「あれ?もう一人の騎士さんは?確かGPなんちゃらさん」
「彼の事だが……」
騎士ユニコーンは一枚のカードを見せる。
それを見て、目を見開くユリカ。
「……カードの中に戻ったって事ですか?」
「いかにも。コールの力はこの世界では一度きりのようだ。仲間にして、召喚したらこうなった」
「……なんだか寂しいですね」
「元よりこれが目的だ。それに、君達といればそのような感情に染まることはあるまい」
ナデシコがオーブのオノゴロ諸島ドックに停泊する頃、由希奈はソフィー、韻子、真矢の四名で食堂にいた。
「さっきの歌声気になるんだよね……」
「凄かったですよね。エフィドルグの洗脳が簡単に解けちゃうなんて」
真矢と韻子の話にソフィーは複雑な面持ちでいる。
先程の様な強力な存在が何故五年前に富山に来てくれなかったのか。
あの歌があれば多くの人を救えたというのに。
「うーん……」
ふと、ソフィーの横で由希奈が唸る。
「どうしました?由希奈」
「どこかで聴いたことあるんだよなぁ……」
どうやら歌声の主について調べていたようだが、中々解らないでいたようだ。
「あれは熱気バサラ、ファイヤーボンバーというロックバンドの曲です」
「あ、界塚三佐」
「伊奈帆、こう言うの詳しかったっけ?」
「僕の左目が」
「あ~、ですよね~。」
伊奈帆が女性たちに雑な扱いを受けている頃、アークエンジェルではシンとアスランが久々の再会をしていた。
「ラクスとキラには連絡をしておいたから、衛星軌道上で合流が可能だ。最も、ラクスは議会で身動きがとれないからキラが単独で来るが」
「それでも充分ですアスラン」
「すまない。俺はまだオーブの守りとして残らなければならないから、ついていけないが」
「仕方ないですって。ルナとメイリンも納得してオーブに残ってくれてますし、俺の帰る場所ちゃんと守っててくださいよ」
「わかったよ」
オーブがエフィドルグに攻撃され、復旧等に時間を費やす中で、ナデシコはマスドライバーで宇宙へ上がる計画でいた。
しかし、関係部署の修理等で急きょ2日程の暇を各々に与えられることになる。
「それで……買い物に行くわけだが……」
茂澄が用意したリムジンバスに乗り込む一同。
「結局銀仮面と騎士ユニコーンは留守番か?なんか可哀想な気がするが」
「ウリバタケさんも来なかったね」
「格納庫でお楽しみ中でしょ」
普段はエステバリスしか搭載されないナデシコに様々なロボットがいるというのはメカニックにとって最高のプレゼントになっていた。ただし、マークザインとマークニヒト、マナタは完全に触れることすら禁じられているためメカニック泣かせではあった。
「わたし洋服とか見たいなぁ……」
「宇宙で剣之介に会ったときの為ですか?」
「え、えっとそういうわけじゃ」
ソフィーにからかわれた由希奈が照れながら話題を変えようと。
「そ、そう言えば竜宮島の人達って皆お洒落ですよね。」
「そっかなぁ?でもまぁアルヴィスのデータベースから流用してるのが殆どだし」
「遠見、例外を忘れちゃいけない。竜宮島のファッションリーダー様だ」
一騎の言葉に全員が皆城総士を見る。
「……なんだ?」
「いや、総士。お前の話をしてたんだけど。何ぼんやりしてるんだ?」
「……島の連中が気になってな」
「大丈夫だって信じよう。咲良と剣司に加えて繰主と甲洋までいるんだ。」
「しかしカノンを欠いた今、後輩達の消耗と咲良と剣司の限界も気になる。やはり指揮官として」
総士がブツブツ言い出したので、一騎と真矢が無理矢理総士の腕を引く。
「いいから買い物!」