ソードアート・オンライン ──月夜の黒猫──   作:夕凪楓

104 / 159



私の二次創作を読んでくださってる方の中に、『Ep.if 好敵手の条件』の続きを読みたいと言ってくださる方がいました。
『アキトがユキに勝ったという前提で、決勝でアキト対キリトのデュエルを読みたい』と言って下さりました。

『アキト対キリトなら本編でやってるじゃん』と私が言うと、その方は『わだかまりの無い二人の、純粋で真剣な実力勝負を読みたい』と言ってくれました。
なんだか温かい気待ちになりました(*´ω`*)

……え?続き?未定ですけど(メソラシ)





Ep.99 黒の英雄(ホロウ) VS 黒の勇者(ヴァリアント)

 

 

 

 

 ────薄れる意識の中で、記憶が呼び起こされる。

 

 

『……大、丈夫……? アキト、くん……』

 

 

 ──── アスナが、刺されてる。何故?

 

 

『よか、た……アキト、くん……生きて、くれてる……』

 

 

 ──── “よかった”?……何が?そんな姿で?

 

 

『私に……私達に……“守る”って……そう言ってくれた事……本当に、嬉しかった……』

 

 

 ──── ……なら、どうして、泣いてるの?

 

 

 脳裏に過ぎるは、悲痛に顔を歪め、涙を流すアスナ。自分を見て、安堵したように笑う姿。

 生きててくれて、本当に良かったと、そう呟く声がする。

 そんな彼女が、辛そうに泣く。涙が、頬を伝い、落ちてくる。

 

 

 ──── ……誰が、泣かせた……誰が、傷付けた。

 

 

 感じたのは、激しい怒り。

 自身を守ってくれた彼女の、傷付いた姿に。その心に眠る感情が、目を覚ます。

 段々と消えていく自我。薄れゆく意識の中で目にしたのは、彼女の後方で剣を突き刺していた、親友の姿を模した偽物。

 

 

 

 

 ──── お前か。お前が、彼女を……。

 

 

 

 

『ドウスル?』

 

 

 

 

 声がする。キリトのものではない。

 何人もの声が重なって生まれた不協和音。それが、頭に響いた。

 だが、不思議と驚きはしない。自分の中にソレ(・・)がいる事に、初めから納得していたみたいに。

 その問い掛けに、自然と口を開いた。

 

 

 

 

 ──── ……あれは、キリトじゃない。

 

 

 

 

『ドウスル?』

 

 

 

 

 ──── キリトなら、絶対にアスナを傷付けない。

 

 

 

 

『ドウスル?』

 

 

 

 

 ──── あれは、偽物だ。キリトの皮を被った敵だ。

 

 

 

 

『────ナラ、ドウスル?』

 

 

 

 

 黒い何かが、心の中で渦巻く。

 色が反転し、視界が暗転し、激情が胸を焦がす。

 

 

 そう、あれは偽物。

 その姿で自身とアスナを惑わし、奴はキリトの姿を冒涜し、あまつさえ必要の無い憎しみや悲しみをばら撒き続けている。大切な人と戦う苦しみが、あの偽物には分からない。

 愛していたアスナにとっては尚更だ。やっと乗り越えた悲しみや嘆きを、アイツは振り返した。

 

 

 

 

『“許セナイ”?ナラ?ナラ────』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ──── なら、殺しても良いよね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ────ソレガ、君ノ望ミカ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ●○●○

 

 

 「……」

 

 

 アスナが見上げた、その先にいる黒いコートの少年。

 いつもその目で、ずっと見てきた彼とは全く異なる雰囲気を醸し出すその少年は、明確な殺意を持っているように見えた。《ホロウ・データ》のキリトを見ているのかどうか、前髪で目元が隠れていてよく分からない。

 いつもとは違う口調。態と嫌われるよう高圧的な態度で接していた時よりも悪意が混じっているように思える。握り締めた剣の柄は、折れてしまうのではと思わせる程に強く掴まれていた。

 

 明らかにいつものアキトとは違う。かといって、キリトとも違う。

 まるで、全く知らないプレイヤーだった。

 

 キリトは二本の剣を構えて鋭い眼光でアキトを射抜いていた。脱力した先程の構えとは打って変わって、両手の剣をしっかりと持ち、臨戦態勢を取っていた。

 その姿は、本物のキリトの遜色無いもので、アスナは思わず息を呑む。油断も慢心も感じさせない、高度な知能を持ったAIにも関わらず、キリトと同じ動きに対応。

 

 そんなキリトに対しても、アキトは不気味な程に静かだった。

 

 

 

 

 が、次の瞬間────

 

 

 

 

 「ぇ────」

 

 

 

 

 ひゅん、と悲鳴のように甲高い風を斬り裂く音がアスナとフィリアの耳に入った。

 

 ふと気付けば、キリトの頬に切り傷が生まれ、黒い髪の何本かがはらはらと散っていた。

 キリトのHPは僅かだが減少し、虚ろだったその瞳は驚愕からか分かりやすく見開かれていた。咄嗟に後ろに飛び退り、剣を構え直していた。

 アスナとフィリアも、それを見て表情が固まった。開いた口が塞がず、何か言葉を発する事も出来ない。

 

 ────今、何が起きた?

