ソードアート・オンライン ──月夜の黒猫──   作:夕凪楓

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IFストーリーも合わせての登場人物プロフィールです。(wiki参考)




登場人物設定資料 : プロフィール

 

 

 

 

 

「───友達を助けるのに、理由がいるのかよ」

 

 

【星を照らす月】

 

アキト : 逢沢(あいざわ) 桐杜(きりと)

 

 年齢 : 16歳(現在)

 誕生日 : 2008年 6月 12日(黒猫団全滅の日)

 使用武器 : 片手剣、二刀流、刀(一応全種熟練度MAX)

 

月夜の黒猫(ナイト・ブラック)」編のオリジナル主人公。キリトへの誓いとサチとの約束を果たす為に、76層から攻略に参加する事になった少年。全身をキリト同様に黒づくめで統一しており、首には透明色の鈴を身に付けている。作中では《黒の剣士》の二つ名で知られる。SAOで誰よりもキリトに影響されており、彼の持つ「何もかもを救える強さ」に憧れを抱いている。

 ゲームクリアを目指す為、物語当初はキリトとヒースクリフを失って意気消沈の攻略組を敢えて煽ったり悪態をついたりしていたが、彼自身は温厚で芯のある性格をしている。しかし最前線で何度も憧れ(キリト)の面影を感じたり、彼の仲間に対する印象から彼への劣等感や嫉妬が生まれたりと精神的に脆い部分もあり、キリトと違って度重なる問題に対して一度は必ず躓いている。

 ゲーム開始時、独りで自殺を考えていたところをサチの願いでギルド《月夜の黒猫団》に拾われ、メンバーとして活動していた。現実世界にいた頃から、困っている誰かを助けられる人間になる事を目標とし、自分を助けてくれた《黒猫団》のメンバー達の為に装備の譲渡や情報収集を行っていた(加入して暫くは彼らを信じ切れず、それ故のソロ活動が多かった)。だがキリトが加入してから攻略速度は上がり、それによって慢心した彼らを上層での攻略で喪ってしまう(いつもより上層にいたのはアキトの誕生日にアクセサリを購入する為の資金稼ぎだった)。この事件以来、キリトとは禄に連絡も取らず距離を置くようになる。彼らを死なせ、自分だけが生き残ってしまった罪悪感から心が乾いてしまっており、自らの命に対する執着心が薄くなっている。またキリトへの劣等感や敗北感から《黒猫団》を守る役を彼一人に押し付けてしまった事を後悔しており、故に事ある問題においても「仲間を頼る」という選択肢を無意識に除外し、独りで解決しようとする傾向がある。故に「押し付け」とも言える周囲の願いや期待を自らで全て背負い込み、己の命さえ顧みない度を越えた自己犠牲はアスナやシノンからも危険視されているが、目の前の誰かを決して見捨てたくないという姿勢はキリトが憧れているものであり、「誰も彼も助けたいと願い、背中を押そうとする心の強さ」と評している。

《カーディナル》が選定した、キリトに次いでの反応速度の持ち主であり《二刀流》保持者。キリトに及ばない部分は分析による予測で補っている。彼個人の戦闘能力は高く、ソードスキルや体術スキルを左右の手から交互に発動する事で、スキル同士の間隔の硬直をほぼ無しにして連続でスキルが発動出来るシステム外スキル《剣技連携(スキルコネクト)》と、無数の行動パターンを完全記録し、データと敵の心情から分析、予測する《未来予知(プリディクション)》を有する。また《ホロウ・エリア》内で作成できる《OSS》により多彩な攻撃が可能。

 このキャラで描くのは七元徳の一つ【正義】

 困難に挫けず、迷いながらも己が正しいと信じた道へ進む事を、決して諦めたりしない意志を。

 

 

 ────忘れたくない。忘れてはならない。

 ────永遠のようで刹那であった、この二年間を。

 

 

 

 

 

 

 

 

「……まだ吼えるか。なら、電子の塵まで消し飛ばしてやる」

 

 

【月と共に在る星】

 

キリト : 桐ヶ谷(きりがや) 和人(かずと)

 

 年齢 : 16歳(現在)

 誕生日 : 2008年 10月 7日

 使用武器 : 片手剣、二刀流

 

 原作及び本編におけるもう一人の主人公。物語で《黒の剣士》の二つ名を有し、ユニークスキルである《二刀流》を保持する攻略組のトッププレイヤーの一人。SAOで誰よりもアキトに影響されており、彼の持つ「誰かを救おうとする心の強さ」に憧れを抱いている。原作では多くの人物から信頼され、特に女性から好意を寄せられていることも多いが、本人はアスナを一途に愛している。

