ハイスクールD×D~ボンゴレの息子が悪魔に!?~   作:村雨刹那

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第15話

「………貴方は何を言ってるのかしら?」

 

レイナーレはツナトが何を言ってるのかわからなかった。

黙ったと思ったらいきなり死んでも死にきれないと言ったのだから。

 

「俺はアンタをぶっ飛ばしてアーシアの神器を取り返す!ただそれだけさ!」

 

ツナトの表情は自信に満ちた顔をしていた。

 

「ムカツクわね。下級悪魔ごときが私に勝てると思ってるのかしら?」

 

「下級悪魔とかそんなの関係ないよ。俺はアンタをぶっ飛ばすだけなんだ」

 

「おバカなあなたにもわかるように説明してあげるわ。単純な戦力差よ。私が千。あなたが一。これをがどんな意味かおバカなあなたでも分かるわよね」

 

 

 

レイナーレが嘲笑うかのように俺に言葉を向ける。

まぁどんなに相手が強くても引く気はないけどね。

 

「俺の力を一かどうか試してみろ!」

 

『Boost!!』

 

俺の声に反応して左手のグローブから力が流れ込んでくる感じがした。

 

「へぇ!少しは力が増したの?でもまだね!」

 

次の瞬間、レイナーレの手から光が集まり槍へと変えていく。

 

「力を込めてあげたわ!食らいなさいな!」

 

レイナーレが光の槍を投げる。

 

 

ガキンッ!

 

 

光の槍は俺の方に来たが、右手のグローブに炎を灯し弾き飛ばす。

 

「バカな!!光に触れただけでも悪魔には致命傷なのに!?なぜ平気なの!?」

 

そう言えばそうだななんでだろ?

 

『簡単だ。今の君はグローブに炎を灯しているあいだ光で死ぬようなことはない』

 

なんでグローブをつけてると平気なの?

 

『君が大空の炎の性質を忘れたのか』

 

大空の性質って調和だよね?

 

『そう調和だ。君はグローブに炎をともしている間は光に触れても調和されて死ぬよなことはない。だがいくら死ぬことがなくても痛みがあるからな。無茶をするな」

 

分かったよ。

 

「ならこれならどう!!」

 

そう言ってレイナーレは50を超える光の槍を形成し、こちらに放つ。

 

 

 

 

ズドドドドドンッ!!!!

 

 

 

 

 

 

 

光の槍はツナトがいた所に放たれ土埃が舞う。

土埃が晴れる頃にはツナトの姿がなかった。

 

「フフフッそうよね。光の槍が弾かれた時は焦ったけどなんてことないわね。やはり下級悪魔ね。数で押せばどうってことないわ」

 

「何がだ?」

 

「っ!?なぜあなたが私の後ろに!!」

 

「え?普通にあんたの後ろに回っただけなんだけど」

 

ツナトは光の槍が飛んできた瞬間。炎の噴射でレイナーレの上に飛んでレイナーレの後ろに降りる。

ただそれだけのことをしただけだった。だがそれはレイナーレが気がつかないほどの速さだったために驚いているのだ。

ツナトはその速さが普通だと思っていたからである。

なぜなら父親が自分より速く飛んでいくことができると思ってるからだ。他の守護者もその速さについていくことができ、反撃もできるからそれが当たり前だと思っている。

 

「……ぶっ飛べ、レイナーレ!!!」

 

『Explosion!!』

 

「なっ!この魔力は!?」

 

炎を纏った拳をレイナーレにたたきつける。

実はこの時、プロモーションで『戦車』になっていたため、レイナーレは壁に激突したと思ったら壁も壊れ、外まで飛んで行った。

 

や、やり過ぎかな?

さすがに可哀想になったよ。

 

 

 

 

「お疲れ、堕天使を倒しちゃうなんてね」

 

笑顔で俺に近ずく木場くん。ボロボロだけど無事みたいだ。

 

「木場くんもお疲れだね」

 

「君に比べたら疲れたうちにも入らないよ」

 

「じゃあ、俺も疲れたうちに入らないよ」

 

「そっか」

 

「そうだよ」

 

「「はははははは」」

 

お互いに顔を見合わせ笑う。なにがおかしいのかわからないが。

 

「あなたなら堕天使レイナーレを倒せると信じていたわよ、ツナト」

 

声をした方を見たら紅の髪を揺らしながらリアス部長が笑顔で歩いてくる。

 

「あれ、部長どうやってここに?」

 