 

 瞬きすらしていないのに、何が起こったのかを視認する事すらままならない。

 

 キリトも事態の収拾に追い付かず、思わず辺りを見渡していた。アスナ達もつられて首を回すが、ここにはアキトとアスナ、フィリア、そしてキリトの四人しか存在していない。

 

 フィリアは未だ麻痺状態で横に伏している上に、距離的に何かをするには不可能だ。アスナも、ずっと座り込んでいた為何かした訳じゃない。

 今戦闘が行えたのはアキトとキリトの二人だけなのだ。そのうち、キリトの方がダメージを負ったという事は、必然的に一人だけ。そう、アキトだけなのだ。目の前いるアキトしか────

 

 

 「アキト、君……?」

 

 

 思わず、その名を呼ぶ。

 アキトは、ただ真っ直ぐに立っていた。

 手に持つ二本の剣は、先程までのキリトと同じくダラリと落としている。構えと呼ぶには拙い、ただ立っているだけの姿で、天井の星を見上げていた。

 前髪から除く瞳は酷く虚ろで、そこには光が宿っていなかった。幸せや歓喜といった正の感情が全て削ぎ落とされ、負に染まった瞳。

 色々なものを、忘れ、失ったような、そんな瞳。初めからそんな感情なんて、存在していなかったかのようにも感じる。

 

 

 ────あるのは、憎悪、苦痛、劣等感。

 

 

 「っ……!?」

 

 

 ゾクリと、寒気がする。背筋が凍り、表情が固まる。

 その少年の中心に、虚無感が纏う空気が広がっていた。恐怖にも似た何かが身体を支配して、アスナは動けない。

 変わらず満天の星空を見上げていた少年は、すうっとその視線を下ろし、目の前のキリトへとそれを向けた。

 

 

 「『……黒の、剣士……』」

 

 「ぇ……」

 

 

 少年が放った声を聞き、アスナは自身の耳を疑った。

 アキトのものとも、キリトのものとも違う声音。そこから感じる優しさも温かさも、何も感じられない。

 何百人、何千人といった人達の声が重なったかのような声。男なのか女なのか、それすら判別が付かない、恐怖を助長するような声。

 

 

 「────っ」

 

 

 一瞬空気が固まった途端、キリトは再び地を駆けた。

 こちらを警戒していないような戦闘態勢を隙と捉えたのか、一気に距離を詰めてくる。

 全員が反応に送れ、慌ててキリトを見やる。

 

 

 だが、遅い。

 

 

 繰り出された刀身は、少年の首元を抉るように迫り────

 

 

 

 

 

 

 

 

 「『────ハッ』」

 

 

 

 

 

 

 

 

 嘲笑するような薄ら笑いが、少年の口から漏れる。

 弧を描くその口元が次第に開かれ、楽しそうに。

 

 

 その黒髪から、血のように赤い瞳(・・・・・・・・)が覗く。

 その異常な様子に、機械的に動くだけだったキリトの瞳も見開かれた。

 だが、最早手遅れ。既にキリトは剣を止められない。

 そのまま流れるように腕を振るい────

 

 

 ────簡単に止められた。

 

 

 首元に迫っていたキリトの《エリュシデータ》。誰もが首を跳ね飛ばす勢いだと悟った。にも関わらず、それはアキトの左手の蒼い剣《ブレイブハート》に阻まれていた。

 

 キリトがどれだけ力を入れようとも、腕が震えるだけでビクともしない。少年はそんなキリトを見て、楽しそうに嗤っていた。

 

 《ホロウ》であるキリトも、アスナとフィリアも固まる。

 先程まで防戦一方だったアキトが、今の速度から繰り出された剣を、意図も容易く────

 

 

 「『はは……こんなもんかよ』」

 

 

 再び、色んな人間の声が重なったような声音が響く。その声の主がアキトだと誰もが察した瞬間、少年は行動に出た。

 

 キリトの《エリュシデータ》を押し退け、自身の剣を一気に振り抜く。アキトからは、先程までのキリトに対する躊躇いは微塵も感じられず、放たれた一撃はキリトを容易に吹き飛ばした。

 

 人形のように呆気無く、キリトは地面を滑る。

 その様を見て、再び悦に浸るかの如く口元が弧を描く。その姿が、いつものアキトと重ならない。

 

 混乱で思考が追い付かない中で、アスナは懸命に冷静になろうとしていた。

 アスナ自身がアキトを守ってキリトの剣を受けてからのアキトの攻撃。回数は少ないが、まるで先程まで圧倒的だった《ホロウ》のキリトを嘲笑うかのような暴力を感じた。

 最初にキリトに与えたかすり傷と、今キリトを吹き飛ばした一撃。前半は確かに剣先が掠っただけの様に見えたし、後半は競り合うキリトを力で弾いただけに見えた。

 だが、キリトのHPを見れば想像以上に減少しているのだ。

 

