
多すぎる……つまり普通の人よりもたくさん魔力を放出しているということだろう。
「そうだな……わかりやすく説明すると、ここに水の入ったコップがあるだろう?」
そういうキールの手には、確かに水が入ったコップが握られていた。
いつの間に用意したのだろうか……
「水が魔力、コップがその魔力の持ち主だと仮定してみよう。そしてそのコップの上に私の掌を乗っける……私の掌はそうだね、魔力を抑える蓋のようなものだと思ってくれ」
キールはそのままコップを左右に振り始めた。
「そしてこの状態が魔力の自然放出が起きている状態だ……ほら、魔力はあまり溢れないだろう?」
キールの掌が蓋となり、水は隙間から微かに溢れる程度に収まっている。
「これが普通の魔力の自然放出だ。そして君の場合は……」
キールの掌がコップから離れる。
そして先程のように左右に振るが、掌という蓋を失ったコップは、中に入った水を大量にこぼしてしまう。
「……このように蓋がなく、魔力を普通より多く放出してしまっているのだと思う。まぁ単に膨大すぎる魔力ゆえに、多少溢れてしまうだけかもしれないが」
なるほど、わかりやすい。
しかしそうなると……
「それを直すってことはできないんですか?」
「ふむ……魔力の自然放出自体は身体に魔力を溜めすぎないための、いわば生理現象と同じようなものだから、それを無くすことはできない……だが、抑えるくらいはコツを掴めば誰でもできる。だから私がそのコツを教えても良いんだが……」
キールは手を顎に当て、こちらを見ながら何かを考え込む素振りをみせた。
いったい何を考えているのか、不思議に思いながらお互い見つめ合うこと数十秒。
キールが口を開いた。
「……このさいだ、ウィズリー君。君さえ良ければ、私の弟子にならないかね?」
「で、弟子ですか……?」
急に突拍子のないことを言われ、少し困惑してしまう。
「私はお嬢様に出逢うまで、人生の全てを魔導の研究に注ぎ込んできた。だから魔導の知識に関しては、誰にも負けないと自負するくらいの自信はある。しかし私は生前弟子というものがいたことはない……とる必要性を感じなかったからね」
キールはどこか遠い目をしながら語る。
きっと過去を振り返っているのだろう。
「そしてお嬢様を連れ去った運命の日、どこの馬の骨もわからない連中に私の研究の成果を勝手に使われたくはなかった。だから全ての研究結果を持ち出して私はお嬢様と逃げた……それゆえに、今のこの世に私の研究成果を知るものはいないだろう」
確かに、弟子というキール自身が研究成果を託しても良いと認めた者がいなければ、キールの研究を知る者は本人を除いていないだろう。
「だから持ち出した研究成果も、このまま私と一緒にここで朽ち果てさせるつもりだった……けれど、ウィズリー君。君になら私の全てを託しても良いと思っている」
なるほど、だから弟子にならないかと……
「えっと……そう思っていただけるのは嬉しいんですけど。なんで私を……?」
そこが疑問だ。
キールとこうして話すのもまだ2回目だし、彼が自分を認めてくれるような出来事があったとは思えない。
「……なに、君ならこれを正しく使えるだろうという魔法使いの……勘かな」
「か、勘ですか……」
思っていたよりも理由になってないと思うのは口に出さない方が良いのだろうか……
「まぁ正直な話、研究成果は私の人生の全てを注ぎ込んだ結晶だ。それを可能なら後世に残しておきたいというのが本音かな……さっきは勘といったが訂正しよう。君ならこれを正しく使ってくれる確信がある……だからどうかね?」
もちろん断っても良いというキール。
……そんなの答えは決まっているではないか。
「私で良ければ……お願いします」
彼はリッチー。
きっと自分よりも魔法の腕は上で、そんな彼から知識や技術を学べるというのなら願ったり叶ったりだ。
「……そうか、君にはお礼を言わなくちゃだね」
「それは私の方ですよ」
キールと一緒に小さい笑いをこぼす。
