ラチェット&クランク:インフィニット・ストラトス 【Ratchet & Clank:Infinity Sphere】 作:George Gregory
大体ジョジョのスタンドのモデルになってるヤツ(雑)
───本当に自分に生きる価値はあるのだろうか、なんてことを、真面目に考えていた時期がある。
自我が芽生えた頃から、ありとあらゆる戦闘技術を仕込まれた。当たり前のようにナイフを振るい、
食事は即ち『栄養の摂取』。ただただ身体能力を万全に近づける為の『補給作業』でしかないのだから、粗食で当然。喉を通って腹が膨れればそれ以外はどうでもよく、そこに娯楽など必要ないと、真面目にそう思っていた。起床し、食事し、鍛錬し、就寝する。そして時折、刃物と銃火器を手に戦場を駆ける。心安らかに眠る夜などありえなかった。この矮躯はただの1発の『弾丸』であり、祖国が撃鉄を起こしたなら、その銃口の先に立ちはだかる外敵を唯唯諾諾と貫くだけの『消耗品』であれば良いと、自らの価値をそのように信じて疑わなかったし、むしろ誇りにさえ思っていた。
そう、嘗ての私は、そう思っていたのだ。この眼帯の下に封じている左の瞳が、真紅から黄金へと色彩を変える『あの時』までは。
「やった~ッ!! 織斑くんの班ッ!! この名字に感謝しなきゃッ!!」
「セシリアさん、大丈夫? 結構勢いよく落ちてたけど?」
「凰さんかぁ~……まぁ、仕方ないかなぁ」
「デュノアくんッ!! 第一印象から決めてましたッ!!」
「ボーデヴィッヒさんッ!! 織斑くんとどういう関係なんですかッ!?」
思い思いの感想を口にしながらぞろぞろと各班に別れていく女の子たち。中には俺の班になれなくて悔しそうにしている娘も結構いるみたいだけれど、俺からすればちゃんと教えられる自信がないので、できれば勘弁願いたいくらいである。
「まぁ、任されたからにはやれるだけやるけどさ」
「織斑くん、何か言った?」
「いや、何も。それより、“
「ゴメン、まだなの。もうちょっと待って~ッ」
「早く決めないと、他の班に持ってかれるぞ?」
両手を合わせて拝むようにそう頼んでくる女生徒に、俺は苦笑でそう返した。今は各班毎に『どちらの訓練機を借りるか』で話し合っているところだった。班は全部で5つあるのに対して、用意されているのは“
そしてふと、その隣に立っている瞼を閉じたままの、やっぱり何度見てもラウラにそっくりに感じてならない、もう1人の銀髪の転入生に視線を向ける。
『普通に学校に通ってみたいと、ずっと憧れていました』
『それも、ここには今までずっと一緒に暮らせなかったお父様もいます。こんなに嬉しいことはありません』
『皆様にはご迷惑をおかけするかもしれませんが、よろしくお願い致します』
そんな、心底嬉しそうな微笑みからの挨拶の直後、1年1組の教室が拍手喝采となったのは言うまでもない。中には鼻をすすったりしているような音まで聞こえた。正直なところ、俺も
そんな彼女、今は千冬姉に指示された通り、山田先生の横で訓練機の準備を手伝っている。彼女のISは完全に『医療用』として開発されているため、SEや一部の機能を残して、戦闘に関する装甲や火器の類が一切搭載されていないらしい。その為、これから俺たちがやるような実戦の訓練には参加することが出来ないので、本来なら2年生から受講する整備科のカリキュラムを兼ねて、特別に先生方と一緒に裏方の作業に従事するのだと聞いていた。
「? 織斑さん、何か? どちらを借りるか決まったのですか?」
「ん、いや、なんでもないんだ」
じぃっと見ていたら気づかれた。瞼を閉じたままなのにちゃんと正確に顔をこっちに向けて尋ねてくるのだから、本当にちゃんと見えてるんだなぁと不思議な気分になる。
「そうですか。早く決めてしまって下さいね」
そう言ってぺこりとお辞儀をしながら微笑む姿は、容姿こそラウラにそっくりなのに全く真逆の貞淑さを感じさせるのだから、俺個人としては温度差というか、違和感が凄い。実は血の繋がった姉妹でした、とか言われてもすんなり信じられそうである。
と。
ギュム
「―――痛ってぇッ!!」
「何をッ、じろじろと見ているッ、失礼だろうッ」
ぐりぐりと踵に全体重をかけて俺の足を踏んでいるのは、いつの間にか近寄ってきていた箒だった。出席番号で上手いこと俺の班になったらしい。
「さっさと“
「あ、決まったのね……ハイハイ、行ってきますよ」
痛みを払うように踏まれた足を振りながら、山田先生のところに申請に行く。で、俺は何をすればいいんでしょうか。
