この素晴らしい勇者に祝福を!   作:水甲

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今回の最後にある再会?を果たすことになります


06 騎士との再会 少女との再会? 

早朝、ベッドで眠るエリスさんを起こさないようにゆっくりと外へと出かけた。

 

町の外に出た僕は勇者に変身した。

 

何故早朝に町の外に出ているかというと昨日のクエストで、武器の扱いがまだまだだという事が分かり、ちょっとした訓練を始めることにした。

 

「一応刀も練習しておくか」

 

白い刀を取り出し、素振りを始めるのであった。

 

 

 

 

 

 

30分後、少し休憩することにした。

 

少し素振りをしただけでも分かる。腕はかなり落ちている

 

「そりゃそうだよな。サポートばっかりしてて、訓練してる暇なんて無かったもんな」

 

まぁ、そんなのはただの言いわけだ。

 

言い訳している暇があったら訓練を続けなきゃ……

 

僕は訓練を再開しようとした時、少し離れた場所に誰かが素振りをしているのが見えた。

 

「あの人は?」

 

遠くてよく見えないけど、体つきからして女の人みたいだ。

 

するとその人は僕が見ていることに気が付き、近づいてきた。

 

「鍛錬か?」

 

「は、はい」

 

いきなり声をかけられた。何だろう、同じように訓練してたから興味が湧いてきたのかな?

 

何故かその人は僕の持っている刀をじっと見つめていた。

 

「あ、あの……?」

 

「いや、すまない。君の持っている刀。私のと似ている気がして……」

 

その人は手にしている刀を見せた。

 

確かに似ている。

 

いや、似ているというより同じだ。もしかしてこの人って……

 

「あの、もしかして乃木若葉さんですか?」

 

「どうして私の名前を知ってるんだ?」

 

「色々と話せば長くなるんですけど、僕は上里海っていいます」

 

「上里………お前まさか!?」

 

やっぱり若葉さんだ。そして若葉さんも僕の事に気がついたみたいだ。

 

「はい、上里……」

 

「ひなたの親戚か?」

 

「違います」

 

意外と抜けているよこの人……

 

僕は一から説明することになった。

 

「つまり君は300年後の未来から来たって言うことか……」

 

「はい、言うなれば子孫です」

 

「確かにどことなくひなたに似ている気が……それじゃその姿と武器は」

 

「特典でもらった勇者の力です。僕の勇者の力は他の勇者の武器を使えるみたいで……」

 

「変わった力を持ってるな……未来の勇者というより大社関係者は君だけか?」

 

「いえ、もう一人いますよ。三ノ輪銀ってやつです」

 

「そうか……未来での話をゆっくり聞きたいが、すぐに戻らないとひなたに怒られる」

 

うちのご先祖様は若葉さんの事尻に引いてるのかな?

 

「やれ、若くないんだから無茶な鍛錬なんかするなとか、若くないんだから食べすぎるなとか……中身は確かにそうだが、身体能力的には昔に戻ってると言うのに……」

 

何だかぶつくさ言ってるけど、一体どういうことなんだろうか?

 

そういえば若葉さんって特例中の特例でアクアさんに導かれたって言ってたな。それって一体どういうことなんだろう?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昼過ぎになり、カズマさん達と遅めの昼食を食べている時のこと

 

「なぁ、スキルってどうやって覚えるんだ?」

 

「カズマは冒険者ですから、誰かからスキルを教えてもらうのです。そうするとカードに習得可能スキルという項目が現れるのでポイントを使ってそれを選べば完了なのです」

 

「なるほど、ウミはどんなスキルを覚えてるんだ?」

 

「僕のは……」

 

僕はスキル一覧をカズマさんに見せた。そこに書かれているのはみんなが使っている精霊の名前が書かれていた。

 

「これは僕の友達の守護をしていた精霊の名前で、スキルを覚えるとみんなが使っていた武器が使えるようになるんだ」

 

何故か取得ポイントも少なく、とりあえずは勇者部みんなの武器と銀の武器、そのっちの武器を扱えるようになっている。

 

「あれ?あたしのとはぜんぜん違うね」

 

銀は自分のスキル一覧を見せてきた。

 

見てみると確かに僕のとはぜんぜん違う。これは一体どういうことだろうか?

 

「あぁ、ウミの場合は勇者の武器が使えるってことでしょ。でも、ギンやワカバ達の場合は元々使っていた能力をそのまま特典として送ってるのよ。まぁ、多少強化はされてるけどね」

 

アクアさんは宴会芸をしながら説明してくれた。というかアクアさん、そういうことは最初から説明してくれればいいのに……

 

「因みにギンとワカバの覚えられるスキルは同じでね。見る限り剣士系と騎士系のスキルが覚えられるみたいね。ねぇ、カズマ、せっかくスキルを覚えるんだったらこの花鳥風月なんてどうかしら?」

 

「誰が宴会芸なんて覚えるか!?」

 

「それだったら盗賊スキルなんてどうだい?ポイントも少なく、便利なスキルが多いよ!」

 

突然聞き覚えがある声が聞こえ、振り向くとそこにはクリスさんと前に会ったダクネスさんがいた。

 

ダクネスさんは僕のことに気が付き、そっと耳打ちをしてきた。

 

「クリスのやつ何だか朝からおかしいんだが……ウミは何か知ってるか?」

 

言われてみればそう見える。

 

カズマさんと話してる時は笑顔だけど、時折僕の方を見て見せる笑顔がとても怖い

 

「思い当たら……」

 

ごめんなさい。物凄く思い当たることがあった。もしかすると早朝に何も告げずに訓練しに行ったからかな?

 

これは絶対に怒ってるよね

 

「僕が原因なんであと謝っておきます」

 

「あぁ、機嫌が悪いのか何なのか、何度もバインドをして私の事よろ……げふん、困ってるんだ」

 

今、なんて言おうとしたこの騎士は!?

 

いやいや騎士なんだから早々変なことは言わないだろうな………

 

するとクリスさんがカズマさんにスティールというスキルを覚えさせるために一旦外へと出た。ダクネスさんも一緒に着いていくのであった。

 

 

「……はぁ」

 

「どうかしたの?」

 

思わずため息をつく僕。ギンは心配そうにしていた。

 

「いや、後で謝らないといけないだろうなって思って……」

 

「?」

 

「まぁ、色々とあって……」

 

ふいに僕はあるものを見つけた。

 

「今の………まさか!?」

 

僕はすぐに席を立ち、走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さっき人集りの中に見覚えのある姿を見つけた。

 

どうして彼女がこの世界にいるんだ?

 

エリスさんは彼女はみんなと一緒に平穏な日々を送っているって言ってたはずなのに……どうして彼女が……

 

僕は必死に人集りを駆け抜け、その少女の腕を掴み……叫んだ

 

「友奈!!」

 

「えっ!?」

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