「よし、それじゃあこの後の予定がないのなら早速始めてみないか?」
「えぇ、お願いしますねキールさん」
どこか嬉しそうに部屋の隅のタンスから何かが書かれた紙束を持ってくる彼をみていると……
なぜかは知らないが、こちらも嬉しくなってくる。
「……さて、今日はこんなものかな。随分と長い時間引き止めてしまって悪かったね……もし続きをやりたくなったら、いつでも来るといい」
「はい、必ずまた来ますね!」
ダンジョンの中では外の様子がわからないが、彼女がここに来た時は昼前くらいだと言っていたので、もしかしたら外はもう夕方か夜かもしれない。
初めての弟子が出来た嬉しさと、ようやく自らの研究を引き継いでくれる後継者……それもこの数時間で優秀な子だとわかるくらい優秀な弟子だったので、つい長い時間付き合わせてしまった。
しかし彼女は途中、嫌な顔一つもせずにこちらの教えを真剣に学んでいた……
自分には勿体無いくらいの弟子かもしれない。
せめて入り口までは送ろうと、彼女に転移の魔法をかける。
それではまた、という声を残して彼女の姿が消えるのを見届け、椅子にどかりと座り込んだ。
「……ふふ、まさかアンデッドになってから弟子ができるとは……しかも下手したら私より優れた魔法使いになりそうだよ、アレッタ。」
ベッドの上に横たわる最愛の人の亡骸へと声をかける。
当然声は返ってこないが、この嬉しさを口に出しておきたかったため続けた。
「……君のように純粋で眩しい笑顔を見せるとても良い子だよ。もし君と私に子供ができていたのなら、彼女のような子が欲しかったよ」
そしてふと、彼女が自分を励まそうとした時の笑顔を思い浮かべる……
……そんなことはないです、きっといつかは……またお嬢様と一緒になれるときがきますよ。
『……そんなことはないわ、きっといつかは……またあなたに会える日がくるはずよ、キール……』
そして、かつて彼女が寿命で逝きかけた時に、もう私たちは会えないのだろうか。
と、自分が言った言葉にそう返してくれたアレッタの姿が彼女と重なる。
もうすぐで死んでしまうというのに、その時のアレッタの笑顔は晴れやかだった。
「……さて、また彼女が来るまで眠るとしようか」
そうしてキールは、瞼を閉じた。
「ふんふふーん……よし、できたかな」
キールのダンジョンから無事に自宅に戻った後、早速夕飯の支度に取り掛かった。
今日の夕飯には、昨日試行錯誤を繰り返してようやく完成した品を使う。
「盛り付けて……ミートソースの完成!」
テンションが上がっているためか、独り言に熱が入る。
そう、完成した品とは麺のことだ。
この世界には米やパンはあるというのに、なぜか麺がなかった。
なので麺を使った料理が好物な者として、自分で作る事にしたのだ。
とはいえ麺を一から作るレシピはうろ覚えで、手間取ったがなんとか昨日完成した。
今日の夕飯はそれを使ったミートソース……この調子で麺料理を再現していくことを決意して、早速出来立ての夕飯を頂こうとしたその時、家のドアがノックされた。
こんな時間に誰だろうと、ドアを開けるとそこには見知った人物が二人いた。
「ブラッドにロザリー? どうしたのこんな時間に?」
「なに、家を買ったっていうから見に来たのとその祝いってやつかな。ほら」
ブラッドに何かが入った袋を渡される。
中身を見ると、綺麗に包装された箱とかすかな甘い匂いがする。
お菓子か何かだろう。
「それとちょっと話がしたくて……あら、何か良い匂いがするけどもしかしてこれから夕飯なの?」
ロザリーが鼻をすんすんとならしながら聞いてくる。
そんなロザリーにそうだよ、と答える。
「……二人とも夕飯まだなら食べてく?」
「え、良いの?」
明らかにロザリーの表情が変わった。
そんなにお腹すいてたのだろうか。
まぁお代わり用に多めに作っといたので、二人分くらいは普通に出せるだろうし問題はないだろう。
それに麺料理というものをこの二人に是非味わって欲しい。
