ラチェット&クランク:インフィニット・ストラトス 【Ratchet & Clank:Infinity Sphere】   作:George Gregory

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最近発売した某コレクションの影響で、ようつべにどんどこ動画が上がってるんですけど、サンシャインはそろそろ世代的にGC知らなくてもおかしくないとして、ギャラクシーって意外と色んな人が『初見』って言ってて、これは世代なのかそもそもWiiの売れ行きの問題なのか気になるところ。


……それはそれとしてクラッシュ4やりてぇ。


Lights Camera Action Ⅳ

かしゃ【火車】

1、仏語。生前悪事を犯した亡者を乗せて地獄に運ぶという、火の燃えている車。また獄卒が呵責に用いるという火の車。

2、車輪の形に燃える火。

3、《中国語から》汽車。

4、日本の妖怪。墓場や葬儀の場から死体を奪う。多くは猫が正体だとされている。『化車』とも。

 

「成程」

「見て解る通り、何が何でも相手を仕留める二段構えの技なんだ。目一杯に回転させた下からの初撃で相手の防御をこじ開けて、即座に上から思い切り一撃を叩き込む、っていう流れを『燃える車輪』と『巨大な猫のひと噛み』になぞらえてるんだって」

 

 携帯による検索結果と、弓道場の壁に投影された先ほどまでの自分の演舞を見ながら彼女、更識簪と名乗った少女は丁寧に教えてくれた。

 

「私、普通の人より身体が柔らかくて、関節の可動域が広いんだって。だから、筋肉はあんまり使ってないんだ。『力を籠めてる』んじゃなくて、思いっ切り『しならせてる』の。勿論、身体も鍛えてるんだけど、筋肉が全部を決めるんなら、剛速球を投げるプロ野球選手も、物凄いドライブシュートを蹴れるサッカー選手も、皆マッチョでないとおかしいでしょ?」

 

 そう言いながら、所謂『開脚前屈』をしてみせる。するとなんとまぁ、両脚は綺麗に左右180度まで開き、上半身は胸からしてぺったりと床にくっついているではないか。

 

「それ以外にもコツはあるんだけど、そう簡単に真似出来る技じゃないみたい。少なくともお姉ちゃんには出来なかったんだって」

「姉、というのは、もしかしなくとも」

「うん。更識楯無生徒会長。知ってるよね?」

「あ、あぁ」

 

 まぁ、それとお姉ちゃんに勝てるかどうかは別の話なんだけどね、とどこか照れ臭そうに呟く姿には()()だとか、()()()だとか、そういった気配を感じなかった。

 

「それで、その、カメラ? は何故、その外見に?」

「日曜日の朝にやってる特撮ヒーロー番組にね、こういう自律行動するアイテムが出てくる作品があるんだ。ハンバーガー型のカメラ、ポテト型のハサミ、シェイク型のライトとか、他にも色々。それを真似て私が作ったんだ。好きなんだ、こういうの。流石に自律行動プログラムまでは組めなかったけど、遠隔操作くらいは出来るようになってるんだ」

 

 そう言いながら彼女が何やら眼鏡の()()に指を添えた途端、壁に映像を投影していたハンバーガーが展開。パンの部分が両脚、レタスとトマトの部分がアーム、そしてパテの一部がカメラアイとなって、少々歪ではあるが人型をしたロボットに変形した。こちらを向き、限界までお辞儀をする姿は、まぁ、可愛らしいと思わないこともない。

 

「それは眼鏡じゃないのか?」

「ウェアラブルモニターの一種、って言って解るかな」

「つまり、度無し、か?」

「うん。なくてもちゃんと見えるよ。視力検査は毎回2.0。……割と人見知りなとこがあって、これがないと未だに上手く喋れないんだけど」

 

 何を言うやら。さっきから随分と流暢に私と会話しているではないか。そう問いかけると、「あ~」とか「う~」とか唸った後に、観念したように彼女は続けて。

 

「実はね、篠ノ之さんのことは前々からチェックしてたんだ。それで、勝手にシンパシーみたいなのを感じてたから、あんまり苦手意識がないんだと思う」

「シンパシー?」

「うん。その、ちょっと悪い言い方になっちゃうけど……同じように、お姉さんに劣等感(コンプレックス)持ってるんじゃないかな、って」

 

