ラチェット&クランク:インフィニット・ストラトス 【Ratchet & Clank:Infinity Sphere】   作:George Gregory

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 うぅむ、どうした、最近の俺氏。
 金がないとこうも無心になれるものなのか。


Break The Days Ⅳ

「一夏……ッ」

 

 Aピット内、隣で試合の流れをハラハラとした表情で見守る篠ノ之さんを横目に、(わたくし)は目を細め、思考と記憶の海へと潜っていた。

 

 1組の代表決定戦と、ここ数週間、アリーナでの自主鍛錬を共にして、改めて解ったことがある。一夏さんは“目”がいい。それも動体視力が特に、だ。

 自分が凰鈴音と戦うとしたならどうするか、どうなるか、脳内でシミュレートする。射程ではこちらが圧倒的に上だが、BITは火力としては心許なく、主武装であるライフルは威力こそ申し分ないが如何せん連射力がない。対して、凰鈴音(かのじょ)の戦闘は正に虎や豹のそれだ。距離を取って逃げに徹するだけの鹿や鴨なら簡単に()()()が、一夏さんにそうされたように多少の被弾をものともせず距離を詰められた時、どうしても射撃特化の“蒼い雫(Blue Tears)”では分が悪い。近接ブレード(Interceptor)こそ搭載されてはいるが、接近戦の経験に乏しい私が、見るからに習熟している彼女の二刀による連撃を捌けるとは到底思えない。その辺を補えないものか、といくつか思いついた()()()を本国へと送ってみたが、『BITの稼動試験を最優先しろ』という何とも面白くない返事しか来なかったのは記憶に新しい。

 だからこそ、改めて驚嘆する。織斑一夏の、攻撃を凌ぐ“上手さ”に。

 

(“白式”が機動力特化の機体とはいえ、まだまだ素人も同然ですのに、よくもまぁここまで躱せますわね……)

 

 思い出せば、(わたくし)との試合でもそうだった。完璧ではないにしろ、時折こちらが丁度引鉄を引こうというタイミングで軌道を逸らしたり、機体を急停止させるようなことがままあったのだ。試合後の祝賀会で『一体どうしてあぁまで撃つタイミングを読めたのか』と尋ねれば、『ちょっと昔、ドイツで()()あってね』と言って懐かしそうに微笑み、『それに、やっぱりカデンソンさんに仕込まれてたのが大きいと思う』と続けた。

 

 そして後日、あの1週間で彼が受けた訓練内容を全てカデンソン先生本人から聞いた。50体近い小型機の集中砲火(しかもAIの豊かな語彙力による精神攻撃付き)を浴びながら砲台の射撃を回避。練習中の最高記録は3分半程度(これだけでも大したものだと思う)。本番でも“一次移行(First Shift)”までの5分間しっかりと凌ぎ切ったのだから元々素養はあったのだろう。だが、耳にした瞬間「おバカさんですの?」と思わず口にしてしまった(わたくし)は間違ってないと思うし、ポカンと力無く口を開けて惚けている私を見てカデンソン先生はお腹の底から呵呵大笑していた。

 

「そりゃそうだ。普通ならこんなメニュー組まないよ」

 

 “それでも、たった1週間で君ほどの実力者を相手にするなら、これくらいはさせなければならないと思ったのさ”、とそのように続けられては、色々と物申すつもりでいた気概はすっかり削がれ、何も言えなくなってしまった。

 

 食えない人だ、というのがセシリア・オルコットのアリスター・カデンソンに対する評価である。初めての対面は入学式の1週間ほど前。余裕を持って学園の寮に引越を終え、近年になって大幅に改善されたと噂のトレーニングルームを見学しに行った時のことだ。非常に優秀な技術者と聞いていたので、気難しい人物なのではないかとちょっぴり緊張しながら管理人室を尋ねると。

 