 親友の姿をした《ホロウ》を傷付ける事にアスナ以上の抵抗と躊躇いを感じていたはずのアキト。防戦一方で、ダメージを受けるだけだった彼は、既に満身創痍だったはず。

 にも関わらず、あの攻撃力からは最早躊躇いは感じなかった。本来のアキトが出す全力以上の何かを感じたのだ。

 それに誰よりも優しい彼が、あんな表情で、抵抗を感じていた相手に対してこんな不意打ち紛いの戦法を取るはずが無い。

 

 

 けど実際に、目の前で起きた。

 様々な矛盾がアスナの思考を麻痺させ、上手く考えを纏めさせてくれない。

 それでも、一つだけ分かる事があった。

 

 

 それは、今の彼が普通ではない事。

 いつもと明らかに様子が違う事。

 

 

 誰かを傷付ける度に悲しげな表情を浮かべていたはずの彼の、とても楽しそうな表情。

 まるで今は、殺人に快楽を求める非道、あのPoHのような────

 

 

 「『……黒の、剣士……』」

 

 

 アスナの思考を遮って、少年は呟いた。

 目の前の《ホロウ》に向けて、震えた声で呼ぶはキリトと、そしてアキトの名称。

 親友から貰ったはずの、アキトの────

 

 

 「アキト君……アキト君、よね……?」

 

 

 確かに、その名を呼ぶ。

 身体が震える、矛盾している。目の前の彼は、いつだって自分を助けてくれた少年なのだと。

 ずっと自分達を引っ張ってくれた、背中を追わせてくれた人。

 

 

 「……そう、なんだよね……?」

 

 

 問い掛けるアスナの震える声。

 恐怖からか、焦燥からか、悲しさからかは分からない。それでも紡がれた、泣きそうな声だった。

 聞かずには、確かめずにはいられなかった。

 

 

 「『────』」

 

 

 少年は答えない。

 まるでアスナの声など聞こえてない。ただ一点、目の前のキリトを見据えていた。

 蒼くもなく、黒くもない、血のように赤い瞳。再び、前髪からそれが覗いた。

 

 

 「『────消えろ』」

 

 

 憎悪に満ちたその冷たい声に、この場の全員の背筋が凍る。

 この二年間で培われた、アスナとフィリアの第六感が。目の前の相手に対する戦闘能力の把握する直感が。

 全細胞、全神経が告げる。

 

 

 ────彼は、危険だと。

 

 

 瞬間、弾丸のようなスピードでキリトの間合いに入り込み、その首元に先程のお返しと言わんばかりの一撃を放つ。

 偽物とはいえ本物のデータコピーである《ホロウ》のキリトは、本物と呼ぶに相応しい反応速度でその太刀筋を視界に捉え、二本の直剣を寸でのところで胸元に引き寄せて防御体勢を取った。先程少年から繰り出された一撃を学習し、剣一本では防げないと判断したのだろう。

 

 

 だが────

 

 

 「『────くはっ』」

 

 

 それがどうしたと言わんばかりの嘲笑が、少年から漏れる。

 その程度は愚策だと、まるで意にも介さないと、そう剣速が告げていた。

 ぶつかり合い、鍔迫り合いが起こる──間も無く、少年は強引に力でキリトの防御を捩じ伏せる。

 キリトは火花を散らしながらも足に力を込めるが、ジリジリとその圧倒的な力に押されてポジションを取られていく。

 

 傍から見ても、先程とは立場が逆転している。

 だがそこには、アスナ達の知っているアキトはいなかった。

 洗練されたスキルと体幹、経験から最適解を導き出す予測とキリトに次ぐ反応速度、《剣技連携(スキルコネクト)》によって空中をも制す三次元戦闘が、今や見る影も無かった。

 

 力よりも技術に秀でたアキトの、ましてやキリトの姿さえ浮かんでこない。

 急所や不意を狙い、筋力値にものを言わせた、相手を押し潰すような圧倒的な暴力。

 明らかに弱々しかった先程までのアキトはいない。ボロボロだった彼の何処にそんな力があったのだろうか。

 

 

 「────!」

 

 

 瞬間、キリトは競り合っていた自身の剣でアキトの武器を流し、後方へとバックステップで飛び退った。力で競り合うのは不利と悟ったのか、別のアクションをかける算段を頭の中でシュミレーションし、それを行動に移したのか分からない。

 

 

 だが───

 

 

 「『────あははっ』」

 

 

 それを見た少年は、嗤った。

 ニタリと、不敵な笑みを浮かべて目を細めていた。まるで、キリトがそうするであろう事を初めから予想していたかのように。

 その証拠に、アキトはキリトが後方へと飛んだのと同時に前に飛び、キリトに距離を取らせなかったのだ。

 素早く間合いに足を踏み入れ、今度は《ブレイブハート》を持つ左手の力が強まった。

 

