ラチェット&クランク:インフィニット・ストラトス 【Ratchet & Clank:Infinity Sphere】   作:George Gregory

90 / 160
Copernicus Leslie Stevenson's BLOG “It's Quarktastic!!”

「またもQ、ふたたび!!」

 今日は出来立てホヤホヤの新しい伝説をお教えするとしよう。

 長らく戦場を共にしてきたかつての部下から要人警護の依頼を受けて、ボクはロサンゼルスのダウンタウンに聳え立つ摩天楼へと踏み込んだ。とびっきりのスーツを着て、ね。

 何も起こらないことを願ったけれど。そうは問屋さんが卸しちゃあくれなかった。何せボクは嵐を呼ぶ、その、あれだ、ソーセージってヤツだからねッ!! ……ナニ? 違う? フーウンジ? ウルサイナァッ!! ワザとに決まってるじゃあないかッ!! マスタードつけて食べちゃうゾッ!?

 待ち受けていたのは、そうッ!! スルドイ爪と牙を持ったデッカいメスグモちゃんさァッ!! 目にも止まらぬスピードで襲い掛かってくるヤツの爪を、ボクは咄嗟にサムライ映画で見た『シラハドリ』で受け止めた。しかしそれでもメスグモちゃんは止まらず、ボクの玉のお肌にそのぶっとい牙を突き立てようとしたのさ。

 どうなったかって? ハッハッハ、ボクが今ここにいるんだから、ソイツぁ『グモン』ってヤツだね。

 ヤツの牙は研ぎたての包丁なんかよりもずっと凄い切れ味だった。だがッ!! 鍛えに鍛えたこのボクの鋼のマッスルボディにはキズ1つつけられなかったのさッ!!

 噛みついた瞬間、ヤツの牙はガラス細工みたいに情けなく砕け散り、悲痛な叫びがロサンゼルスの夜空に木霊した。そして怯んだヤツのどてっぱらに、ボクは握り締めた自慢の拳を何度も何度も叩き込んで――――



Be A My Child : Offstage

「――――なかなかどうして、読ませるじゃないか」

 

 間もなく日付が変わろうという静かな夜半。アルベールはとっておきのコニャックをちびちびと舐めながら、自宅の寝室でスティーブンソンのブログを読んでいた。

 

 一通り記事を読んでみたが、彼のブログは終始ずっと“こんな感じ”だった。その日あった出来事を面白おかしく脚色し、あたかもB級SFアクションのような冒険譚の数々に書き換えている。俳優にして自ら脚本を手掛けることも珍しくないというが、成程、一種の天才というヤツかもしれない。この、何とも言えない“チープさ”加減。堪らない人には、実に堪らないだろう。

 

 また絶妙なのが、傍目には荒唐無稽に思える内容も、見る人が見ればこれに少なからず『事実が含まれている』と判る点だ。“嘘を信じさせるには真実の中に混ぜるといい”と言う。荒唐無稽な嘘もまた、時に真実を受け入れさせるために役立つこともある。真実がどうあれ、彼が激闘を彷彿させるようなボロボロのスーツ姿でU.S.バンクタワーから現れた瞬間は幾つものチャンネルで地上波放送されているし、今も地元警察が『存在しない火元』の特定に奔走しているという。

 

「まったく、こんなコネまで作っているとは。あれから一体どんな日々を送って来たんだ、お前は」

 

 6年前の思い出に耽る。「我が社で働いてみる気はあるか?」という誘いを、しかしカデンソンははっきり「No」と断った。理由を尋ねると「嬉しいお誘いなんだが、今は定職に就くのはちょっと都合が悪くてね」という謎の回答。

 

「但し、知識や技術面での協力は吝かじゃない。その代わりと言っちゃあアレだけど」

「何だ?」

「暫くの間、ここに住まわせてくんないかな」

 

 それから約半年間に渡る、私と彼の奇妙な同居生活が始まった。学生の語学留学のような本当に短い時間でこそあったが、あれほど印象的且つ濃密な日々を、生涯私は忘れることはないだろう。

 

