・・・もっと初めに書いておこうと思っていたのですが、すっかり忘れてました
すいまそん
窓から光が差し込み、鳥の囀りが聞こえてくる。
眠い目を開きそれを見ながら彼はつぶやいた。
「知らない天井だ・・・・」
・・・・・・ああ、そういや異世界に来たんだっけか。
とりあえず、顔でも洗うかな。
若干のだるさを感じながらも、のそっとその身体を起こす。
少し頭が覚醒してきたところで昨日のことを思い出していた。
「そういやまだ一日しかたってないんだよな、ここに来てから。その割りにいろんな事があった気がする・・・・」
突然この世界への切符を渡されたと思えば無一文で放り出されるし、そんなことも束の間、いきなり自称女神に絡まれ、挙句その一味に騙されかけたり・・・・。
その後のクエストやらなんやらもよくこなせたもんだ、我ながら。
つってもその自称女神は本物の女神だったらしいんだけどな・・・・。
そう、彼は彼女が実際に女神であるということを知らされていた。
もう一人のこの世界にやってきた女神によって・・・・・・。
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「お待ちしておりました、比企谷八幡さん。夜分遅くにお呼び付けして申し訳ありません」
部屋に入るやいなや向けられたその笑顔に、先ほどまで抱いていた邪な感情はかき消されていた。
い、いや、邪なこととか考えてねーし。
ただ、こんな時間に呼び出されたから健全な男子として当然な反応をしただけで、決して邪なわけじゃねーし。
ホントダヨ?
「あ、ああ・・・・。あれ、ここクリスって人の部屋じゃありませんでしたか?間違えたかもしれないっすね、ははは。・・・すんません、失礼しました」
「ちょ、ちょっと待ってください!私、私です!というか気づいてますね!?」
「いや、すんませんほんとに一瞬理解が追いつかなかったです、はい」
「いえ、いいんです。こちらも少し突然すぎましたね」
少し突然すぎたってなんだよ。
死んだあとに会った時もそうだったがちょいちょい言葉を崩してくるよなこの女神様。
「では、改めまして。・・・私はエリス、この世界の女神を担当しているものです。クリスは、とある事情からこの世界に現れるために作った仮の姿です」
「はあ、・・・・宜しくお願いします?」
「何で疑問系なんですか、もう・・・。ところで、早速本題に移行したいのですが、よろしいですか?」
よろしくないです。
このパターンはさすがに読める、ぜってー面倒ごとを持ち込んでくるに違いない。
だてに奉仕部やってねーぞ、こっちは。
そんな雰囲気を察したのか、女神エリスが口を開いた。
「何か物凄くいやそうな顔してますね・・・。たしかに面倒な案件ではありますが、あなたのためでもあるのです」
「俺のため?・・・・こんなしょっぱなから女神様が俺の下へ訪ねてくるってことは、まあそういうことなんでしょうけど・・・」
「はい、その通り、よっぽどのことなんです。その頼みごとというのは、初めてお会いした時も少し触れましたが、神器についてなのです」
神器?
・・・・・・・・
「単純に手伝ってほしいとかそんなことだけじゃなさそうですね」
「はい・・・。といっても案件の内容自体はそのお手伝いなんですが・・・・・」
「何か問題があるんですか?」
「問題というほどのことでは、しかしヒキガヤさんに絡んでくる話なのですよ。・・・・・・あなたの持っている特典に絡んでいるのです」
「だんだん話が見えてきたな・・・・・・。なるほど俺があの特典をほしがったとき、すぐに返事をしてこっちへ送り出したのはそういうことだったんですね」
「はい・・・・、すみません。騙すつもりとか、そういうのはなかったんです。本当に」
たしかにそうだ。
よくよく考えれば、『いかなる神器も扱える力』というものは本来あってはならない。
そうでなければ、聖剣グラムのようにわざわざ契約を結ばなければ扱えない神器や、その神器自体に契約の意思を委ねるような形は取らないだろう。
そして神器そのものについてもそうだ。
神器の中には世界を打ち砕くだとか、宇宙を壊すだとか、そんな突拍子もないものも存在する。
「・・・・世界を救いに転生されたのに、その世界丸ごとぶっ壊せる脅威を持った人間がいちゃ、たまったもんじゃないですからね」
「その通りです。やはり察しがよろしいのですね」
「こんなときにそんな事言われても嬉しくねーよ」
「す、すみません。・・・・・『いかなる神器も扱える力』はあってはなりませんが、神器それ自体を回収するための方便としては、これ以上のものはないと思います。・・・・おそらくですが」
すこし弱気に出たな。
ちょっといじめすぎたかしらん。
「けど、そんな力を持った人間を野放しにするわけにもいかないですしね。下手したら次期魔王候補になってるところでしょう」
「魔王でなくとも、脅威になるという点で十分危険です。・・・・・人は、そんなものがなくとも争いあうのですから」
少し悲しそうな顔をして目の前にいる女神様はそう言い放つ。
「・・・・本当は、クリスとしてきちんとあなたとパーティを組みたいのですが、こちらにも事情がありますし。何よりクリスは様々なパーティを転々としている流浪者で通ってますからね」
沈んだ空気を感じ取ったのか、少しおどけた様な口ぶりで顔をこちらに向けるクリス。
くっそ、そんな顔されたら断りづれえじゃねーか。
さっきのことといい狙ってやってんのかよ。
「・・・・・・・・・まぁ別に手伝うくらいならかまいませんよ。何よりその提案には、俺が早く神器を見つけて扱う事ができる、というメリットがある」
「!?本当ですか?・・・・・・でも、わざとこういう風に仕向けたのに、怒らないんですか?」
「はぁ?俺をあまり見くびるなよ?俺がもといた世界でされた仕打ちに比べたらこんなの何でもねーよ。むしろあの世界に対する復讐心のほうが、俺の持ってる特典なんかよりよっぽど危険なレベル。なんならその復讐心で向こうの世界が終わってるまである」
「そ、そうですか・・・・大変だったんですね・・・」
あれ、なんか引かれてる?