『496、497、498、499、500回、どうした、もう限界か? 200万10%の力を出し切れッ!!」

「フッ、フッ、フッ、フッ」

『ワン、エン、ツー、エン、スリー、エン、フォー! いいか、脂肪を燃やせ。そうだ。焦げ臭かったら、火事だぞ?』

「フンッ、フンッ、フンッ、フンッ」

『3、2、1、ようし、そうだ。燃やし尽くせ。諦めるな?」

「おぅさッ、アチアチだぜッ、もっとこいッ」

『よぅし、腕立て後2000回ッ!!』

「あと、にせ―――はぁッ!? へぶッ!!」

『マッチョの道は、根性だ。さぁ、ボットたち、レンジャーエクササイズはまだまだ続くぞぉ!!』

「……何を、していらっしゃいますの?」

 

 作業着姿の成人男性が、一昔前に流行ったようなダンスと筋トレを兼ねたエクササイズ映像を前に健康的な汗を流していたと思えば、腕立て伏せをしようとしていきなりその場に突っ伏したのである。画面の中で踊っているのは何故か、今や『伝説』と謳われるような往年の日本のアイドルを彷彿とさせるバンダナにタンクトップ、そしてショートパンツスタイルの“機械(ロボット)”。こういうのはもっと引き締まっていたりマッシブな体格のトレーナー(勿論“生身(にんげん)”の)がやるものではないのだろうか。

 

「あ、あれ? おきゃくさん? いつのまに、えっと、おちゃ、どこやったっけ?」

「あぁ、いえ、別に急いでませんので、まずは息を整えて下さいな」

「そ、そう? それじゃ、えんりょなく。ひぃ、ふぅ」

 

 熊の毛皮の絨毯みたいに床にヘタっていたのに、呼吸も荒いまま力の入らない腕で起き上がろうとしていたので、そう言って落ち着かせる。彼は答えるとぐるりと仰向けになり、四肢を投げ出して大の字になった。肌の火照り具合からして、かなりの時間これを続けていたのだろう。いきなり『腕立て2000回』なんて言い出すプログラムだ、相当キツかったに違いない。

 

「ったく、確かに体力維持にゃ持って来いだけど、相棒(アイツ)、なんてモノ寄越すんだ、あぁ……絶対コレ、()()()()()()()じゃない」

(この人が、アリスター・カデンソン)

 

 手探りでリモコンらしきものを手繰り寄せ、画面を消すこの男性。山吹色の髪に琥珀色の瞳。背は高く、目算だが180強~190弱。20代後半と聞いていたが、痩身なようでその実、汗で肌に張り付いたシャツが確かな鍛錬が見て取れる筋肉の隆起を浮き立たせていた。とても研究職のそれには見えない。

 

「この仕事、結構体力勝負なとこもあるのよ? ふぅ、大分落ち着いた」

「ッ!? ぬ、脱ぐなら先に言ってくださいましッ!!」

 

 視線でバレたのか、そう言ってスッと立ち上がり、徐ろに上着を脱ぎ出したので即座に首を背けた。「あぁ、ごめんごめん」なんて悪びれもなく言う彼の着替えを待ち、トレーニングルームの使用許可申請を済ませてその日は終わった。それ以降もトレーニングや本国からの勧誘の書類を渡しにちょくちょく整備管理棟を訪れては言葉を交わす程度の親交しかなかった。

 

 だが、一夏さんと共に鍛錬をするようになり、彼の技術者としての顔を見ている内に、決して良いとは言えなかった第一印象を上方修正していくこととなる。

 まず、仕事が正確で速い。彼の“白式”のメンテナンスを見たが、兎に角“スムーズ”なのだ。次に何が起きて、そこに何があって、それに何がどれだけ必要か。まるで綺麗に整った数式を傍から眺めているような、一種の爽快感すら覚える。そしてその片手間で、近場で作業していたり質問してくる整備科の生徒達への指導までこなしているのだから、驚きを通り越して言葉を失った。

 

「ふむ、冷却効率の数値がおかしいな。システムのどっかで閉塞してない?」

「あぁ、こりゃ起動失敗してるだけだね。パワーケーブルの導通確認してみな?」

「こらそこ~、ビス止めは面倒くさがらないでちゃんと規格の合ったボックスレンチ持って来なさ~い」

「……これ、コネクタのAとB、間違えてない?」

 