 

 「────!」

 

 

 ソードスキルがくると予想したキリトは先手を打つ。素早く白銀の剣を翻し、それに同色のエフェクトを纏わせる。

 咄嗟にしては最適な行動。キリトに接近する為に床を蹴った瞬間のアキトを狙った、絶妙なタイミング。

 

 床と平行に剣を寝かせて繰り出されたのは、洗練された高速の御業。放てば最後、自分を中心に水色の光が正方形の軌跡を描く。キリトの、そして片手剣の強力な剣技の一つ。

 下から斬り上げ、そこから左右のコンビネーション、そして腰を捻って身体全体の力で繰り出す水平四連撃────《ホリゾンタル・スクエア》。

 

 これは防御も回避も許さない、完璧なタイミング。

 今度こそ決まる、決まってしまうと、誰もが疑わなかった。

 

 

 

 なのに────

 

 

 

 

 「『────アハ、アハハハッ!』」

 

 

 

 

 それも愚策だと、馬鹿にするように嗤うのはその少年だった。

 そして次の瞬間、キリトの、そしてアスナとフィリアの目の前で驚くべき現象が起こる。

 ほんの一瞬、瞬きする程の時間で────

 

 

 ────少年の姿が消失した。

 

 

 「「「!?」」」

 

 

 その場の全員が目を見開く。

 決して広くは無いこのフィールドで、今一番の存在感を放つ彼の姿を見失うなんて。

 

 

 だが、すぐに少年の姿は捉えた。

 しかし、彼がいた場所は先程とは異なり、キリトの背後だった。彼はキリトと背中合わせになるように佇み、振り返って嗤っていた。

 少年のHPは減っていない。アスナ達は、息を呑んだ。

 

 彼はあのタイミングで放たれたソードスキルを躱したのだ。それも、誰も視認出来ない程のスピードで。

 まるで瞬間移動をしたかのような、時間が飛んだような感覚。この世界最高峰の反応速度を持つキリトの《ホロウ》でさえもが、その事実を理解するのに時間を掛けた。

 

 

 ────だがすぐに、彼らはその考えが甘かった事を理解する。

 

 

 少年は決して、キリトのソードスキルを脅威だと感じて躱した訳では無かったという事を。

 

 何故なら彼は、キリトの攻撃に対して瞬間移動したと同時に、放っていたのだ。

 誰もが視認出来ない、キリトの高速を捩じ伏せる音速の連撃。

 

 

 “絶技”と呼ぶべき、力の具現を。

 

 

 

 

 「『────アハハハハハッ!!』」

 

 

 

 

 絶技・会心四連撃

 《ディメンション・スクエア》

 

 

 刹那、決して浅くない音速の剣戟は、遅れてキリトの四肢に一撃ずつ刻まれていた。

 そこから紡がれるは、闇色の正方形。

 斬られた事に気付かず、思い出したかのように。少なくないダメージがキリトの身体に刻まれ、足元が揺れる。

 

 

 それを捉えた少年の表情が、笑みから一転、憎悪に変わる。

 

 

 「『────ラァッ!』」

 

 

 途端にアキトの回し蹴りがキリトの脇腹に深く入り込み、キリトは横に大きく吹き飛ばされ、地面へと叩き付けられる。

 だが受け身を取ろうと身を捩り、バウンドする度に空中で姿勢を変えていたキリトは、そのまま綺麗に床へと着地した。

 保たれた距離のまま、静かに少年を見据える《ホロウ》。

 

 

 「……」

 

 「『────消えろ。消エロヨ……』」

 

 

 変わらず無表情のキリトと、同じ言葉を呟き続ける少年。怒りの感情を孕んだ声音は、まるで獣の威嚇。

 アスナ達は何も言えず、恐怖に瞳を揺らしてそれを見つめていた。

 それでも心の中で感じていた事は、アキトの異常な変化と先程繰り出されたソードスキルだった。どう斬られたのか、その型すら見えず、何もかもが謎に包まれている。

 先人のいない、“未知”のソードスキルだった。

 

 

 「……」

 

 

 絶句し、狼狽するアスナ。

 そんな彼女の後方から、小さな声がする。

 

 

 「……ねぇ……ア、スナ……?」

 

 

 震える声の主は、フィリア。

 少し離れた場所で、未だ解けない麻痺毒で血に伏せながらも、怯えた表情でアスナを見ていた。それは、今のアキトを見た事による恐怖からくる顔付きだった。

 アスナは、少しずつ、ゆっくりとフィリアの元へと座りながら近付いていく。

 距離が詰まる毎に見えるのは、想像以上に震えていたフィリアの身体。困惑しながら彼女と目を合わせると、フィリアは呟いた。

 

 

 「あれは……誰なの……本当に……アキト、なの……?」

 

 「っ……それ、は……」

 

 

 縋るような声で聞かれたのは、最もな疑問だった。

 だがアスナにも、それは分からなかった。呼び掛けに、彼は答えてくれなかったのだ。

 フィリアにもそれが伝わったのか、悲しげに俯く。その隣りで、アスナは自身の拳を固く握り締めていた。

 