 そこで、ストンと腑に落ちた。更識楯無。彼女について私も詳しい訳ではないが、あの歳で既にロシア代表操縦者であることは耳にしていた。加えて、勝利こそ出来なかったものの、"黒豹"に惜しいところまで迫る実力の持ち主でもあるのは、先日目の当たりにもしている。

 

「自慢のお姉ちゃん、なんだけどね。いっつも比べられてばっかりで、辟易してたのも確かで。そういうところ、あるんじゃないかなって思ってたんだけど、違ったかな」

「いや。全然。間違ってない。ちっとも」

 

 自然と少し前のめりになる自分がいた。いつでも、どこでも、誰からも、『篠ノ之束の妹』という色眼鏡が離れない日々。まさかこんなところで理解者に出会えるなんて、思ってもみなかった。

 

「ウチの皆はね、パッと見はそんな風な態度じゃなかったけど、やっぱり節々に『楯無(お姉ちゃん)なら』っていうのがちょいちょい透けて見えてたんだ。仕方のないことだって解ってるけど、遠回しに()()()くらいなら、いっそはっきり言って欲しかったな、って。それなら私も『うるさいッ!!』って思いっきり怒れたんじゃないかな、って思うんだ」

 

 解る。頷き過ぎて頸椎を痛めそうだ。言いたいことがあるならはっきりと言って欲しいし、隠すなら全て最後まで隠し通してほしい。半端に本心が垣間見えてしまうからこそ余計に苛立つのだ。

 

「それに、肝心のお姉ちゃんも酷くて。当の本人に『あなたはそのままでいなさい』なんて言われたら、そりゃあムカッてするでしょ?」

 

 理由(わけ)あって詳細は明かせないそうだが、何やら彼女の家には先祖代々の家業があり、楯無さんが当代としてそれを継承したその日に、面と向かってそんなことを言われたのだという。

 

「元々継ぐ気なんてなかったけど、それでももっとこう、言い方ってあると思わない?」

「まったくだ。悪気が無ければ何を言ってもいいという訳ではない」

 

 それからも出てくる出てくる、積りに積もった悪口雑言。最寄りのシャワー室に向かっている間も、汗を流している間も、着替えている間でさえ、私たちはそれぞれの姉の悪辣極まりない所業の数々をブチ撒けあった。

 

 気付けば互いを『簪』『箒』と無遠慮に呼び合い、食堂の自販機から最寄りの席を陣取って、ジュースを何本も空けながらさんざっぱら()()()()()()。『アンタたち、お酒飲んじゃいないよねェ?』なんて食堂のおばさんに半眼で注意されてようやく我に返り、気付けばテーブルの上に何本もの空き缶や紙パックが散乱していたのだから、相当な具合だったのだろう。一緒に申し訳なさそうにそそくさと回収し、ゴミ箱へと持っていく時、思わず互いの顔を見合って笑ってしまった。

 

「やっちゃったね」

「そう、だな」

 

 こんなにも晴れ晴れとした気持ちで誰かと笑い合うなど、本当にいつぶりだろうか。記憶を手繰り寄せても全く心当たりがない。ともすれば初めてな気さえする。だからだろう、私にしては珍しく、自ら話題を振ることに何の躊躇いもなくなっていた。

 

「いつもあの時間に1人で?」

「うん。弓道部の主将に『練習後』っていう条件付きで許してもらって。IS学園は広いし部活も多いけど、流石に薙刀部はないし、()()は一応、ウチの家に代々伝わる流派だから」

「……見てはマズかったか?」

「マズくはないけど、内緒にしてくれると嬉しいかな」

「ん、了解した」

 

 探られても痛い腹はないだろうが、かといって気分のいいものでもなかろう。そも1人で集中したいからこそあの時間にあの場所で、なのだろうし。気持ちはよく解る。何せ私自身も()()だから。

 

「そうだ。簪」

「何?」

「簪の家は、一通りの武術を習わされる、のだったな」

「うん。道場で稽古するようなのは、大体は経験あるよ?」

 

