二人が向かい合う。二人とも剣道着を身につけ、完全防護している。
「始めッ!」
審判として立つスーツの女性のかけ声が掛かり、
ゴウッ! カァン!
いきなり一合。
それもそのはず。彼らは剣道着を着てこそいるが、剣道をしているわけではない。
方や、かつて垣間見た強さを追い求めて、我武者羅に鍛え上げた者。
方や、あらゆる状況で勝つため、清濁合わせた技術を身につけた者。
「おい、今の狡くないか箒?」
「これは剣道ではないからな。それに、余裕で対応して見せただろう?」
「それもそうだな。だけど、それなら俺は正攻法で勝ってやる!」
「面白い。ならばこちらも初めから本気でいこう。千冬さん、木刀もう一本下さい。」
木刀を審判が一瞬で渡す。
審判って何だっけ。まあ、ちっふーだし。
左の刀で牽制し、右手で斬りかかる。
受け止め、いなす。
大きく体勢が崩れる。
そこを狙いに行こうとして。
そして、振るわれた左。
ギリギリで反応し、左を受け、それは一夏の力を全く受け止めずにはじけ飛ぶ。
体勢を整えた箒が両手で右の刀を掴み、全身をバネにして、振り下ろす。
それを受け止める。
肘鉄で終わらせようと一歩踏み込み・・・
ふにょん♪「くぅっ//」
教師の前の不純異性行為。よって。
「覚悟は。出来ているな? 愚弟。」
「え、ちょっと、嘘ですよね、ねえ、千冬姉、や、やめっ!?」
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そんなこんなで一週間。
『これから模擬戦を始めます。説明してなかったけれど、織村とオルコットで模擬戦をしてもらうその前に。 ここに2機、打鉄とラファールを用意しました。腕の自信がある人たちに、まずこれで、オルコットさん相手に2対1をしてもらおうと思います。』
「面白いですわね。」
「はいはい!私がやります!」「じゃあ私もやっちゃうぞー!」
「ほう、意外にも2人立候補したか。」
「「はい!」」
そして、始まった戦闘。
相川さんと谷本さんの元気コンビで意外にも、いいところまでオルコットさんを追い詰めていく。
が、突然発射された特殊兵器、ブルー・ティアーズによって、形勢が逆転。
人数差をひっくり返して勝ってしまった。
しかし、そこにこそ勝機がある。
「お待たせしました! 織村くんの専用機が届きましたよ!」
「あー。この子一応完成させられたんだー。なんだかんだあの水着も少しはやればできるんじゃないかー っとと、フォーマットは任せてねー、5秒で終わらしたげる♪」
トレーラーで運ばれてきたのは灰白色の人型。
そこに背を押し当てる。
頭が少し痛み、「そんじゃあ、ほいっと、あたたたたーっっと」
声に続いて周囲が白く輝く。
現れたのは純白の鎧。顔以外を覆っている。四肢は大きく、胴とのつながりは緩やかながらすらっとしている。
そして左右に浮かぶ純白の翼。肩部を覆うように接続されている。
頭には月桂樹のようなヘッドガード。そしてそれをつなぐ一角。
「武装は・・・剣が一本。雪片弍型。単一能力に零落白夜か。正しく専用機だな。」
「使い方は頭の中に浮かんでくるよね? じゃあいってだいじょーぶ!」
「よし。 箒、行ってくる。」
「ああ。行ってこい。一夏。私はここで、待っていよう。」
腰部に雪平弍型がマウントされる。
両翼が空中に浮遊し、翼が三つ叉に分かれ、先端から燐光が漏れ出す。
機体が浮遊し、ゲートから飛び出す。
「やっと機体が届いたのですね?」
「ああ。待たせたな。」
「では、始めましょう。このブルーティアーズと一曲お相手くださいまし。」
引っ張るのだーいすきー