 

 ────あれは、アキト君なんかじゃない。

 

 

 アスナは自身に、そう言い聞かせる。

 けれど、何を考えたって、目の前で起きている事が変化する訳じゃない。何をどうしたら良いのかも不明瞭のまま。

 このハイレベルな殺し合いに割り込む自信も勇気も無く、ただ怯えて眺めるしかない。

 

 

 愛する人と、大切な人の殺し合いを。

 

 

(……どう、して)

 

 

 アスナは、その二人の名前を呼ぶ。

 

 

 「キリト君……」

 

 

 愛する人の──キリトの笑顔は、そこには無かった。

 楽しそうに笑う彼の隣りにいるのが、何よりの幸せだったのに。そんな彼を支え、守りたかったのに。

 そう思わせてくれた彼の笑顔が、今ではまるで夢だったかのような無表情で。どうしようもなく切なくなる。

 

 

 ────そして、もう一人。

 

 

 「っ……アキト、君……!」

 

 

 大切な人の──アキトの笑顔は、酷く醜かった。

 今まで共に過ごして来て、何度か見た彼の笑顔。それを見る度に心が温かくなって、見ているこちらも笑顔になっていたのを思い出す。

 けれど、いつだってその表情には、何処か影が差し込んでいた。

 

 見せてくれるのは、寂しそうに儚げな、小さな笑み。いつか満面の笑みで彼が笑ってくれるようにと、アスナはそう思っていた。

 キリトの様に楽しそうに笑ってくれる彼を見る為に、ずっと自分を助けてくれた、そんな優しい彼の支えになりたかった。

 

 

 「っ……」

 

 

 ────自然と、涙が零れ落ちた。どうしようも無く悲しかった。

 

 

 今のアキトは、確かに今まで以上の笑みを浮かべている。

 だがそれは、アスナが実現させたかった、“楽しそうに笑うアキト”だろうか。

 いや、絶対に違う。明らかに違っていた。

 間違っても、あのような表情は認められなかった。

 

 

 アスナは、あんな風に親友の姿をした敵との戦いを楽しみ、蹂躙する事で快感を得ているような、そんなアキトの笑顔が見たかった訳じゃ無かった。

 

 

 

 

(……違うの、アキト君……私……私、は……)

 

 

 

 

 そんな風に、君に笑って欲しかったわけじゃなかったのに────

 

 

 

 

 アスナの悲痛な叫びも虚しく、再び互いの剣が交錯する。

 一撃一撃全てが必殺だと、そう思わせる迫力の中で火花を散らし、彼らの視線も同様に交錯する。

 

 

 ────瞬間、少年の様子が一変した。

 

 

 「『ッ……ガアアアアァァァアア!』」

 

 

 「っ……!?」

 

 「な、何……!?」

 

 

 少年の獣のような雄叫びに、アスナ達は身体を震わせた。

 先程までの快楽に溺れていたような表情から一転し、凄まじい怒りと破壊衝動を内包したような顔に変わる。

 中々倒されないキリトへの憤りなのかは不明だが、嗤っていた時以上に凶悪な変貌振り。

 

 

 ────明らかに、様子が変わった。

 

 

 刹那、大振りの一撃が唐突に振り下ろされる。

 剣を叩き割るかのような力が轟音と共にキリトに迫るが、キリトはそれを視てから反応し、紙一重で躱す。瞬間、少年は振り下ろしたその剣でそのまま斬り上げ、そしてまたそれを振り下ろした。

 アスナ達から見れば、そこには二刀流としてのコンビネーションは無く、獰猛な獣ががむしゃらに剣を振り回しているかのような印象を受けた。

 

 故に、キリトの回避は容易なものになっていく。

 軸足回転で少年の視界から外れ、カウンターを少年の死角から放つ。

 水平に払った剣を、手首を返して再び逆方向に放つ二連撃──《ホリゾンタル・アーク》。その初撃が少年のうなじへと接近する。

 

 

 しかし────

 

 

 少年はまるで、初めから知っていたかのように。

 キリトを見ずに、しゃがんでその一撃を躱した。完全に死角だったはず。にも関わらず、まるで背中に目があるかのような反応速度。

 

 

 「『グアアアァァァァアア!』」

 

 「────!」

 

 

 下から少年の唸り声、同時に《リメインズハート》が突き出される。

 キリトは《ホリゾンタル・アーク》の二撃目──返す剣でそれを弾いた。

 瞬時にバックステップし、少年から距離を取るキリトに対し、ゆらりと立ち上がった少年はそれを見据えて歯軋りしていた。

 

 キリトは視線を低くして臨戦態勢をとっており、少年は腕をダラリと下ろした脱力状態。前髪が瞳を覆い隠しつつも、覗いた赤い瞳がギラリと光る。

 彼から漏れる声は、最早まともな言語を発しなかった。

 

 

