終わりのセラフ~斬月持って異世界ライフ~   作:沢田空

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どうも皆さん沢田空です

えぇー遅れてすいません

ではごゆるりと


11話~突入~

あの後、女子組とは別れてシャワーを手短に済ませて、女子組を待っていると女子のシャワー室の方からきゃあああああ!という叫び声。全くなにやってるんだか

 

「・・・たく女どもシャワー長えな。いったいなにやってんだ?」

 

優も同じことを思ったらしい

シノアのことだ。またふざけてるに違いない

俺は手に持っていた牛乳をゴクっと飲む

でもやっぱり牛乳は苦手だ…

 

「・・・で少しだけ君に聞きたいことがあるんだけどいいかな?」

 

君月が件の少女に話しかけている声が聞こえたため少女の方を向く

少し顔が強張っているように見える少女はコクンと頷いていた

 

「君月、怖がられてじゃねーか」

 

「うっせぇよ、翔。後お前だけには言われたくない」

 

「ああ?」

 

そんな会話に少女の顔が緩む

少しは笑顔にすることが出来たみたいだ

 

「やっと笑ったな」

 

「え?」

 

キョトンとした顔をする少女

 

「さっきまで助けてもらったのに悲しそうな顔してたからな。やっと笑ってくれて良かった」

 

俺が微笑むと少女は俯きながらはい…と言うだけだった

 

「それに答えなくなかったら答えなくていいからな。嫌だったきちんと、「大丈夫です。助けてもらったお礼をしたいので」

 

そう言った少女に優が優しく声を掛ける

 

「礼はいいって、そういうの気にすんな。これからおまえが毎日笑って元気に生きてくれりゃそれで・・・」

 

バタンッ優の言葉を遮るようにして扉の開く音が聞こえる。そこから出てきたのはシノアと三宮だった

そして、三宮は優を見るとちっと舌打ちをする

 

「えー」

 

「(優、嫌われすぎだろ。それともシノアが余計な事言ったなこりゃぁ)」

 

思い出して見ると三宮は優を見た時少し顔が赤かった気がした

 

「シノア、三宮に何か言ったのか?」

 

シノアはさぁ〜と言って笑うだけだった

 

 

~翌日 表参道地下鉄入口付近~

 

チュンチュンという鳥の鳴き声に耳をすませながら目をつむる

朝日が眩しいなぁ〜

とそんな感想は置いといて、今から任務だ

 

「えー、優さんが救出した少女によると、どうやら吸血鬼たちは原宿から1キロの表参道地下鉄跡地に潜んで人間を飼っていることがわかりました。吸血鬼の数は7人我々より多いですね。なので吸血鬼が眠りについている早朝から昼にかけて奇襲攻撃を行います」

 

シノアが言い終わると君月が手を挙げる

 

「はい君月くん」

 

「捕らえられている民間人はどうする?人質に取られたりしないのか?

 

その質問には三宮が答えた

 

「人質は無視だ。敵の方が数が多い。誰かの心配ができるほど、あたしたちに余裕はない」

 

優は何か言いたそうな顔をしている。それを見て三宮が続ける

 

「なんだその顔は、不服なら渋谷に帰っていいぞ」

 

「誰が不服っつった?俺は吸血鬼が殺せんならそれで・・・」

 

いい。とは続かなかった。優の言葉をシノアが遮った

 

「吸血鬼七人全員武装した状態で起きていた場合は絶対に勝てませんので、やはり逃げます」

 

流石にそれには、あ?と声をあげる優。そんな声を無視してシノアは続ける

 

「正直 黒鬼シリーズを使えるあなた方は強いのでなんとかなる可能性もありますが・・・どうせやるなら無傷で敵を皆殺しにしたい。なので、独断専行は・・・」

 

「しねぇよ。無傷で奴らを皆殺し・・・いいじゃねぇか」

 

やはり前向きな優に俺は少し笑う

 

「では行きましょうか。陣形を崩さず互いを守り、絶対にはぐれないようにいいですか?」

 

その言葉にそれぞれ返事をする

 

「では、吸血鬼を皆殺しにしましょ〜」

 

おーと一人シノアは言うが俺たちは誰もおー、と言ってあげなかった

理由は単純明解だ。単に恥ずかしいのだ

 

