【習作】魔術王は他作品にまで聖杯をばらまいた様です。 作:hotice
曙は困惑していた。
今自分達は鎮守府近海のパトロール中である。ごく稀に深海棲艦が誰にも気づかれずに鎮守府付近まで侵入してくることがあるからだ。
とはいえ、強力な深海棲艦が来ることはまずない。駆逐艦や軽巡に比べ人型である重巡や戦艦は人型をしており海上からも発見しやすいく討ち漏らしはほぼない。
故に練度の足りない駆逐艦や軽巡などはこうして近海での任務を受けて実戦を積むのだ。
確かに自分は3週間前に初めての実戦を経験したばかりの新兵である。
けれどもだ・・・・。
さすがに21世紀のこの時代に、帆船が浮いているのはいくら何でも可笑しいことくらいは分かる。
そもそも深海棲艦が海を跋扈している現状、普通の機関船ですら海には出ないのだ。仮に大規模な補給作戦も行われるが、そういった場合は大量の艦娘による護衛がつくのが当たり前である。
なのに、向こうの方に見える船はどう見ても木造の帆船である。確かガレオン船という奴だろうか。
その船がこちらに向かって進んできているのだ。
「ぼのたん、ぼのたん。漣、本当に馬鹿になっちゃった・・。」
「安心しなさい、私にも見えるから。ていうかどういうことよ。訳わかんない。」
「も、もしかして幽霊船とか・・・?」
「ひやあああああああっ!やだやだ、やめてよ漣ちゃん!」
「う~ん、まあ私たちもある種幽霊船だし・・・。」
確かに朧の言ってることは正論なのだが、改めて言われると嫌なものである。
「安心しなさい、潮。幽霊船なら昼間には出ないし、もっとぼろぼろのはずよ。」
「う、うん。じゃああれは何なんだろう・・・。」
ほんとに何なのだろうか。
「と、とりあえずご主人様に連絡!」
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提督に連絡しても結局何も分からず、とりあえず彼女達は帆船と接触することになった。
そうして船に向かっていくと、途中で青い甲冑をきた少女が艦首に立ったかと思うと海へと飛び降りた。
「ちょ!?いきりなりどうい・・・・・。
・・・・・えぇ、マジ?」
漣が途中で言葉を失うのも仕方がない。
青い甲冑を来た少女は当たり前の様に海の上に立っていたからだ。
見かけたことがないが、彼女が自分達と同じ艦娘なのだろうか。けれども曙の目には彼女は一切艤装を付けていない様に見えた。
彼女はそのままこちらに向かってくるようなので、曙も止まらずにそのまま進む。
そうして声が届く距離まで来ると彼女は話し始めた。
「初めまして、英霊の皆さん。私はカルデア所属のアルトリア・ペンドラゴンです。
こちらに敵意はありません。出来れば話をしたいのですが・・。」
「こちらも色々と聞きたいことはあるわ。でもその前に私たちはその、エイレイって奴じゃないわよ。私たちは艦娘だから。」
「艦娘、この世界での英霊の呼び方でしょうか・・。
まあその辺のことについてもお話ししましょうか。どうぞ付いてきてください。」
そういって彼女はガレオン船に飛び移った。
なんで艦娘が当たり前の様に水上でジャンプしているのだろうか・・。艤装を展開している間私たちは小さな軍艦みたいなものなのだ。当然軍艦が水上をはねたりなど出来ないのだが・・・。曙は自身の常識が崩れていく音がガラガラと音を立てて崩れていくのを感じた。
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結局彼女達は水上でジャンプなぞ出来ないのでガレオン船の横から綱梯子で登る羽目になった。
けれど艦上にいたのはこれまた訳の分からない集団であった。
まず先ほどの謎の艦娘。次に目に入ったのが2m以上もある海賊みたいな大男。
さらに顔面に傷のあるこちらも海賊のような女。
かと思えばその隣にいるのは弓を持った侍風の男であるし、一番真ん中に立っている男は白黒のボディスーツである。
一番後ろに控えている女は魔術師みたいな杖とローブまでかぶっている。
そして何より、だ。
刀を腰に掛け、武士の様な衣装の女がいるのだが、が!
胸はペロンと布が垂れているだけだし、股間もビキニみたいなパンツしか履いていなかった。なんというかまごうことなき痴女がそこにいた。
「え?もしかして大破してるわけじゃないわよね?なんか怪我してる様にも見えないし、恥ずかしがってる様にも見えないし・・。
やっぱ痴女なの!?」
「ぼのたん落ち着いて!色々訳わかめなことが多すぎて混乱する気持ちはとてもよく分かるけど!向こうの人困ってるから!」
曙は少し混乱していた。
ぼのたんいじるの楽しいね。
これからもぜひいじりたい。