愛した人を求めて   作:白夜132

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第34話

万由里side

 

万「はい、不束者ですがよろしくお願いします。」

 

白夜の右手を取ってそういうと、白夜は頭を上げて微笑んでいた。

その顔は、誰が見てもとても嬉しそうなのがすぐに分かるほど嬉しいことがすぐに分かった。

落ち着いたことで、インカムから琴里が話しかけて来た。

 

琴『万由里、落ち着いた?』

万「ええ。」

琴『まっく話は最後まで聞きなさいよ。

周りを見て見なさい。』

 

琴里に言われて周りを見てみると、手摺は壊れ、公園の地面は私を中心に放射状にひびが入っていた。

 

万「これ、私がやったの?」

「やっぱり、気づいてなかったのか。

まあいいや、勘違いさせた俺も悪かったし。」

万「ほんとよ。

なんであんないい方したのよ。」

「いや、お試しで付き合うのを断ると言ってすぐにこっちから告白しようとしたんだが、なんか急に落ち込んだから言えなかったんだよ。」

万「いや、それは断られたから。」

「まあ振られたことが悲しいのは分かるけど、なんであんな急激に落ち込んだんだよ。」

万「それは・・・白夜に嫌われたと思って。」

「俺、告白を断りはしたが何も嫌いとは一言も言ってないだろ。」

万「それは・・・。」

 

その言葉で令音に言われたことを言うべきか悩んだ。

 

万(琴里たちと連絡を取ってたって言うべきかな?)

「悩んでるのは、フラクシナスと連絡を取ってたことか?」

万「え!?

いつから気づいてたの?」

「万由里に指輪をはめてもらった後、夕日を見ながらどうしてあんなことを言い出したのか考えてる時にもしかしたらッて思ってな。

その後、万由里に告白されてようやく気付いたわけだ。

だから、おそらく琴里たちの報告を勘違いして嫌われたと思ったんだろ。」

万「う、そうだけど。」

「まあ、気にするな。

そんな程度で嫌いになるほど、俺の思いは軽くないからな。」

万「そ。」

 

白夜のその言葉に嬉しくなり、顔を赤くして俯いた。

 

「まあ取り敢えず、これ直すか。」

 

白夜は、そういうと地面や手摺を元に戻した。

 

「さて、取り敢えずそこのベンチに座って、少し落ち着こうか。」

万「ん。」

 

そういって白夜と一緒にベンチに座った。

ベンチに座ると丁度夕日が半分くらい山に隠れているのが見えた。

 

「綺麗な夕日だな。」

万「ん。」

 

白夜の言葉に簡単に返事を返して、隣に座っている白夜の肩に頭を乗せ白夜にすがった。

 

万「ねえ、白夜は私と生活して楽しかった?」

「ああ、楽しかった。

万由里と一緒に過ごしてる時間は今まで生きて来た中で一番幸せに思えた。」

万「そ。

私もあんたと一緒にいてとても幸せだった。」

 

お互いに微笑んで今の幸せをかみしめながら一緒に夕日を眺めた。

そして白夜の顔を見てみると、白夜もこちらを見て来て、しばらく見つめ合った後、お互いに顔を近づけてまたキスをした。

今度は、先ほどとは違い私を落ち着かせるために白夜がしたものではなく、お互いに了承の上で先ほどよりも長い間キスを続けた。

そしてお互いに唇を放し、また先ほどと同じ体制で夕日が沈むまでずっと見ていた。

 

白夜side

 

万由里に告白された後。

 

(ああ、なんでずっと一緒にいて気づかなかったんだろうな。

まさか、フラクシナスと協力してまで俺を攻略しようとするなんてな。

もう気持ちを抑える必要はないか、でもお試しで万由里と付き合うのはやっぱりだめだな

まあ、感情を抑えなくなったんだから好感度で断っても理由があると思われるか、混乱する程度だろ。)

「悪いが万由里、断る。」

 

そういうと、万由里は少しの間固まり頭を上げたかと思うと、俯いたままこちらを全く見ようとしない。

 

万「そうよね。

好きでもないのに付き合うなんてできないわよね。」

 

そういう、万由里の声はとても震えていた。

 

(ん?

どうしたんだ?)

 

万由里の反応に違和感を覚えた。

 

(フラクシナスから細かい好感度までは聞いてないのか?