遠慮なく上り込むロザリーと、少し遠慮がちというか変に緊張しているブラッドを食卓に案内して二人分のミートソースを盛り付け始める。
「へー、なかなか良い家じゃない……ん? ねぇーウィズ、この大きな袋はなに?」
椅子に座りながら辺りを見回してたロザリーが、部屋の片隅の置かれた革袋を指差しながら聞いてきた。
「ん? あぁそれはね、マナタイトだよ」
「マナタイト?……うわ本当だ、しかもこれどれも最高品質のやつじゃない!? こんなにたくさんどうしたの……?」
ロザリーが革袋の口を開けて驚愕する。
「実はね、この前商店街歩いてたらある商人の方が特別に安くしますよって言われて、まとめ買いしたの。百年ガエルの討伐報酬の残りほとんど使っちゃったけど、良い買い物したと思わない?」
これだけ最高品質のマナタイトがあれば、また百年ガエルのような大物が来てもきっと大丈夫だろう。
備えあれば憂いなしというし。
「「…………」」
「え……なんで二人ともそんな『うわぁやっちゃったなこいつ』みたいな顔してるの……?」
「……あれね、やっぱりウィズに大金持たせちゃまずいわ。前から怪しいとは思ってたけど、センスがずれてるどころか別の次元にいってるわね」
「あぁ、買い物もちょっと一人で任せられないなこれは」
うん……?
何か二人は自分に対して不満があるのだろうか……?
全く身に覚えがないのだが。
「そ、それよりほら。冷めないうちに食べよ?」
三人分のミートソースと、サイドメニューとしてサラダの盛り合わせを食卓に並べる。
麺料理というのを知らない二人は、物珍しそうにミートソースを眺めている。
「なんか見たことない食べ物だけど……なにこれ?」
「ミートソースっていう私の故郷にある麺料理の一つだよ」
「メン……? この細長いやつがメンってやつなの?」
「そう、小麦粉を固めてから薄く延ばして作るんだよ」
実際にはもっと作るのに苦労するのだが、まぁざっくり言ってしまえばそんな感じだ。
「へー……どれさっそく」
フォークでミートソースを口に運ぶ。
うん、思っていたよりも普通に再現できている。
二人の反応も見る限り悪くないので、この世界の人の口でも麺は合うようだ。
よし、絶対に蕎麦やラーメンとかも再現するぞ。
「あれ、そういえば何か話があるって言ってたけど……」
ふとロザリーの言葉を思い出す。
「あぁそうだったわね。ほら、この前あたしの誕生日が近いから一旦家に帰るって話あったじゃない?」
「あ、うん」
その話は憶えているが、それがどうしたというのだろうか。
もしかしてもうプレゼントをねだりに来たとか……?
一応もう用意はしてあるけど、誕生日前に渡しては味がないと思うのだが……
「いや、多分あんたが思ってるのは見当違いだから。単にウィズも一緒に来ないかって誘いに来ただけよ」
「一緒にって……ロザリー達の故郷に?」
「そうよ」
まさかお誘いの要件だったとは。
しかし家族水入らずで祝った方が良いと思うし、ブラッドはついでに家族に会いに一緒に行くみたいだからおかしくはないが、赤の他人の自分が行ってもいいものだろうか。
「別に遠慮なんかしなくていいわよ、あたし達仲間なんだから。それにもう手紙にウィズを連れて行くって書いて出しちゃったし」
「待って、仲間だって思ってくれるのは嬉しいけどいったん待って。本人の意思を確かめないままことを進めるのはおかしいと思うの」
報告、連絡、相談のホウレンソウはどこの世界でも大切だと思うが、ロザリーさんはそこの所わかっておられるのだろうか。
……けどまぁ、せっかくの仲間からのお誘いを断るのも無粋だ。
「じゃあ、お言葉に甘えさせてもらおうかな……」
『買い占めたマナタイト』
例え魔力がなくなって、マナタイトで肩代わりするのなら、普通のより少し品質が良いやつ一個で上級魔法は一回は使える。
つまり、わざわざ一つ数千万もする最高品質のマナタイトを大量に買い占めるより、普通のを買い占めた方が断然安いしお得だ。
要するに、完全な無駄遣いである。