とある科学の劣化魔導   作:fukayu

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初めまして初投稿です!
今回は全く話が進みません。
原作では去年の大覇星祭は長点上機学園が勝っていましたが、この世界では主人公のお陰で見事負けに導かれています(笑)


プロローグ

『学園都市』 人口230万人 その大半を学生が占めるこの都市では、日夜超能力と呼ばれる異能の研究が行われている。

 

その研究対象とは特殊なカリキュラムを経て能力者として覚醒した学生達であり、ある者はその名の通り超常的な力を持ちそれを使いこなすもの、ある者は開発を受けたにも関わらず力を得られなかった者もいる。

 

力無き無能力者は力ある超能力者を妬み、力有る能力者は力無き無能力者を見下す。 それがこの学園都市における皆言葉に出さないものの常識だ。

 

「要はピンからキリまであるってことだな。まぁ俺からしたら才能を持つ超能力者も、才能の無い無能力者も変わらんけどな。」

 

そう聞くものによっては、いきなり襲い掛かって来てもおかしくは無いような言葉を紡ぎながら、少年が夜の街を歩いていく。

 

学園都市における完全下校時刻が過ぎ、辺りには大人達や能力が無いことでこの都市から落ちこぼれの烙印を押されたもの達武装集団(スキルアウト)位しか人はいない。

 

その中をそのどちらでもない少年が歩いていく。少年の格好は、夜の街では良く目立つ。学園都市内でも能力開発において五指に入る『長点上機学園』の制服を纏い、能力の使用でそうなったのか肩まで伸ばした黒髪や靴、両手にしている何か特殊な革で出来ているようなグローブはボロボロとなっており、まるで新品のような制服と比べるとどこかアンバランスな感じもする。

 

一目見ただけでこの学園都市に住む230万人の中でも上位能力者だとわかるだろう。

その上今さっき能力を使って来ましたよと言わんばかりの格好により近づく者は誰一人いない。

 

「この街に住んでる人間はどうしてこう強度(レベル)に拘るのかねぇ?超能力(チカラ)を持っているだけ幸せだろうに…」

 

「長点上機のエリートさんが偉そうにペラペラと自慢話ですか!?」

 

否、近づく者はいた十数人という割りと団体さんで…

 

「何が超能力(チカラ)を持っているだけで幸せだコラ!」

 

「ならその幸せ無能力者(レベル0)の我々にも分けて欲しいですね。」

 

「あんまナメとっとイテまうぞワレ!!」

 

次々とかけられる敗者達の言葉に少年は頭を抱えながら応える。

 

「全く君たちこの制服が見えないのかね?長点上機学園だよ?君たち無能力者(レベル0)が束になっても野良の大能力者(レベル4)にすら勝てないのに、完全な環境で能力を鍛え一人につき何人もの研究者がついている長点上機の能力者に勝てると思ってンのかよ!?」

 

少年は初めこそ優しく馬鹿にするような口振りだったが徐々に顔が歪んでいき最後には超能力者(レベル5)級の笑顔…つまり人格破綻者の極悪人面になっていた。

 

その笑顔に彼を囲んでいたもの達のなかにも動揺が広がっていく。

 

「こいつ実はヤバいんじゃね?」

 

「長点上機には超能力者(レベル5)はいないはずだけど…後一歩でその位置まで昇れる奴はゴロゴロいるらしいぜ!?」

 

「それにあの笑顔あれは、人格破綻者である超能力者(レベル5)しか出来ねえ笑顔らしいぜ!?この前ラジオでやってた!何でも超能力者(レベル5)はみんなあの笑顔が出来ないといけなくてそれが出来るかどうかが超能力者(レベル5)大能力者(レベル4)の壁らしい。」

 

先ほどまでなかった怯えが彼等に生まれ、有ること無いこと噂を並べる。

因みに最後のは超能力者(レベル5)の中でも【比較的】マトモな部類に入る常盤台のエースが聞いたら問答無用で電撃を飛ばされそうだが…

 

(フ、勝ったな。)

 

言葉のみで彼等を黙らした彼は内心一人で勝ち誇っていた。

 

「でもなぁ、長点上機は能力者で無くても何か突出した才能が有ればやっていけるらしいし、それにコイツどっかで見たような気が…」

 

(マズい、何やら雲行きが怪しくなってきた…)