 かつてアキト同様《月夜の黒猫団》に所属していた仲間だったが、ギルド内で何度も憧れ(アキト)と自身の違いを目の当たりにした事で生まれた劣等感が原因で《黒猫団》をアキトから奪う形で死なせてしまう。彼らを死なせたのは全て自分の責任だと主張し、そのトラウマから全てを一人で背追い込もうとする傾向が見られたが、クリスマスイベントの際にはアキトに「自惚れるな」と叱責された。それからはずっとアキトに負い目を感じているが、そこで別れてから75層に至るまで連絡らしいものはお互いに何一つ取っていなかった。

 VRMMOプレイヤーとしての高い仮想世界適性を有しており、戦闘ではずば抜けた実力を発揮する。基本的には盾無しの片手剣装備で、一撃重視の物理攻撃主体の戦闘スタイルを好む。また、反応速度が凄まじく、仮想世界随一の反応速度を持つプレイヤーに与えられるユニークスキル《二刀流》を与えられる程。アキトが憧れているのはキリトの持つ総合的な強さであり、「大切なもの全てを救い、守り通せる力の強さ」と評している。

 75層にてヒースクリフと帰還を懸けた決闘(デュエル)を行い攻略組の前で消滅、最前線にて暫くは実質死亡扱いにされており、アスナや攻略組に多大な影響を及ぼした。だが後にその精神が《二刀流》と共にアキトの身体に介在している事が判明しており、彼の危機に際し度々入れ替わって現れており、ボス戦、《嗤う棺桶(ラフィン・コフィン)》やPoHの《ホロウ・データ》相手に圧倒的な力を見せる。アキトと同じ視点から物事を捉えているようで、アキトの脳内でのみ会話が成立できるようである。しかし原因は未だ不明な点が多く、ユイですら理由を突き止められないでいる。また現実の肉体の生死も不明だが、生存と死亡の可能性は半々である。

 

 

 ────アスナとお前だけは、守ってみせる。

 ────俺の、命に代えても。

 

 

 

 

 

 

 

 

「私がアキト君に教えるよ。貴方には頼るべき仲間がいるって事を。誰かを頼る事に慣れてない君が、何度それを忘れても」

 

 

【閃光】

 

アスナ : 結城(ゆうき) 明日奈(あすな)

 

 年齢 : 17歳(現在)

 誕生日 : 2007年 9月 30日

 使用武器 : 細剣

 

 原作でのメインヒロイン。《閃光》の二つ名を持つ細剣使いであり、ギルド《血盟騎士団》の副団長を務める。ヒースクリフが姿を消した後は《血盟騎士団》及び最前線で活動する攻略組の事実上のトップとして、攻略会議の招集やボス攻略の統率役を担っている。

 キリトとは婚姻関係だったが、75層でキリトを失ってからは暫く茫然自失で、エギルの宿に閉じこもっていた。その後は自殺はしなかったものの乱心状態のままの攻略を進め、周りからは《攻略の鬼》の再来と言われていた。アキトと出会った当初はキリトによく似た見た目から彼を嫌悪しており、アキトは自分にとって愛する人がもういない事実を助長させるだけのものでしかなく、死に急ぐ理由の一因ともなっていたが、後に何度も命を救われたり、この世界の在り方や生きる理由について説かれ、自分なりに再び戦う事を決意した。それからはあからさまではあるが今までの振る舞いを見直し、時間が経つに連れてキリトが生きていた時のような明るい性格を取り戻していった。当初は迷惑をかけたアキトに対しての負い目から一歩引いて接していたが、彼自身の危うさを垣間見てからはキリトへのアプローチにも似た積極的な行動を開始し、パーティーを組んだり料理を振舞ったりと強引気味だが、彼と違って中々に頑固なアキトには頭を抱えているが、彼と過ごす内に次第にキリト同様の想いを抱き始めている描写がある。

 生きる事を決めてからの彼女はアキトに多大な影響を与え、《ホロウ・エリア》《アインクラッド》双方で彼の支えになっており、彼女自身もそう在りたいと望んでいる。アキト自身も彼女に助けられている自覚があり、またキリトの精神を宿している影響か、アスナの命は最優先に守るべきものと無意識に感じている。だが人妻。

 

 

 ────私が傍にいるよ、アキト(・・・)

 ────ずっと、ずっと信じてる。

 

 

 

 

 

 

 

「あたしが時間を稼ぐから!みんなが立ち直るまで!」

 

 

【空と大地を渡る者】

 

リーファ : 桐ヶ谷(きりがや) 直葉(すぐは)