 「────!」

 

 

 キリトは、少年の持つ剣が僅かに震えたその瞬間に飛び出した。二本の剣が白銀の光を放ち、キリトの速度に呼応するように輝きを増していく。

 

 

 二刀流奥義技十六連撃

 《スターバースト・ギャラクシー》

 

 

 先頭の序盤、アキトにダメージを与えたソードスキルだ。まるで対応出来ていなかったアキトを思い出したのか、それとも獣と化し、まともな戦術がとれていない今の少年を隙と見たのか。

 一気に距離を詰め、初撃を振るう。

 

 

 ────その瞬間。

 

 

 少年の二本の剣が、ドス黒い、血みどろのようなエフェクトを纏う。

 キリトがソードスキルをキャンセル出来ないタイミングで放たれたそれは、振り下ろされたキリトの白銀の一刀に閃光の速さでぶつかった。

 

 

 絶技・十六連撃《ガイア・インパクト》

 

 

 圧倒的な力が、キリトの剣と交錯する。

 キリトは、その俊敏さを以って、二刀流による剣撃を次々と叩き込んでいく。星屑のように煌き飛び散る白光が、一振する度に周囲に迸る。

 

 

 だが────

 

 

 「『アアァァァァアァァァアァアア!!』」

 

 

 少年は、その一撃一撃を同速で全て叩き潰していく。

 そして、最後の一撃まで武器が交差し、弾き合う武器の勢いが火花と爆発したような煙を巻き上げた。

 同じ連撃数を誇る“絶技”のソードスキル。キリトの放った技を無力化する為に、同じ連撃数のソードスキルを使い、相殺してみせたのだ。

 

 それを理解したキリトは、少年から再びバックステップで距離を取る。最初は圧倒していた《ホロウ》も、アキトの急変から一切の油断を見せない。ただ静かに目の前の対象を観察し、最適な攻撃をシュミレーションしていた。

 

 変貌した少年は、獣のように唸っていた。ダラリと剣を下げ、文字通り牙を向くその姿は、同じ人間だとはとても思えない。

 雰囲気も言動も戦術も、アスナ達の知っているアキトでは無かった。

 親友の姿をした《ホロウ》との戦闘を躊躇する、そんな優しい心を持った彼の姿は見る影も無い。

 あれがアキトだなんて、思いたくなかった。だが、そう否定し続けても、この戦いに介入出来る訳でも、何かが変わる訳でも無かった。

 自分には、この異常な戦闘の行く末を、見守る事しか出来ないのだと、そう思った。

 

 

  だが、その考えは甘かった。

 

 

 アスナもフィリアも固唾を飲んでそれを見ていた。

 キリトを圧倒する、少年のその姿。不本意ではあるが、このままいけば《ホロウ》には勝てるかもしれないと、そう思った瞬間。

 

 

 

 ──── それは、起こった。

 

 

 

 

 「『ッ────グッ……アァ……!?』」

 

 

 「っ……アキト君……!?」

 

 

 突如、眼前に立っていた少年の体勢が崩れる。足を震わせ、身体が揺れる。グラリとよろめき、膝をつく。

 それは、何の前触れも無く唐突に起こり、誰もが一瞬反応が遅れた。暴れ回っていた少年の、苦しむ姿がそこにはあった。

 

 

 「『ア……ああああァァああ……頭、が……っ!』」

 

 

 必死に頭を抑え、蹲るように倒れる少年。それを見たアスナは、自身の表情が凍りつくのを感じた。

 その少年の────アキトの苦しむ姿。ノイズが走り、彼の身体から黒い稲妻が迸る。

 その姿に瞬間的にキリトのアバターが上書きされ、再びアキトのアバターへと戻る。その繰り返しが発生していて、アスナは混乱を隠し切れない。

 

 

 ────何だ、今のは。何が、どうなって……。

 

 

 それは、現時点ではシノンだけが知っているアキトの異変。それが、今のアキトの精神状態と、そこに漬け込んだ《カーディナル》によって助長されていた。

 しかし、その詳しい事はアスナに分かるはずもない。ただでさえ今までの光景を持て余しているのだ。

 だがアキトの急変、そしてスキルやゲームのシステム上有り得ない理不尽な力が、そこに働いているのを無意識に感じ取っていた。

 

 

 「っ、な……!?」

 

 

 考える間を、与えてはくれない。

 瞬間キリトが飛び出し、アキトとの距離を詰めたのだ。ほんの一瞬目を離しただけ、だがキリトの持つ敏捷性があれば、その一瞬だけで事足りた。

 

 

 「『グァ……くっ、クソッ……!』」

 

 

 アキトはどうにか立ち上がり、迫るキリトに向かって剣を振るう。だが、その一振りは今までの中で一番弱々しいものだった。

 キリトはそれを視認してから、あっさりと躱した。しかし、アキトは痛みに耐えながらもキリト目掛けて何度も攻撃を繰り返す。

 だが、上段からの振り下ろしも、水平からの斬り崩しも全て、《ホロウ》には見えていた。

 

