ラチェット&クランク:インフィニット・ストラトス 【Ratchet & Clank:Infinity Sphere】 作:George Gregory
俺、このMVこれから何万回と見るし、その度にぼろぼろに泣くんだろうな、って。
俺の人生が、あの3分間に確かに詰まっていました。
『レゾナンス』
最寄り駅から徒歩5分という恵まれた立地に加え、全天候型のアトリウムを中心に大型のショッピングモール・アミューズメント施設・レストラン街・フィットネスクラブ・ホテル等が一堂に会した複合商業施設である。老若男女を問わずして『取り敢えず行けば大体のことは出来る』というレベルで近隣住民に親しまれており、屋内外に設けられているイベントスペースでは季節毎に様々な催し物もある為、年間通して来訪者は優に2000万人を超えるのだとか。そんな『レゾナンス』の東館南口の一角に、一夏は立っていた。
天気は快晴。雲一つ見えない行楽日和。天気予報でも雨雲の気配は欠片もなく、日中の予想最高気温は28度。日差しが強い為「日焼け止めは忘れずに」と今朝の支度中に流し見していたニュースのお天気キャスターが言っていたので、比較的軽装にし、肌には軽くUVカットのジェルと、虫除けスプレーをしてきている。
今日の服装は濃紺のデニムに真っ白な無地のポロシャツ、それと赤いラインの入った黒のランニングシューズ。袈裟にかけたショルダーバッグは
そんな腕時計を見てみると、予め決めていた集合時間まで大体25分といった具合。少し早く着きすぎただろうか、とも思いながら、女の支度には時間が掛かるものだしな、と腕を組んで再び後ろの柱にもたれ掛かる。どうせ彼女たちの買い物が始まれば1~2時間など誤差でしかないだろうし、個人的な本日のメインディッシュは久し振りの映画館なのだ。既に予約サイトでチケットも確保済。今から実に楽しみでならない。
と、そんなことを考えていると。
「あれ。一夏、もう来てたんだ」
「おぉ、アインッ!! おはようッ!! 今日はいい天気だなッ!!」
まず最初に連れ立ってやってきたのは金銀ルームメイトコンビ。
シャルロットはオレンジのノースリーブパーカーに膝が隠れるくらいのショートデニム。ゆったりとした大きめのサイズなので、中に着ているロゴTシャツの赤がよく映えて見えて、なんというか、THE『ボーイッシュな女の子』って感じがする。
対してラウラは、オフショルダーの白いトップスとオーバーオールに、かぶっているのは黒いリボン付きの、あれは確かカンカン帽とかいう麦わら帽子の一種、だったか。ちょこんと乗っけられている感じが何とも可愛らしい。
「おはよう2人とも。早いな、まだまだ時間あるのに」
「こういうのは『やりすぎかな?』ってくらい早めに着いておくものじゃない?」
「時間前行動は基本中の基本、だぞ」
片や『王子様』として。片や『現役軍人』として。同じ事を言っているはずなのにこうも違って聞こえるのだから面白い。
「一夏こそ随分早いじゃない。いつから待ってたのさ」
「いや、俺も来て5分くらいしか経ってないぞ」
「つまり30分前行動という訳か。うむ、感心したぞ」
腕を組み何度も首肯しながら、何故か自分が誇らしげにするラウラ。制服や軍服姿であればさぞ様になっただろうが、今のレジャースタイルではなんとも
「あら。アンタたち、もう来てたんだ」
「む。出遅れたか」
「お。鈴、箒」
次いでやってきたのは幼馴染コンビ。
鈴はへそ丸見えなピンクのキャミソールの上にレモンイエローのミリタリーシャツを羽織るようにしており、下はホットパンツで引き締まった脚を惜しげも無く晒している。何よりもまず「動きやすさ」を念頭に置くところは、今も変わっていないらしい。
対して箒は黒のスキニーパンツにノースリーブの白いブラウス、と実にシンプルなモノトーンスタイル。ビシッと引き締まって見えるのは、本人の姿勢やスタイルの良さもあるのだろうと思う。
「や~、私服って個性出るわね~。ラウラ、アンタ意外といい趣味してるじゃない」
「いいだろう。部下が選んでくれたものだ。洗うのも楽でな、割と気に入っている」
「凰さん、その、露出凄いね。そんなに見せちゃって平気なの?」
「見られて困るような鍛え方してないもの」
二カッと歯を剥き出しにしての自慢げな笑顔。この引き締まりで学食ではラーメン三昧な食生活なのだから、そのカロリーがどこで消費されているのか、全くの謎である。
「箒の私服なんて久し振りに見たな。うん、似合ってるぜ」
「そ、そうか」
ぶっきらぼうな返事でこそあるが、ほんのり頬が赤らんでいるのだから、喜んでいるのは間違いない。
「あによ。アタシたちには感想なし?」
「まさか。鈴の私服は相変わらず『元気印』って感じするよな。今にも思いっきり走り出しそう、っていうか」
「……求めてるのはそういう反応じゃないんだけどなァ(小声)」
「ん? 俺、なんか間違えたか?」
「別にィ? 相変わらず変な褒め方しか出来ないんだな~って」
むぅ。その辺は勘弁して貰いたい。こちとらファッションなんて全然詳しくないのだから、「似合ってる」以外の語彙力を求められたところで、思ったことをどうにかこうにか言語化するのに精いっぱいなのだ。
「アイン、アイン、私はどうだ?」
「おぅ、そうだな。ハイキングとか行きたくなってくるな」
「おぉッ、いいなッ!! また星を見ながら暖かいココアが飲みたいぞッ!! マシュマロの入ったヤツだッ!!」