そんなグタグタなまま俺たちは任務を開始した

 

 

~駅内部~

 

階段を降りるとそこには沢山の人間がいた

だが人間がいるだけで吸血鬼は一人として見当たらない

 

「どうなってる?吸血鬼がいないのに、こいつらなんで逃げずにここにいる?」

 

「考えてみろ君月。逃げたとしても外にはヨハネがウロウロしてやがる・・・ならここにいる方が安全ってことだろ」

 

俺はまた人間が沢山いる方を見る

 

「(あの服・・・俺達が昔着てた服だ)」

 

「無視しろ!進むぞ!吸血鬼がいるというB3フロアまで一気にすすむ!」

 

三宮の声が聞こえ、急いでその後を追う

B3フロアに着くとそこにも沢山の人間がいた。ほとんどの人が座っており、元気がない。これでは生きながらに死んでいる、要は生き地獄のように見えた

 

周りを見渡すと柱の向こうに一体の吸血鬼が見えた

その吸血鬼もこちらに気付く

 

「総員攻撃準備!!」

 

その声を合図にして全員鬼呪装備を出す

 

「やるぞ、斬月」

 

俺も斬月を包帯のように巻かれている鞘から解き放ち、構える

 

「仲間を呼ばれる前に・・・」

 

三宮が言い終わる前に優は走り出す

そしてそのまま突っ込んでいき吸血鬼の心臓部分に刺突し殺した

 

「ガァ、この家畜が・・・!!」

 

「はは、その家畜に殺される気分はどうだバケモノ」

 

その優の行動に三宮が怒る

 

「この馬鹿が・・・あれほど独断専行はするなと・・・!!」

 

「独断専行じゃねぇ。敵は非武装だった。抜刀の命令も待った・・・・・」

 

優が色々言っている中で三宮の後ろから吸血鬼が迫ってくるのが見えた。当然、三宮は気付いていない

俺はそのまま走り出す。この距離なら間に合うだろう

そして吸血鬼が三宮に剣を振り下ろす瞬間その吸血鬼は消滅した

 

「な・・・なんだ!?」

 

まだ自分が殺されかけたことに気付いてない三宮

別に俺がやらなくても優がやっただろうけどな

 

「やーやー、グレン中佐の秘蔵っ子ですから強いってのは分かってましたが、まさかこれほどとは」

 

シノアがパチパチと手を叩きながら褒める

 

「すごいよ、二人とも!」

 

「俺よりは弱ぇけどな」

 

一人、喧嘩を売っている奴もいるが・・・気にしないでおこう。構ってたらキリがねぇ

 

「よし、おまえら浮かれるな。まだ敵は4人い・・・」

 

ガシャーンと音を立てながら三宮の後ろにある窓ガラスが割れる。現れたのは吸血鬼だった

 

「3…4…7人!?」

 

「・・・どういうことだ。情報と数が合わない・・・」

 

情報通りにいくと、後4人のはずだった。吸血鬼が応援を呼んだ?いや違う。ならば・・・

 

「情報が嘘だったわけか・・・」

 

俺の呟きに吸血鬼の1人がニヤッと笑い言った

 

「そうだ。誰が出したかわからん情報を宛にするとは滑稽だな人間共」

 

その吸血鬼の言葉に怒りを感じる

 

「(こいつら・・・子供を脅して嘘の情報を!!絶対に許さねぇ・・・!)」

 

「ふふ、人間は醜いよなぁ。家族や仲間を人質にされたら平気で同族を売る。さて、動くな人間。仲間を殺されたくなければおとなしく・・・」

 

「くそ‼︎あたしはもう終わりだ‼︎見捨てて早く逃げ・・・」

 

三宮が叫ぶ。仲間思いな彼女らしい言葉だった

だからこそ俺は見捨てられなかった。否見捨てたくなかった

 

「うるせぇ!!俺はもう二度と仲間を殺させねぇ!!そう俺の魂に誓ったんだ!!今すぐお前を助けるから待ってろ!!」

 

そう言って俺は誰にもわからないだろう速さで三宮を掴んでいる吸血鬼の後ろへ行く

 

「なっ・・・!」

 