 

先程まで勝ち誇っていた少年は徐々に冷や汗をかいていく。

 

「そういえば俺もどっかで見たような?」

 

「俺も」

 

次々と上がっていく声に長点上機生の彼は余裕をなくしていき、その視線は自然と彼等の包囲網のそとへ向かっていく。

 

「俺はこれでも忙しくてね。今日のところは見逃してあげるよ。」

 

そういい包囲網の手薄な小柄な少年(但し、高校生以上でどこか老けている)の横を通り抜ける。

 

しかしその少年がいきなり振り返り、

 

「オメよく見たら長点上機の劣能力者(マイナス)でねか!」

 

方言で訛った口調で叫んだ。

 

「長点上機のマイナスゥ!?それって!?」

 

他の者が気付くと同時に彼は走り出していた。

 

「今回は上手くいくと思ったんだけどよ!バレたらしょうがねぇ!あばよ~」

 

少年は脱兎の如く走り抜ける、いや走り逃げる。

 

その後には後を追う無能力者達。

 

ここ最近ではごく一部のもの達の間では有名になりつつある鬼ごっこだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

此処は学園都市。学生達は無能力者(レベル0)から超能力者(レベル5)までの6つの段階に分けられる。

 

それが常識であり、これ以外は無いとされてきた。

しかし、ある時期からとある都市伝説が囁かれ初めた。

 

ー何でも7つ目のレベルがあるらしい

 

ー知ってる知ってる、絶対能力(レベル6)でしょ?

 

ー違う違う、そういうんじゃ無くて実際に有るんだって!それはね、劣能力者(マイナス)って言って、身体検査(システムスキャン)では確かに能力者判定が出てるのに能力が使えないんだって。

 

無能力者(俺達)も同じじゃね?

 

ー君たちとは違って能力はあって一応使えるんだけど、使うには準備がいるらしくって、あんまり日常生活じゃ役に立たない癖に使うと副作用でヤバいらしいよ。

 

ーヤバいってどんな?

 

ーいきなり血を吐いたりぶつけてもいないのに怪我したり、他には能力を使っていなくても他人に絶対に嫌われる呪いにかかっているらしいよ。

 

ーうわなりたくねぇ。俺今初めて無能力者で良かったって思ってるわ。

 

ーっていうかそれ、あいつじゃね?長点上機の。

 

ー誰、アイツって?知ってるの?

 

ーほらアイツだよ。去年の大覇星祭で一人で長点上機を負けに導いた。長点上機の逃げ足王。

 

ーそんな奴いたっけ?今ビデオ確認してみる。………あれ、おかしいなビデオデータが消えてる。常盤台とか霧が丘女学院戦はとってたのに!?

 

ー馬鹿ね。どうせお嬢様にばっか目がいってたんでしょ。……そう言う私も覚えて無いけど…こういうときはネットで調べれば良いのよ! …おかしいわねヒットしないわ。学園都市で検索して出てこない事があるなんて…

 

ーまぁともかく本当にそんな能力者がいたら俺達無能力者にも下が出来て最高なんだがなぁ

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

同時刻

 

少年必死に逃げている時間と時を同じくして、ひとりの少女が走っていた。

学園都市には似合わない白い修道服を着た銀髪の少女は、誰にも見つかることもなく、誰にも助けをも取れられないまま走るしかなかった。

 

誰も少女を見つけることはできない。

なぜなら、超能力とは別の力のよって彼女のいる空間は閉ざされていたから。

 

その結界を張った追っ手以外には見つかることは無く、しかし彼女の着ている修道服のおかげでまたも逃げ延び、この鬼ごっこは他の誰にも知れず続くはずだった。

 

しかし、

 

「なんだあれ?シスターか?誰かから逃げているのか。」

 

奇跡的なことに、いや、ありえないことに、全く別の路地、ビルさえ隔てて逃げていた少年は彼女を見つける。

その奇跡によって彼女は…科学と魔術はこの先繰り広げられる物語とは別の形で交差

 

「ま、いいか。俺関係ないし、追いかけている奴強そうだし、ここは文字通り逃げるが勝ちってことで!」

 

しなかった。

 

これがこの物語の主人公 秋瀬 七実(あきせ ななみ)の生き様だった。




主人公の名前が女みたいですが《男》です。






漢かどうかはさておいて…
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