この素晴らしい決闘者に祝福を!   作:ナレーション響

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この素晴らしい決闘者に特典を!

「私の名は女神アクア、遊佐慎太郎さん、ようこそ死後の世界へ。あなたはつい先ほど不幸にも亡くなりました。

短い人生でしたが、あなたの生は終わってしまったのです」

 

目の前の女神を自称する青髪の美少女がなんか言っている。

突然の事で何が何だか分からない、まるで意味が解らんぞ!?

 

確かさっきまで俺は…

 

今日発売の遊戯王新パックを近くのカードショップに自転車で買いに行って…あ、思い出した。

 

「俺カードショップの前の横断歩道でトラックに轢かれて…」

「どうやら思い出したみたいね。ええそうよ、あなたはトラックに轢かれて死んでしまったの」

 

「そうか、俺本当に死んじまったのか…」

 

「ええ、本当大惨事だったわ!」

そんなに酷い死に様だったのか、と俺は女神の話しを聞く。

 

「トラックに撥ねられた時、あなたのリュックからデッキケースとカードが出てきて辺り一面に散乱したのよ。

そのカードのスリーブがいやらしい絵柄で、周辺の女性達がそのあまりのいやらしさに汚物でも見るかのような目をあなたに向け…」

「止めろぉ!それ以上言うな!」

本当大惨事じゃねえか!?

 

「違うんだよ、そのデッキだけいやらしいスリーブだっただけなんだよ、他は普通なんだよ…」

 

「さて。それじゃあ私のストレス発散はこのくらいにしておいて。私は若くして死んだ人間の魂を導く女神よ。面白い死に様のあなたには二つの選択肢があります」

ストレス発散!?ストレス発散って言ったかこの女神!?

 

一つは人間として生まれ変わり、新たな人生を歩むか。もう一つは天国的な所でお爺ちゃんみたいな暮らしをするか」

 

「お爺ちゃん?」

 

「実は天国ってあなた達人間が想像している様な素敵な所ではないの。テレビもなければ漫画やゲームも無い。日なたぼっこでもしながら世間話するぐらいしかやる事ないわ」

 

まじかカードゲームも無いのかそんなの地獄じゃねえか!仕方ない、もう一度人生やり直してカードゲームがある世界に行くか…

 

「そんな退屈な世界嫌でしょ?かといって今更記憶失って赤ちゃんからやり直すって言われても、今までの記憶が消える以上、それってあなたの存在が消えちゃう様なものなのよ。そこで!ちょっと良い話しがあるのよ」

 

なんだよ胡散臭い。

 

「あなた…。ゲームは好きでしょ?」

 

「うん!大好きさ!カードゲームはもっと大好きさ!」

 

 

アクア様の話しを要約するとこうだ。

 

異世界に魔王がいます。魔王軍のせいで異世界がやばい、Youちょっと魔王ぶっ殺してきなよ。転生特典でチート能力あげるから。らしい。

もちろん異世界に転生する事にした。だって面白そうだし?それに一度死んでいるんだから別にもう一度死んでも構わない。

 

「で、特典はどうするの?伝説級の武器でも特殊能力でもいいけど?」

 

「遊戯王OCGを全種類3枚ずつと、モンスターや魔法罠が実体化可能な決闘盤をおねがいします!」

即決だった。たとえ戦闘で死んだとしても全決闘者の夢が叶うのなら悔いは無い!

 

「本当は一人一つまでなんだけど、別にそんな怒られる事でもないからいいわよね?うん!今回は特別にサービスにしといてあげる!感謝しなさい!」

 

「ありがとうございます女神アクア様!」

 

腕に決闘盤が装着されて小さいデッキケースが目の前に現れた。

 

「このデッキケースは?OCG全種類3枚ずつのはずじゃ…?」

 

「そのデッキケースに全部入っているわ必要なカードをイメージしたら出てくるから。あと、元の世界で新しいカードが出来たら。そのカードが増えるからね。」

 

「大好きですアクア様!」

「向こうの世界に私が御神体のアクシズ教があるから、よければ入信してね!…じゃあ異世界に送るからね。…さあ、勇者よ!願わくば、数多の勇者候補達の中から、あなたが魔王を打ち倒す事を祈っています。…さあ、旅立ちなさい!」

 

俺は決闘盤を抱きしめながら光に包まれた。

 

 

 

 

石造りの道を馬車が駆けているのが見える。

 

「本当に俺、異世界に来たんだな。っとそうだこういう時はギルドに行くのが定番だよな!」

 

俺は町人にギルドの場所を聞いた。

無事にギルドへたどり着きカウンターの職員らしき人に声をかけた。

 

「あの~冒険者になりたいのですが…」

 

「はい、冒険者登録ですね。登録手数料がかかりますがよろしいでしょうか?」

 

「登録…手数料?」

 

「はい、千エリスになります。」

 

おいおい、どうする。何、エリスって?そんな単位初めて聞いたんだけど?

 

「あの…登録は?」

職員さんがいぶかしげな顔でのぞき込む。

 

「あ、後でまた来ます…」

 

「はあ、またのお越しお待ちしております!」

俺は1回ギルドを後にした。

 

金になりそうな物は何か無いか!?

街を出てデッキケースから色々なカードを取り出して金を生み出しそうな物がないか見てみる。

見ていたら気になるカードがあったから決闘盤で発動してみた。

 

強欲な壺…エラー、エラー、禁止カードです。

どうやら禁止制限は守って使用しなければいけないらしい。

 

金満な壺…エラー、エラー、発動条件を満たしていません。

EXデッキや墓地にペンデュラムモンスターがいないからか…

 

天よりの宝札を発動!手札とフィールドを除外し二枚ドロー!

ドローと同時にどこからともかく金貨が降ってきた。

「痛っ!痛い痛いマジで痛い!」

金貨が体中に当たり凄い痛かった。

 

何はともあれこれで金は手に入った。…この金貨使えるよな?

俺はまたギルドへ向かった。

 

「いらっしゃいませ!冒険者登録でよろしいでしょうか?」

 

「はい、これで大丈夫でしょうか?」

俺はさっき手に入れた金貨を一枚渡す。

 

「はい、一万エリスですね?九千エリスのお返しです。それではこちらの書類に身長、体重、年齢など身体的特徴をお書き下さい」

 

身長175cm、体重60kg、年齢18歳、黒髪黒眼っと

 

「書き終わりましたらこちらのカードに手を置いて下さいそれでステータスが解りますので」

 

俺は緊張しながらカードに触れた。

 

「ユサシンタローさん筋力と生命力が少し高い、敏捷性普通、器用度も普通、魔力が…あっ!魔力が高いですね!後は知力と幸運がそこそこ高いです。これだと選択出来る職業がウィザードとサモナーとモンクですね…っと?デュエリスト?っていう職業にも着けますね。初めて見ました。」

「デュエリストでお願いします!」

即決だった。

 

「え!本当にデュエリストで良いんですか?よく分からない職業ですけど…」

 

「大丈夫です!多分最強の職業だから!」

高い所から落下しても大体大丈夫だし、毒になっても決闘者の生存本能で血液中の毒を焼き尽くしたり、爆発に巻き込まれても無事な事が多いし、カードを創造したりする事が出来るかもしれないんだよ!?デュエリスト一択だろ!

 

「は、はあ、そこまで言うなら構いませんが…」

 

 

 

ユサシンタロー 職業デュエリスト




転生トラック 闇属性 機械族 レベル6
ATK2000 DEF1000
このモンスターが相手モンスターを戦闘で破壊する際、相手モンスターはデッキに戻る
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