それなら、付き合えるほど好感度が高くなかったって勘違いして落ち込んでる可能性があるし。)

 

万由里の反応について考えていると、万由里がまた震える声で話しかけて来た。

 

万「ねえ白夜、付き合うのは無理でもこれから友達としてやっていくのは出来るからな。」

(そんなの出来るわけない。

やっと両想いだって気づけたのに、これまでのような関係でいるのは無理だ。)

「それこそ無理な話だ。」

(友達も無理となると好感度からして残るのはなぜ無理なのかって疑問だけだろう。)

 

白夜は、友達としていることも断ればなぜだめなのか疑問に当たり万由里が聞いてくると思ったが、その予想は外れ万由里から霊力が漏れ出し暴走し始めた。

それにより、手摺や地面など周りの物を壊し始めた。

そして、暴走に気づいたのか万由里は自分の体を抱きかかえるようにして、暴走を抑えようとしていた。

 

(これはまずいな。

もう、俺から告白するしかないか。)

「万由里、俺も大事な話がある。」

万「!?」

「俺は。」

万「いや、聞きたくない。」

 

万由里に言葉を遮られ、告白することが出来なかった。

しかし、告白しない限り暴走は止まらないと思った白夜は、何度か万由里に話を聞くように説得しようとしたが、まるで聞いてくれない。

仕方ないので、万由里の両肩を掴んで説得しようとする。

 

「万由里、話を聞いてくれ。」

万「いや、聞きたくない。」

「頼むから聞いてくれ。」

万「いや、いや。」

 

それでも万由里は話を聞かずに抵抗している。

 

(もうキスするしかないのか?

でも、まだ好きだとも言ってないし。

けど、暴走を止めるにはもうキスしかないか。

万由里は、俺のこと好きって言ってたし大丈夫だよな?

あああ!もうこれしかないんだ、とっとと覚悟を決めろ。)

 

白夜は、自分にそう言い聞かせて覚悟を決め、万由里の両頬に優しく触れて顔を上げ目が合うようにした。

そして、万由里に顔を近づけていった。

 

万「お願い、放し。」

 

手を放してと言おうとする途中で万由里にキスをして口をふさいだ。

少しの間そうして、万由里から出ていた霊力を止まり暴走が止まったことを確認してから離れた。

 

「これで、少しは落ち着いたか?」

万「・・・。」

「ありゃ、思考が完全に停止してるなこれ。」

 

試しに、万由里の目の前で手を振ってみるが、万由里は何の反応も見せなかった。

 

「まあいいや。

これで話を聞いてくれるだろうし。」

万「話って何?

それに何で?」

 

万由里は、まだどうしてキスされたのか理解できてないようだ。

なので、今度こそ告白すると決めて話始めた。

 

「万由里、俺はお前とお試しとかそんな感覚で付き合う気はさらさらない。

俺は万由里が好きだ。

いや、万由里のことを心の底から愛してる。

だから、俺とこれからずっと一緒にいて欲しい。

俺と結婚を前提に付き合ってください。」

 

先ほど、万由里がしたように右腕を突き出して頭を下げた。

すると、万由里はその右手を取ってくれた。

 

万「はい、不束者ですが、よろしくお願いします。」

 

顔を上げてみると、万由里は涙を拭きながら微笑んでいた。

夕日に照らされた万由里は、とても神秘的で今まで見て来た万由里より断然美しく可愛く見え、そして愛おしく思えた。

 

(今更だが転生させてくれた神には感謝だな。)

 

そんなことを考えていると、万由里が周りを見渡し始めた。

 

万「これ、私がやったの?」

「やっぱり、気づいてなかったのか。

まあいいや、勘違いさせた俺も悪かったし。」

万「ほんとよ。

なんであんないい方したのよ。」

「いや、お試しで付き合うのを断ると言ってすぐにこっちから告白しようとしたんだが、なんか急に落ち込んだから言えなかったんだよ。」

万「いや、それは断られたから。」

「まあ振られたことが悲しいのは分かるけど、なんであんな急激に落ち込んだんだよ。」

万「それは・・・白夜に嫌われたと思って。」

「俺、告白を断りはしたが何も嫌いとは一言も言ってないだろ。」

万「それは・・・。」

(まあ、この反応からするとフラクシナスとの連絡で勘違いがひどくなったんだろ。)

 

万由里が、何か悩んでいるようだ。

 

「悩んでるのは、フラクシナスと連絡を取ってたことか?」

万「え!?

