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ゲートを目指し私とシマウマは荒野を歩く。だいぶ二足歩行にも慣れてきたようだ。ぎこちなさが目に見えてなくなりつつある。しかしあのゲート、明らかに自然の力でできたものではない。手を加えて作られたものだ。ここに住むフレンズが作ったのだろうか。まあ今はそんな事はどうでもいい。図書館を目指す今の私にとっては無関係な事だ。
「もうすぐゲートですよ、風翔龍さん。あそこを抜ければじゃんぐるちほーです」
「知っている、カバも言っていたしな。案内ご苦労だったなシマウマ。此処からは私一人でも十分だ」
「……というわけには行かないようですね。あそこにセルリアンがいます」
「せろりあん?」
「セルリアンです」
彼女が指差す方向を見る。あれがせるりあん――見た目からしてフレンズではないな。ご大層にゲートのど真ん中に居座っている。そう簡単に通してはくれなさそうだな。しかしあの見た目、どこかで見た覚えがある――。
「あれは……まさか轟竜?」
体色こそ違えどあの退化した翼、大きな顎、そして太く鋭い翼爪。間違いない、人間以外で激闘を繰り広げたあの竜だ。なぜ奴が此処に――!
「知ってるんですか? あのセルリアンの事」
「いや、セルリアン自体のことは知らないがあの体躯には見覚えがある。……まさか二度も戦う事になるとはな」
「ということはあれに勝ったことがあるということですか」
勝ったといえばまあ勝ったことになるか。戦闘が面倒だからブレスで空へ巻き上げて追っ払ってやっただけなのだが。だがまあ何にせよ奴に負けてやる気は無い。
「シマウマ、お前は下がっていろ。あれはお前が敵う相手ではない」
「え、でも見た目だけで元はセルリアンですし、私も戦えると思うんですけど……」
「見た目だけに惑わされるな。足元をすくわれるぞ」
「……戦い方わかります? セルリアンとの」
「――あ」
盲点だった、あれと戦うのは私は初めてだ。シマウマのほうが戦い方に詳しいのは明白だ。悔しいが彼女を頼るしか私には道はない。
結局シマウマも戦う事になった。なんと情けないことか、戦い方を教わる羽目になるとは。
「えーといいですか? セルリアンにはいしと呼ばれる弱点があるんです、そこをえいっとやれば倒せるはずです」
「簡単に言ってくれるな。そのいしとやらがまず何処にあるかを探さねばなるまい」
「ではこうしましょう。私がいしを探します。その間セルリアンの気を引き付けていてください」
「……よかろう。だが私が押さえ切れなくなったら速やかにこいつから離れろ、死にたくなかったらな」
そして奴との距離はわずか数十メートルまで迫った。お互いに緊張が走る。久しぶりだ、こんな気持ちが昂ぶっているのは。
「……いくぞ!! 速やかに石を見つけろ!! くれぐれも奴には近づきすぎるな!!」
「はいっ!」
二人同時に飛び出す! 私は奴の視界に入るように真正面から突撃する!
「……っ! 気づかれたか! だが、遅い!!」
奴の頭上めがけて跳躍し、威力をつけるため空中でぐるりと縦回転する、その勢いのまま奴の脳天目掛けて武器を振り下ろす! だが奴もそのままじっとしてはくれない。あの動作は咆哮する合図だ。シマウマに叫ぶ!
「耳をふさいでいろ!! しゃべれなくなってもいいならそのままでいいがな!!」
「そんなのごめんですよ! ……っ!」
「……グゥオオオオオオオオオオオオオ!!!」
すさまじい雄叫びと共にびりびりと地面が揺れる。私を吹き飛ばすつもりか。そんなものが私に通用するものか――! そのまま頭部に一撃をお見舞いする!
「ガァァアアアア!?」
悲鳴のような叫びを上げ轟竜が首をがむしゃらに振り回す。どうやら手ごたえは薄かったようだ。奴がこちらを見て態勢を立て直す。
「ちっ、浅かったか。だが所詮はまがい物か、貴様より本物のほうが数百倍は手ごわかったぞ!!」
私は再び跳躍し今度は背中へと着地する。そのまま武器を思い切り突き立てる!!
「ギャアアアァアオオ!!」
奴は振り落とそうとその場で暴れまくる! だが私は容赦などしない。何度も武器を突き立てる!
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「うひゃあー…………って見とれてる場合じゃなかった。いしを探さないとですね――!」
彼女がセルリアンを引き付けている間にわたしはこちらに気づかれないよう遠巻きに後ろ側へ回り込みます。しかし大きいなあこのセルリアン。探すの結構大変そうだなあ。
「どこにあるんでしょう……早く見つけて知らせないと」
普通は体のどこかに隆起して現れているはずなんですけど、このセルリアンは特殊なんでしょうか……。何処にもいしが見当たりません。
「うーん、困りました。いしが見当たらないです」
もしかして体内にあるんでしょうか、だったらもう少し近くで見ないとわからないかもですね。しかしむやみに近づくとこちらに気づかれかねないですね……。
「でも後ろ側ですし、まあ大丈夫ですよね……」
そーっと、そーっと――。
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ちっ! 体力だけは竜一倍か、なかなかへばってはくれんな。まるで息が上がっているようには見えん。ならばまだまだお見舞いしてどったんばったん体力がなくなるまで暴れさせてやるとするか。
私は武器を手に再び背中目掛けて跳躍する!
「いい加減に寝転んだらどうだ、轟竜よ!!」
再び突き立てる! おーおー、よい暴れっぷりだな。早くへばってくれればあとは楽なのだがな――。
ふと視線の先にシマウマを目にする。あの阿呆め、うかつに近づいたら危険だと忠告したはず。近づきたい気持ちは分からないでもない、だがそれは死を意味する。何とか奴からシマウマを離さなければ――!
「離れろ!! 死にたいのか貴様!!」
「え?」
とっさに叫んで合図する。だがそれは轟竜にも伝わってしまったのか奴の視線がシマウマのほうへと移ってしまった。
「まずい、奴にも伝わったか……!! 逃げろシマウマ!」
「ひっ……!!」
「くっ!! この距離では間に合わぬ……! だが掛けるしかないか!!」
私はシマウマめがけて跳躍するがやはり距離がありすぎて間に合いそうにない。運悪くさらにシマウマは逃げるどころか恐怖でへたり込んでしまった。もはやどうすることもできない。そしてシマウマめがけて奴は大きく跳躍し飛び掛った!!
「シマウマあっ!」
私の叫びもむなしく轟竜の一撃はシマウマへと無慈悲に突き刺さった。
シマウマの運命やいかに!!そして次回ついにあの子が登場!
まさかの轟竜登場!まあセルリアンなんですが。なぜ轟竜の姿をしているのか、その真相は後に明らかになっていく予定です。ちなみにセルリアンの設定はほぼアプリ準拠にしてます。