終わりのセラフ~斬月持って異世界ライフ~   作:沢田空

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お待たせしましった!
ゆったりと書いていきますので
細かいことは活動報告にて

ではではどうぞ


32話~鳴海隊~

グレン隊の猛攻撃を受けた後、ボロボロになりながら本来の集合場所である駐車場へと向かった。

周りからは何故あんなにボロボロなのかを不思議がられたがキニシナイ。

 

「にしてもあいつらいねぇな…」

 

歩きながらシノア達を探していたが見つからない。まさかとある答えが出た。

 

「ここで遅刻とかしたら洒落になんねぇぞあいつら…」

 

「ちょっといいかな?」

 

声をかけられそちらに振り向く。そこには茶色の髪を後ろで一つに結び、背中には三叉槍を背負っている青年がいた。

 

「俺は鳴海真琴だ。よろしく頼むよ」

 

「朝倉翔です。こちらこそよろしくお願いします。それで要件は何ですか?」

 

ニコッと笑いながらも言う真琴に対して翔は辛辣に返した。

どうも違和感がある。というよりも何かを計るようようなもの。その笑顔を見た時から何となくそう感じ取っていた。

 

「そう邪険にしないでくれ。ただ君のことはグレン中佐から聞いてたんだ。…まぁ及第点ってところだ」

 

「へぇ、グレンから聞いてたのは俺だけについてですか?」

 

「そうだが?まぁいい。足だけは引っ張らないでくれよ新人」

 

握手を求めるように右手を差し出してきたのでそれを素直に握る。だが普通にではなく、少し力を込めて。

 

「よろしくお願いしますよ、先輩。新人にかっこいいとこでも見せてくださいよ」

 

挑発的な笑みを浮かべながら言い放つ。真琴は顔を顰めるも案外握る力が強かったのだろう。手を離し胸の前で手をプラプラさせた。

 

「…君案外力強いな」

 

 

 

 

 

────────

 

「黙れガキがっ!!今回の任務は遊びじゃない!!軍規を守れない奴は帰れ!!」

 

グレンの怒鳴る声がサービスエリアに広がる。

それはもっとものことだ。例え理由があったとしても、これから何十人と死ぬかもしれない任務を前にして入ったばかりの年端もいかない子供が遅刻をしているのだ。

大切な仲間を護りたいからこそのグレンの叫びだった。

 

「すいませんでした中佐。今回の遅刻は自分が途中、運転の練習をさせてもらっていたからです。自分のせいです」

 

「ならお前が帰るか?」

 

「いえ!俺にも吸血鬼を殺す手伝いをさせてください!」

 

「優…」

 

「優君…」

 

そんな優を見てグレンは言った。

 

「後で百夜優一郎には罰を与える」

 

「そんな──!」

 

「それなら隊長である私が──!」

 

「いんだよ気にすんな」

 

ニカッと笑いながら言う。やっぱり変わらないなお前は。

 

「いいか、おまえらよく聞け!」

 

グレンの言葉に場にいる皆が気を引き締めるのが分かる。そして空気もガラッとかわり今ではとても静かだ。だれもがグレンの次の言葉をまっている。

 

「この任務は遊びじゃない、おそらく過去最大の危険と難易度になるだろう。きっと仲間が何人もしぬ。ここにいる仲間は全員家族だ。なら、俺たちは家族をこの任務でたくさん失うことになるーーだがそれでも‼︎今回はやる価値がある‼︎いいかおまえら、生きて帰るんじゃない‼︎俺たちは勝って帰る‼︎分かったか‼︎」

 

『おおおおおおお‼︎』

 

一致団結とはこのことを言うのだろうか。誰もが手を上にあげて意気込んだ。

 

 

 

 

 

────────

 

「いたいた、おーい優!

 

「あ、翔!お前何してたんだよ!朝部屋行ってもいなかったし!」

 

「悪いな、グレンに俺だけ別で呼ばれてたんだ」

 

「別件?なんでだ?」

 

隣にいた君月が聞いてくる。それに対して卍解の事と伝えると何故か頬が引き攣った。

 

 

「やぁ、君たち柊 シノア隊の子たちかな?」

 

先程あった鳴海はそう言いながら優たちのほう(シノアと三宮はいない)へ歩いてくる。その後ろには男性が二人と女性が二人計四人いた。

 

「んぁ?おまえは?」

 

「優、敬語ってしってるか?」

 

「君は朝倉じゃないか、君も柊シノア隊なのかい」

 

「えぇ、そうですが?」

 

「おい翔、こいつらが年上かわからないのに敬語とか使ってんなよ」

 

雰囲気からして年上だと分かるだろう…。鳴海はは顔を引くつかせながらも手を出しながら言う。

 

「私は鳴海 真琴 軍曹。そこにいる朝倉とはさっき挨拶したばかりでね。今回君たちの隊と一緒に吸血鬼の貴族殲滅チームにはいることになりました。よろしくね」

 

「あ〜うん、よろしく」

 

そして握手をする鳴海と優。その時「あ痛っ」と優が声を出す。どうやら俺の時と同様に行為的に強く手を握っているようだ。

 

「でも、敬語も話せないようなガキに背中を任せていいのかなぁと不安なんだよね」

 

「なんだよそれ、ガキガキいうてめぇは何歳なんだよ」

 

「19、君は?」

 

「ハタチだよ!」

 

「ブブッ!まじかよあいつ…!堂々と嘘つきやがった!」

 