いつから気づいてたの?」

「万由里に指輪をはめてもらった後、夕日を見ながらどうしてあんなことを言い出したのか考えてる時にもしかしたらッて思ってな。

その後、万由里に告白されてようやく気付いたわけだ。

だから、おそらく琴里たちの報告を勘違いして嫌われたと思ったんだろ。」

万「う、そうだけど。」

「まあ、気にするな。

そんな程度で嫌いになるほど、俺の思いは軽くないからな。」

万「そ。」

 

万由里は、顔を赤くして俯いた。

その後は、壊れた周りを直してベンチで日が沈むまで万由里と一緒に過ごした。

 

「なあ、万由里。」

万「何?」

「お前は、今より強くなりたいと思うか?」

万「え!?」

「俺は、世界を見て回り始めてから力をつけ始めた。

そのこともあって俺は生まれた時より桁違いに強くなった。」

 

白夜は、10年くらいの旅で自分がしてきた修行について考えながら話した。

 

万「そんなこと今言っていいの?」

「フラクシナスに声が漏れないようにしてるから大丈夫だ。」

万「はあ、それよりも何でそんなに強くなろうとするの?」

「いざという時、守りたい物を守れないのは嫌だからだ。

そのために、ただひたすらに力をつけ続けて来た。

けど、いまだに成長限界が見えないんだよな、なんでだろ。」

(まあ、万由里を守る為に強くなっただけだがな。

それに未だに強くなる為に修行を続けているからな。)

万「あはは。

でも、守りたい物を守る為か。」

 

万由里は、白夜の疑問に苦笑で答えた後、少し考え始めた。

 

万「私は、もっと強くなりたい。

今回みたいに暴走することもあるかもだけど、白夜がいれば止めてくれると思うし。

それに、白夜は対等な存在が一人もいないって言ってたから、少しでも追いつくために強くなりたい。」

「それは、俺を守る為に強くなりたいってことか?」

万「ん。」

「そうか、ありがと。

だが、俺は生まれつき今の万由里より強かったぞ。

それに長年の修行で俺は数十回死にかけてる。

少なくとも俺と対等になるには、それ以上の修行をする必要があるか大丈夫か?」

万「流石に、数年で追いつくのは無理かな。」

 

万由里は、白夜のしてきた修行の過酷さを聞いて少し暗い顔をして返した。

 

「気にするな。

今の俺たちは数百年くらいは余裕で生きられるから。

まだまだ、先は長いゆっくり強くなればいいさ、そのための協力ならしてやる。」

万「ありがと。」

 

それから少しの沈黙の後、白夜が何かを思い出した。

 

「そういえば、このブレスレット忘れてた。」

万「そういえば、あったわね。

さっきの告白の時のごたごたで完全に忘れてた。」

 

ブレスレットのプレートの部分を見て白夜はあることを思いついた。

万由里へ渡す為に買ったブレスレットのプレートに霊力を使って何かを書いた。

 

「万由里、プレゼントだ。」

万「ありがと。

でも、今何を書いたの?」

 

万由里は、プレートに何が書いてあるのかを確認し、驚いた顔をした。

プレートには、白夜と万由里の名前が筆記体のローマ字で書いてあり、それがハートの中に入るようになっていた。

 

万「これ。」

「折角付き合うことになったんだからな。

プレゼントにこれくらい書いても問題ないだろ。」

万「ん。

じゃあ、私も。」

 

そういって、万由里も白夜に渡すブレスレットのプレートに書き込んだ。

 

万「はい。」

「ありがと。」

 

プレートを見てみると、先ほど書いたものと同じものが書いてあった。

 

万「私、デザインを考えるのは得意じゃないから、同じものだけどいい?」

「ああ、これでも十分嬉しいよ。」

万「ありがと。」

「じゃあ、そろそろ帰るか。」

万「ん。」

 

万由里と腕を組んで一緒に家に帰る為に移動し始めた。

 

フラクシナスside

 

万由里の告白直後、白夜の好感度が最高値まで上がった。

その白夜の好感度の変化を万由里に伝える途中で白夜が万由里の告白を断った。

 

琴「な!どういうことよ!?」

士「令音さん、白夜の好感度は最高値じゃないんですか?」

令「ああ、間違いなく最高値だ。

おそらく何らかの理由があるのだろうが、今万由里は精神状態が不安定なせいでこちらの言葉がまるで聞こえていないため伝えられていない。」

隼「白夜は何を考えているんだ?」

一「おそらく、兄さんは万由里のことを愛してますよ。

それも、今までにないくらいに本気で愛していると思います。」

士「じゃあ、なんで告白を断ったりしたんだ?」

一「おそらく、お試しで付き合うと言うのが嫌だから断ったんだと思います。」

琴「それなら、あんないい方しなくても他にも言い方があるでしょ。」

隼「確かに、もっと別の言い方があると思うが。」

一「兄さんなら、あれで考えが伝わると思ってるんですよ。

兄さんは、人智を超えた天才ですから、相手の持っている情報から伝えたいことが分かる最低限しか話さない時があるんですよ。」

士「つまり、白夜ならあの状況であの言葉が来たらお試しが嫌だって伝わるっていうのか?」

琴「流石にそれはないんじゃない?」

一「ええ、流石にそこまでは分からないでしょう。

けど、断られたことに何らかの理由があるということはすぐに気付くと思います。」

隼「まあ、それくらいなら分かるか。」

 

