ずがーん!どかーん!ちゅどーん!
「レヴィ!ルッス!マーモン!生きてるか?」
「俺は大丈夫だ!」
「もう!何なのよあのメカメイド!」
「無茶苦茶だよ」
後ろから迫るレーザーと火炎放射を必死で躱しながらベル、レヴィ、ルッスーリアに途中参加のマーモンを加えた4人は必死でヴァリアーアジトの廊下を走っていた。
まあ厳密には、マーモンは全速力で飛んでいるのだが。
一応4人も対策を講じては見たのだ。しかし・・・
ベル→ナイフを投げても火炎でとかされる。ワイヤーも焼かれるしミンクも怯えて使えない
レヴィ→スーペル・レヴィ・ボルタも
ルッス→何度か近付いて
マーモン→幻覚の火柱とかで攻撃するも効き目0、不条理なまでに突破される。と、4人が立ち止まった。
必死で建物の中を走り回っていれば当然訪れる結末・・・
「行き止まり・・・」
「ここまでか・・・」
「じゃ、頑張ってね」
「ちょっ!?酷いわよ!戻ってきなさいマモちゃん!」
愕然とする3人(マーモンはさっさと消えた)に追いつくとメカメイドは静かに両腕をクロスさせた。
「ピーピー 琥珀式暗号通信ヲ受信 リミッターノ解除ヲ確認 レーザー 起動シマス」
「はああああ!?待ったタイム時よ止まれお願い止まってヤダヤダヤダ」
「待て!早まるな!」
「はぁ~。あんまり短い人生に涙が出てきたわ・・・ため息の一つも出るわよ・・・ふんがオラァァァ!」
慌てる3人を放って置いてメカメイドの準備は着々と進んでいく
「主動力 全出力 発振器ニ投入 エネルギー充填120% フレーム出力 第2動力 ゴム巻キ機構ニ切リ替エ クラッチ接続 ターゲット3名 捕捉―発射準備完了 発射15秒前 カウントダウン開始 10 9」
「!そうだ!レヴィ、おめえあの目玉にレヴィ・ボルタ打ち込んでやれ」
「あら名案じゃない!うまくいけばエネルギーが逆流してあのメカメイドをやっつけられるかも」
「ウム・・・よし!」
レヴィが意を決して電気傘を飛ばそうとした。しかしさすがはヘンな補正の集合体、メカヒスイである。
「8 7 略 1」
「もう無理だ!撃てん!」
「早すぎるわよ!」
「っていうか略って何だよ!」
都合5秒ほどショートカットしてしまった。
「発射」
メカヒスイの両目から光の熱線が迸った。
「・・・るせえ」
・・・・・
「熱源反応 増加 敵増援 1名ト確認」
メカヒスイのカメラアイが捉えているのは長身痩躯の凄みを纏った男だ。短く整えられた髪に端整な顔立ち。顔の所々に凍傷の痕のようなものがあるのが艶消しと言えば艶消しだろう。
部屋の前での騒動に腹を立てた暴君、XANXUSがそこにいた。
「敵戦力 圧倒的増加 射撃兵装ニヨル撃破ヲ不可能ト断定 白兵戦闘ニヨル排除ヲ行ウ」
そう言ってメカヒスイはどこからともなく取り出したビームサーベルを掲げ、腰を抜かした3人の前にユラリと立つXANXUSに突撃をかける。
「失せろ!カス!」
見開き一ページ使うような青筋付きの右アッパーでメカヒスイを撃沈したXANXUS。この間たった3秒である。
<む~。やはりメカヒスイちゃんでは荷が重かったようですねえ・・・しか~し!あれぐらいで終わりと思ってもらっては困りますよ!琥珀的に!>
声が響く。そして次の瞬間には緑色の機体色を持つガスマスクを被ったようなロボットが姿を現した。
「あっ、アレは!」
「日本で回収した・・・」
「
上から順にレヴィ、ルッスーリア、ベルの順だ。
<メカヒスイちゃん5型(β版)を倒したぐらいでいい気になってもらっては困りますお兄さん、これがッ!情報をキャッチして特性注射でロン毛のお兄さんを黙らせて奪取、改良に改良を重ねてつい先程完成した新型!!!>