 

 年齢 : 15歳(現在)

 誕生日 : 2009年 4月 19日

 使用武器 : 片手剣

 

 原作では「フェアリィ・ダンス」編から登場するヒロイン。キリトの一つ歳下の義妹(血縁上は従妹)で、彼からは「スグ」と呼ばれている。元々は仲の良い兄妹だったが、キリトが剣道を辞め、そして自身が養子であった事もあって距離を置かれていた為疎遠になる。SAO事件を切っ掛けに、それまでの兄との関係を後悔し、その距離を埋めようと考える一方で、本当の兄弟ではないことを母である翠から告げられた事でその関係性に悩む。二年に渡ってなお眠り続けるキリトや、次々と亡くなっているというSAOプレイヤーのニュースの板挟みで精神が摩耗し、そんな中病院に行ったはずの母からの慌てた電話を耳に、兄の顛末を想像してしまい逃げるようにSAOへログインを敢行する。ナーヴギアに関しては友人が隠し持っていたものを使用。アバターは背中の羽根が縮んだ以外はALOのシルフアバターそのものである。装備もALOでの雰囲気を残した緑と白基調のものではあるが、ミニスカートや背中、胸のやや開いた上着といった露出度高めのものを身に付けている。ALOからの名残かソードスキルの扱いこそ不慣れであったが、別の仮想世界での経験や剣道の腕前もあり即戦力級の実力を序盤から有していた。また彼女の存在はSAOでのゲームオーバーが現実世界の死に直結しているというルールが決して脅しではない事の証人でもあり、アキトやアスナ達の内に深い悔恨を呼び起こすことになっている。

 ボス戦時にアキトがキリトと入れ替わるまでは、心の何処かで兄は死んだものだと思っており、この世界に来た事もあって茅場晶彦への復讐心が僅かにあった。現在は落ち着きを取り戻し、共にゲームクリアを目指す仲間として攻略組に参加している。ちなみに『Ep. IF』は案外気に入ってます。リーファのヒロインものも良いかもですね。

 

 

 ────変わるなら、此処しかない。

 ────飛び立つのなら、今しかない。

 

 

 

 

 

 

 

 

「だから、もう耐えるのはやめにする。我慢するのは性に合わないし。貴方に期待したって、多分貴方には伝わらないもの」

 

 

【天穿つ軌跡】

 

シノン : 朝田(あさだ) 詩乃(しの)

 

 年齢 : 15歳(現在)

 誕生日 : 2009年 8月 21日

 使用武器 : 弓、短剣

 

 原作では「ファントム・バレット」編から登場するヒロイン。アバターは現実の容姿とさほど変わらず、装備はALOでのケットシーの姿を想起する緑基調の意匠である。

 今作では75層で生じたシステムエラーから間も無い時期に、現実世界でPTSDの治療で《メディキュボイド》を利用しており、それが原因不明の不具合を起こした《カーディナル》にナーヴギア端末と誤認されてしまい、強制的にSAOへログインさせられてしまう事態に陥った。異常ダイブによって《アークソフィア》の天井から出現・落下した際には偶然居合わせたアスナに助けられる。物語開始当初はイレギュラーなダイブの影響で軽い記憶喪失を起こしていたが、やがて記憶が戻った後は、原作同様強さを求めて攻略組への参加を目指すようになり、その指導役にアキトを選んだ。だがそれは、出会った時からアキトには何処か自分と似たようなものがあると確信した為、そんな彼の強さの理由を知れば自分もそう在れると考えての事だった。死を厭わぬ程の胆力を持つが、過去の傷からか脆さも持ち合わせており、強くなる事を急ぐあまり身の丈に合わない上層の迷宮区にて命の危機に瀕した事もある。それをアキトに助けられ、彼と共に過ごす内に自分を重ね、次第にその想いが恋慕へと変化した。アキトが過去に自分とよく似た傷を負っているであろう事は察している描写がある。

 物語当初は短剣を使用して近接戦の訓練を行っていたが中々それが馴染まず、後にその原因が彼女の適性が短剣ではなくユニークスキルである《射撃》にあったからという事が判明した。有用な遠距離攻撃の手段が存在しないSAOにおいて弓を使う戦い方はかなり強力であり、それからはSAOで唯一《射撃》という遠距離主体の戦術を用いる攻略組の一角として活躍の幅を広げた。

 今作において、現在一番アキトに近しい位置にいるのが彼女であり、アキトの身体の変化を誰よりも理解している。その為、彼がキリトと突如入れ替わったり、“暴走”状態になったりといった変化にかなりの不安を抱いており、それを何処か「仕方がない」と受け入れているように見えるアキトの振る舞いには危険を感じていた。彼が一人で攻略に向かったと知れば慌てて準備をして追い掛けたり、彼の居場所に自分一人だけで赴いたりと、なんとなく抜け駆け気質(本人は無自覚)。

