·沙羅井(サライ)京一郎(きょういちろう)
年齢:23
身長:184cm
体重:59kg
血液型:O型
好きな物:とんこつラーメン、チョコレート
嫌いな物:センブリ茶
備考:人々の理想の教師像をことごとく打ち破るダメ人間。
·綾瀬花日(あやせはなび)
年齢:15
身長:143cm
体重:39kg
血液型:B型
好きな物:うさパンダ、アイスクリーム、高尾優人(!?)
嫌いな物:ゴーヤチャンプルー、浜名心愛(!?)
·沙羅井に呼び出され、保険室に向かった花日だが、言い表せぬ不安にかられ、後一歩が踏み出せずにいた。
部屋の名札は保健室になっているが、扉には手作り感あふれる看板でこれまた乱雑な字で、
『サライルーム』と書かれている。ご丁寧に、いびつな『ガンダム』のイラストまで添えてある。入りにくさは雰囲気からしてムンムンだ。
こんな時、いつもなら結衣とまりんの二人が背中を押してくれた。先程怒鳴ってしまった後悔が募る。
「ええい、ここでモタモタしてても時間の無駄!女は度胸だ綾瀬花日!」
ガラガラッ!意を決して扉を開けると、花日が予想だにしなかった光景が広がっていた。
沙羅井が、養護教諭の白鳥麗子
艶がかった真白いショートヘア、白衣の似合う抜群のスタイル。言うまでもなく校内人気ナンバーワンの女性職員だが、彼女自身その手の事に関心は無く、そのクールな性格がまた、彼女のモテる要因になっている(らしい)。
「全く。何で私の保険室
「まぁまぁ、決して先生のお邪魔は致しませんから……。」
エラい所に飛びこんだなと後悔していた花日。
白鳥は嫌な所を見られたとばかりにため息を付き、沙羅井は呑気に、よっ!と手を振る。
「とにかく、問題を起こしたらすぐ校長に伝えて部屋を変えていただきますからね!」
バタン!と乱暴に扉が閉まり、花日と沙羅井の二人きりになると、沙羅井は置いてあったイスに座り、紙コップに紅茶を入れた。
「悪いな。急に呼び出して。」
「いえ。てゆーか先生、ケガ大丈夫ですか?」
沙羅井はキョトンとして尋ねた。
「ケガって……?」
「え!?いや今朝スゴい勢いで窓ガラス突き破って……。」
「ああ、大丈夫。慣れてっから。」
「慣れてる!?それはそれで問題発言!」
驚いて目を見開く花日に、沙羅井は『さて、本題を……。』と切り出した。
「綾瀬。お前イジメられてんな?」あまりにあっさりとスゴい事を言う沙羅井に、花日は動揺を隠せない。
「どうして、そんな事聞くんですか……?」
「どうしてってお前。オレァ担任だぜ?クラスの重大問題をそのままにしとけますかってんだ。」
「二年間、どの先生も助けてくれなかったんですけど……。」花日は少しムッとし、沙羅井は彼女の顔色を伺う様に間を置いた。
「でも『オレは助けません』なんて、言った覚えねぇけど?」
「じゃあどうやって助けてくれるんですか?私に色々仕掛けてくる
「いやだってさぁ、
何のために?
花日は意味が分からなかった。大人というのは自分の為に働くモノだ。少なくともこの相蓮中学の教師達が、花日の為に動いてくれた事は無い。これからもずっとそうなのだろう。そう思っていた。なのにこの教師は今、自分の為にクビになっても良いと、本気でそう言っている。
花日は久しぶりに家族以外の前で泣き、弱音を吐いた。
「先生。私明日から、どうすればいいんですか……?」
沙羅井は花日にティッシュペーパーを一枚渡し涙を拭かせると、冷静に言った。
「オレの仕事を手伝え。」
「へ?」
「聞こえなかったか?仕事を手伝え。」
花日はまだ意味が分かっていない。
机の上に沙羅井が、一枚のA4紙を出した。その文書は、新聞紙の切れ端を集めて貼り合わされたものだった。
『妹を殺したお宅の生徒を、相蓮の体育館から同じ所に送らせてもらう。のこり二週間の人生を、せいぜい楽しむ様に伝えろ。
7番目のユダ』
「何、コレ……。」
「今朝早く校長室に届いた。殺人予告らしいが、どうも狙われんのが高尾な可能性がある。」
「それってどういう………。」
「四、五年前。誤って横断歩道に飛び出したアイツをかばって、
「でも、それって……。」
「ああ、高尾のせいにするには時期的に解せねぇな。遺族は高尾家のつぐないに納得してる。双子の兄貴は行方不明らしいが、何にしても思い当たる確執はそんくらいだ。」
「で?私にどうしろと?」
「ちょうど二週間後に何かが起こるのは間違いねぇ。お前もし何かあったら、高尾を守れ。」
「えぇ!?」花日は思わず後ずさりする。
「何で私が!?」
「この文書はパニックを避ける為に公開しちゃならンと校長に言われててな。下手に誰かに高尾をマークさせて置けねえんだ。彼女のお前なら、さして不自然じゃねぇだろ?それに、見たところお前と高尾は今すれ違ってるんじゃねぇか?この機に乗じて高尾を守れば、あわよくばクラスでの信頼はうなぎ上りだと思うがなぁ。」
「そんなに上手く行くんですか?」
「オレが保証しよう。無論、その間浜名に余計なアプローチはさせない。どう、乗る?」
花日は考えこんだ。この仕事を引き受けるとしても、イジメは収まらないかもしれない。
だが、このままでは、高尾が殺されるかもしれない。高雄がなぜ自分を避けていたのか、聞き出すチャンスが目の前にあるのだ。
あわよくば、彼と仲直りできる。そう考えた時、彼女の返事は言うまでもなく……。
「乗ります!」
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