 ソフト・ハード、プログラム・システム不問。マニュアルを脳内に書き込んでいるんだろうか、と思うほどの正確な診断が返ってくる。一夏さんだけでなく、他の生徒たちからの信頼が厚いのも頷けた。そして、何よりも。

 

(あの人には、一夏さんとはまた違う“目”がある)

 

 果たして、それほど優れた知識と技術を持った人間の“目”は、一体()()()()見通すことが出来ているのだろうか。

 

 一夏さんは全てを教えてくれた。少ない映像資料から私自身も無自覚だったBIT操作の()()を見抜き、更にそこから導き出された、私に勝つ為の()()()()()()()()。恐ろしいとさえ思った。一流の棋士やチェスプレーヤーは、たった一手で自身の勝利への道筋を定めてしまうという。フットボールのトッププレーヤーの中には、まるで遥か上空から見下ろしているかのようにフィールドにいる選手全員の動きが()()()()()者が稀にいるという。俯瞰視点。あるいは。

 

「“鷹の目(Hawk Eye)”……」

 

 あの時はアドリブもあって、辛くも私が勝利した。だが、もし、ありえない話ではあるが。あの時の相手が一夏さんではなく、カデンソンさんだったなら。そう考えるだけで、背筋がゾワリと冷たくなるのを感じる。まるで、私たちは物語の“登場人物”で、彼はその物語の“読者”や、ともすれば“筆者”なのではないか、とさえ思ってしまうような、そもそもの視点の違い。

 そんなカデンソン先生が、今回の試合については()()()()()()()()のだ。

 

──彼を勝たせるためにやれることはやる。でも、あの娘相手は、ちょっと厳しいかもね。

 

 それは、とある日のアリーナでの練習後のこと。『少し2人と相談したいことがあるから』と汗だくの一夏さんを先にロッカールームへ向かわせ、怪訝な表情を浮かべる篠ノ之さんと私に、カデンソン先生は神妙な面持ちで、そう告げた。

 

「1つ目に、相性が悪い。日本刀1振りに拳銃1挺のこっちに対して、向こうは死角のない大口径の“見えない大砲”に、重量でも遥かに勝る青龍刀の変則的な二刀流。短期間で()()()のは難しいだろう。単純に間合いで負けてるしね」

 

 何を馬鹿なことを、と今にも食ってかかろうとしていた篠ノ之さんも、それは否定出来なかった。ここにいる誰よりも一夏の実力を知っているからこそ、今の彼に出来ないことも明確に解っていた。

 

「で、2つ目。経験値の差だ。君らの年頃の“1年”ってのはデカい。一夏くんも体力作りは欠かさず続けているし、多少は腕に覚えもあるみたいだけど、剣を握るのは小学校以来なんだろう? 武器の熟練度だけでも段違いだろうね」

 

『1日練習しなければ自分に分かる。2日練習しなければ批評家に分かる。3日練習しなければ聴衆に分かる』とはフランスのピアニスト、アルフレッド・コルトーの言葉である。適度な休息は必要であるが、一夏の場合は余りにも剣の空白期間(ブランク)が長すぎた。入学当時よりもずっとマシにはなっているが、それはあくまで感覚的な部分だけだ。こびりついてしまった“錆”は、まだまだ落としきれていない。

 

「対して、凰鈴音(かのじょ)は僅か1年で候補生まで昇りつめてる。この意味、オルコットさんなら言うまでもないだろう?」

「……えぇ」

 

 全世界で僅か500にも満たないこの“翼”を得るには、狭き門を潜る為の素養、少ない椅子を守る為の努力、そして選ばれる為の時運、そのどれもが必要不可欠。そんな細く困難な道を、彼女は1人邁進し、勝ち残ってきたのだ。無論、代表候補生はあくまで国家代表となるためのステップでしかない。それは彼女も承知の上だろう。何せ、食堂での謝罪の際の瞳は、ずっと()を見据えていた。その経験、どれほど濃密であったことだろうか。

