ハイスクールD×D~ボンゴレの息子が悪魔に!?~   作:村雨刹那

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第6話

次の日の放課後

 

部長は怒っていた。やっぱり、契約破談になったから怒っているのだろう。

「………ツナト」

低く怖い声音だ。

「は、はい!」

「………契約後、アンケートがチラシに書いてもらうところがあるの、チラシに書かれたアンケートはこの紙に標示されるわけだけど」

部長はアンケートの紙をこちらに向けてきた。

そんなものがあったなんて、悪魔も仕事の結果が気になるのかな?

「……『あんなに優しくしてもらったのは人生で初めてです。綱人くん、夢を、希望をありがとう。次は良い契約をしたいと思います』ちなみにこれがアンケートの内容よ」

 

胸が熱くなった。

なにも出来なかったのに・・・

「こんなアンケート初めてだわ。少し反応に困ってしまってしかめっ面になってしまっていたでしょうね」

あれ?部長は怒ってなかった?ただ困っていただけ?

 

「ツナト、あなた本当におもしろいわ。前代未聞尽くめだけれど、とても面白い子。意外性ナンバー1かもしれないわ。けれど、基本は依頼者と契約を結び、願いを叶え、代価をもらう、それは守ること。いいわね?」

「・・・はい!」

部長は俺を許してくれた。

俺は部長の期待に応える為、今度こそ契約してみせる!

 

 

 

と思っていたんだけどやっぱり失敗したよ。

だけどアンケートはいいんだよな・・・

あれだけ大見えきって失敗なんて恰好つかないよな。

なんで俺の依頼者ってあんなに変態ばかりなんだろ?

「はわぅ!」

ん?後ろから声が聞こえると同時に地面に何かが転がる音がする。

気になって振り向くとシスターが転んでいた。

手を大きく広げ顔面から地面にひれ伏してる姿があった。父さんみたいな人だな・・・

「あの、大丈夫ですか?」

俺はシスターに近寄り手を差し出した。

「あうぅ。なんで転んでしまうんでしょうか・・・・・・ああ、すみません。ありがとうございますぅぅ」

手を引いて、シスターを起き上がらせる

 

ふわっ

 

風でシスターのヴェールっていうのかな?ヴェールが飛んでいった。

ヴェールの中に束ねていた金色の長髪があらわになり、グリーン色の目をしている同年代の少女が目の間にいた。美少女といっていいほど可愛い子だ。

「あ、あの・・・どうしたんですか?」

訝しげな表情で俺の顔を覗き込んでくる。

「あっ。ゴ、ゴメン、きみは旅行にきたの?」

「いえ、違うんです。実はこの町の教会に今日赴任することとなりまして・・・あなたもこの町の方でなのですね。これからよろしくお願いします」

ペコリと頭を下げるシスター。

「実はこの町に来てから困っていたんです。その・・・私って、日本語をうまく喋れないので・・・道行く人皆さんに言葉が通じなくて・・・」

困惑顔でシスターは胸元で手を合わせる。

 

なぜ俺がシスターの言葉が分かるのかと言うと悪魔になった特典と言うやつだ。

悪魔になった時から俺の言葉は全世界共通になったらしい。

「教会なら俺が案内するよ」

教会なら町はずれにあったと思うし

「ほ、本当ですか!ありがとうございますぅぅ!これも主のお導きのおかげですね!」

涙を浮かべながら、俺に微笑むシスター。

だけど俺、悪魔なんだよ。

彼女の胸元にあるロザリオをみると、拒否反応を覚えてしまう。

あれ?もし教会に行ったらどうなるんだ?

でも困っているのなら助けないとね

 

 

 

 

 

教会に向かう途中、公園を横切ると

「うわぁぁぁぁぁん」

子供の泣いている声が聞こえてきた。

「大丈夫?男の子ならこのぐらいのケガで泣いてはダメですよ」

俺の後ろに居たシスターは子供のほうに近寄り、自分の手を子供のケガをしているところに当てる

次の瞬間、凄い事が起きた。シスターの手から淡い緑色の光が発せられてる。よく見れば子供のケガがみるみる消え去って行く。

 

特定の人間の身に宿る規格外の力

 

不意に木場君の言っていた言葉が頭の中に再生された。

俺はシスターの光をみて、セイクリッド・ギアだと感じた。

あの光をみてから両手が疼く。多分、俺のセイクリッド・ギアとシスターのセイクリッド・ギアが共鳴してるんだと思う。

「はい。傷はなくなりましたよ。もう大丈夫です」

シスターは子供のケガを治し俺のほうに顔を向ける。

「すいません。つい」

彼女は舌をだして小さく笑う

「ありがとう、お姉ちゃん!」

子供の感謝の言葉

「ありがとう、お姉ちゃん。だって」

俺が通訳すると彼女は嬉しそうにほほ笑んだ。

「あのさ、その力・・・」

「はい治癒の力です。神様にいただいた素敵なものなんですよ」

彼女は微笑んでいるけど、なんだかその顔に陰がさしていたように感じた。

俺はそんな彼女になんて言葉を掛けたらいいか分からなかった。

会話はそこで一旦途切れ、教会に足を進めた。

数分進んだ先に古ぼけた教会が存在していた。

さっきから体中、嫌な汗やら悪寒が走る。

やっぱり神様とか天使が関係のある場所だからだろうね。部長にも近づいちゃいけない場所だと言われていたしね。まさかこんなに嫌な気分になると思わなかったよ。

「あ、ここです!良かったぁ」

まぁ喜んでいるからいいか

「じゃ、じゃあ、俺はここで失礼するよ」

「待って下さい!」

別れをつげて教会を離れようかと思ったらシスターに止められた。正直、早く帰りたいんだけど・・・

 

「私をここまで連れてもらったお礼を教会でしたいんですけど・・・」

「ごめん、俺急いでるんだ」

「・・・でも、それでは」

困るシスター

ここにいては俺も困る。はっきり言って此処に長く居たくないんですけど

「俺、沢田綱人って言うんだ。ツナトって呼んで、えっときみは?」

俺がいきなり名前を名乗っても、シスターは笑顔で応える。

「私はアーシア・アルジェントと言います!アーシアと呼んでください!」

「うん、アーシア。また会おうね」

「はい!ツナトさん、必ずまたお会いしましょう!」

ペコリと、頭を下げるアーシア。

彼女は俺が見えなくなるまで、ずっと見守っていた。

アーシアはほんとにいい子なんだと思ったよ。

 

 

 

でもアーシアにあんなことが起こるなんて俺はまだ知らなかったんだ・・・

 

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