 過去を乗り越える為の強さを求めていたが、アキトやアスナ達から影響を受けて自分なりに答えが変わった様子であり、それを教えてくれたアキトを決して死なせない事を誓っている。

 

 

 ────ただ、できる事をするだけ。

 ────あの日の誓いは、変わらず此処に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あたしじゃ頼りないかもしれませんけど、皆さんもいますし、もっと頼ってくれて良いんですからね」

 

 

【一日千秋の想い】

 

シリカ : 綾野(あやの) 珪子(けいこ)

 

 年齢 : 14歳(現在)

 誕生日 : 2010年 10月 4日

 使用武器 : 短剣

 

 小竜・ピナを使い魔として使役するビーストテイマーの少女。その可愛らしい容姿から中層でアイドル的存在になっていた。

 以前《迷いの森》でモンスターに襲われ、ピナを失って死の危機に瀕していたところをキリトに助けられる。彼の協力によりピナの蘇生に成功して以降はキリトに好意を寄せていた為、75層での噂を耳に、キリトを心配して様子を見に76層の街《アークソフィア》に来てしまい、システムエラーによって中層に戻れなくなってしまった。その上キリトが死亡したという知らせを耳にした際は涙を流している。元々攻略組志望であったが、中層程度のレベルで最前線にいても戦う事ができずにいた。それを見兼ねたアキトに街中でも受注できるクエストを見繕って貰い、そうして80層から《攻略組》として晴れてアキト達と共に戦えるようになったが、既に低効率と化してしまっているはずの街中の接客クエストであるメイド喫茶は何故か未だに続けている。

 彼女自身、キリトとよく似た存在であるアキトにはクエストを紹介してもらった事もあり好感を持っていたが物語の中では他のキャラ達よりも彼との接点は少なく、ストレアが攻略組に反旗を翻した直後の話『Ep.119 虚飾』にて漸くキャラエピソードが開始された。現在、暴走の兆候にあるアキトに死の恐怖を抱いており、しかし同時に恩人に対する自分の行動を客観的に捉えて自己嫌悪に陥っている。彼女は此処から完結間近までメチャメチャ描写が増えます。もうヒロインの一人だね!

 

 

 ────嗚呼、まさか。

 ────貴方に、これを告げる日がくるなんて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「たとえ仮想世界であっても、あたし達には心の余裕が必要じゃない?それが無駄に見えたとしてもね」

 

 

【一意専心の道】

 

リズベット : 篠崎(しのざき) 里香(りか)

 

 年齢 : 17歳(現在)

 誕生日 : 2007年 5月 18日

 使用武器 : 片手棍

 

 SAOで第48層主街区《リンダース》に店を構えていた(過去形)鍛冶屋でありマスターメイサー。最前線で攻略組として戦うプレイヤーの多くを常連に持っていたが、中層に戻れなくなった事で自店舗を事実上喪失。また、彼女の代名詞かつ生命線である鍛治スキルの大半が物語当初はロストしており、元に戻すのにかなりの時間を有した。メインキャラの中で最もシステムエラーの影響を色濃く受けてしまっている。

 仮想世界全てを偽物と考えているが、その一方で本物と呼べる何かを求めており、人の温かさに飢えていた。それを教えてくれたキリトには好意を持っていたが、親友であるアスナとキリトのやり取りから関係を察し、今作以前には既に身を引いている。

 物語開始当初は、キリトを失って《攻略の鬼》の再来とまで呼ばれる程に荒れていたアスナの為に何かできないかと模索を繰り返しており、やがてそれが攻略組参加という形になった。システムエラーによってメイスの熟練度も下がっており、鍛治スキルの経験値をメイスに割り振っていた事もあって戦闘経験不足が目立っていたが、親友を守ろうとする心の強さはアキトも認める程だった。彼のお陰でアスナと和解できた事で彼への信頼度は高まり、やがて復活した鍛冶スキルを行使してアキトへの感謝とキリトへの想いを込めた会心作《リメインズハート》を送っている。時々アキトの危うさを目の当たりにしており、彼を突き動かす理由を問うた事もある。姉御肌であり、何かとアキトにお節介を焼いたり構ったりする描写が見られる。何度か武器を折って帰ってくるアキトには度々憤慨している。

 

 

 ────私も見つけたよ、キリト。

 ────“本物”と呼べる何かを、さ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「夢がいつか覚めるものだとしても、アタシはずっとこの夢を見ていたいんだ───」