そういや前にも自虐ネタをぶちかまして引かれた覚えが・・・・。
やっぱある程度親密度がないとだめなのか、やっちまったZE☆
「・・・・・ふふふっ、やっぱり、よかったです」
自分の発言に後悔していると、エリスが急に笑い出した。
いきなりどうした・・・・。
「やっぱりって?」
「・・・やっぱり、あなたにしてよかったです。言ったじゃないですか、そんなあなただからって。・・・・・優しい人、ありがとうございます」
「・・・・・・それこそ、方便かと思ってたよ」
そんな、思ってもいないことを言う
まぁ、あんなこと急にいわれて華麗に言葉を返せるほどコミュ力高くないし・・・。
何より、そんな笑顔を向けられたら、何もいえなくなるつーの。
まじかわいいから、戸塚と比べて少し迷っちゃうレベル、・・・まぁ戸塚を選ぶけどな!
「それに、気づいてないと思いますが、だんだん敬語使わなくなってきてますよ?」
「えっ・・・・ああ、いやこれはその・・・・・」
しまった、いじめる時に少しカッとなったあたりか?
そのノリでここまでやっちまったか・・・・。
「いえ、責めてるわけではなくて・・・、その、そっちのほうが良いです。なんというか、距離を感じませんし。何より、これから私たち、お互いに命を預けて戦うパーティになるんですから」
「あー・・・そうか、まぁ、じゃあ、とりあえずそういうことで・・・・・。んで、話を戻すが、その神器とやらのありかに目処はついでんのか?」
「いえ、それが全く・・・。基本的に死んだ冒険者の亡骸などは放置しなければならないので。神が勝手に動かしただとか、神器だけ取られて身包みを剥がされたように見せることはできないですね。そんな不自然な状態の死を見たことはないでしょう?」
「野盗とかそのあたりがやったってことにすれば・・・・」
「ヒキガヤさん?神に何てことさせようとしてるんですか?そもそも人の死はそのままにして置かなければならない決まりですし、仮にそんなことできたとするなら、とっくにしてますよ」
「(してるのかよ)ま、まぁそうだが・・・。発信機的なものとかはないのか?」
「それをしていたらとっくに場所を特定できてますね。まぁ、場所が特定できても取り戻すには困難な場所にあったり、先ほど言ったように盗賊なんかがそれを持ち出し、誰かに売りつけてしまえば、その人の所有物となって、これまた面倒なことになってしまいます」
「そういう場合はどうするんだ?」
「・・・・・・最終手段として強制奪還します」
「結局盗むんじゃねーか。クリスが盗賊なのってそういう・・・・」
「盗むといっても、人の死が絡むのとはわけが違いますから良いんです!」
えぇ・・・、なにそのガバガバ理論。
まぁなんか規約とかそういうのが絡んできて大変なのはわかるが。
「・・・発信機的なのがないなら、魔力とかで見つけるとか出来ねーのかよ」
「そういう方法で捜索できる物も中にはありますが、すべてというわけじゃ・・・・」
ねぇそれ絶対俺に神器の捜索手伝わせる前にすることあったよね?
何で先にこっちのアイディアが浮かんだのん?
「・・・・・大事なものに発信機取り付けるとか、こっちの世界の人間ですら思いつくレベルの発想だぞ。ったく、青髪の自称女神といいこの世界の神はアホばっかなのかよ」
「?・・・アクアさんなら本当に女神ですよ。私の先輩に当たります」
「・・・・・・・・・・・・」
えぇ・・・・・・・
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宿代金を少し持ってくれているのはそういう意図もあったんだろうなと思いながら、「というか、アホって言わないでください。大体ですね・・・・」と、ちょっとした説教を小一時間くらっていた。
説教が終わると自分が選ばれた理由よりもアクアがマジモンの女神であることに驚きつつ、俺は部屋へ戻っていった。
それとアクアは日本担当の女神だったらしい。
世界の一国家と世界丸々任されているこの女神間の格差はいったい何なのか、・・・・・知能の差かな?
にしても、昨日の説教は正直に言うと威厳とかそういうの全く感じられなかったから、かわいい小言を言われている感じがして悪くなかったなぁ・・・。
マジぷりぷりした感じがあざとかわいくて、戸塚一筋の俺が若干揺らいでしまいそうになったまである。
・・・・そういえば、エリスとクリスって同一人物なんだよな?
その割りに胸の辺りに違いが・・・・・・・。
「ハチマーン、おっはよー!なんか妙な気配を朝から感じたんだけど、まさかハチマンがそんなことしてるとか、そんなことないよね?」
バアァン!と勢いよく扉が開かれたかと思うと、いきなりそんなことを言ってくるクリス。
いやだなぁ、そんなわけないじゃないですかー(棒)
「おう、おはよう。そういうのは普段からそういうこと考えてるやつ程言う台詞だって母ちゃんが言ってたぞ」
「ふーん、まぁ良いけど・・・。支度はできた?とりあえずノルマのクエストは午前中にこなして、午後は聞き取り調査をしよう!」
「あいよ。んじゃあ、行きますか」
俺は何もない装備を手に取り、部屋を後にした
装備どうしようか・・・・
以上です
次回は例のアレ回と言ったな、アレは嘘だ
すみません、回想はもっと短くするつもりだったのですが予想以上に書き込んでしまいました
前にも言ったように思いつきで話を展開させてるのでこういうことになってしまったしだいでございます、はい
まぁこのスタイルをやめる気はないんですけどね