その上色々召喚できます。
召喚されたキャラは作者の拡大解釈が混じります。
苦手な方や嫌な人は別の作品をオススメします。
食わず嫌いな方はなんでもいいので見る事をオススメします。
この前書きは毎回書きます_(:3」∠)_
突然だが、私は死んだ。
さもありなん。私は魔王だ。
世界平和の為に死ななければいけなかった。
まぁ、発端は魔族の末端と聞くし、巡り巡って私の所為と言われたら否定はできない。
あれ程人間との争いは避けるようにと、言ったにも関わらず、「始祖はビビってる」だの「魔族が人間に負けるハズが無い」だの言って、結局負けて死んだのだから、正直私としては迷惑でしかなかった。
神と話し合った結果、私は死ぬという事で決まったが、その際に呪いを一つかける事を条件にした。
それは、魔族は人間に惹かれ、人間は魔族に惹かれるというものだ。
一見すると祝福にも見えるそれは、長い目で見ると、魔族と人間の根絶を目指しているようにも見える。
互いに惹かれ合い、子を残せば、生まれるのは当然混血。
どちらとも言えるし、どちらとも言えない。
数が多くなれば、どちらの勢力も自分側に味方せよと声を大きくするだろう。
混血児達は恐らく思い入れの強い方に肩入れし、バラける。
そうなれば最早止まるとこはない。
互いが互いを滅ぼし合い、最後の一人になるまで止まらない。
結果、残るのは2つに一つ。
人型種族の絶滅か、或いは混血児達だけか。
この事は私を討った勇者に伝えた。
あの子の事だ。きっとそれを防ぐ為に何かを残すに違いない。
それにこれは私の国に住んでいた者たちは皆知っている。
きっとそこに住まう魔族は人間と手を取り合い、生きていく道を選ぶに違いない。
愛しき我が子達よ。
愛すべき隣人達よ。
私は先に逝く。
決して、決してすぐに追いついてくれるな。
さて、これはどうした事だろうか?
僕は先程死んだはずだ。
だけども不思議。身体には血が通ってるように、しっかりと体温があるし、胸に手を当てれば心臓が脈動している事がはっきりわかる。
魔力の流れも感知できるし、生前使うことができた時間操作と透明化も使う事ができる。
催眠術は相手がいないから分からない。
うへー……ちょっと待ってよ〜。
あんな長ったらしいモノローグ語らせておいて夢オチとか無いよね?
いや、それならそれでおかしいけどね?
先ず僕がいるこの場所。
僕はさっきまで300年間暮らした城の謁見の間にいた。
ところがどっこい。今はどうだろう?
なーんにもない。
いや、詳しく言うと、椅子がある。その他は何もない。
そして背格好。
今の僕は最期の時の如何にも魔王してます!みたいな威厳のある青年ではなく、始祖の魔王になったばかりの16歳の少年だ。
あぁ。肌の張りが、潤いが懐かしい…。
めっちゃピッチピチやでぇ……。
「いつまでそこに立って居るのですか?」
ん?誰だろ?
今僕は若りし頃の肌を堪能してるんだぞ?
と思い声のした方を向くと、そこに居たのは美少女だった。
豊かな胸、透き通るような青髪。そして人ならざる雰囲気。
間違いない。こいつは所謂神と呼ばれる存在だ。
「どうぞ。座ってください」
女神は微笑み、僕に着席を促す。
普通の魔族なら警戒するんだろうけど、生憎こっちは死んでるので、全く警戒せずに座る。
うほっ!結構いい素材使ってるね。
魔王城の椅子位フッカフカだ。
「貴方の立場に合わせて、相応の物を用意させてもらいました」
あっ、何だ。いつも使ってるわけじゃないんだ。
まぁ、そりゃそうだよね。
「さて、真宮真緒さん。知ってのとおり、貴方は死にました」
うん。知ってる。
「無念でしたか?」
「まー、悔いがないと言ったら嘘になるけどさ」
仕方がなかった。
話し合いで解決出来るなら、それに越したことはなかった。
相手が引いてくれたならそれに越したことはなかった。
魔族の子供達が、掟を守ってくれたならそれに越したことはなかった。
しかしそうはならなかった。成らなかったんだ。
ならば最後の手段を。僕の命で持ってできる最後の解決の手段を取るしかなかった。
その選択に、僕は後悔はない。
「強いのですね」
「300年以上生きたんだ。思い切りも良くなるよ」
女神はそうですか。と言った後に、姿勢を正してこちらを見る。
僕も一応姿勢を正す。
「貴方は種族として、正しく生き、また、可能な限りの善政を敷いてきました。その栄誉を讃え、特例ではありますが、人間と同じように選ぶ権利が与えられます」
「選ぶ権利?」
「はい」
僕が聞き返すと、女神はその権利を説明しだした。
一つ、何もかもを初期化し、人間として一からやり直す。
二つ、何もない天国で隠居生活を送る。
三つ、全てを引き継いで異世界を救うべく転生する。
この三つの選択肢を勧めてきた。
因みに女神イチオシは異世界転生のようだ。
目が輝いてる。お金色に。俗的だなぁ。