 

 

【遙かなる呼び声】

 

ストレア : ???(本名は現在未解明)

 

 年齢 : ???(年齢は現在未解明)

 誕生日 : ???(誕生日は現在未解明)

 使用武器 : 両手剣

 

 コンシューマ版「インフィニティ・モーメント」編のヒロインであり、アインクラッド第76層でアキトと出会う両手剣使いの女性プレイヤー。装備のメインカラーは紫に統一している。数少ない女性でありながら第76層以前の経歴は誰も知らず、本人も記憶が曖昧な状態であり素性が謎に包まれているが、《攻略組》相当の実力を持つ。明朗快活で裏表がなく、人懐っこい性格。当初は彼女を訝しんでいた女の子達からも徐々に好感を得ていくが、それと同時に超が付く程にマイペースで場を引っ掻き回すトラブルメイカーでもあり、その無邪気な自由奔放振りにアキト達が振り回される場面も多い。キリト以上の辛党で、アキトが彼女と二人で食事をしようものならアキトは死ぬ。

 アキトを攻略組参加以前から知っていたような口振りで、アキト本人も出会った当初から(Ep.22)彼女に不思議と懐かしさを感じていたが、『Ep.120 暗躍』にてその正体がアキトが75層以前まで一緒だった《謎の声》の少女だった可能性が浮上したが、意図や方法、正体や目的は未だ不明である。

 現実世界に帰還すればアキトにはもう会えないと思っており、95層のボス戦時には一部記憶を取り戻し、遂には攻略組を離脱。次の階層のボス戦ではアキトの前に立ちはだかり、フロアボスを強化する形で攻略組を妨害した。

 

 

 ────貴方さえ、いなければ。

 ────貴方が最初からいなければ、アタシは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……うん……あの………た、ただいまっ!」

 

 

【果ての扉を越えし者】

 

フィリア : ???(本名は現在未解明)

 

 年齢 : 16歳(現在)

 誕生日 : 2008年 3月 31日

 使用武器 : 短剣

 

 コンシューマ版「ホロウ・フラグメント」編のヒロインであり、システムエラーによって突如《ホロウ・エリア》に転送された短剣使いの女性でオレンジプレイヤー。アキトよりも一ヶ月も前に《ホロウ・エリア》に転送されており、脱出の糸口も見付けられなかった事で睡眠も満足に取れておらず、物語当初はかなり荒れていた。

 75層ボスの同型モンスター《Hollow Deadening Reaper》との戦闘中に、同様に転送されてきたアキトに助けられ警戒しつつも、ボスを倒すという目的の為成り行きで共闘。これをきっかけに《ホロウ・エリア》の探索に付き合うようになる。しかし最初は自身がオレンジカーソル保持者であるという引け目があったからか態度が素っ気無かったが、時間が経つに連れて次第に心を許していき、彼女本来の明るく気さくな性格が見られるようになる。その後、アキトが連れて来たアスナとクラインとも同様の態度を示す。

《攻略組》に相当するプレイヤースキルを持つほか、宝箱に目がなく《トレジャーハンター》を自称する程に宝探しを好む。保有スキルも《隠蔽》《索敵》《鍵開け》といった宝探し関係のものはマスタークラスで揃えているという徹底ぶり。

《ホロウ・エリア》に飛ばされた際、本来出会うはずのない自身の《ホロウ・データ》と出会ってしまい、錯乱して攻撃してしまうという想定外によって行き場のなくなったエラーがオレンジカーソルとして現れた為、フィリア自身は誰も殺してはいないのだが、彼女はその出来事によって本当の自分を殺し、自分は本当の自分ではないのではないかと悩んでいた。そんな彼女の事情の全容を知る《ホロウ・データ》のPoHに、内心の不安とアキトへの想いを利用され、唆される形でアキトを罠に嵌めてしまう。自身も殺されかけたがアキトに救われる。最終的にアキトとアスナともに中央管理コンソールに辿り着きエラーの解除に成功。《アインクラッド》へ帰還を果たし、その後は《攻略組》としてアキト達を支えている。

 アキトに対しては、自身のカーソルの色を気にせずに接してくれた事や、彼を殺そうとした自分を助けてくれた事もあって恋愛感情を持っている。

 

 

 ────貴方にもらったものを返す為だけに。

 ────私は今、この場所に立っているのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

「だから……今日からこの場所が、アキトさんの帰る場所です」

 

 

【焔色の輝き】

 

ユイ : MHCP試作一号機《Yui》

 