「いいな、またやろう。……それはそうと日焼け止めと虫除けは大丈夫か? 何なら俺、持ってきてるから貸そうか?」
「大丈夫だぞッ!! 部屋を出る前にしっかりと塗ってきたッ!!」
「本当、兄妹というか、親子の会話だよねぇ。というか、え、一夏、準備万端過ぎない?」
「今から一夏のカバンに一々ツッコミ入れてたら、1日もたないわよ?」
両の瞳をキラキラと輝かせながら喜んでいる姿は、昔を知っていると殊更に感慨深い。頑張って色々と連れ回した甲斐があったというものである。それにしても肌の露出が多いので気になってしまい、ショルダーバッグから日焼け止めのジェルやら虫除け成分の含まれたウェットティッシュやらを取り出す。それを見てシャルが何やら苦笑いで呟いており、鈴が『やれやれ』って風に腰に手を当てていた。
「シャルもよく似合ってるぜ。ボーイッシュな服の方が好きなのか?」
「ありがと。うん、そうだね。スカートよりはパンツの方が、持ってるのは多いと思うな」
ん~、と人差し指を口元に当てながら自分のクローゼットの中身を反芻しているのだろう表情に、自分と同室だった頃に微妙に感じていた『遠慮』みたいなものはもう感じられなかった。今となっては、『男同士だ』という事実に舞い上がりすぎて、大分粗相をしてしまっていた気がしてならない。それについて彼女が改めて自分たちを集めて過去を明かしてくれた日に謝ると「その辺で」「それ以上謝られちゃうと居たたまれないから」と言われてしまったので、それ以上は触れないことにした。
「でも、これからは女の子っぽいスカートとかも、着てみたいなって思うんだ。リボンとか、フリルとか、嫌いじゃないしね」
「……そうか」
正直、同性じゃなかったことに、残念だと思う部分がない訳じゃあない。けれど、この何のしがらみもなく嬉しそうに笑っている顔を見ると『あぁ、これで良かったんだな』とも思う。
そんな調子で、女子たちがお互いのコーディネート品評やら、今日買う積りの水着やらの話に花を咲かせ始めた頃だった。
「……ん?」
『レゾナンス』ほどの大型施設で休日の昼間なのだから、そりゃあ客の出入りは多い。自分たちの他にも、何組もの家族連れやらが行き来しているし、館内アナウンスなんて上手く聞こえないくらいの賑わいが絶えない。
いや、
「……一夏?」
「おぅ」
「あれ、多分
「だな」
鈴も見つけたらしい。俺と同じ方を見て『マジか』って感じに表情を歪めている。それにつられて他の3人も気付いたようで、「は?」「うわぁ」「おぉっ」と各々違う反応を見せている。
徐々に周囲の賑わいがざわめきへと変わっていく中、視線の先でどんどん人混みを真っ二つに裂きながらやってくるのは、俺たちが待ち合わせしていた最後のメンバー、なんだけど。
「あれで普通の私服、なんだろうな、うん」
「正直、ちょっとこうなりそうな予想はしてたわ。けど流石にこれは予想以上っていうか……」
こちらを見つけたんだろう、大きく手を振りながらこちらに歩み寄ってくるのは、片手で見るも眩しい真白なフリルレース生地の日除け帽をおさえながら、ブルーグリーンの生地に白いカーネーションがふんだんにあしらわれたフレアスカートタイプのワンピースを風に靡かせているTHE『深窓の令嬢』。常日頃の
「みなさ~ん、おはようございま~すッ!!」
セシリア・オルコット、本領発揮、である。そして、自分たちを更に驚かせているのが、その隣にいる
「皆様。本日はお誘い下さいまして、ありがとうございます」
こちらもまた真っ白なつば広ハットを取って深々とお辞儀をする、白と青を基調としたセーラーチックなデザインのゴスロリ系ドレスを纏った少女。携えているダークブラウンのステッキは、銀製のハンドル部に翅を広げた蝶の姿が刻印されている。足元を確認する為の必需品、でもあるのだろうけれど、え、こういうのって普通は白い杖なんじゃないのか。
すっかりとその雰囲気に呑まれて言葉を失い呆けてしまう俺たちを他所に、ゆっくりと顔をもたげた目の前の彼女、クロエ・カデンソンは、やはり両目を閉じたまま穏やかに、そして嫋やかに微笑んだ。
どうも、ここ数年色んな混ぜ込みご飯の素を試してみて『結局ゴマ塩が最強なんじゃね?』と思い始めた作者のGeorge Gregoryです。スター・オーシャンの1には『塩にぎり』が大好物の仲間キャラがいるんですけど、彼の『米と塩だけあればいいッス!!』というセリフが脳裏をよぎる。尚、作者は海苔の代わりにとろろ昆布が巻かれていると異様に興奮する習性を持っております。
マイクラはシステム的な意味でも予想外でした。クラフト要素はあのゲームの最大の特徴にして参戦にあたっての欠点だと思ってたので。開発チームの皆様、本当にお疲れ様です。持ってもいなけりゃ動画もあんま見てないので詳しくはありませんが、キャラとしては純粋に楽しみでワクワクしております。……残り4人でこれってことは、俺まだラチェクラ参戦諦めなくてもいいな? ビューティフルジョーかクラッシュ・バンディクーでも嬉しい。Devil May Cryからでも嬉しい。
クロエだけはほぼ原作通りのあのドレスですが、他の1年生'sの私服は俺の勝手なイメージと趣味です。悪しからず。
では、また近い内にお会い出来ることを願って。
いつも感想ありがとうございます。あなたのその一言が俺の何よりの動力源です。