スピーカーから琥珀の声が流れる度に機体色が茶色とピンクの間のような何とも言えない色に変わり、胸部に書き込まれたほうきに乗ったマジカルアンバーが素晴らしいくらいのウザさを醸し出している。
更に次々に飛来するメカヒスイ(空戦仕様)。
<どぉ~です?名付けて
などと得意げにぶち上げた後、まるで言いにくいことを愚痴るような呟きがスピーカーから漏れてくる。
<まあもっともここまでチューンするためにこのアジトの備品の5分の1ほどが消えて無くなりましたが>
「・・・!?」
<いゃあ~、しかもメカヒスイちゃんを投入するのに壁まで壊しちゃってもうこの区画が大惨事ですよ。>
あっはっはっは(^_^)vと開き直ったようにスピーカーの向こうで笑う琥珀。XANXUSの喉が微かに震えた。
「このドカスが・・・」
<へ?>
「それだけやって無事で終われると思うな・・・」
「「「ひィィィィ!?」」」
震え上がるベル、ルッス、レヴィの3人。ようやく薬が抜けてふらつきながら追いついたスクアーロもXANXUSの様子に顔を青くした。
「ボスの全身に古傷が!?」
「かっ散れドカスども!」
憤怒の塊とも言われるXANXUSの喉が最大級の声を迸らせた。
<こわっ!?ええい、メカヒスイちゃん、全機突撃です!>
ぶつん。とスピーカーの電源が切れた。その向こうで琥珀は
「じゃ、私はこのアンバーモスカで退却を~」
などとのたまっているわけなのだが(わけもなくジェットとか付けてみたらしい)。
そしてその指示に従いドクターの撤退のための時間を稼ぐべくメカヒスイ達がXANXUSに立ち向かった!
「邪魔ッッ!ドカス!」
((((一蹴・・・))))
「でもボス、モスカの方は逃げちゃったよ」
マーモンがいつの間にか戻ってきて投下した爆弾でXANXUSが暴れてアジトの半分が更に使い物にならなくなり、立て直すことになったのはもはや言うまでもないことであったとさ。
・・・・・
「メカヒスイ軍団を失ったのは惜しかったですねえ、これからの遠野家地下帝国のためには必要な軍勢だったというのに今やこちらに残した一割しか残っていないとは・・・情けないですねえ・・・」
営業時間秋葉様のお出かけ~秋葉様のお帰り、休業日秋葉様が一日中家にいらっしゃる日な人外用品専門店、アンバーグラウンドに設けた研究室で琥珀は側に佇むアンバーモスカを見やった。
「しかしこのように素晴らしいロボットを手に入れ、その技術を我が物と出来たのは大きな収穫でした。これでまた一歩目標に向かって前進です!」
ドゴン!
ちょうどその時、店の外扉が吹っ飛ぶ音がした。
<あ~ら、散歩中におかしな扉があったから軽く立ち6Cを入れてみれば、随分簡単に開きましたね?>
「うう・・・象がコサックダンスを踊っても壊れない防爆扉を蹴り壊すなんて・・・不運にも正体が分かってしまいましたが一応聞いておきましょう・・・どこのどなたですかあ(T_T)」
「屋敷の仕事をさぼって海外旅行までしてきたような人に、名乗る名前も礼儀も持ち合わせていませんから」
「一体何でこんなことに・・・はっ!あのオカマのお兄さん、チクリましたね!?」
「では、素敵な言い訳を期待してるわ?」
あああ~~~れええ~~~!
後日、三咲町の人外を統べる遠野家からヴァリアーにお中元と夏のお詫びと称したそばとうどんと札束が送られたそうな。
・・・コハクサーン!Σ (゚Д゚;)
失礼、取り乱しましたorz
ではまた執筆中のact extraでお会いしましょう・・・過去スクが聖堂教会で大暴れする話です・・・ゲストが麻婆なカンジに・・・
ちゃおちゃおー。