「地下よ。 こっちの用事が済んだから、魔方陣でここにジャンプしてきたの。 教会にジャンプなんて生まれて初めてだったから緊張したわ」

 

部長はそういいながら微笑する。

だから木場くんと一緒に来たのか。

小猫ちゃんが俺の横を通りすぎ穴をあけた方に行く。

 

「よくやったわツナト。さすが私の下僕くん」

 

そう言って俺の前まで来て、頬をなでる。

なんだか照れくさいな。

 

「あらあら。 教会がボロボロですわ。 部長、よろしいのですか?」

 

なにやら困り顔の朱乃さん。

最初にフリードとの戦いと先ほどのレイナーレとの戦いで長椅子やら地面がぐちゃぐちゃになってる。

極めつけはレイナーレをぶっ飛ばした時の壁だね。大穴があいてるし。

 

「教会は神……もしくはそれに属する宗教のものだし、今回みたいに堕天使が所有している場合があるのよ。 そのケースだと、私たち悪魔が教会をボロボロにすると、あとで他の刺客から付け狙われることがあるの。 恨みと報復よ」

 

そういえば俺の行動で多大な迷惑がかかるって言ってたの忘れてたよ。

 

「でも今回それはないでしょうね」

 

「どうしてですか?」

 

「ここは元々捨てられた教会。 そこを堕天使たちが自分の私利私欲のために活用したわけで、私たちはそこでちょっとした喧嘩をしていただけよ。 相手の公式な陣地へ戦争を吹っかけたわけじゃなくて、あくまで、野良試合の小競り合い。 そんなのどこでも年中起こっているわ」

 

捨てられた教会でも罰が当たると思うんだけど。

 

「……部長、持ってきました」

 

小猫ちゃんがズルズル何かを引きずる音と共に俺があけた穴から出てきた。

引きずっているのは黒い羽根をもつ堕天使レイナーレだった。

気絶しているのかまったく動いていない。

 

「ありがとう、小猫。 さて、起きてもらいましょうか。 朱乃」

 

「はい」

 

朱乃さんが手を上にかざすと、宙に水らしきものが生まれてきた。

多分魔力で出来ているのだろう。

そして水を気絶しているレイナーレに被せた。

水がレイナーレに被ると「ゴホッゴホッ」とせき込む。

そして部長はレイナーレを見下ろす。

 

「ごきげんよう、堕天使レイナーレ」

 

「……グレモリー一族の娘か」

 

「初めまして、私はリアス・グレモリー。 グレモリー家の次期当主よ。 短い間でしょうけど、お見知りおきを」

 

笑顔で言ってるけど目が怖い。絶対怒ってるよ。

レイナーレはそんなの関係ないのか嘲笑っている。

 

「してやったりと思っているんでしょうけど、残念。 今回のこの計画は上に内緒ではあるけれど、私に同調し、協力してくれている堕天使もいるわ。 きっと私が危なくなったとき彼らは私を―――」

 

「彼らは来ないわよ」

 

レイナーレの言葉を遮りはっきりと部長はそう言った。

 

「堕天使カラワーナ、堕天使ドーナシーク、堕天使ミッテルト、彼らは私が消し飛ばしたから」

 

「嘘よ!!」

 

レイナーレは部長が言っていることが信じられないのか上半身を起こし部長の言葉を否定する。

だが部長は懐から黒い羽を3枚取り出した。

レイナーレの羽とは微妙に違うみたいだけど。

 

「これを見せればわかるわよね。 同族のあなたなら一目見ただけでわかるはず、違うかしら」

 

レイナーレが顔を曇らせているから本当なのだろう。

今度は部長が嘲笑する。

 

「女二人が近づいてきただけだから、甘く見ていたのでしょうね。 冥土の土産に教えてもらったの。 ふふふ、あなたのこんなくだらない計画に同調するくらいだから、程度は低かったのでしょうね」

 

部長の用事ってこれのことか……

本当に俺って迷惑しか掛けてないな。

 

「その一撃を喰らえばどんな者でも消し飛ばされる。 滅亡の力を有した公爵家のご令嬢。 部長は若い悪魔の中でも天才と呼ばれるほどの実力の持ち主ですからね」

 

主を褒め称えるかのように言う木場くん。

 

「別名『紅髪(べにがみ)の滅殺姫(ルイン・プリンセス)』と呼ばれるほどのお方なのですよ?」

 

うふふと笑う朱乃さん。

滅殺姫か、物騒な二つ名だな。

兵藤くん達もこの人にそんなのがついてるなんて知らないだろうな……

 

「赤い龍。 この間までこんな紋章はなかったはず。 もしかして…… そう……そういうことだったのね」

 

部長は俺の左手を見てつぶやいていた。

 

「イッセーが堕天使に勝てた最大の理由がわかったわ」

 

「『赤龍帝の篭手(ブーステッド・ギア)』、神器の中でもレア中のレア。 グローブに浮かんでいる赤い龍の紋章がその証拠」

 

レイナーレは驚愕の表情になっていた。

そんなに珍しいものなのかな?