 年齢 : 不明

 誕生日 : 不明

 使用武器 : なし

 

 キリトとアスナを両親として慕うAIにして、《カーディナル》の生み出したMHCPの初号機。

 一度は《カーディナル》によってゲームから排除されてしまっていたが、75層で起こったシステムエラーにより、エラー訂正機能が低下したことでアイテムとなっていた状態からの復活を果たした。アスナと共にエギルの宿屋で生活しており、その存在は一般プレイヤーにも知られているが、周囲には保護者とはぐれた年少のプレイヤーとして認知されている。GM権限こそ無いが、システムの知識提供やモニタリング、解析能力で《ホロウ・エリア》や《アインクラッド》の攻略をサポートし、物語を通じて重要な役割を果たす存在となっている。

 キリトの死によって自暴自棄になったアスナを繋ぎ止める存在になれない事を嘆き、彼女の目に自分が映っていない事にショックを受けるも、彼女の身を按じ続けていた時にアキトに出会い、彼女を救ってもらった事でアキトに好意を寄せるようになる。アキトに対するアプローチは積極的で、顔を赤くしながらもデートに誘ったり、照れながらも隣りに進んで座ったり、恥ずかしがりながらもゲームの賞品にアキトを強請ったりと、他の女性プレイヤー顔負けの行動力を見せる。その分アキトの様子の変化にも敏感で、度々表情を伺っては気にしている。

 攻略面において彼の役に立てない自分を嘆いており、その分料理や、解析能力を活かしてSAOのデータの仕組みなどの説明に尽力している。《圏内》にいる為に普段守られる立場に無い彼女だったが、《ホロウ・エリア》へ赴く際にアキトに『守る』と言われた時には嬉しさを隠せずに頬を緩ませていた。そういえば最近出番が無い(真顔)ユイちゃん推しの方、もう少し待ってくれ。

 

 

 ────いや。だめ。行かないで。

 ────お願いだから、いなくならないで。

 

 

 

 

 

 

 

 

「……好きだった。キー坊──キリトとアキトが、二人でいるところを見るのが……笑って、幸せそうな顔でギルドの事を話すのを見るのが……ただ、好きだったんダ……っ」

 

 

【黒白のインフォーマー】

 

アルゴ : 帆坂(ほさか) (とも)

 

 年齢 : ???

 誕生日 : ???

 使用武器 : 短剣

 

 通称《鼠のアルゴ》。元βテスターであり、《アインクラッド》では数少ない『情報屋』のパイオニア。ゲーム開始当初に自身がβテスターである事を明かし、自分の持つ情報をガイドブックに纏めて無料配布していた勇気ある少女。基本的に確証の無い情報は売らない主義ではあるが、情報屋としての実力は確かであり、良識もある。頬にネズミのヒゲのような3本線のフェイスメイクをしているのが《鼠》と呼ばれる所以である。

 物語開始以前からキリトだけでなくアキトも知っており、彼らが同じギルドに所属していた事も認知していた。その為《月夜の黒猫団》全滅を知ってからは誰よりもキリトとアキトを気にかけていた。クリスマス以前はキリトとは何度か情報交換をしていたようだったが、アキトに関しては全く音沙汰無しだった為、色々な場所から情報を集めて彼を見付けては話し掛けたり、尾行したりする形で見守っていた。物語開始から暫くして、漸く最前線でアキトと合流。たまに情報交換をしながら、ボス戦で《アークソフィア》を離れた際にはユイの面倒を見てくれている。彼女も姉御肌。

 

 

 ────そう決めたなら、最後まで付き合うヨ。

 ────オネーサンに任せなって、ナ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「コイツを全力でぶっ飛ばしてぇ……!頼む、手ぇ貸してくれ!」

 

 

【膠漆之交】

 

クライン : 壷井(つぼい) 凌太郎(りょうたろう)

 

 年齢 : 24歳(独身)

 誕生日 : ???

 使用武器 : 刀

 

 攻略組にしてギルド《風林火山》のリーダーである青年。お調子者で女好きが目立つが内に熱いものを秘めており、義理堅い一面を持つ。キリトとは腐れ縁であり、アキトの理解者の一人。仲間達からの信頼も確かなもので、頼れる存在であるが普段の行いが原因で、特にフィリア(キリト、アスナ、クラインに救われている為)とユイを除く女性陣の自分への扱いがぞんざいな事を嘆いている。しかしプレイヤーとしての実力は申し分無く、刀の扱いにおいては元々刀を使用していたアキトを凌ぐ。トレードマークのバンダナと赤基調のサムライ風装備は未だに健在である。

 75層のヒースクリフとの決闘(デュエル)でキリトを助けられなかった事をずっと後悔していた。故にキリトとよく似た雰囲気を持ったアキトには運命的なものを感じており、今度こそゲームクリアの為にアキト(キリト)の力になる事を誓っている。その際、《ホロウ・エリア》にてボス級のモンスター相手に《剣技連携(スキルコネクト)》を発動しており、それが討伐の決め手になった。

 

 

 ────あの日の自分にだけは、決して戻らない。

 ────だから、この信頼に応えてみせろ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【いぶし銀】

 

エギル : アンドリュー・ギルバード・ミルズ

 

 年齢 : ???(既婚)

 誕生日 : ???

