時の流れは早いもので、気がつけば入学してからもう1週間経っていた
そう、1週間
これから模擬戦がある私にとっては結構、かなり、滅茶苦茶 嫌な日なのだ
(やりたくないよ〜レッド〜)
[ならさっさと降参すれば良いだろう]
(やるのは嫌だけど負けるのはもっと嫌〜)
駄々をこねる子供みたいだなぁとか冷静に自己分析しているうちにもう模擬戦の時間だよ
正直、クラス代表はやりたくない
ようやくやりたい事を見つけた矢先、別の事に時間を割くのは嫌なのだ
「さて諸君、いよいよ模擬戦だが何か質問はあるか?」
「ちふ…織斑先生、俺はどのISを使えばいいんですか?」
そういえば一夏君は専用機持ってないんだっけ
「安心しろ、お前専用のISが丁度今届いた所だ」
「織斑君、こっちです」
山田先生に連れられて一夏君が奥へ進んでいく
あれ…?今届いたってことは
ていうか私も最適化処理した覚えがないぞ…?
(ねえレッド?私いつ最適化処理した?)
[要らん]
(は?)
[私は特異機体だからな、最適化処理など不要だ]
(はぁ…)
「試合順はオルコットと織斑、叢雲と織斑、オルコットと叢雲の順だが何か問題はあるか?」
「「ありません(わ)」」
「宜しい。ではオルコット、ピットへ向かえ」
「はい!」
セシリアと一夏君からか〜
休憩挟めるのはちょっと羨ましいな
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なんか気付いたらセシリアと一夏君の試合終わってた
最適化処理されてないISで良くやるなぁとか思ってたら最適化処理が終わった途端動きが見違えてセシリアが追い詰められてた
こりゃあ距離詰められたセシリアがキツいかなぁとか思ってたらどうも零落白夜とかいう
でもまぁあの性格だからなぁ…勝ちと認めないだろうなぁ…
実際私もあんなんやられたら自分の勝ちと認められないし
さて、次は私と一夏君の試合か
さっきの試合運びを見る限り剣の腕は確実に私の方が低い
真正面からまともに斬りあったら確実に負けるのは目に見えてる
ここで良いニュースと悪いニュースがある
良いニュースは一夏君の白式は遠距離武装を装備してないと思われる事
悪いニュースはレッドの遠距離武装のライフルは今回使えないという事
何で使えないかって?
私の腕が酷すぎるから
まあ剣で負けるなら私にも策があるからね、何とかするしかないでしょ!
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「叢雲さん、何であの時剣道場へ行こうって言ってくれたか、ようやく理解出来たよ」
「あははー、まさか私もここまで一夏君が伸びるとは思ってなくてビビってるんだけどね…」
アリーナで向かい合う私と一夏君
「手加減無しだ、本気で来てくれ!叢雲さん!」
「恨みっこ無しだからね!」
「始め!」
織斑先生が開始の号令をかける
一夏君は武器の特性上必ず近付いてくる
予想通り踏み込んでくる一夏君
ならば私はそれを──!!
「なッ…!!」
絶句する一夏君
無理もないと思う
だって私は…
「いつの間に…そこに…!」
一夏君のすぐ後ろにいるのだから
「言ったでしょ?私は…」
振り向きながら抜刀し、白式の後ろから斬り掛かる
「私はひたすらに経験を積んでISを動かしてるって!」
アリーナと比べればはるかに狭い倉庫の中で色々テストをしてきたお陰で、私の機体制御能力はかなり高いと自負している
多分誤差1cm以内に全ての動作はこなせると思う
例えそれが瞬 時 加 速だとしても
まあ戦いのセンスってものは全く磨かれてないんだけどね!
「うおっ!!」
「チッ!!」
流石と言うべきか、一夏君はそれをすんでのところで回避する
やっぱまだ私の剣は届かないかぁ…
「踏み込みが甘いぜ!叢雲さん!」
「まだまだ素人なんだから大目に見てよ!!」
作戦その1、一撃必殺作戦失敗!
一撃で決めるつもりだったのだが結局近距離の斬り合いになってしまった
この間合いで斬り合うと私は捌くので手一杯なので先に手痛いのを受けるのは目に見えている
仕方ない、作戦その2だ
大きく後ろに飛び距離を取る
一夏君も無理はせずその場で構え直す
いや有難い、ここで追撃されたらなかなか面倒だった
私は呼吸を落ち着けながらガーベラを納刀する
「どうした?来ないならこっちから行くぜ!」
一夏君が剣先を下にして力む
今!
一夏君の移動速度と私の瞬時加速のスピードですれ違う瞬間をレッドに計算させる
一撃で決める!
すれ違う刹那、渾身の抜き胴を見舞う
確かな手応えを感じたが仕留めきれる程では無く、私も一撃をすれ違いざまに貰ってしまった
一夏君が零落白夜を温存してなかったら確実に負けてたねこれ…
素早く反転し、互いに相手の動きを伺う
「まさかあんな早い抜き胴が来るなんてな…驚いてるぜ!」
「むしろあれに反応されると思ってなくて私が驚いてるけどね…」
作戦その2、すれ違いざまの高速の一撃作戦失敗!
これで真正面からの剣では絶対に勝てないとわかった
仕方ない、最終手段だ
「ッ!?」
瞬時加速
それも今までで最高速度のものを繰り出し、右腕だけでガーベラを振り下ろす
(やっぱり躱されるか!でもッ!)
そのまま手首を返し、刃を上に向け振り上げる!
無論、それも外れる
だがそれでいい
突然だが、人というものは目の前で動いているものに注意を向けやすい
そして、注意を向けていない別の物に対しては反応が遅れてしまうものだ
振り上げながら私はガーベラを上に放り投げる
つられて一夏君の視線が一瞬、放り投げられたガーベラに向く
その一瞬で充分だった
上げた右腕、その肘を頭に叩きつける
そして流れるように右の裏拳、左の掌を上に向け顎をかち上げる
この時点で既に体のガードは完全に崩れている
「ハァッ!」
渾身の右掌底をガラ空きの胴に叩き込む
人の身ならば崩れ落ちる威力のそれも、ISの力が合わされば吹き飛ばす程の威力と化す
最後に落ちてきたガーベラを鞘でキャッチして一夏君の様子を伺う
最終手段、剣がダメなら拳で倒せば良いじゃない作成大成功!
なのだが…
「あー…大丈夫…?」
もしかしなくてもやりすぎたかな…ぶっ飛んで目を覚ます様子が…
「勝負あり!勝者、叢雲 風花!」
お、おう…なんか勝てた。勝てたんだけど一夏君の様子が…
「あれ…何が…ウッ!」
あ、目を覚ました
「大丈夫?一夏君?」
「叢雲さん…?一体何が…?」
まずは一夏君撃破!
次は代表候補性のセシリア
その実力、見せてもらうよ!!