三宮は俺の行動を見て、驚きの声を上げる

そして俺は無言で吸血鬼を殺した

誰もが言葉を呑み込む。あまりにも速すぎたからだろう。吸血鬼でさえも固まっている

 

「怪我はねぇみてぇだな。ほら」

 

座っている三宮に手を差し伸べる。その手を三宮はとり立ち上がった

 

優は三宮が無事なことを確認すると怒りを隠さず、吸血鬼に向って睨み言った

 

「人間は醜い?家族を人質に取られたら平気で同族を売るクズだって?そりゃよくご存知で・・・そうだよ家族のためなら人間は何でもする。平気で嘘をつくし鬼にでも悪魔にでもなる。それを醜いってんなら・・・その人間の醜さに怯えながら死ね、ヴァンパイア」

 

そう言う優を見て俺は溜息が出てしまった

 

「優の奴め・・・いいとこ取りしやがって」

 

「たく・・・めんどくせー奴が仲間だなぁ。ま…やるか六対五だが、このメンバーなら」

 

「やれるでしょう。どうやら二級武装の吸血鬼しかいないようですし・・・」

 

そして陣形をつくりそれぞれ武器をかまえる

 

「行くぞ、吸血鬼を殲滅する」

 

こうして第二幕の戦いに火蓋がきられた

 

 

~地下鉄入口付近~

 

無事、任務を終え地下鉄を出る

 

ほとんど無傷で終えることができた。誰も目立った外傷はない。外傷は・・・。だが、さっきから身体がズキズキするように痛い。きっとさっきの瞬歩(・・)に身体が悲鳴をあげているのだろう。あんなの、なんの代償もなしにだせるはずもないのだ。これから慣れていかないとな、と思いながら歩いていると一人の少女が俺たちに向って走ってくる

 

「ごめんなさい・・・私・・・私」

 

泣きながら謝ってくる少女。その少女に俺は歩みよる

 

「大丈夫だ。お前は家族を守ろうとしたんだ。だから悪くない」

 

そう慰めてやると少女も落ち着いたようだ

しばらく少女と話しているとシノア達がいる方から怒鳴り声が聞こえてきた

 

「なんで吸血鬼を殺した!?あいつらがいなくなったら俺らは・・・子供たちはどうなる!?」

 

どうやらその声の主は吸血鬼を殺した事に怒っているようだ。その男性はなおも続けて声を張り上げる

その男性の言葉を聞いて優が俺は・・・、と声を出す

 

「俺は子供の頃・・・ずっと吸血鬼の都市にいた。残飯食わされて毎日、毎日血を抜かれて…それでも自分は家畜じゃないと言い続けて生きてきた。そしてある日、脱出を企てた。そのせいで仲間はみんな死んだ。・・・いや自分が逃げ切るために見捨てた」

 

「優・・・」

 

「今はそれを後悔してる。俺もあの日一緒に死ねばよかったって、そう思うこともある。だけど、それでも・・・それでもあの日家畜をやめようと決めたのを後悔したことは一度もない」

 

「(優・・・ホントにごめん・・・)」

 

俺があの時無理にでも止めていれば変わっていたのかもしれない。

いや俺も自分の事しか考えていなかったんだろうな・・・

俺の力があればなんとかなると思ってた。要は自惚れてたんだ。本当に情けないの一言に尽きる

この事を顔に出さないように作りものの笑顔でその場を見つめる

 

その場を立ち去ろうとするが身体中の痛みで思うように動かない

 

「(たった1回の瞬歩でこのざまか・・・)」

 

「翔さん、大丈夫ですか?肩を貸します」

 

「ありがと、シノア。助かる」

 

そしてシノアの肩を借りて歩き始めようとすると後ろから声をかけられる

 

「翔!そ・・・その・・・さっきはありが・・・い・・・いやなんでもない」

 

「そこまで来たら気になるから言ってくれ」

 

「な・・・なんでもない。とにかくあたしはお前と優が嫌いだ!!」

 

突然、そんなことを言われる。近くにいた優も、俺も!?と驚いている。そして、

 

「「また、それかよ〜」」

 

と二人して声を挙げた

 




感想と誤字脱字の方をよろしくお願いします!!

では次回もよろしくどうぞ!!
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