 使用武器 : 両手斧

 

 筋骨隆々アフリカ系アメリカ人の江戸っ子。SAOでは戦利品等の鑑定や買取を生業とした商人プレイヤーであり、《攻略組》としての実力も兼ね備える斧使い。システムエラーの影響で75層以下に戻れなくなった事で、リズ同様に50層主街区《アルケード》にある自店舗が事実上の喪失となったが、76層《アークソフィア》にて新しくカフェテラスと食堂もある宿屋を購入し、第二店舗として商売の幅を広げた。この宿はアキト達の拠点にもなっている。

 実は利益の殆どを中層のプレイヤー育成に注ぎ込んでいた器量の持ち主だが、下層に降りられなくなった事もあって資金を使いあぐねており、何かとパーティーをしたがるメンバー達の費用はエギルが賄っているという裏設定。外見にそぐわぬ遊び心を持っており、最近の楽しみは激辛ピザのロシアンルーレットである。

 アキトが攻略組に参加して初めてのボス戦で彼に命を救われた事で、アスナ達の中で一番最初にアキトの為人(ひととなり)に気付いた人物。彼が態とアスナや攻略組のメンバーを煽っている事をいち早く見抜き、それでもなお何も言わずにアキトとアスナを見守っていた。命の恩人であるアキトには毎日無料で店のドリンクを提供している(アキト本人は気が引けて何度も払おうとしているが、エギルが頑なに受け取らない)。

 

 

 ────お前が進みたい道で良い。

 ────それだけで、ついて行く理由には充分だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 “世界さえも、時空さえも、超えてしまうほどの想いだ”

 

 

【月夜の黒猫】

 

サチ : ???

 

 年齢 : 15〜18歳(推定年齢)

 誕生日 : ???

 使用武器 : 両手槍

 

 ある意味では今作のメインヒロイン。《月夜の黒猫団》所属の紅一点槍使い。第27層の迷宮区で他のメンバーと共に死亡している。アキトがSAO内で初めて失ってしまった仲間の一人。常に死と隣り合わせであるこの世界に恐怖しており、フィールドに出て戦う事にも怯えていた。しかし彼女自身、そう長くは生き残れないであろうと予感しており、事前に記録結晶でアキトとキリトに遺言を残していたが、過去編『Memory Heart Message』にて、死ぬ寸前でアキトを思い出して「死にたくない」と思っていた事が明かされている。彼女の死と記録結晶に残された遺言はアキトに多大な影響を与えており、76層にて彼が攻略組に参加したのはサチによるものが大きい。

 ゲーム開始当初《はじまりの街》にて自分と同じように怯えて蹲っているアキトに自分を重ね、ケイタ達に頼んで仲間に引き入れた張本人。それが後に自身の理解者を求めていたが故の行動だった事が明かされたが、その思惑に反して自分達の為に強く在ろうとしていたアキトには恋愛に近しい感情を抱いていた。基本的にアキトを前にすると砕けた口調になり、素の女の子らしい一面を垣間見せる。それ故に前衛への転向を強要しなかったアキトには安心したと同時にショックも受けており、彼の隣りに立てるくらいに強くなりたいとも思っていた。

 物語が進む中でもアキトの記憶に度々登場し、《ホロウ・データ》のキリトとの戦闘時にアキトが暴走した際には精神世界にて再会し、“世界の悪意”から彼を守り抜いた後に、悔いを残さぬようにと想いを告白した。

 

 

 ────どの世界にいても、貴方はひとりじゃない。

 ────私がいる。君を見てる。それを忘れないで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「態々出て来てくれて、探す手間が省けたよ───殺す」

 

 

【貴女といる限り】

 

レッド : (かのう) 緋依(ひより)

 

 年齢 : 16歳(現在)

 誕生日 : 2008年 4月4日

 使用武器 : 短剣

 

