ガーディアンが行く場所 オレは臆病な君を守り続ける   作:孤独なバカ

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入団条件

「ただいま。」

俺がホームに帰るとバタバタと足音が聞こえてくる

「空太おかえり〜。」

「おっと。」

といい抱きついてくる千代に俺は苦笑する

「あぁ。ただいま。」

俺は支えながら安堵をつく

「……ってか離れて、離れて、この後ギルドハウス行かないと行けないから。」

「む〜ケチ。」

すると聞き分けがよく離れるサチに少しホッとする

最近暗かったからな。当分の間は大丈夫だろう

「そういえばキリトとケイタは?」

「キリトはギルドハウス。ケイタはホームに先に帰らせた。……まぁ、身体より精神的に参ってたからな。当分の間は休むことになりそうだな。」

「そうなんだ。」

「ギルドガーディアンは暫くの間休み。アルゴにも休暇すると商人ギルドにも言ったし、ヒースクリフにもボス攻略があっても休むって連絡済みだ。」

「珍しいね。ボス攻略は休んだことはなかったのに。」

「ケイタが少し限界ぽいからな。……休ませるようにしたんだよ。」

「……」

「一応俺も付き合いだけは長いからな。でもケイタは普段そんなとこ見せないから余計に気をかけているんだよ。」

「……そっか。」

「もう、あんな思いはしたくないしな。」

俺とサチそしてケイタは一緒にパーティーを組んだ仲間だった

そんなとこどうしても譲れないことがある

「……それと犯罪ギルドの殲滅は大手ギルドに任せることになったよ。どうやらヒースクリフにも内緒にしていたらしいし、……俺たちみたいな少数ギルドだけでの解決は無理だから。」

「……そっか。」

「あぁ、俺たちも一週間は何もしない。アルゴも連絡したら弟子に一任するっていってたし完全に休みになる。」

「アルゴさんも?」

「一応前線にはでてないけどな。まぁあいつの頑張りでこのギルドは存続しているもんだしな。」

俺は少しだけ苦笑してしまう

情報というのはかなり重要のものであり、それに対して一番オレンジギルドに対しても狙われやすいものである。

……まぁ、俺たちがバックについていることもありアルゴは基本的にうまくいっているだけども

まぁアルゴから言い出してきたことだし別にいいんだが

「……はぁ、本当逃げたいな。全部投げ出してしまいたい。」

「でも、逃げ出すわけにはいかないんでしょ。」

「……当然。でも、当分の間はゆっくりしたいなぁ。とりあえず今日の報告したら全員で休暇になるし。」

「まぁ、キリトとケイタはクエストだろうけど。」

…まぁ圏外での単独行動は禁止しているからな。心配はないとは思うけど。

「んじゃもう一度出かけてくるか。」

「…あっ。私も行くよ。私もシリカちゃんに会いたいし。」

「了解。んじゃ行くか。」

と俺も私服に装備を切り替え行く準備を簡潔に済ませた。

 

ギルドハウスに着くと

「なんでそんな危険な真似をしたの。」

と怒っているアスナと正座しているキリトの姿そしてあわあわしているシリカとフェアリードラゴンの姿があった。

「……どうしたの?」

サチが俺の方を見るが俺は首を振る

わかるわけないだろ

するとアスナがこっちを見ると

「あっ。ユニバースくんサチ来たの?」

「あ、あぁ。」

「ちょっとキリトくんに話しあるからちょっと話してくるね?」

「……」

キリトが助けを求めている。まぁ、今日の討伐戦で頑張ってくれたし

「まぁ、説教は後にしてからやってくれ。俺も今日は少し休みたいしな。とりあえず今後の予定についても話しておきたいし。」

時間延ばすくらいならやってやるか

「……まぁ、ユニバースくんが言うなら。」

「あぁ。それでピナは生き返ったか?」

「は、はい。この通りです。」

「ピュゥ。」

すると羽ばたいてきたピナがパタパタと飛び俺の頭に乗っかってくる。

可愛いとサチがいうと苦笑してしまう

「ちょっとピナ。」

「別にいい。まぁ、ガセじゃなくてよかったよ。俺も蘇生できると言う情報とフラグ立てはしただけで蘇生アイテムで蘇生した人を見たのは初めてだったからな。」

そこは少しだけホッとする

「アスナとキリトはさっきキリトに伝えた通り明日から一週間の休暇。ボス攻略にも不参加すること。」

「分かったけど、ボス攻略にも不参加なの?」

「あぁ、ってか今までが異常なんだよ。毎回のようにボス参加することが普通みたいになっていたけど、でも俺の休養とケイタが限界の時点で過半数がボス攻略に出れないんだ。」

