「はぁ〜、すっごい!ここはハイテク技術の塊か〜?」
入学式を終え、教室に向かった私のここの感想はこれ
この一言に限る
まあIS自体ハイテク技術の塊だから当然っちゃ当然なんだろうけども
(そういばレッド、男の操縦者の織斑一夏君の姿見かけた?)
[私に聞くな]
(ですよね)
私の合格がわかる少し前、初の男性IS操縦者が発見されたとニュースになっていた
勿論、私はロウさんがその事に食いつくだろうと思っていたのだがそんな事は無かった
曰く、
「そりゃあ特別なのはメカじゃなくて人の方だろ?だったら俺にゃ関係ねぇよ」
「俺は選ばれた人間が使える機械が作りたいんじゃなくて人間を選ばない機械が作りてぇんだ」
とのことで
(どんな人なんだろうね)
[知らん]
そうこうしているとクラスに一人男子生徒が入ってくる
(あれが一夏君ねぇ…)
[不思議な感覚だ]
(あれ?レッドはなにか感じるんだ)
そして教師であろう人が入ってくる
「え、えっと、SHRを始めます!」
沈黙
「え、えっと、私は山田真耶、一年一組の副担任を務めます!」
沈黙
いやね?私は返事がしたいよ?でもね?なんというかこう…声が出しにくい状況なのよ?
「み、皆さん、一年間よろしくお願いしますね!」
沈黙
笑顔で私達に挨拶をする山田先生。多分、きっと、良い人なんだろう。ただ良い人すぎてなんか…ね?
「そ、それでは一人ずつ自己紹介をお願いします!出席番号順で!」
良かった、これなら沈黙の状況から脱出できる
そういう訳で自己紹介が始まる
「あ」から始まるから私の番はかなり後っぽいなぁ
なんて考えてたら例の織斑一夏君の自己紹介の番になってた
「織斑君?織斑一夏君?」
当の本人は気付いてないみたいだけどね
「あ、えと、はい!織斑一夏です!」
クラスのみんなの期待の目が集まってるねぇ、大変だ
さてどう話を盛り上げるのかな?
「以上です!」
ワーオゥ…ここまで大胆な自己紹介は初めてかもしれない
ん?後ろから近付いてるあの人ってもしかして…
パァァァン!という小気味の良い音が響き一夏君が頭をおさえる
どうやら出席簿で頭を叩いたようだ
「全く、自己紹介一つまともに出来んのか。貴様は」
そしてその女性は教壇に立つと
「山田先生、クラスへの挨拶を押し付けて悪かった。ここからは私がやろう」
「はい、お願いします」
もしかしなくてもあの人って…
「さて諸君、私がこのクラスの担任の織斑千冬だ。君たち新人を一年で使い物になるよう育てるのが仕事だ。私の言う事はよく聴き、理解しろ。出来ない者には出来るまで指導してやる。分からない事があれば遠慮なく質問しろ。分からないのに黙っていれば無理矢理聞き出してやる。
私の役目は弱冠十五才を十六才までには人並みに、いや、それ以上にISを扱えるよう鍛え抜くことだ。そのためには、私の言う事には絶対服従だ。いいな」
なんだこの独裁宣言はぁぁ!!
絶対服従?逆らったらさっきみたいに出席簿アタック?それよりもっと酷いのがあるのかな?
「キャァァァァ!! 千冬様、本物の千冬様よ!」
「ずっとファンでした!!」
「私、お姉さまに憧れてこの学園に来たんです! 北九州から!」
「あの千冬様のご指導を受けられるなんて幸せです!!」
「私、お姉さまのためなら死ねます!!」
…ここの学園の生徒は生粋のマゾばかりなのだろうか
あんな独裁宣言受けて喜ぶってぜったいおかしいよね!?私が異常なの!?
「全く…何故私のクラスには毎年馬鹿者ばかりが集まるのだ…?それともわざと集中させているのか?」
ため息をつく千冬さん
その顔は本気で嫌そうだった
「キャァァァッ! お姉さま、もっと叱って!罵って!」
「でも時には優しくして!」
「そしてつけあがらないように躾して~!」
うん、やっぱここの生徒はマゾだ、間違いない。
「千冬姉!?なんでここに?」
再度小気味良い音が響き悶絶する一夏
「織斑先生と呼べ、馬鹿者」
「はい…織斑先生…」
はっはぁん、あの二人さては姉弟だな?