 カデンソンは出会ったばかりの頃から優れた技術者であったが、年齢(20代半ばと自称していた)の割に一部の常識が変に欠如してた。道端でオブジェや木箱を見つけると何の躊躇いもなく破壊しようとする。「ポンドじゃイギリスでしか買い物が出来ない」と各国の通貨について教えれば「何それメンドクサイなぁ、全部統一しちゃえばいいのに」と真顔で答える。こんな話を挙げていくとキリがない。これはもう、そもそもの価値観が根底から全く異なる文化圏の出身者であるとしか思えず、果たしてそんな地域がアメリカ(やはり自称の出身地)にあっただろうか、なら何故所持金が全てポンド紙幣なのか、という部分も含めて色々と考えて、最終的には雲を掴むような話だと判断。本人もはぐらかすばかりなので、考えないことにした。『Alister Kadenson』という名前も薄々は疑っていたが、まさか本当に偽名だったとは。

 

 そんな()()()()な調子だったものだから放っておけなくて、私も以前よりしょっちゅう実家に帰るようになった。しかし、彼の順応性は大したもので、1週間もすればフランスの生活にすっかりと慣れてしまっていた。

 

「大丈夫大丈夫」「オイラ、バカじゃあないんだから」

 

 ちょくちょく口にしていたその言葉も最初は到底信用できなかったが、確かに嘘ではなかった。

 

 そして、いつの間にか私はよく仕事を持ち帰るようになり、当たり前のように彼に相談することが増えていた。

 

「アル、このままだと高高度で変換機に不調を来すよ。気圧の変化による変形も計算に入れて、凍結の対策も考えないと」

「使う合金を変えた方がいいね。重量出力比を変えずに強度も上げるなら……あぁ、これなんかいいんじゃないの?」

 

 社長になって久しく出会えなかった『同じ目線で語れる技術者』にようやく出会えたことで、私も少なからず舞い上がっていたのは否めない。時には彼を連れて会社の研究室に行ったこともあった。勿論、情報漏洩をしない、という誓約書を書いてもらった上で。故に、私とカデンソンの親交は、一部の社員は知っていて当たり前のことだったりする。尤も、本当に信頼を置いている古参の社員たちの間でのみ、の話だが。

 

 ちなみに、『アル』は私のあだ名の1つであり、親しくなった者の殆どが使う呼称である。妻もプライベートでは私をそう呼んでおり、気付けばカデンソンも使うようになっていた。彼が使い始めた頃は一々どこかこそばゆそうな微笑みをしていたので理由を尋ねると、昔よく一緒に仕事をしていた仲間も同じ名前だったのだという。「集中すると周りが見えなくなるところとかそっくりだよ」と苦笑と共に告げる顔は穏やかな笑みを浮かべていたので、決して悪い関係ではないのだろう。正直、悪い気はしなかった。

 

 そんなことを繰り返す内に、段々と互いに遠慮はなくなっていった。カデンソンは「構わない」と言っているにも関わらず、日雇いのバイトで稼いだ生活費を「家賃だ」「食費だ」と私の財布に突っ込んでいく傍らで、とてつもない速さでISに関する知識も身につけていった。私から教わるだけでなく、大学図書館等に通い詰めて基礎知識などあっという間に習熟し、最新の文献や論文を次々と読み漁り、1ヶ月も経った頃には私ですら知らない知識を披露されたこともあったほどだ。ますます我が社で雇えないことを悔やんだものである。

 

 そんな生活が続いた、ある晴れた日。久し振りの休日を、彼と1日、庭でBBQをして過ごしたことがあった。どうにも生焼けの肉が苦手できっちり火を通さないと気が済まない私と、とにかく早く沢山食べたい彼とで、それはそれは醜い争いになったものである。年甲斐もなく「まだ触るな焼けてないッ!!」なんて大声を出したのはいつぶりだろう、記憶を巡らせても全く思い当たらない。

 

 やがて日も暮れ、炭の弾ける音と虫の鳴き声だけが耳朶を擽るような夜になって。火種が消えないよう、火かき棒代わりのトングで突っつきながら、気持ちまで若返ったような気分にでもなっていたのだろう、何気なしにこんな話を私の方から切り出した。

 

「カデンソン」

「ん?」

「お前、家族はどうしてるんだ?」

 

