じゃあ行くよ。とマーモンが言った。
「粘写!」
懐から取り出したトイレットペーパーで鼻をかむ。普通であればその後紙の上には目標・・・今回の場合はベル・・・の場所が現れるはずなのだが・・・
「ム・・・」
「どおした?」
スクアーロの問にマーモンが黙って結果を見せる。
「!」
「あ~ら、何かしらこのおどろおどろしいにこちゃんマーク」
ルッスーリアが気楽な声を上げるがスクアーロは瞠目している。
「どうしたのさ、隊長」
マーモンの声にはっ。と我に返るスクアーロ。
「貴様、何か知っているのか?」
横合いからの声にああ。と返したスクアーロは続いてそちらを向いて驚いたように叫んだ。
「う゛お゛い゛!いつの間にいやがったレヴィ!」
「さっきからだ。で、貴様は何か知っているのか?」
キモい強面の男レヴィにスクアーロは頷いて語り出す。
「ありゃあ今から4年前のことだ。マーモン、テメエも超能力者で術師なら一度ぐれえ魔術師にあったことぐらいあるだろう」
「ああ、あるよ。みんな弱くてつまんなかったけどね。それが?」
「4年前、俺はその魔術師に出会ったんだよ」
粉々にしなきゃ死なねえ吸血鬼といっしょにな。スクアーロは4年前に思いをはせた。
・・・・・
「う゛お゛お゛い゛!あちいぞお゛!」
銀髪を肩の辺りまで伸ばした青年はその端正な顔に粗暴な表情を浮かべてそこにいた。
4年前、当時18歳であり、ボンゴレ9代目暗殺未遂事件ゆりかごの後活動を休止していたころのヴァリアー作戦隊長、S・スクアーロの姿がそこにあった。
季節は冬。その前日はシン。と冷える空気に
「もっと髪が長けりゃマフラーに使えたのになあ゛」
と呟いたほどの寒さだったのだが、その日は高熱を出した病人の体温ほどの気温と纏わり付き、まるでそこが水中であるかのように感じさせる湿度だった。
陸上で溺死してしまいそうな程の異様な熱気の中、スクアーロは一度宿に戻り、空調の効いた部屋で素振り(もちろん使っているのは刃引きしたやつ。スクアーロは他の隊員にキャラを食われるほどの常識人なのだ)をしていた。
と、
「んだぁ゛?騒がしいな・・・う゛お゛お゛い゛!るせえぞお゛!静かにしやがれえ゛!」
窓の外に向かってそう叫んだ瞬間
「う゛お゛ッ!」
ズガン!反射的に振り下ろした剣が現れた生気のない何かをたたき落とした。刀身が半ばまで突き刺さったソレは人の頭部。でありながら・・・
「腹減った・・・腹が減ったんだよ・・・なあ・・・お前の血液を・・・お前の生き血を俺にくれよォ・・・」
「誰がやるかあ゛!」
「ハ。俺を喰おうなんざ100年はええ」
ち。と舌打ちを一つするとスクアーロは面倒だが。と肩をコキッ。とならし、部屋のドアを開けた。
「おーおー、こりゃまた熱烈な歓迎で・・・さっきのやつのお仲間かあ゛?」
腰を落とし、居合いのように構える。
対するは廊下を埋め尽くすソレの群れ。最初の一人が飛び掛かる。血を吸う前にまず弱らせようと言うことらしいその右拳がスクアーロの腕に触れた瞬間、鮫が吼えた。
「
黒と銀の閃光がそれらを廊下から一人残らず掻き消し、スクアーロがそのまま勢いにのせて宿から飛び出したときには彼の後ろはかつて人だった死徒の残骸で埋め尽くされていた。
「血の臭い・・・獲物はこっちかあ゛・・・」
その顔に凄絶な笑みが浮かんでいたことを4年後、すなわち他の幹部(ボス&ベル除く)に話している現代のスクアーロは否定しない。
そして異様な熱気を泳ぐ鮫は鬼と、ソレと闘う人間と邂逅する。
「う゛お゛お゛い゛!よええぞお!」
次回!ベルフェゴールVSネロア・・・もといミハイル・ロア・バルダムヨォンです。
こないだの体力テストから腹筋が・・・腹筋崩壊(物理)・・・微妙に違うか
ちゃおちゃおー。