クラスの皆も気付いたのだろう、一斉にざわつき始める
(やっぱり血の影響なのかなぁ?)
[私に聞くな]
なんか今日はレッドがいつもにまして冷たいです
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「ちょっと、よろしくて?」
「はい?」
色々(主に一夏君)あって一時間目が終わり、二時間目に備えて仮眠を取ろうとする私に誰かが話しかけてきた
「まあ!何ですのその返事は?私に話しかけられるだけでも光栄なのですから、それ相応の態度と言うものがあるのではないかしら?」
「いやあの、どちら様…?」
早起きしたから滅茶苦茶眠くて自己紹介の記憶がほとんど抜け落ちてる私には貴女が誰かわからないんだ…
「イギリス代表候補生、セシリア・オルコットですわ!全く、入学試験で私以外にも教官を倒した生徒がいると聞いて声をかけたというのに。やはりこのような極東の島国の人間、程度が知れますわね」
「ん、そっかぁ。ごめん、私今物凄い眠いから急ぎの用じゃないなら後にしてもらってもいいかな…?」
うん、イギリスの代表候補生ってことしかわからなかったや
おやすみなさい
「なッ…貴女、プライドというものがありませんの!?」
正直な話、そんな事より今は眠いんだ…
キーンコーンカーンコーン
休み時間終了のチャイムが鳴り響く
「ッ…!また後で来ますわ!逃げないこと!よくって!?」
そう言い残すとセシなんたらさんは席へと戻っていった
逃げないことって言われても逃げようが無いんですけど…
っていうか寝そびれた…
──────────────────────
「さて諸君、再来週行われる『クラス対抗戦』に出る代表者を決めないとならないのだが、誰か立候補者はいるか?自薦他薦は問わん」
クラス対抗戦とは、入学時点での各クラスの実力推移を測るもの
そしてその代表者はその対抗戦だけでなく生徒会の開く会議や委員会への出席もしなくてはならない、クラス長らしき役職とのこと
そして代表者は一度決まってしまうと一年間変更が効かないらしい
「ちなみに他薦された者に拒否権は無いからな」
あーあ、こりゃ一夏君が他薦されて代表かな?
眠くて意識がトリップ寸前の私
「はい、織斑君を推薦します!」
「私もそれが良いと思います!」
「私もさんせー!!」
「えっ!?お、俺!?」
うん、お疲れ様〜
私は少し旅に出ようかな…
「織斑か…他に居なければ織斑が代表者になるが、異論があるものはいるか?」
「納得がいきませんわ!!!」
セシリアが挙手と共に立ち上がる
「そのような選出、認められるはず筈もありませんわ!男がクラス代表などと、恥じさらしも良いところです!! いいですか!?クラス代表は実力ある者が就くべき役職でありそれに相応しいのはこの私、イギリス代表候補生であるセシリア・オルコットですわ!!」
その後も罵倒は続き、ついには日本と言う国で暮らすこと自体が苦痛だと言い始めるセシリア
そしてその火に油を注ぐ者が現れる
「イギリスだって大したお国自慢ないだろ。世界一不味い料理で何年覇者だよ」
織斑一夏だ
「ッ〜!!決闘ですわ!!」
只でさえ怒りを露わにしているセシリアは顔を真っ赤に染め、一夏に指を突き指しそう言い放つセシリア
「ああいいぜ!ハンデはどの位つける?」
「あら、早速要求ですか?」
「いや、俺がどの程度つけたらいいのかって…」
その言葉を聞いて辺りが一瞬静寂に包まれ、次の瞬間には爆笑の渦が教室を支配する。
一夏もしまった…という表情をする
セシリアの先ほどの怒りはどこへやら、笑いすぎて涙まで浮かべている
「日本の殿方はジョークのセンスだけは一流ですわね」
そう言ってからはっと思い出したように手を挙げるセシリア
「そういえば、このクラスの叢雲 風花さんは私と同じく入学試験で試験官を倒したそうですわね。私がダメなら風花さんを推薦しますわ」
セシリアのこの発言には深い意図があった
(彼女がクラス対抗戦で無様にやられる姿が見れれば私がクラス対抗戦に出れなくとも構いませんわ)
その発言を聞き千冬が風花の様子を見て行動に出る
(はれ…?目の前に阿修羅がいるぞ…?)
パァァン!!
なんか気が付いたら来週模擬戦することになりました、風花です。