GOD EATER~神々の黄昏~ 作:ヤトガミ・レイナ・マリー・エクセリア
「なんだ、眠れないのか?」
「女の子達の話し声が聞こえてきて中々…」
対アラガミ装甲車の屋上で夜の見張りをヤマトがしているとユウが登ってきた
「アナスターシャとナナには後で言っておかないとな……それで、神機無しに外に出て何か聞きたいことか?」
ヤマトの言葉にユウは驚いた表情をしていた
ヤマトの言うとおりユウは自分の神機を持ってこずに外を出歩いていた
それはこの世界でアラガミに食べて下さいと言っている物であり神機使いではありえないことだった
「アリサとは知り合いですよね」
「どうしてそう思った?」
「アリサと話しているとき懐かしんでいるような表情をしてるのが一つ、初めて会ったにはアリサのことを特別気にしているのが二つ、アナスターシャさん……オレーシャさんがたまに〝昔のアリサは〟って小声で言っているのを聞いたのが三つ目です」
ヤマトはユウの観察眼を内心褒めていた
今、ユウガ言った三つの内一つ目と二つ目はアリサに似た知り合いがいたからと思うこともある
三つ目も聞き間違いや顔だけを知っている可能性だってあったのだが、ユウの眼差しは真剣そのもの、知り合いだと確信を持っていた
「バレる人にはバレるか……ユウ、お前の質問の答えはYESだ。アリサがGOD EATERになった理由は知っているな?」
「アリサから直接聞きましたから」
「アリサの両親がアラガミに殺されてからアリサは小さな病院にいたんだ。俺はそこの院長家族……と言っても姉妹なんだが、姉妹とは知り合いでな。ちょくちょく手伝いとして患者のケアを行っていたんだ……アリサはその時の患者の一人だ」
「ですが、アリサは病院のことや主治医だったのは男の子って覚えていてヤマトさんのことは……」
「まあな……これ以上は話すつもりはない…いや、これ以上お前を巻き込むつもりはない」
ヤマトは巻き込むつもりはないと言ったそれはヤマトとアリサの間には何かしらの闇が潜んでいること、これ以上関わればその闇に狙われかねないと意味していた
「分かったのなら速く寝ろ。明日は今日よりもハードな任務が待っているぞ」
「……分かりました」
ヤマトの言葉に頷くとユウは屋根から降りていった
「そうだ、これ以上は誰も巻き込まない……巻き込んじゃダメなんだ。」
ヤマトの言葉は誰にも聞こえるわけも無く星々が輝く夜空に吸い込まれるように消えていった
翌朝、ヤマト達5人は嘆きの平原の近くに車を止め、セーフティーエリアで最終確認を行っていた
「今回のターゲットはコンゴウ二体のはずだったのだが……」
平原ではターゲットの赤と茶色いサルことコンゴウが二体と赤と金色のコンゴウ……コンゴウ神属接触禁忌種のハガンコンゴウがターゲットのコンゴウ二体を引き連れていた
「ハガンコンゴウは2人には荷が重い……俺が狩るから2人はハガンコンゴウを狩るまで待機」
「ヤマトさんの実力は知ってますが危険すぎます!!アナスターシャさん達も……」
「必要ない、今回はこれを使うから」
ヤマトはそう言うと腰に備えられたリボルバーを取り出した
「それは?」
「俺が研究開発していた
そのプロトタイプの リボルバー銃 S&W M19 コンバット・マグナムだ」
「コンゴウ原種は適度にあしらっておくからいつでも動けるようにしておけ」
ヤマトはそれだけ言うとセーフティーエリアから飛び降りてしまった
「2人ともよく見ておいて、お兄ちゃんは技術者だけど具現武装を使えなくても1人でアラガミを討伐して素材集めができるほど強いから」
ナナの言葉に信じられないと顔に出ていた2人はハガンコンゴウとコンゴウに向かって走り出すヤマトを見てナナの言葉が真実だと思わされた
「遅い!」
ヤマトはハガンコンゴウ達が気がつく前にハガンコンゴウの懐に入り込み、顎にリボルバーの引き金を引いていた
余りにも速い動きにユウとアリサには追い切れていなかった
「フォトンでの身体強化。私達がアラガミと戦うときには必ず使用してるけど身体強化に関しては私もナナちゃんもヤトには追いつけないの」
「お兄ちゃんの身体強化は凄い滑らかで使いたい筋力……今みたいに脚力に極振りさせたりするんだ~」
〝フォトン〟、ユウとアリサは事前に聞かされてはいたが改めて驚かれていた
自分たちGOD EATERが神機使いとして定期的に投与されてる偏食因子、〝P53偏食因子〟。これを定期的に投与しなければ自分の神機に捕喰され〝アラガミ化〟と言う爆弾を抱えなければいけないのに対し、〝フォトン〟は補喰されるという危険性が無い上、自分たち以上の力を持っているのだから
「そのホーミング性能は見切ってんだよ」
コンゴウ神属の回転アタック…何人もの神機使いを葬ってきたこれはホーミング性能が非常に高く距離を取って安心したところを狙われる
その回転アタックを二体のコンゴウとハガンコンゴウが同時に回転アタックでヤマトを狙うがヤマトは幾度もコンゴウ神属を狩ってきたのもあり空中に飛び上がり回避、ハガンコンゴウに向かってリボルバーの引き金を四回引いた
「特注品だ、受け取れ」
口でピンを抜き手元のものをハガンコンゴウ目掛けてスタングレネードのような物を投げつけるとハガンコンゴウに当たった瞬間、爆発がハガンコンゴウを襲う
「接触禁忌種にもそこそこのダメージを確認。爆発範囲は狭いから速い奴らにはあまり効果は望めないな」
ハガンコンゴウ達と対峙しているヤマトは今投げた物の評価を行っていたが、ハガンコンゴウの怒りの咆哮で考えるのを辞めた
「さて、後どれくらい耐えてくれるかな?」
ヤマトはそう言うと再びハガンコンゴウ目掛けて走り出した
「もう、お兄ちゃん!実験は良いけど程々にしてよ!」
「はは、すまん。久々にこれを使ったから疼いてついね」
ヤマトがコンゴウ達と戦いだして30分近く経過した頃、ヤマトはセーフティーエリアでナナに怒られていた
「ハガンコンゴウだけ倒せば良いのにコンゴウ一体を倒しちゃうし、クレーター作りすぎだよ!?」
ナナの言うとおり平原には無数のクレーターができており、ヤマトの実験対象にされたハガンコンゴウとコンゴウ二体の死体がクレーターの中に捨て置かれていた
元々はハガンコンゴウのみをヤマトが討伐する予定だったが、実験に夢中になったヤマトによってコンゴウ一体は討伐され、残りの一体も実験に巻き込まれて溺死の状態でユウとアリサに引き継がれものの数分で討伐されてしまった
「お兄ちゃんは罰として今日も夜の見張りをすること!良いよね?」
「ああ、悪かったな。2人とも」
「気にしないで」
「いえ、見てるだけでも何か掴めた気がしますので」
ユウとアリサに謝るヤマトだったが二人は気にしてはいなく、アリサに関してはヤマトの戦闘を見て何かを掴んでいた
「それなら良かった。このまま次のミッション行くか?それとも、休むか?」
「「次のミッションで」」
ヤマトがほぼ一人で討伐してしまい体力が残ってる二人はヤマトにそう回答した
続く