 尋ねた直後、彼の表情を見て「失敗した」と思った。何せ日頃、泰然自若として全く自分のペースを崩さない彼が初めて、動揺した様子を見せたのだ。未だもうもうと湯気の昇るミルク砂糖マシマシのコーヒーを啜りながら「あ~……」なんて明後日の方を見ながら思わずといった具合の声を溢されれば、そりゃあ人付き合いの得意な方でない私だって「しまった」と思うに決まっている。

 

「……まぁ、アルならいいか」

 

 やがて、暫しの沈黙の後、彼は観念したように残りのコーヒーを一気に飲み干すと、一枚の写真を取り出した。そこにはベッドの上で安らかに眠る、美しい銀髪をした10歳前後の少女が映っていて。

 

「……この子は?」

「娘」

「娘ッ!?!? お前のかッ!?!?」

「この話の流れで他の誰のだってのさ」

 

 私が大声を出すのも無理もないとは思わないだろうか。明らかに自分よりも年下の彼に、こんな大きな娘がいるなんて、想像だにしている筈がない。逆算すると10代の頃には親だったことになるが。

 

「まぁ、血は繋がってないんだけどね。友だちの手を借りながら、一生懸命育ててますよ」

「では、母親は」

「いない。所謂『父子家庭』ってヤツだね」

「そう、か……両親は」

「うんとガキの頃に死別してる。で、オイラも貰われて育てられたんでね、同じことしてるってワケ。今は友だちのとこで面倒診てもらってるから御心配なく。電話も毎日してるし、手紙だって定期的に書いてます。勿論、手書きで」

 

 相当に重い過去を吐露しているにも関わらず、その表情に翳りはない。話すのを渋っていたのは、どうやら負い目などの類ではなかったらしくて、そのことに少しだけ安堵し、意外とマメな一面に感心する。

 

「なら何故、単身でフランスに? その前はイギリスだったか」

「勉強だよ。今は()()()が色々と都合が良くてね~……じゃん」

「なんだ、それは」

「大学のパンフレット。資格はあった方が就職に有利だろ? 何せオイラ、学校に通ったことなんて一度もないしさ」

「…………」

 

 トランプの手札のようにズラリと何枚もの大学のパンフを広げて見せるカデンソンに、思わず開いた口が塞がらない。つまり、彼の知識や技術は全て我流で身に着けたもの、ということになる。

 

「お陰でISに関しても大分詳しくなれたし、大卒認定貰ったらいよいよ本格的に就活開始かな」

「……私の誘いを蹴ったところを見ると、目的の企業があるのか?」

「ま、ね。日本の倉持技研って知ってるかな」

「当然だ。確かにいい企業ではあるが、またどうして?」

()()()()、ね。これ以上は、秘密さ」

 

 その人差し指を立てての悪戯っぽい笑みは、年不相応でありながら彼には不思議と似合っていて、これ以上は訊いても無駄のようだ、とその辺の詮索はここまでにしておいた。

 

「なら、恋愛経験は? 娘がいるなら、()()()()()()はいた方がいいんじゃないのか?」

「なんだ。今日は随分絡んでくるな、アル。昼間の酒がまだ残ってるんじゃないの?」

「かもな。で、どうなんだ?」

「あぁ、こりゃ完全に酔ってるわ……今はいないよ。考えてもないね」

「今は、とは? 昔はいたのか?」

「まぁ、いたよ。もうずっと昔に、いいなぁ、って思ってた娘は」

「……妙に引っかかる言い方をするな」

「そりゃあ、もう会う手立てがありませんから」

 

 その言葉に、私は高揚した気分も酔いもすっかりと冷めて、黙りこくってしまい。

 

「行方不明なんだ、ずっと。大枚はたいて、使えるコネも全部使って、行けるとこならどこへだって行った。けれど手掛かり1つなし。生死すらも不明のまま」

「そう、か」

「彼女は出会った頃から勇敢だったから、ひょっとするとまた『許せない悪』を見つけて、首を突っ込んじゃったのかもね。……もしそうなら、その前に一言くらい、相談して欲しかったけど」

