ハリー・ポッターと最悪の血筋   作:おでこぽん

4 / 19
今回はセドリック目線です。第一話の続きと思っていただければ。


僕の妹

 

 

僕には妹がいる。名前はアリス。金色の髪をなびかせて、いつもにこにこ笑っている。と思えば、今度は泣いたり、怒ったり、感情表現がめまぐるしくて見ていて飽きない。そんなかわいい妹。

 

 

アリスは実は、僕の本当の妹ではない。僕が3歳のとき、突然家に来た女の子、それがアリスだった。

 

アリスの父親も母親も僕は知らない。父さんと母さんは僕にそれを教えてくれなかった。ある事情があってダンブルドアに預けられたって言っていたから、他の魔法族の孤児なのかな。当の本人のアリスは、自分が僕たち家族と血の繋がりがないということを全く知らない。

 

僕たちの家に突然現れたアリスを、僕は最初怖がった。見た目は普通の赤ん坊と変わらないのに、彼女がいる部屋は窓ガラスが割れ、壁や天井が剥がれ落ち、床がめくれていた。大抵父さんか母さんが魔法で直すんだけど、それが追い付かないくらい彼女はなんでも壊した。

そのうちこの家が壊れてしまうんじゃないかと、僕は本気でそう思っていた。

 

 

アリスが家に来て数日が経った日のことだ。アリスは突然泣き出した。どうして泣いているのか誰にもわからなくて、宥めようと母さんがアリスを抱こうとしたとき。

 

「きゃあっ」

 

母さんが悲鳴をあげた。あろうことかアリスを抱き上げようと触れた母さんの手には、切り裂いたような傷がつき、真っ赤な血が流れていた。

 

慌ててその傷を魔法で治した父さんは、

「やはりあれしかないか…」

と言った後、姿現しでどこかへ行った。アリスの癇癪が収まり、ぐちゃぐちゃになった家の中を母さんが片付けていた頃、帰ってきた父さんの手には指輪のケースが握られていた。

 

 

その指輪を付けてからというもの、アリスの様子は一変した。物を壊さない。誰も傷つけない。それからは僕もようやく、アリスをかわいいと思えるようになった。

 

 

 

「ハーマイオニー、早く行こう!」

 

そう言って友達に笑いかけるアリスは、もう11歳だ。アリスがうちへ来てからもう10年ほどが過ぎようとしているけど、今では血が繋がっていなくても本当の家族だと胸を張って言える。僕の自慢の、かわいい妹だ。

 

僕にひっついて離れなかったアリスは、心配していたけど意外と社交性があって、ダイアゴン横丁ですぐ友達を作ってきた。「だってお兄ちゃんはお兄ちゃんの友達と乗るんでしょう?」ってそう言ってたけど、お兄ちゃんは君を僕の友達に紹介しなきゃいけないんだよな。

 

僕が持っている家族との写真を見た級友たちは、アリスを見るや否や「「「この子に会わせて!!」」」と懇願してきた。曰く「セドがいつも自慢してくるからどんな子かと思ってたけど、本気でかわいい。」らしい。だろ。

 

ということで、僕は級友にアリスを紹介できないお詫びにかぼちゃジュースを奢ることになるだろう。そんなちょっと気が重くなることもあるけど、久しぶりに帰る学び舎、また始まる楽しい日々に、僕はアリスと同じくらいワクワクしていた。




アリスは赤ちゃんの頃、おもちゃどころか家を壊すほどの魔力の持ち主でした。大変なことになりそうだから指輪は取らせたくない。。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。