 

「ブ、ブーステッド・ギアですって?……。『神滅具(ロンギヌス)』の一つ……。一時的にとはいえ魔王や神すらも超える力が得られるという……あの忌まわしき神器(セイクリッド・ギア)がこんな子供に宿っていたの!?」

 

「言い伝えの通りなら、人間界の時間で十秒ごとに持ち主の力を倍にしていくのが『赤龍帝の籠手』の能力。 最初が仮に一だとしても、時間をかけていけば、いずれ上級悪魔や堕天使の幹部クラスすら超える。 そしてさらには、神すらも……」

 

『違う』

 

へ?

 

「違うってどういうこと?ジョット」

 

「ジョット?」

 

部長が怪訝な顔でこちらを見てくる。

 

「えっと右手の方の神器?の中にいる人?かな」

 

『ジョットだ。よろしく頼むリアス・グレモリー』

 

「え、ええよろしく。ところで何が違うのかしら?」

 

ジョットのことに驚いても部長も何が違うのか知りたいようだ。

俺も知りたし。

 

『赤龍帝の籠手じゃない、『赤龍帝(ブーステッド)の指輪(・リング)』だ。』

 

「赤龍帝の指輪?でもツナトの左手は間違いなく赤龍帝の籠手よ」

 

ジョットの言ってることが信じられないのか部長がジョットに追及している。

 

『確かに赤龍帝の籠手の形をしているがこれは綱人が望んだからこの形になっているんだ。現に籠手ではなくグローブになっているだろ」

 

「それじゃあ赤龍帝の籠手とは違う効果があるのかしら」

 

『いや同じだ。ただ単に籠手から指輪になっただけだからな。ほとんど綱人のせいだが……』

 

「俺のせい?なんで?」

 

『元々きみの神器は2つだったのだが、きみが望んだのはⅩ世と同じ力だったために、赤龍帝の籠手から赤龍帝の指輪に変わったのだ。ちなみにもう一つはボンゴレリングだ。それとグローブはボンゴレリングと二つで一つのセットだ』

 

うわー。なんか凄いこと言ってるんだろうけど何言ってるのかよくわかんない。

部長もなんだか考え事してるし、結構重要な事なのかな?

 

「おもしろいわ。神器が二つあり、そして神器が変化するなんて。ツナトを下僕にしてよかったわ。もっともっと可愛がってあげるわ」

 

笑顔でこちらを見てくる部長

ある意味怖いんだけど……

 

「部長、すいませんでした!」

 

部長は俺がなぜ謝っているのかわからないらしいく首をかしげていた。

 

「俺、みんなに迷惑かけて、部長も俺の為に動いてくれたのに………」

 

部長や木場くん、小猫ちゃん、朱乃さんが俺のわがままにつき合わせて。

結局………

 

「……守れませんでした」

 

「悔む事はないわ。あなたは悪魔としての勉強が足りなかっただけ。これから強くなればいいのよ」

 

「……はい」

 

俺は返事をするしかなかった。

自分が弱いから何もしないんじゃない。

これから強くなればいいんだ。

大切な人を全員守れるように。

 

「じゃあ、最後のお勤めしようかしらね。消えてもらうわ、堕天使さん」

 

冷たい口調で殺気が込められている。

先ほどの話がうそのように感じるぐらい。

ガクガク震えるレイナーレ。

 

「ね、ねぇあなた、私と組みましょ。私とあなただったらここにいる悪魔だって倒せるわ」

 

「……俺、悪魔なんだけど」

 

「私、あなたのことが大好きよ!愛している!だから、一緒にこの悪魔を倒しましょう!」

 

聞いてない……

はぁ~

 

「アーシアのことがあるのにあなたを助けることはないと思うけど……」

 

「そんな!」

 

「……私のかわいい下僕に言い寄るな。 消し飛べ」

 

部長に手から放たれた魔力の一撃は堕天使を跡形もなく消し飛ばしていた。

残ったのは黒い羽根が教会をに舞っていた。

 

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