「……それで良いのか、お前は」

「良くないさ。良くなんてないとも。でも、オイラだってそうなる前に全然『目移り』してなかったかっていうとそうでもないし……それに、今更何をどうしたところで、もう遅いことに変わりはないんだ。だったら、いつまでもうだうだと引き摺ったままでいるのは、違うだろう?」

 

 そして、その何気ない言葉が、私の胸に深く突き刺さった。

 

「それからはもう、()()()()()だったよ。考えてる余裕もないほど忙殺されてたってのもあるし、彼女を『今』を見ない言い訳にするのは、ダメだと思ったんだ。新しい出会いも沢山あったしね。

 で? そういうアルこそどうなんだよ? オイラがここに来てから結構経つけど、未だに奥さんに会ったことないぞ?」

「あ、あぁ、彼女は仕事で、常に方々を飛び回っているから」

「ちらほらと()()()()()も聞いたぜ? 実際のところ、どうなのさ? 上手くいってるのかい?」

 

 そう問われ、彼ばかりでは不公平だろうとも思い、私も全てを打ち明けた。2人の女性の間で揺れ動く自分の優柔不断さが引き起こした、学生時代の一幕。そして先日、ロゼンダの不妊体質発覚に伴って、どこか夫婦仲がぎこちなくなってしまったこと。今まで話題として意図的に避けていたのが嘘のように舌は止まらず、滔々と喋り続ける。酒の力は実に凄まじい。

 

「ロゼンダを愛している。それは間違いないんだ。だが、頭の片隅に、心に一角に、いつもアニーがいるのもまた事実で」

 

 個人差はあれど、やはり恋愛において男は『名前を付けて保存』、女は『上書き保存』という傾向はあるらしい。ましてや私なんて彼女たち以外の恋愛経験がない上に、2人とも私の人生に多大な影響を与えてくれた大切な存在だ。だからこそ、この感情はロゼンダに対して不誠実なのではないか、不義理なのではないか、という煩悶をずっと抱えたままに、半ば逃げるように仕事にのめり込んでいた面も確かにあるとも思うのだ。

 

 絞り出すような私の言葉に、カデンソンは小さく「そうか」と呟いて、椅子の背もたれに体重を預けると暫く空を仰ぎながら考え込んでいるようだった。やがて嘆息を1つすると、こちらに視線を向けて。

 

「そりゃあ、心の中にはいつまでだっているさ。大事だったんなら尚更。でも、アル。それ、『答え』を解った上で聞いてるよな?」

「…………あぁ」

「そうか。うん、自覚があるんなら、いいぜ。それじゃ、()()()()()()()()

 

 そう言ってすっと立ち上がったカデンソンは、真剣な表情で真っ直ぐにこちらへと向き直る。

 

「大事に想ってるんだろ?」

「あぁ」

「大事に想ってくれてるんだろ?」

「あぁ」

「なら、大事にしなきゃ、だ」

「……あぁ」

「『忘れろ』なんて言ってやんないぞ。それを決めるのはアル自身でなきゃダメだからな。でも、これだけは間違いないから、はっきり言ってやる」

 

 両手を腰に当て、仕方のないヤツを窘める様な苦笑いで。

 

()()()になっちまう前に、いいからさっさと抱きしめて「大好きだ」ってキスしてやれ」

「……あぁ、解った」

 

 お前は知らないだろうな。あの日のその言葉に、私がどれほど救われたことか。

 

 その直後の「今すぐ電話しろ」「ついさっきフランスに帰ってきたところだって?」「泊ってるホテルに会いに行け」「直接言いに行け」と畳みかけながらタクシーを呼び私を放り込んで過剰に料金を払い「今日は帰ってくんなよ」は流石にやりすぎだと、未だに思うのだけれども。

 

 しかしまぁ、そのお陰なのか、這う這うの体で到着したホテルでポカンと呆けている珍しい表情のロゼンダを見ることが出来た。言われた通りに思い切って抱きしめて「君が大好きだ」「心から愛している」と言えば彼女の顔は真っ赤に熟したトマトと化した(緊張の余り声を張り上げてしまって周囲の宿泊客から冷やかされたのも間違いなく手伝っている)。そのまま「こうなりゃ自棄だ」と彼女が予約していた部屋を無理言ってツインに変更、「私、子どもが」と生娘のような反応をするロゼンダに「関係ない。君を抱きたいんだ」と汗も流さないままベッドにもつれこんで――――