 だから、なのだろうか。腕前はそこまでじゃないけど、と補足する彼女に、何故それを訊いてみようと思ったのか、正直今でも判らない。

 

「その、物は試しに、一つ聞かせて欲しいのだが……簪は、私の剣について、どう思うだろうか」

「箒の剣?」

 

 訊いた直後にも思った。彼女が自分の剣を見る機会などあっただろうか、と。見たこともないものの感想を求めてはいないだろうか、と。

 

 けれど。そんな不安や後悔は。

 

 

 

 

「う~ん……『護りの剣』?」

 

 

 

 

 その一言で、完全に消し飛んでしまった。

 

「防御の方が上手い印象、かな。偶に剣道部で織斑くんと仕合してるのを何回か見たことあるけど、箒って織斑くんと戦う時は押せ押せの速攻やることが多いよね?」

「そう、かもしれん」

「ひょっとして、自覚なかった? じゃあ無意識だったんだね。でも、こないだのタッグマッチトーナメントの時、織斑くんの猛攻を"葵"1本で上手いこと凌いでたでしょ? そりゃあ最後は蹴り飛ばされちゃったけど、剣の決定打は1発も貰ってなかったよね。あれ見て『あぁ、ひょっとして受け(こっち)の方が得意なのかな』って」

「他には、何かあるだろうか」

「他? そう、だね。う~ん……」

 

 

 腕を組み、暫しの沈黙。そして。

 

 

「箒。あの時って、"葵"1本しか搭載してなかったの?」

「あ、あぁ。そうだが」

「そっか。あの時、もう1本あったら、ちょっとは違う結果だったのかな、とは、思ったかな」

「もう、1本?」

「うん。小太刀、脇差でもいいかな、もう1本捌ける武器があったら、もうちょっと善戦できた、んじゃ、ないかな、って……箒?」

 

 どくん。と、心臓が一際強く高鳴った。血は昂り、肌は総毛立ち、その癖意識は異様なほどに冴えていて。

 

「────すまんッ!!」

「え、ほ、箒ッ!? ちょ、どこに、わ、携帯、携帯鳴ってるよ、箒ィッ!?」

 

 荷物から二振りの木刀だけを引っ掴んで、来たばかりの道を引き返す。職員室に鍵を返す前で良かった。顧問の先生にはさぞ怒られるだろうが、今はその程度、些事でしかない。

 

 居ても立っても居られなかった。居られる筈がなかった。だって、まだ遥か彼方に、ほんの微かにでしかないけれど。

 

 

 

 

 

()()()ッ!! ()()()()ッ!!」

 

 それは確かに、探し続けていた()()()()()だったのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――へぇ~、気付くんだ。トーシロにしてはなかなかいい目してるじゃ~ん?

 

 

 ワタシから言ったって絶対に箒ちゃんは聞く耳持たないだろーから、あっくん経由でアドヴァイス(無駄に良い発音)したげよーと思ってたんだけど、予想外に手間が省けたね。けっこーけっこー。

 

 

 にしてもそっかー、とーとー箒ちゃんにもそーゆーフレンドが出来ましたかー。嬉しくておねーちゃん涙ちょちょ切れそーです……うん、これはそーゆー嬉し涙なのです。決して『へーそんな風に思われてたんだー』とかゆーショック的なサムシングではないのです。

 

 

 ……ま、いーや。結局のとこワタシのやることは変わらないのだーッ!! 待っててねーマイラヴリィエンジェル箒タンッ!! あわてんぼうのアネンタクロースさんがクリスマス前に()()()()()()()()()()()用意してのダイナミックエントリーだぁーッ!!

 




 どうも、久し振りに食ったコーンフロスティが異様なほど美味く感じて2パック買ったら3日で飽きた作者のGeorge Gregoryです。食べ終わって『ダシ』が出てる甘い牛乳がまたいいんだよな。


 大分駆け足になりましたが、本作品における2人は大体こんな感じになります。本エピソードは書きたいことが多すぎるのでテンポ重視ッ!! ノリがいい内にどんどん更新すっぞ~ッ!!(現実逃避も兼ねている)


 では、また近い内にお会い出来ることを願って。


 いつも感想ありがとうございます。あなたのその一言が俺の何よりの動力源です。

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