そんな話をしていると、万由里が白夜にこれからも友達としていようと話したが、それも白夜は断った。

 

琴「あいつなに考えてるのよ!」

令「まずいな。

万由里が暴走し始めた。」

隼「どうするんだ。」

士「どうするって万由里を落ち着かせないと。」

隼「万由里はかなり強い力があるんだよな。

万由里が暴走したら、どれくらいの被害が出るんだ?」

令「まだ万由里が暴走を抑えようとしているから被害は小さいが、抑えられなくなれば天宮市の大半が吹き飛ぶ可能性がある。」

隼「それはやばいな。

でも、万由里を落ち着かせる方法なんてあるのか?」

琴「そんなものがあればやってるわよ。」

 

そんな話をしている最中モニターでは、万由里に白夜が歩いて近づいていた。

 

士「なあ、今万由里暴走してるんだよな。

地面もひび割れてるし、まともに近づけないんじゃ。」

令「シンが近づけば最悪死ぬだろうな。」

士「まじかよ。」

隼「あんな中、平然と近づくなんて俺にも無理だ。」

士「白夜って、やっぱすげえな。」

一「万由里さんの暴走は兄さんに任せるしかありませんね。」

琴「暴走させた張本人だけどね。」

 

万由里の暴走は、白夜のキスにより止まり、万由里に告白して解決した。

その後は、ベンチに座って二人でイチャイチャしていた。

 

琴「なんとかなったようね。」

令「そのようだな。」

 

すると、白夜は万由里がインカムでフラクシナスと連絡を取っていたことを言い当てた。

 

琴「まさか気づいていたとはね。」

一「いえ、兄さんにしては気づくのが遅かったと思います。

兄さんもそれだけ万由里さんとのデートが楽しかったのでしょう。」

士「まあ、なんにしろ無事に終わったな。」

隼「そうだな。」

 

そんなことを話していると、モニターが黒くなった。

 

琴「な!?

どうしたの?」

令「どうやら白夜が霊術で干渉しているようだ。」

隼「これ以上は見るなってことか。」

一「おそらくそうでしょう。」

琴「なら、こっちはもう解散しましょ。」

士「それもそうだな。」

 

その後、フラクシナスに集まっていた士道たちは解散した。

 

白夜side

 

万由里と腕を組んで家に帰り、リビングまで移動した。

 

「さて、これからどうする?

飯にするか、風呂にするか。」

万「ご飯を先に食べましょ。

ちょっと待ってて作ってくるから。」

「分かった。

じゃあ、俺は風呂場に体を洗う場所を作ってくるよ。」

万「ん。

じゃあ、出来たらリビングで待ってて。」

「ん。」

 

そういって、浴室に向かい風呂場の一か所にシャワーと鏡を作り体を洗うスペースを作った。

 

「こんなもんだろ。

そういえば、シャンプーとかないな。

まあ、それは万由里の意見を聞いて作ればいいか。」

 

体を洗うスペースを作り終えたので、リビングで万由里がご飯を作ってくるのを待った。

しばらく待っていると、万由里が料理を持ってリビングに入って来た。

 

万「お待たせ。」

「そんなに待ってないさ。」

万「そ。

じゃあ、食べましょ。」

 

そういって万由里は料理をテーブルに並べた。

いつもは、向かい合うような形で食べるが、今日は隣り合うように料理を並べて、万由里は普段白夜が座る隣に椅子を持って行き座った。

 

「なんだ。

今日は隣で食べるんだ。」

万「隣じゃダメ?」

 

万由里は可愛らしく首を傾げてそういってきた。

 

「いや、そんなことはないさ。

いつもと違うから気になっただけだ。」

万「そ。

けど、付き合うことになったんだから今までと違ってもおかしくないでしょ。」

「それもそうだな。

じゃあ、食べますか。」

万「ん。」

 

晩御飯を隣り合う形で食べ始めた。

 

「そういえば万由里、シャンプーとかの匂いはあった方がいいのか?」

万「あ、言い忘れてたけど、シャンプーとかは琴里に言って買ってもらってるから作らなくて大丈夫。」

「そうか。

なにか作っておいた方がいいものあるか?」

万「体を洗うタオルがないから作っておいて。」

「分かった。」

万「それと、私も聞きたいことがあるんだけど?」

「ん?