 

「あら、どうしたの?」

「ッ」

 

 そこまで思い出した瞬間、背後から抱き締めてくる白魚のように透き通った腕と、耳元で吐息混じりに聞こえた声に思わずビクッ大袈裟に肩を震わせてしまう。

 

「フフッ、可愛い」

「ロジー……」

「あら、スティーブンソンさんのブログ? ……へぇ、結構面白いじゃない。でも」

 

 目を細め、微笑んだ彼女の指先がパソコンのディスプレイの電源を落とす。同時、背中に当たる柔らかな2つの感触。アニーほどの豊満さはないものの、簡単に手折れてしまいそうなほどの細腰によってより強調された、彼女の『母性の象徴』。

 

「今は、こっちを見て頂戴。会見から1週間、ようやく2人揃って家に帰れたんですもの。それに貴方、最近はずっとアニーのことで頭が一杯だったみたいだし」

「そ、れは、済まないと思っているが」

「別に、『ずっと私のことだけを見なさい』なんて言う積りはないの。そうしてくれれば一番嬉しいけれど、貴方にそれが出来ないもの解ってるし、私だってアニーのことは嫌いじゃないもの。これからシャルロットとも仲良くならないといけないしね。……でも」

 

 鼻先と鼻先が触れる。目の前には、思わず呑み込まれそうになる柘榴色(ガーネット)のような深い緋色の瞳。サラサラの髪から仄かに香る薔薇は、彼女がいつも使うシャンプーによるもの。いつだか、同じように風呂上がりの彼女に「いい香りだ」と思わず呟いてから、彼女はずっと変わらず同じものを買い続けている。

 

 軽く尖らせた唇がそっと触れるバードキスに始まり、次いで唇全体を包む柔らかな感触。幾度か繰り返す内、徐々に水気を帯びた音が鼓膜を擽る。やがて優しく割り入ってきた舌を迎え入れ、歯列を優しくなぞり、その舌先を前歯で軽く挟んで吸い上げてやると「んッ」と彼女が小さく声を漏らす。そのままゆっくりと顔を離すと、つぅと唾液の糸が私たちの舌と舌を繋いでいた。

 

「今は、今だけは、私だけを見て頂戴。また『あの日』のように、疲れ果てて眠りに落ちてしまうまで、私を愛して」

 

 バスタオル1枚しか身に纏っていない彼女の胸元に頭を抱きすくめられる。より濃密になった石鹸混じりの彼女の匂いと、湿り気を帯びてぴったりと頬に張り付く瑞々しい『桃』の感触。これで40目前とは、我が妻ながら末恐ろしい。ますます溺れてしまいそうになる。

 

「あン」

 

 腰に手を廻して彼女を持ち上げ、そのまま後ろのベッドへ。バスタオルをそっと解き、彼女の両手を拘束するように手首を抑え真正面から見つめるだけで、その澄んだ瞳がどんどん潤い、頬は紅潮していく。そして、彼女のこの顔を見る度にこみ上げる愛しさを噛みしめながら、『あの日』と同じように心を籠めて。

 

「ロジー、愛しているよ」

「アル、愛してるわ」

 

 その晩、彼らの寝室の灯りが消えたのは、仄かに夜空が明るみ始めた頃だった。

 




 どうも、作者のGeorge Gregoryです。

 これくらいでR-18にはならんべ? もっとスゲェの山ほどあんじゃん?(鼻ほじ)

 さて、今度こそ『Be A My Child』終了です。これ以上は書きませんよ。書きませんよ(大事なことなので)

 さて、珍しく予告をば。そろそろ"黒豹"と“彼女”を戦わせます。理由? 俺が書きたいからじゃい( ゚Д゚)

 大体の流れは決まってるんですが、細かい部分がまだ詰められてないので、次の投稿目標は1週間以内ですかね……守れなかったらゴメンナサイね(;´・ω・)

 では、また近い内にお会い出来ることを願って。

Twitterとリンクさせて更新報告/予告した方がいいですか?

  • YES
  • NO
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。