 しかし、それだけではない。

 衝撃の連続だったからこそ、この違いは誰もが理解出来る。

 今までの攻撃から売って変わって、アキトの次第に動きが単調になってきている事を。

 それが、アキトが苦しめられている事を顕著に表していた。

 

 

 「────!」

 

 

 刹那、キリトがアキトの懐に飛び込んだ。

 

 片手剣単発範囲技《ホリゾンタル》

 

 横に薙いだ《エリュシデータ》が一閃し、アキトは防御もままならず、意図も容易く吹き飛ばされた。そのまま回転しながら床を駆け、HPが危険域に突入する。

 

 

 「アキト!」

 

 

 フィリアの声が周囲に響く。

 アキトの体力が赤色に染まり、彼の視界は恐らく血のように染まってきている事だろう。だが、そんな事すら気にならないようで、アキトはただ頭を必死に抑えていた。

 這い蹲った姿勢で、再び近付いてくるキリトを苦しそうに見上げるのみ。

 

 

 「────」

 

 

 アスナはそんなアキトから、感じるのだ。

 必死に苦しみを振り払い、何かをしようとしている。悔しげに見つめるのは、勝とうとしているその証。

 

 

 ────彼は今、何かに必死に抗っている。

 

 

 「っ……!」

 

 

 それを見たアスナは、思わず立ち上がった。

 今のアキトの変貌と圧倒的な力が、決して良いものではない事を完全に理解したのだ。

 何をすれば良いのか、どうすれば良いのかは分からない。けれど、動かずにはいられない。

 

 

 ────けど、アキト君なら迷わない。

 

 

 そうだ。

 

 

 こんな時、アキト君だったらきっと────!

 

 

 「────アキト君っ!」

 

 

 ただひたすらに自身の足を動かす。キリトとの距離は既に僅か。

 何故麻痺を無理矢理解除出来たか理由は分からない。だがそれでも、今この場で動けるのは自分のみ。

 フィリアには、叫ぶ事しか出来ない。それは、かつての自分を見ているようで、アスナは歯噛みした。何も出来ない彼女の苦しみを、自分が一番知っている。

 

 

 だからこそ、ここで今こそ、自分がやりたかった事をする────!

 

 

 アキトとキリトの間に、颯爽と割って入る。

 予期せぬ介入者にキリトはその歩みを止め、急に視界に現れた少女を視認した。

 

 瞬間、アスナの細剣《ランベントライト》を身体の中心に引き寄せる。そして眩い光が刃を覆った瞬間、アスナはそれを、捻りを入れつつ思い切り突き出した。

 それは細剣スキルの基本技。“閃光”の名を持つアスナの代名詞───《リニアー》だった。

 敏捷性のステータスが高い程に速度が上がるそれは、およそ視認すら難しい速度でキリトの視界を覆った。

 

 

 その一撃は、まさに“閃光”。

 

 

 「せあああぁぁぁああっ!!」

 

 

 目掛けたのはキリトの頭。

 アキトの為と、目の前のキリトを《ホロウ》と割り切った全力の一撃。光の筋が、真っ直ぐ流星のように駆け巡った。

 

 

 しかし────

 

 

 「!?」

 

 

 キリトは、それを紙一重で躱したのだった。

 スキルから放たれた突風がキリトの背後へと突き抜け、その虚ろな瞳はアスナを俯瞰する。アスナは、恐怖と焦りを綯い交ぜにした表情で、キリトを直視してしまった。

 明らかに不意を突かれたはず。にも関わらず、あれに反応出来る異常な反射神経。

 

 

(っ……そんなっ……今のが、見えて────!?)

 

 

 その動揺を、悟られた。

 キリトは一歩、足を踏み入れた。深く、そしてアスナのその不意を突いて。

 

 

 「そんなっ……アスナ!」

 

 

 フィリアの呼び掛けも、虚しく消え去る。

 反応が遅れたアスナは後方へ下がろうと足を傾け、そして躓く。迫って来る彼の瞳は、アスナが愛したキリトのものとは、似ても似つかなかった。

 繰り出された突進、それと同時に突き出された閃光────《レイジスパイク》。

 

 

 「ぐっ……あぅっ!」

 

 「『ガッ……!』」

 

 

 それはアスナの腹部を貫き、後方で蹲るアキトと巻き込んでフィールドの端へと吹き飛ばした。

 地面を削り、道端の石ころのように転がる。やがて止まった先で二人は、少しだけ離れた場所でそれぞれ倒れ込んだ。

 

 

 「()ぅ……」

 

 

 アスナは、震える腕を使ってどうにか上体を起こす。

 ────そう、その腕は震えていた。今の一瞬の攻防と、ずっと共に戦ってきた最愛の人の《ホロウ》だからこそ、この二年間の戦闘経験と直感で理解する。

 

 

(……勝て、ない)

 

 

