この素晴らしい勇者に祝福を!   作:水甲

139 / 145
貴族の屋敷襲撃ととある依頼

カズマさん達と一緒にカレンさんの屋敷に潜入した僕ら。僕、カズマさん、クリスさんの三人で警備の人を倒していった。

 

「海くん、すごいね」

 

「何というか潜入系のスキル覚えられれば立派な盗賊になれそうだな。お前……」

 

「いや、別に盗賊になるつもりは……というか僕は勇者だし」

 

「って言っても使い方次第で盗賊向きだよね。ウミさんは」

 

クリスさん、そうは言うけど僕は普通に武器を使ってるだけだからね。見つからない位置で相手を縛り上げたりとか、切り札を使って分身とか……

 

「これだったらウミも誘うべきでしたね」

 

「頼むから勧誘はやめてくれ」

 

めぐみんの盗賊団に勧誘されたら、下手すれば友奈も勧誘されて一家全員で盗賊と国防仮面をやりかねないよ……

 

「えっと……とりあえず入れそうなところは……」

 

屋敷の周りを見て回り、入れそうなところを見つけた僕らは中にはいるとそこにはタコ型のモンスターに襲われているカレンさんがいた。僕と友奈でモンスターを殴りたおし、カレンさんを救出した。

 

「助かりました。どなたか知りませんが危うく貴族として大切なものを失うところで……」

 

カレンさんがお礼を言う中、カズマさんはあることに気が付いた。

 

「ここ牢屋だよな」

 

確かに牢屋だよね。それにしては牢屋なのに裏口につながってるんだ?

 

「ここはハズレモンスターを排出する場所なんで……というかあなた達は一体……」

 

「なるほどね~でも神器が見当たらないけど……」

 

「あなた方、まさか仕返しにやってきた奴らですか?金貸し業をやっていれば恨みを持つことだってあるのは分かっていましたが、それでしたら……」

 

カレンさんは何かを取り出そうとした瞬間、カズマさんとクリスさんの二人が手をかざし

 

「「スティール!!」」

 

二人が何かを奪い取るとカズマさんは下着を、クリスさんは石を手にしていた。

 

「……どんだけ下着を奪うことに徹してるんですか……」

 

「あ、あはは」

 

「何だよ!?仕方ねぇだろ!」

 

「あれ?神器かと思ったんだけど……」

 

「ちょっと見せてもらっていいですか?いや、下着ではなく……」

 

めぐみんはクリスさんから石を受け取ると、スカートを抑えたカレンさんは

 

「だ、誰か!侵入者です!曲者です!」

 

警備の人たちを呼び出していた。するとめぐみんがあることに気が付いた

 

「これはモンスターの卵を加工した魔道具ですね。それにご禁制品です。とはいえこれはモンスターを呼び出すことができても使役することができませんね」

 

「何だパチモンか」

 

「まぁ折角だしこれは由緒正しいダスティネス家に送ってあげようか」

 

「くっ、そんなこと……」

 

カレンさんは再び石を取り出そうとするが、またカズマさんとクリスさんのスティールが炸裂し、石とブラジャーが奪われた。

 

「な、何なんですか!?あなた達は……」

 

「まぁ巷で噂の盗賊団っていうところかな?」

 

「とりあえず目的のものがなかったけど、成果はあったね」

 

「帰りましょうか」

 

僕らは屋敷を脱出するのであった。帰り際にカレンさんはなにか言っていたけど、カズマさんが手をかざした瞬間、直ぐ様土下座をするのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日、僕はダクネスさんに昨日のことを話した。ダクネスさんはカズマさんたちのことを怒っていたが、ドネリー家を捕まえることができたことで喜んでいたのであった。

 

「そういえばめぐみん、盗賊団はどうするんだ?」

 

「そうですね。折角集まったのですからたまには活動するのもいいかもしれませんね」

 

まぁたまにならいいかもしれないし……そういえば例の神器は一体どこに……

 

ふっとみゆが何かを持っているのに気が付いた。

 

「みゆ、それは?」

 

「これ?アクアおばちゃんにもらったの!綺麗でしょ」

 

「う、うん」

 

何だか見覚えがあるんだけど……あれって僕らが探していた神器だよね。もしかして持ち出していたのって……アクアさんだったのか?とりあえず厳重な封印をしてあるから大丈夫みたいだからいいとしよう

 

「あっ、そうだ。カズマさん」

 

「ん?何だ?」

 

「そのっち、呼び出していいかな?またせてるのも悪いし」

 

「そういえば話があるんだっけ?まぁいいぜ」

 

僕はすぐにそのっちに連絡し、エリスさんにも来てもらうように頼み、待つこと一時間後

 

「ママ~」

 

「あはは、みゆちゃん、久しぶりだね~」

 

みゆはそのっちに抱きついていた。まぁ母親に会えて嬉しいのはわかるけど……

 

「それでソノコさん、お話があると聞きましたが」

 

エリスさんが話を進めるようにそのっちに促した。するとそのっちは……

 

「実は壁の外が元に戻ったんよ~」

 

『はぁ?』

 

僕、友奈、エリスさん、アクアさんは驚きを隠せないでいた。いや元に戻ったって……

 

「天の神を倒したからってこと?」

 

「いや、そのような報告は……」

 

「何よ。何で勝手に戻ってるのかしら?神樹はどうなってるのかしら?」

 

「前に来たときは大丈夫だったけど……」

 

一体何が起きているんだ?するとあまり事情を詳しくないカズマさんは

 

「なぁソノコ。俺たちに頼み事ってもしかして……」

 

「カズくんはカンがいいね~実は言うと大赦から壁の外の調査とどうしてそうなったのかを調べてほしいってことなんよ~」

 

とんでもないことになってきな

 

 

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。