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時に2050年。世界は平和になった。
世界から争いが無くなった。
ヒトがヒトを罵ることを止めた。
全てのヒトから負の感情がなくなった。
全てのヒトの存在価値が平等になった。
挙げたらキリがない。それほどヒトは神のような、仏のような存在へ変わった。
彼等は特異点に達し、誰もが望む夢の世界を作りあげた。
しかし、ただ一人この世界を認めない人間がいた。
―――アインス
この完璧と言える世界を破壊しようとする人間。
私には理解できなかった。
Z-ONEもアポリアもアンチノミーも私に屈するのが運命と言うように消えた。奴の同志も私の前で散った。
それでも奴はこうして世界にあらがう。
何年も何年も。最後には奴一人になろうともそれは変わらなかった。
そんな奴が、私を否定する奴が憎くて憎くて仕方なかった。
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初めましての方は初めまして。IFシリーズを知る方はお久しぶりです。
黒川 優改め「モダルトさん」でございます。
Twitter(2年前くらい?)では「オリジナルに移行する」など息巻いていましたが…無理でした。
キャラメイクを中心に私にはできませんでした(´;ω;`)
40人以上もできないよ…。作家さんって凄いですね…。
そんなわけで二次創作に戻ったわけです。そのためオリジナルの設定がチラホラ……。
ザックリ述べると
・IS学園が大学化。
・簪、鈴ちゃんが不憫…不憫…。
・イメージインターフェイス→一般能力と名称変更
などなど。やっぱりISという名を借りた何かに変えてしまいました。
そして、私のキャラといいますか悲しいことにコミカライズに書けないです。ですので詰め甘いなぁと感じた方、私に「下手くそめ」と一報送って本シリーズの設定を使って書いて頂いて結構です。(勿論、ハーメルン内に限りますが)
そんなわけで改めてよろしくお願いします。
最後に注意事項!
このA to Eシリーズは特定の国家、組織の登場、政治的行動っぽいなどの描写がありますがそれらを中傷、批判、奨励する目的は一切ありません。
ただ名前を考えるのが面倒だった…。
(そもそもご都合主義過ぎてそう見えないでしょう(笑))
そもそもそういうことがあったということは大元にもそれなりに問題が…。
まぁ冗談でして、繰り返し述べますがこの世界「規律ある世界へ」の舞台は2034年スタートであります。(プロローグのみ2050年)
(私が設定をちゃんと考えれば)現実の世界情勢が大きく異なり参考にはなりません。
そんなわけで頭空っぽにして楽しんで下さい。
では次話以降もよろしくお願いします。)
(*’ω’*)ノシ
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日本では4月、桜に見守られながら新たな1年のスタートを切る。
織斑一夏もその一人だ。先月高校を卒業し、大学へ入学する。
IS学園と呼ばれるここが彼がこれから4年間過ごすことになる大学だ。だが、普通の日本の一大学とは異なることが多々ある。
まず大学なのに皆、彼も制服を着ている。
勿論、高校のようなものではなくカジュアルなスーツ、ブレザーに近いものだ。それでも制服なだけに中学から高校に上がった時の感覚に近い。彼も入学の緊張と進級した時の何とも言えない怠さに襲われていた。
また、日本人の割合が低い。
外国人が多く訪れる都心の観光地に似た光景に似ているかもしれないと彼は呑気に思っていた。
最もそれは他人が見た印象であり、本人は耳に入る言語が英語以外にもあることに気付き、現状を対処することを諦めたからに他ならない。それだけこの講堂にいる学生のほとんどは外国からの人間が占めているのだ。
そして……彼が入学するIS科は女子しか見当たらない。
女子大学が共学になった時や語学系の学科は女子に人数が偏るってことは聞いたことあるが、流石に他の人が皆女子なんてことはない。
そのせいか彼の席の前後左右一人分が空いている。彼の名誉の為に弁解すると彼は決してイジメられているわけではない。今日会って、しかもまだ一言も話していない人にいじめられる理由がわからない。
いや、そもそもされていない。
だが、今の彼にとって目の前の出来事が一番異様である。
「諸君、私が織斑 千冬だ。君達新人を一年で使い物になる学生に育てるのが仕事だ。私の言うことをよく聞き、よく理解しろ。逆らってもいいが、私の言うことを聞け。いいな」
緑髪の女性から入れ替わるように現れた黒髪の女性、織斑 一夏の姉の存在だ。
「キャー!千冬様、本物の千冬様よ!」
「ずっとファンでした!」
一夏が目の前の状況を飲み込む前に後ろの歓喜の声の波に襲われた。
織斑 千冬はモンド・クロッソと呼ばれる所謂オリンピックのような総合競技の大会で一度優勝した人物である。日本はおろか、世界中の誰もが知る人物である。
それに加え、その容姿は他の女性とは比較にならないほど凛々しい。
熱狂的な声が重なる理由も分からなくはないだろう。
対し、千冬は冷ややかな顔をしながら新入生を見ていた。このような面に疎いのが彼女の短所であり、長所である。
「さて、今度はお前達が自己紹介しろ。できれば…今年も英語だな」
英語圏の人間が多いためか。英語で行われる。
その次に多いのは日本人、日本語圏(ISのおかげで日本語の影響が大きくなっている)の者だ。しっかりと千冬が翻訳をしている。
その姿を、家で見る姿とは違う姿を見て、一夏はここ数年での姉の評価の違いを明確に感じていた。
それだけ一夏はISに関して疎かった。いや、極力触れさせないようにされていたのだ。
「次、織斑」
「えぇっと……」
20数人が一斉に彼を見る。自己紹介なのだから他の人が彼を見るのは当たり前である。
だが、向けられる目が違う。ここには日本語が話せない人もいるがその人も興味深々で彼を見ている。
彼自身は今まで普通の生徒として生活しており、身体的特徴も普通の日本人。こんなにも
視線を浴びせられている理由が分からなかった。
彼自身が一番『世界で初めてISに乗った男性』の意味を理解していないのである。
「えぇと。織斑 一夏です。――」
「織斑。日本人以外の生徒がいるから英語」
「あっ。はい」
「My name is Itika Orimura.……」
彼女達は変わらず一夏を凝視し続けていた。
剣道をしていた。料理が得意。こんなアルバイトをしていた。
何でもいい。話のキッカケになりそうなちょっとしたことが聞きたいのだ。
彼にはそれが分からず自分に求められているハードルが上げられていると誤解している。
右手に隠し持っている携帯端末で開いている翻訳サイトもまず日本語が思い付かない。
だが、一つ、いいことを思い付いた。
「That is all I have to say.(以上です)」
自分で挨拶を締めることができればこのハードルを越えることができる。
そう思っての言葉だった。だがそれは見当違い。姉の千冬も呆れてものも言えなかった。
「え?あれ?」
彼はこの選択をされ、この選択をしたことを後に誇るのか悔やむのかはまだ誰も分からない。