 

「そして、3つ目だが―――」

 

 そこまで思い返していた、その時だった。

 

「―――一夏ァッ!!」

「ッ!?」

 

 篠ノ之さんの悲痛な声に戻した視線の先で、"甲龍(シェンロン)"の逞しい拳が手榴弾のような鈍重な()()と共に"白式"の腹部に炸裂したのは。

 

 

 

 

 

「―――アメフトやラグビーの試合って、見たことあるかな?」

 

 最初の近接格闘の訓練を始めるにあたって、ジャージ姿のカデンソンさんは念入りに膝の屈伸や伸脚で下半身を解しながら、そんな質問をしてきた。

 

「ない、けど、それが?」

「ん~っとね。相撲なんかでもそうなんだけど、余程の体格差がない限り、打撃って基本的に上から下より、下から上に打った方が力が籠めやすいんだ」

 

 握り拳と掌を、角度を変えて2回ぶつけ、パチンという音が鳴る。捲った袖から見える上腕三頭筋は、研究職とは思えないほど綺麗に引き締まっていた。

 

「理由は単純。オイラたちは、地面に立ってるから」

「地面に?」

「そ。上から打ち下ろすようにパンチを叩き込もうとした場合、拳に乗せられるのは体重と遠心力、後は握力ってとこかな」

 

 そう言って、どこから用意してきたのか、サンドバッグに徐に右のパンチを打つ。ドン!! となかなか良い音がして、吊るす鎖がキィキィと軋んだ。

 

「勿論、()()でもやりようによっては十分に威力を出せる。でも、下からだとちょっと訳が違う」

 

 すると、カデンソンさんは前後に軽く脚を開き、改めて拳打の姿勢をとる。そして。

 

「―――あっ」

 

 スッ、と姿勢を変えないままに身体が前へ()()()ように見えたと同時、後ろに伸ばされた右足の爪先を軸に踵・踝・膝・腿・腰・肩が1本の柱と化したかのように一斉に回転、勢いのままに伸ばした右腕にも捻りを加えながら拳をサンドバッグへと叩き込んで。

 

 ズシンッ!!

 

 音からして、明らかに違った。サンドバッグの揺れ幅にも、その違いは現れていた。先ほどのが“響いた”なら、今のは“轟いた”とでも言うべきか。

 

「あの、今、足からギュンッって、力が」

 

 上手く言語化出来なくて、必死に頭の中の辞書を引く。そんなアタシを、カデンソンさんは腕を組みながら満足げに見ていて。

 

「見ただけで解ったか。やっぱりセンスがあるな、君は」

「あぅ、ちょ、頭」

「いいぞぉ。優秀な生徒は大好きだ」

 

 ガシッと掴むように頭に手を乗せられたかと思うと、そのままグリグリとかき回される。普段なら低身長を揶揄されるような()()()()()をされれば、直ぐに怒髪が天を衝いて般若の形相になるのだけれど、何故かそんな気になれないのは、この人の持つ独特の穏やかな空気のせいかもしれない。

 

「まぁ要するに、地面を蹴ったり踏ん張った時の脚力も一緒に加えられるのさ。中国拳法でいう“震脚”って言えば、君には通じやすいかな?」

「脚の、力」

 

 自分の脚を見下ろして、タンタンと軽く何度か足踏みをする。そのままサンドバッグの前へと進み、見様見真似でさっきの姿勢を取って。

 

「―――せぇッ!!」

 

 ダァン!! と音を立ててサンドバッグが揺れる。流石にカデンソンさんほどじゃないが、それでも今まで打ってきたどんなパンチよりも、()()()があったように思えた。

 

「ISなら、巧く使えばスラスターの出力も乗せられる。凰さんなら、コツさえ掴めば直ぐにでも習得出来るだろう。で、そこに、だ」

 

 そう言って、カデンソンさんはどこからともなく"甲龍(シェンロン)"のデータファイルを取り出し。

 

()()()()()()()()()()?」

 