僕がしばし悩んでいると、上から目の前の女神とは比べ物にならない気配が近づいてくる。
見上げるとそこには懐かしい顔があった。
「ちょっ!?えっ?ル、ルーシェ様!?」
天界最高責任者、元悪魔の現天使。一番手が掛かったヤンチャ坊主。
ルーシェだ。
「父よ。お久しぶりです」
「やぁ、ルーシェ」
混乱している女神をよそに、ルーシェは近くに椅子を出し、座る。
「如何ですか?父上が最も充実していた時の身体は」
「事前に言ってほしかったかな」
「それは失礼を。して、何処まで聞かれましたか?」
「この先の権利についてかな」
なるほど。と言ってルーシェは考え込む。
僕としてはどれでも良い。
一からやり直してもそれはそれで楽しいだろうし、天国に知り合いがいないわけでも無いだろう。
異世界転生とかも……正直ちょっとワクワクしてる。
「父よ。正直に言います。私は父に会いに来ただけです。あと、タメ口で良いですか?いいよな?いいな。よし決定」
あっ、こいつめんどくさくなったな。
「しかし親父もとうとう死ぬとは…意外だったぜ」
「いつの間にか最高神になってた息子に言われたくないなぁ」
キャラ作りに疲れたのか、砕けた口調で話すルーシェと、僕は雑談を始めた。
暫くすると、輪から外れていた女神がそわそわし始めた。
何というか言いたいけど言いにくそうにしている。
ルーシェはと言うと、それを見てニヤついている。
ははーん。遊んでやがるなコイツ。
「それで、異世界転生ってどうするの?」
可哀想なので、僕は助け舟をだしてやる。
声をかけた途端、花が咲くような笑顔になる。
うん。何というか、ウチの息子がゴメン。
「異世界転生ね!任せなさい!」
おんやぁ?何やら最初と雰囲気が違うぞぉ?
さっきまでの神様オーラが只のハリキリ特攻娘なオーラになったぞ?
「人間として扱うから当然これが必要ね」
そういうと、目の前にカタログが現れる。
まー、見ちゃうよね。
「異世界は危険な場所だもの。人間が迂闊に行ったらすぐ死んじゃうわ。だから特典として、一つ好きな物を渡してるの」
女神ちゃんが何か言ってるけど、カタログを見る分には、なにかこう……惹かれるものがない。
「貴方の特殊能力が強い事は分かってるわ。でも貴方自身は弱い。だから肉体強化とかおすすめね!」
女神ちゃんちょっとうるさい。
僕は読書とかは一人で静かで豊かにしたいタイプなんだよ。
しかし本当に色々あるな。
うへぁ!エクスカリバーとかもあったのか。
こんなんあったら僕とか即死だよ。
まぁ、勇者ちゃんは壊れないだけの鋼の剣で僕を倒したけどさ。
うーん。いまいちピンとこないなー。
「ねーまだー?早くしなさいよね。次がつっかえてるんだからー」
うるせーなー。舌入れて悶絶させちゃうぞ?
こう見えても何人もの女魔王を生み出す為に、色々とテクニックを鍛えたから凄いんだぞぅ?
「お陰様で苦労してねぇぜ」
ルーシェ、お前何やったんだよ…。
「何だっていいじゃねぇか。それよりも親父。悩んでるなら、俺にいい提案があるぜ?損はないはずだ」
「ナチュラルに心を読むんじゃないよ。で?提案って?」
僕が問いかけると、待ってましたとばかりに、ルーシェはニヤリと笑う。
勿体つけるようにゆっくりと両手を広げて、僕に向かって口を開く。
「気づいているかどうかは分からねぇが、親父が最も得意とする魔法は、時間操作でも透明化でも催眠でも無い。親父の得意な魔法は創造だ」
何それ初耳。今明かされる衝撃の事実。
「気づいてなかった……いや、無意識か。まぁ、いいさ。そんで、俺の提案っていうのは召喚師だ」
「おぉ。なんかファンタジーな雰囲気」
「親父が好きだったあんなキャラやこんなキャラを召喚し放題だぜ!」
「マジか…最高かよ」
こう見えても魔力には自信がある。
伊達に始祖の魔王様はやってなかったのだよ!
「とは言え無制限ってわけにゃあいかねぇ。流石に存在がチートなのに強力な連中を召喚し放題とか他の転生者がやる気をなくしちまう」
そりゃそうだ。
僕としては時間操作さえあれば別に良いとは思うけども。
「つーわけで、召喚は一日一回。親父が生命定着させない限り、24時間後に消滅する。生命定着出来るのは一作品に対し一人までだ」
意外と緩いな。
もっとギチギチに締めてくるかと思ってた。
「楽しくねーしな。それに親父には良い青春をもう一度味わってほしいしな」
「遅い親孝行だなぁ。全く」
言ってろ。なんて言いながら、ルーシェは魔法陣を展開する。
足元が地から離れていく。
あぁ、また暫くのお別れか。
「気にすんなよ。いつでも待ってる」
「待たせるのは子供の特権だと思ってたよ」
「言ってろ。じゃあ頑張れよ。魔王退治」
はっ?
「ちょっと待ておまっ!?」
僕が言い切る前に、吸引が激しくなる。
あっという間に僕は吸い込まれた。
これだけは言わせてほしい。
今あいつ魔王退治とか言わなかった!?