「まずは歩行訓練から始めて下さい。全員にやってもらうので、予め設定でフィッティングとパーソナライズは切ってあります。ひと先ずは装着を手伝ってあげて下さいね」
ふむ。勉強の甲斐あって言っていることが解らないということもなく、歩行訓練くらいなら今までの授業でも何度もやっているから困るようなことにもならないだろう。取りあえず“
「じゃあ、最初の人は―――」
「―――ハイハイハーイッ!! 私でーすッ!!」
そんな至近距離で大声出しながらぴょんぴょん跳ねなくても。
「出席番号1番、
「いや、なんで改めて自己紹介されてんの、俺」
「よろしくお願いしますッ!!」
そして腰を折って深く礼をしながらビシッと差し出される右手。ノリについていけずポカンとしていると。
「あぁッ!! ずるいッ!!」
「私も私もッ!!」
そう言ってズラリと横並びし、同じように差し出される右手、右手、右手。なんだこれ。
「「「「お願いしますッ!!」」」」
と、後ろから似たような声が聞こえたので振り向いてみれば、デュノアさんが同じような状況に困惑の表情を浮かべていた。ふいに視線が合ってしまい、お互いに苦笑する。あぁ、こういう時は、アレだ。
「織斑先生~」
「「「「「「ちょッ!?!?」」」」」」
「え、いいの?」みたいな表情で、一斉に青ざめた顔を上げる女生徒たちと、躊躇いなく実の姉に頼る俺との間で視線を行き来させながらオロオロしているデュノアさん。いいんです。俺はまだまだ学生なんですから、困った時は教師に頼っていいんです。
「ほぅ、やる気があるのはいいことだ。どれ、それほど熱意があふれているというなら、私が直々に見てやろうじゃあないか」
「「「「「「い、いや~、その~」」」」」」
「遠慮するな。さぁ、最初は誰からだ?」
「「「「「「け、結構です~ッ!! 悪ふざけが過ぎましたゴメンなさ~いッ!!」」」」」」
腕まくりしながら張り切ってやってくる我が姉上に、蜘蛛の子を散らすように逃げ去っていく生徒たちの背中を見て『やれやれ』とため息を吐いて、唯一真面目に待っていた箒の方を振り向く。
「じゃ、始めるか。箒、乗り方は覚えてるよな?」
「あ、あぁ……よかった、流れに乗らなくて」
「ん? 何か言ったか?」
「い、いや、なんでもない。さ、さっさと始めよう」
何やら小声で呟いているようだったが、杓子定規なコイツのことだから『あの馬鹿者どもが』みたいなことでも言っていたんだろう。……それにしてはそそくさと“
(は、図らずして2人きりに。や、やったッ)
「箒~? 何か解らないところでもあったか~?」
「だ、大丈夫だッ!! 気にせず続けろッ!!」
「お、おぅ」
食い気味な反応に軽く驚きつつも、ようやくまともに授業を進められそうだ、と俺はホッと胸を撫でおろすのだった。
同じ頃、アリーナの反対側にて。
(じ~……)
「あ、あの~、ボーデヴィッヒさん? アリーナ1周、してきたんだけど」
「む、そうか。早いな。では次の生徒、前へ。ISを解除する際は必ず跪いた体勢で行うように。次の者が乗れなくなるからな」
「あ、うん、わかった」
(じ~……)
「……ずっと織斑くんの方見てるよ、ボーデヴィッヒさん。何も話してくれないし」
「ちゃんと教えてはくれるんだけどね。解りやすいし」
「警戒してる、って言ってもいいかも。案外人見知りするタイプだったり?」
「あんなに織斑くんには可愛い笑顔するのにね。ビックリしちゃった」
「話しかけたいんだけどなぁ、思ってた以上に難しそう」
(じ~……)
「……でも、なんか私、見てるだけでもいいかも」
「わかる。飼い猫の動画とか見てる気分だよね。餌付けとか出来そう」
「甘いものとか好きだったりしないかな。ちょっと後でドイツの雑誌とか漁ってみない?」
「賛成。私、俄然興味湧いてきた」
そんな会話が、あったとか、なかったとか。
どうも。作者のGeorge Gregoryです。
祝、投稿2周年。改めまして、今度ともよろしくお願い致します。
ペルソナガチ勢の俺氏、スマブラの再限度の高さに感動するの巻。俺はまだラチェクラの参戦を諦めてないぞぉッ!! ……まぁ、真面目な話、バンジョーカズーイコンビか、クラッシュ=バンディクーあたりが有力な気はしますけどね。それでも一縷の望みを託して、俺は『ガチンコヒーローズ』メンバー(ラチェット&クランク・ジャック×ダクスター・怪盗スライクーパー)を推すんだッ!!
それでは、また近い内にお会いできることを願って。
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