 次回作「歌姫と白猫(ディーヴァ・オア・ホワイト)」編の二人の主人公のうちの一人。

《SAO生還者サバイバー》であり、よくある《PKK》(プレイヤー・キル・キラー)設定のプレイヤー。アバターはブロンドのストレートヘアに青い瞳。赤い猫耳のようなフードを被り、小さな胸当てをしただけの全体的に赤みがかった軽装であり、敏捷値と地形を活かした多次元的な戦闘を得意としている。SAO時代の使用武器はPoHに与えられたもので、戦い方も彼に教わっていた。とある理由で犯罪者オレンジ狩りを繰り返し、その残虐性からPoHに“血濡れ頭巾(ブラッド・レッド)”と名付けられ、後に二つ名として浸透する。90層到達後、ユニークスキルである《暗黒剣》を譲渡されており、実はラスボスであるヒースクリフに対抗する為に作られた『十のユニークスキル』の中で一番本命で強力なスキルだが、与えられた本人はそれをオレンジプレイヤーの殺害に利用していた。

 現実世界の容姿としては、少しウェーブのかかった亜麻色セミロングヘアと、両耳に小さなピアスを身に付けている事以外は普通の女子校生で、校内では制服の上にパーカーを着用した服装を好む。《SAO生還者》が通う学校には交通関係の事情で通えておらず、暫くリハビリと勉学に励んだ事で通常の高校に転校という形で在籍している。人を惹き付ける見た目であるにも関わらずその雰囲気から「クール」、「不良」のような印象が定着しているが、根は真面目でテスト評価も学年では上位。しかしイメージと全く違うというわけでもなく、少しばかり冷めた態度を取ったり、敢えて他人を突き放したりと何かと一人である事を選ぶ。

 モチーフは《赤ずきん》、イメージカラーは赤。

 このキャラで描くのは七元徳のうちの一つ【勇気】。変化に怯えながらも、必死に迷いを断ち切って立ち上がる為の意志を。

 

 

 ────私も変わる。“強がり”はもうやめた。

 ────言ってなよ、アンタなんか秒で終わるから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「──私が命を懸けるのに、それ以上の理由は必要無い」

 

 

【貴女がいるから】

 

ユキ : 逢沢(あいざわ) (たくみ)

 

 年齢 : 16歳(現在)

 誕生日 : 2008年 2月29日

 使用武器 : 刀、片手剣

 

 次回作「歌姫と白猫(ディーヴァ・オア・ホワイト)」編の二人の主人公のうちの一人。

 現在進行形で執筆中の『月夜の黒猫(ナイト・ブラック)』編の番外編及びIFストーリーにはフライングで既に登場しており、主人公であるアキトの血の繋がらない妹。血縁関係は一切無く、元々は同級生。小学校からの付き合いだが、色々あって距離感は微妙。

《ALO》では猫妖精(ケットシー)を選択、白銀の長髪ストレートに白い猫耳と尻尾、装備するローブ系の装備も白を基調としており、手に入れたレア装備も白であると、なにかと装備したがる。アバターネームの由来は、以前飼っていた白猫の名前。使用する武器は主に刀だが固定はせず、相手に合わせて戦い方を変える器用さを待ち合わせており、時間をかけて相手の行動を分析する戦い方を得意としている。

 現実世界では黒髪の長髪ストレートで、端正な容姿。緋依同様一見するとクールに見えるが実際は快活な性格で、内には情熱を秘めており、ALOに関してはゲームであっても常に本気で取り組んでいる。真面目でひたむき、努力家で、周りから持て囃されても決して驕らない姿勢から、周りでは羨望とそれ以上に嫉妬の対象となる程の容姿にも関わらず好感の的である。

 だが、こと恋愛事に関しては鈍感な部分があり、その容姿から好意を寄せられる事が多いが本人は全くといって良いほど気が付いておらず、他人からの好意に対しての鈍さはキリトと同等。

 モチーフは《白雪姫》、イメージカラーは白。

 このキャラで描くのは七元徳のうちの一つ【希望】。胸に抱いた願いに従って他者を導き、手を差し伸べる為の意志を。

 

 

 ────立て、動け、走れ、戦え。

 ────それがたとえ、刹那であろうとも。

 

 

 

 

 

 







ちなみにアキト、キリト、レッド、ユキ以外のキャラクターに関しましては、【⠀】内の二つ名と共に検索するとちゃんと画像が出てきます。みんなカッコイイので是非調べて見てください。

END√(辿る道にさほど変化はないが、導く結果は変化する)

  • ‪√‬HERO(キリトが主人公ルート)
  • ‪√‬BRAVE(アキトが主人公ルート)
  • ‪√‬???(次回作へと繋げるルート)
  • 全部書く(作者が瀕死ルート)

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