 その武装欄をトントンと人差し指で叩いて、ニヤリと笑った。

 腕部小型衝撃砲"崩拳"。両肩の"龍咆"ほどではないが、最大まで溜めれば十分な威力を発揮する。今までは"双天牙月"と"龍咆"で十分に相手を寄せ付けない戦いが出来たので、殆ど使ったことがなかった。

 

「『使えるのに使わない』のは、勿体ないだろう? ずっと衝撃砲と青龍刀で戦ってた相手が、いきなり懐に飛び込んで素手で殴りかかってきたら、ビックリすると思わないかい?」

 

 そう言った時の顔は、どこか幼い子どものような、それはそれは()()()()だった。

 

 

 

 

「―――ものすんごく綺麗に入った」

 

 伸ばした拳の先で、もうもうと砂塵が舞っている。気持ちいいくらいの“カウンター”だった。地を蹴り、体軸を廻し、捻転させた拳を叩き込むと同時にスラスターを点火させながら最大出力の"崩拳"を放つ。練習の際にはどうしても完全に歯車が噛み合わなかったのに、今、頭の中で“カチリ”という音がハッキリと聞こえた。

 

「うっわ」

 

 遅れて背筋に震えが奔り、鳥肌が立った。開いた自分の右の掌を見下ろし、次いで吹き飛んでいった一夏の方を見やる。恐らく、今の自分に出せる最高の一撃だった。脳汁が溢れ出んばかりの快感と同時に、下手すると“絶対防御”まで発動してしまっているかもしれないと思わず心配してしまうほどの。

 

 しぃんと静まり返るアリーナ内。勝利宣言がされない辺り、SEはまだ残っているのだろう。誰もが固唾を呑んで見守る中、十数秒ほど経過した頃か、やはりユラリと立ち上がる影が1つ。

 

「ゲッホ、ゴホッ、鈴、今の、なんだぁ……?」

 

 右手の"雪片弐型"を杖のようにして、空いた左手で腹部を押さえながら、それでもしっかりと2本の脚で震えることなく立っている。ISの防御力を称えるべきか、一夏(アイツ)のタフさに呆れるべきか。

 

「あはは……()()で立つんだ、アンタ」

 

 後者にすることにした。

 

「凄かったぞ、今の。必殺技か?」

「みたいなもの。まだ名前はないけどね。で? まだやる?」

 

 正直、もう勝敗は()()()()()。さっきの一撃が一夏の最後の勝ち筋だったのは、誰が見ても明白だった。こちらはまだまだエネルギーに余裕があり、対して"白式"のそれは“零落白夜”も瞬間の発動に留めたとしても数回まともに使えれば、という程度しか残っていない。

 だが、それでも。

 

「―――当たり前だろうが」

「ま、アンタならそうよね」

 

 うん、知ってた。その程度じゃ、アンタには諦める理由にならないわよね。

 

 その“目”は未だ闘志で煌々と燃えていた。"雪片弐型"を正眼に構え直す一夏に中てられて、アリーナ中から大歓声が上がる。少年漫画でいう“見開きのクライマックスシーン”だものね、ここ。そりゃ皆も燃えるわな。

 

 "双天牙月"を再召喚、連結させてブンブンと振り回し、構える。アタシの“ルーチン”。迷ったり仕切り直したい時にこうすると、スイッチが切り替わるのだ。こうなりゃとことんまで付き合ってやろうじゃない。そう、改めて気合を入れなおした瞬間だった。

 

 

 

 

 

 

―――――――ズドォオオオオオオオオオオオオンッ!!

 

 強烈な爆音と共にアリーナ全体に震災の如き衝撃が奔ったのは。

 

 

 

 

 

 




 どうも。作者のGeorge Gregoryです。

 カデンソン(ラチェット)暗躍回。もっと短く切り上げる気だったのに筆が捗るのなんのって。波が来ちゃったら、乗るしかないよね。イェイ。

 さぁ~て、やるぞぉ~……?(不敵な笑み)

 それでは、また近い内にお会いできることを願って。

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