君月が吹き出しているがとりあえず気にしない。

 

「あのバカ…」

 

「えっと翔くん?どうしたの?」

 

与一が俺の小言が聞こえていたのか聞き返してくる。

 

「鳴海達は俺の事をグレンから聞いてたんだ。なら歳とかも聞いてんだろ。なら今のが一発で嘘だってバレるし、童顔な二十歳とかいないだろそんなに」

 

「ハハハ…確かに」

 

そこで鳴海と優の声が聞こえてくる。まだやってんのかアイツら…。

 

「…まぁ、いい。今回の任務じゃ私たちは仲間になるみたいだ。私の部隊を紹介しておく」

 

と、次々に名前を言っていく鳴海さん。髪を二つくくりにしているのが井上 利香。メガネをかけているのが円藤 弥生。タオルを頭にまいているのが鍵山 太郎。あと一人が岩咲 秀作、だそうだ。

 

「これからよろしくね」

 

俺の不安をよそに彼等はさって行った。それと同時に優の頭を君月が叩く。

 

「なにすんだよ 君月!?」

 

「いきなり他の隊ともめんな!!」

 

「君月に同意だ」

 

「しょうがないだろ!?あっちが絡んできたんだから!」

 

「それよりも二十歳ってなんだよ。理由が悔しいとだったらホントにアホらしいぞ?」

 

「いやその…悔しくて…」

 

もうダメだと思っていると丁度シノアと三宮が帰ってきた。

 

「やあやあ、何してたんですか?」

 

「おまえらが遅すぎるせいでいつのまにか俺ら年とってハタチになってた」

 

「バレたとき僕たちどうなるんだろーね」

 

「もうバレてるけどな」

 

「なんの話だ?」

 

「三葉は知らなくていい事だな」

 

「そんなことよりさ、おまえら何処行ってた?」

 

そんなことって…優が蒔いた種だろーに…。それに何処行ってたってデリカシーのかけらもない。

そして、シノアと三宮は少し顔を赤くしているのが分かる。とそんな時、優を呼ぶ声が聞こえた。

 

「百夜 優一郎 特別二等兵!グレン様がお呼びです」

 

「グレンが?ふむ…じゃあ、行ってくるわ」

 

「気ぃつけろよ優」

 

おう!と笑顔で向かっていった。

 

 

────────

 

六人で陣形を組む。それぞれの目線の先にはグレンと十条 美十、柊 深夜の三人がおり、その三人は余裕そうな顔で此方を見ている。

 

「それではみなさん作戦どおりに動いてください!」

 

そして、臨時体制に入る。これから繰り広げられる戦いに誰もが食い入るようにしてじっとしている中俺はやる気が出ないでいた。単純にめんどいしと疲れるし。大体の事は三十分ほど前。

 

ーー三十分前ーー

 

「ぎゃあああああ!!たすけてぇぇぇぇ!!」

 

優が消えて行った建物のほうから優の叫び声が聞こえてくる。その声に反応し俺たちはすぐに建物の中に入った。

 

「優!大丈夫か!?」

 

「優くん!?」

 

三葉と与一が名前を呼ぶ。そして建物の中では優が裸で正座をしその太腿には四角い重りがのっけてある。もちろん、こんな罰を受けるようなことは優はしていない。

 

「シノアこれ」

 

「はい、しーちゃん幻術を切ってください」

 

鎌を振るうシノア。するとそこにあった空気が歪み優が消える。そして出て来たのはグレンと本物の優そしてグレンの仲間であるみなさん。

 

「性格悪いなーだからグレンはグレンなんだよ」

 

「翔は一旦だまれ!」

 

「えー、それよりさ、コレなんなの?」

 

「まぁ、シノアに分からせる会だよ」

 

シノアに分からせる会?主語を言って欲しいものだ。

 

「私に…なにを分からせると?」

 

「前の作戦で吸血鬼とおまえらと戦った。誰かが死ぬという状況があった。今回はさらにそれが増える。お前の指示一つで命がなくなるんだ」

 

「そんなこと、分かって…」

 

「いや、分かっていない。おまえは今まで大切な人間を作ったことがなかった。だから失う恐怖を知らない」

 

「失う恐怖?知ってますよ。私は柊ですよ?」

 

「そういうことじゃねぇガキ。まぁいい、前は運が良かった。おまえらはチームワークが出来ていない。今回はそれが仇となる」

 

「それは…」

 

「よし、試験だ。こっちは俺、十条 美十 柊 深夜の三人だけで相手してやる。三対六、シノアがちゃんとチームワークの訓練してれば俺達に勝てるはずだ。十秒後に戦闘開始だ。十、九…」

 

「ちょ…ほんとにやるんですか!?み…みなさん、一度外に出て距離を取ります!いいですか!?」

 

シノアの指示に従いそれぞれが建物の外に出てる。その間にもグレンのカウントダウンは続く。

 

「試験とダルいなお前」

 

「うるせぇ。あぁそうだ、お前は卍解使うな」

 

「使ったら負けてメンツが保てないから、なるほどね」

 

「ほざけガキが。いいから行け」

 

最後の会話をグレンと交わし俺も建物の外へと走った。

 

とまぁ、試験の始まりが刻刻と近づいているのであった。

俺たちも作戦会議が終わり、刀を構えてすでに対戦モードだ。

 

「やるぞー、ガキども。いいか?」

 

そしてグレンの声が響いた。

 

 

 

 

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