「目が覚めて何よりです」
「……人間族か。まずは助けて頂いた礼をのべたい。感謝する」
「お気になさらず。わたしの名前はミスマル・ユリカ、こちらは真壁司令」
「わたしも名乗らせてもらおう。名は騎士ユニコーン。ラクロアの騎士にしてスダ・ド・アカワールドから来た。」
ユリカの顔が明るくなる。
「やっぱり!もしかしてアルガス騎士団とか知ってたり」
「なんと。何故」
「わたしの友達なんです!」
そこでユリカと真壁は、過去に小型ガンダムと呼ばれていた武将や騎士との邂逅について騎士ユニコーンに語った。
「これも運命の導きか……」
ふとおもむろに騎士ユニコーンが大剣の中から数枚のカードを取り出す。
「どうしました?」
「仲間を召喚するための魔法のカードだ。しかし……」
「真っ黒ですね」
「この世界に来てから5枚のカードが力を失った。恐らく仲間達は散り散りとなって世界のどこかにいるはずだろう」
「だったら協力しましょう」
間髪入れずにユリカが申し出た。即断即決に思わずユニコーンも真壁も呆気に取られる。
「騎士ガンダムさんのお仲間なら手助けしないわけにもいきません!オモイカネや他の組織の力を借りてでもあなたの仲間の居場所を探ろうじゃないですか」
「そうだな我々も尽力しよう。」
真壁にも異論はないようだ。
ナデシコに乗艦が決まっていたシン、一騎、総士に加えて騎士ユニコーンが参加することになったのだが、マークザインとマークニヒトから降りた一騎と総士がナデシコの格納庫で難しい顔をしていた。
「何故マークジーベンがある……」
空気を察したのか遠見が歩いてくる。
「わたしが頼んだからだよ。皆城くん、一騎くん。」
「どうして……」
「マークジーベンがもっと色々出来るように調整してもらう。その最短ルートだから」
「島のスタッフでも充分だろう?カノンが残してくれたデータもある」
「……わたしのSDPと近い能力を持っていて、尚且つ島のスタッフよりも上手く早くファフナーを調整出来る人に心当りがあるの」
「そんな都合のいい人間がいるものか」
総士は真矢に島に残ってほしいがために少々冷たく接してしまうも、一人の人物の名前を出されて反論出来なくなる。
「今はザフトにいる、キラ・ヤマトさんだよ」
全ての補給や修理を終えたナデシコは、突如としてエンジンを稼働状態まで吹かし始めた。
「艦内に搭乗中のクルーの皆さん。これより当艦は緊急発進します。」
ルリの声がうっすらと流れたのを聞いて、緊張感が漂い始めた。
「何事だ?」
騎士ユニコーンは由希奈や韻子と談笑していたが、急な事態に状況が飲み込めない。
「ちょ、伊奈帆ぉ!」
伊奈帆と銀仮面が通りすぎようとしたのを呼び止める。
「機体で待機していてくれ!オーブ海域で戦闘が始まっている。ある程度ナデシコで近付いたら空戦機体は艦より先行して戦闘に参加する」
「はぁ!?誰、何と戦ってるのよ。」
「エフィドルグだ。ヘッドレスやカクタス……」
伊奈帆はチラッと由希奈をみる。
「クロムクロそっくりな機体も多数確認された。奴等は何故か火星騎士の揚陸城で降りてきた」
「そんな……剣之介……?」
「本人がいる確証はありません。ただ、オーブの一部軍隊が洗脳を受け、同士討ちが始まっている状況です」
黙って聞いていた騎士ユニコーンが大剣を握る。
「そのような非道。許してはおけぬな。わたしも力を貸そう」