ずっどおおおおん!
まだ肩までしかない銀髪。
端正な顔に粗野な表情を持った青年は左手に握った長剣を一振りして、いかにも桐適用と見える剣を構えた連中を薙ぎ払う。
「う゛ぜえ゛え゛!俺はただ質問に来ただけだろうがあ゛!」
ぐああああ!
神父さまっ!
ああ・・・麻婆・・・せめて・・・もう一口・・・
しn・・・
「何峰だあ゛あ゛あ゛!」
どこかで見たことがある黒髪の神父を吹っ飛ばして鮫はずんずん突き進む。
「待ちなさい、むやみやたらと人を傷つける物ではない、よければ話を聞かせてもらえるかね?」
「訊きてえのはこっちだあ゛、吸血鬼・・・死徒について話を伺いたいのですが、教えて頂けますか?神父様?」
皮肉げに肩をすくめたスクアーロの質問に一瞬言いよどんだあと、神父は静かに首を振る。
「世の中には知るべきでないこともある・・・悪いがお引き取り願おう」
「そうかあ゛・・・だったら!無理矢理聞き出してやる!」
左手の長剣を振りかざし、見せつけるように振り下ろされる。
「ッ!?」
それを受け止めたのは投擲用にも見える剣・・・黒鍵と、それを構えた黒いショートヘアーの女性だった。
「さっきまでとは次元が違うみたいだなあ゛?」
ニヤリと唇をつり上げるや、次の瞬間距離を取り、再び接近する。
懐に滑り込み、腕を取りながら足をかけ、思い切り投げ飛ばした。
空中で受け身を取った女性は右手を一振りし、黒鍵を投擲する。
紙一重でそれを回避して、次の瞬間には既にスクアーロの右拳が女性の腹に突き刺さっている。
「ぐうッ!?セブン!」
「パイルバンカー!?」
右足を軸に体を捻ってパイルバンカーによる刺突を躱し、そのままの勢いで後頭部に左の踵を叩き込んだ。
・・・・・
「・・・そんなにむくれんなよ・・・」
大聖堂の長いすに腰掛け、ずり落ちそうになる体をんしょんしょと元の位置に戻しながら隣に座る後頭部に大きなコブを作った女性に視線を向けた。
「で?何つったっけ?おまえ?」
「・・・シエル」
「シエルよお、おまえ、なんか食いたいモンはあるか?」
「・・・・・・・・・」
「こう見えて結構な金持ちだからなあ、化けモンみてえな値段でも驕ってやれるぜ」
「でしたら、カレーを」
「ん。承った。で、ついでと言っちゃなんだが、死徒について教えてもらうぜ。タタリだかワラキアだかに狙われたあとだ。またアレの同類に狙われたときに何も出来ないんじゃあ話にならねえからなあ゛」
「でしたらまあ、そうですねえ・・・カリー・ド・マルシェの残した世界最高のカレーお腹いっぱいで手を打ちましょう。後日、貴方の名前で領収書を送ります」
「ん。」
・・・・・
後日・・・
「どうしたんだいスクアーロ」
「あらあ?まるで亡霊でも見たような顔になってるわよお?」
口々に質問してくる同僚達も目に入らない。スクアーロの視線はたった一枚の紙切れに向いている。
より具体的に言えばそこに書いてある尋常じゃないぐらいに高い値段。
「・・・なにをどうすりゃあの体にこんな量のカレーが入るんだあ゛あ゛あ゛あ゛!」
・・・・・
「……・・・(;゜□゜)」
4年前の日付。
領収書に書き込まれたそれを見てスクアーロは滝のような冷や汗を流した。
「ん?それは・・・インドのカレー屋の名前かい?金額は?」
横から覗き込むマーモンにスクアーロは震える声で答えた。
「Sランク報酬3倍分・・・」
と、いうわけでこれにて今作も終了でございます・・・売れない漫画家みたいなサイクルですね、俺。
短期集中連載ばっかしてるクセに長続きはしないという・・・
ちゃおちゃおー。