 その震えは、恐怖からだった。

 躊躇して、涙して。そうしてズルズルとここまで来た。なのに、その挙句の果てに戦った結果、実力の差を見せ付けられただけだった。

 

 

 「……っ」

 

 

 最初にキリトに刺されてから今まで、回復していなかったアスナのHPも危険域に突入していた。視界が真っ赤になり、脳内でアラームが鳴り響いている。

 同時に心臓の鼓動が鼓膜を破る勢いで迫り、間も無く到来するであろう自身の死を想像してしまう。

 こちらに迫る足音が聞こえる。それでもアスナは必死に己の腕を使って、地面を移動していく。

 

 

 ────視線の先は、立った一人。

 

 

 「……ぁき、と、く……」

 

 

 倒れたまま動かない、大切な人の名前。

 弱々しく小さな声で、自身でも聞き取れないような声。それでも、呼ばずにはいられなかった。

 

 

 「……ねえ……私の声が、聞こえる……? アキト、くん……」

 

 

 アキトに近付く度に、声が震える。涙が出そうになる。

 目の前の彼が、どうしてこんなにもボロボロになっているのか、どうしてこんなに頑張っているのかが、もう分からなくなっていた。

 何故、こんなにも他人の為に、みんなの為に必死になれるのだと。

 

 

 ────それでも。

 

 

 「……守る、から……アキトく……」

 

 

 そんな言葉とは裏腹に、心では願っていた。ヒーローみたいな彼に、アスナはもう縋る事しか出来ない。支えたい、守りたい彼をその瞳に映す視界が、涙で歪む。

 

 

 「力を、貸して……キリト、君……」

 

 

 彼の中にいる愛する人に、懇願する事しか出来ない。今の彼を、自分は救う術を知らないから。

 

 

 「……」

 

 

 背後から、キリトの影が差し込む。その片腕は、剣を掲げていた。

 そんなキリトの剣から守るように、アスナはアキトの身体を覆うように蹲る。

 

 

 絶対に殺させない。絶対に死なせない。今度こそ。今度こそ。

 

 

 

 

 ──── アキト君!

 

 

 

 

 振り下ろされたその剣と同時に、アスナは目を瞑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ●○●○

 

 

 それは、己を蝕み、姿を変える。

 

 

 今の自分は、化け物(ヴァリアント)

 

 

 心の中で、手が伸ばされる。

 

 

 悪魔のような囁きが響くのだ。

 

 

 ────“この手をとって、全て委ねろ”

 

 

 ────“欲しい全てを与えてやる”

 

 

 ────“戦え、殺せ、壊して、喰らえ”と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ────“さあ、憧れるだけだった自分に、別れを告げる時間だ”、と。

 

 

 

 

 









作者考案、現在判明中のOSS一覧(需要無し)


・《レティセンス・リベリオン》
アキトが使用。二刀流十三連撃。《反逆(リベリオン)》の名を冠する、闇色に輝くソードスキル。会心率が高い。

・《ワールド・エンド》
アキトが使用。片手剣重単発技。暗い紫色に剣が光る。“重単発”というのもあり、一撃であるにも関わらず、与えるダメージ量が大きい。
名前はAWのとある黒の王の二つ名、“絶対切断(ワールドエンド)”から。

・《コード・レジスタ》
アキトが使用。片手剣三連撃。名前の由来はスマホ用ゲーム《ソードアート・オンライン コード・レジスタ》から。一撃毎に赤(火)、青(水)、緑(風)にエフェクトが変化する。
レジスタはサービスが終了するらしい(涙)。これからはこのスキルをどんどん使っていこうと心に誓った夕凪楓。

・《ブレイヴ・ソードアート》
アキトが使用。二刀流二十五連撃。SAOという世界の名を冠するソードスキル。直訳で“勇者の剣技”。PoHとの戦闘で初めて使用した。奥義技と遜色無い威力を持ち、七色のライトエフェクトを纏う。

・《剣技天翔(ソード・ウイング)
アキトが使用。『Ep.if ヒーローは遅れてやってくる』で初登場。魔法の同時使用による持続型ソードスキル。
全種族共通で使える簡易な鍛冶魔法で剣を作成し、重力魔法で剣を背中に翼のように展開し、風魔法で盾や矢のように放つ事が可能。かなりのレベルの魔法操作と集中力が必要な為、発動時間は一回凡そ三十秒。

・《ホロウ・フラグメント》
アキトが使用。『Ep.if 好敵手の条件』の最後に登場。片手剣八連撃。魔法属性他、《剣技天翔(ソード・ウイング)》同様の魔法操作が使用に関わっている。
名前の由来はPSVita専用ソフトの、
《ソードアート・オンライン ホロウ・フラグメント》より。

・《フェアリィ・ダンス》
ユキが使用。『Ep.if 好敵手の条件』にて登場。片手剣九連撃。ALOに存在する九種類の妖精のメインカラーでライトエフェクトを彩る九色九連撃。
名前の由来は原作《ソードアート・オンライン フェアリィ・ダンス》より。





























次回 『だって私のヒーロー』

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。