なんだ?」

万「あの卵見たいなの何?

朝はなかったと思うんだけど。」

「ああ、あれか万由里が行った後に作ったものだよ。

ハンギングチェアーっていうものだ、後で座って見れるといい意外と快適だ。」

万「そ。」

 

それから、軽い雑談をしながら晩御飯を食べて、食べ終わったところで万由里が士道の家にシャンプーなどを取りに行った。

その間に体を洗う用のタオルを作っておいた。

万由里が帰って来たので、先ほど作ったタオルと鈴を渡した。

 

「じゃあ、体を洗い終わったらこの鈴を鳴らしてくれ。」

万「鳴らしたらどうなるの?」

「この鈴は、どこにいても俺に音が届くようになってるから、鳴らし方は霊力を流せば勝手になる。

それ以外の方法だと鳴らないから。」

万「そ。」

 

そういって万由里は風呂場に向かった。

 

「はあ、今日は疲れたなー。

それにしても、万由里はなんで俺のことを好きになったんだ?」

 

万由里に好意を向けられている理由がまるで分からず考えたが、結局分からなかった。

 

「はあ、人の心はいつまでたっても分からん。」

 

そんなことを考えながら鈴がなるのを待った。

いろいろと考えていると、鈴が鳴る音が聞こえた。

 

「さて、行きますか。」

 

脱衣所に行き、風呂場に入ると万由里が風呂に浸かっていた。

 

万「待たせたわね。」

「そんなに待ってないさ。」

万「そ。」

 

万由里に、そういって風呂に浸かる。

 

「ああ、気持ちい~。」

万「爺臭いわよ。」

「今日は、精神を抑えるのに疲れたんだからいいんだよ。」

万「抑えてなければ、私が苦労しなくて済んだのに。」

「俺も万由里の好感度が分からない状態だったんだからお互い様だろ。」

万「まあ、そうなんだけど。」

「まあ、どちらにしろ今日は上がったら、さっさと寝よう。」

万「ん。」

 

そういって少しの時間風呂に浸かった後、万由里が先に上がり少し経ってから白夜も上がった。

風呂から上がった後、すぐに寝室に向かい、寝室に入ってすぐにベットに座った。

 

「万由里、髪乾かそうか?」

万「お願い。」

「じゃあ、ここに座ってくれ。」

 

白夜は、自分が座っている隣を軽く叩いて座るように言った。

万由里は言われた通りに隣に座った。

 

「じゃあ、向こう向いて髪をこっちに向くようにしてくれ。」

万「ん。」

 

万由里は、白夜のいる反対側を向き背中を白夜に向けた。

白夜は、万由里の髪に指を通し手櫛をした。

その手櫛をしている手は少し光っている。

そのように手櫛をかけた髪は、すぐに乾いた。

そして、髪全体を乾かし終えた。

 

「終わったぞ。」

万「毎回思うけど便利よね。」

「教えて欲しいなら今度教えてやるよ。」

万「ありがと。

でも、あまり難しいのは出来る自信ないな。」

「難しいのは徐々に覚えていけばいいさ。

それに、日常生活で使う範囲の術は簡単だから安心しろ。」

万「そ。

じゃあ、もう寝ましょ。」

「そうだな。」

 

ベットに入りいつものように寝ようとすると、万由里が近くに寄ってきて、少し顔を赤くして迷った後抱き着いてきた。

 

「これも付き合ったことで変わったことか?」

万「ん。」

「そうか。」

 

万由里は、いつもと同じように短い返事で返してきたが、恥ずかしいのかいつもより声が小さかった。

それを聞いた白夜は優しく返事を返した後、万由里を抱きしめ返した。

すると、万由里が顔を赤くした状態で上げ、白夜と目を合わせ何かして欲し気な顔をしていた。

その顔を見た白夜は、万由里の顔に顔を近づけてキスをした。

キスは、そこまで長い時間はせずにすぐに離した。

 

「おやすみ。」

万「おやすみ。」

 

そういった万由里の顔は赤くなっていたが、とても満足そうな顔で目を閉じた。

万由里が、目を閉じたのを確認して同じく白夜も目を閉じた。

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