「……まぁ、ラストアタックボーナスの調整も兼ねているんだろうな。」

キリトの言った言葉に頷く

「正直俺らは攻略組最強ギルドと呼ばれているけど実際のところ人材は足りてないし金銭的な余裕もない。しかしあまり人数を増やしすぎるのも良くないだろうし。気心しれている仲間じゃないと背中や前を任せるのは少し嫌だろ?できれば最大人数は後三人。戦闘職二人に支援を含めた実質三人を勧誘することにした。」

「……それは決定事項?」

「…いや、予定だけ。ってか多分これ以上に減るとは思う。多分少し財政が。」

「ポーションや結晶のことを考えると少し厳しいの。多分後一ヶ月ぐらいでギルド資金がつきそう。」

「……まじ?」

キリトが焦ったようにすると

「……最近使い道が荒かったからな。今残り200kぐらいなんだよ。」

「……」

絶句している二人に俺は苦笑してしまう

「結晶アイテムは俺の分のやつ除いても、300kは見積もりはかかるんだよ。まぁ、滅多に使わないけどさ。」

「その前になんでそこまでギルド資金が。」

「オレンジギルド対策にリズの知り合いの防具屋に大量に対人専用の防具をを集めてもらったんだよ。防具の料金がフルだとお金が掛かるし。」

「……あっ!!」

これは前から決議した中で俺たちが決めた唯一の支援策だった

「だから節約か私たちの休みの日を増やすか迷っていたんだけど。」

「丁度いいところにギルドの休暇命令も出せたし、なによりも精神的に疲れたしなぁ。どっちにしろ都合がよかったよ。」

と言いながら俺は少しだけ不安を覚えていたが首をふる

「んじゃとりあえず休めよ。ギルドハウスに入ることも禁止するからな。」

「ちょっとマジか?」

「マジだよ。というか俺がそうしないとマジで俺が死ぬから。」

「どういうことですか?」

「……最近寝て起きたらいつの間にかギルドハウスに行って書類仕事をいつの間にかやっているんだよ。」

「……それ末期症状だな。」

社畜体質が身についてきていると言ってください

「それに流石に休みたいです。というより書類仕事から逃げたい。文字や仕事から抜け出してゆっくりしたい。」

「そういえば、休暇宣言してから結局どれくらい休んだの?」

「……二週間くらいかな?」

「まぁ、それくらいだろうな。ホーム買ってから内装整えたらすぐにアスナの件があったし。」

千代に頷くと

「そういえばアスナさんも何かあったんですよね?私と同じみたいな。」

「あぁ。ストーカーと引き抜きだよ。家のギルドは正直攻略組でそれにかなり強いギルドだからな。それに小規模っていうのが。」

「まぁ、小規模とはいえど支援を目的に活動しているからね。そういえば孤児院に寄付してたよね?あれって今でも続けているのか?」

「俺個人は続けているな。格安で食材を売るようにしている。」

「お前アルゴには聞いてたけどちゃっかり支援だけは続けていたんだな。」

「……まぁ、それしか生き甲斐がなかったしな。」

そんなことを呟くと上に寝ていたピナがきゅると鳴き俺の頭の周りを周る

「……なんかピナに慰められているんだけど。」

「ちょ、ちょっとピナ。」

「きゅる!きゅるるぅ」

と主人から逃げるピナが少しだけおかしくなって笑ってしまう。

それにつられるようにアスナやキリト、千代まで笑ってしまう

「……はぁ、まぁいっか。一旦忘れよ。」

ぽりぽりと頭を掻くと

「んじゃ、シリカもまたな。今度はリアルで。」

「きゅる!」

とすると急にピナがくっつきだす

「ちょっとピナ。」

「きゅるる。」

「ユニバース。お前懐かれたな。」

「……そだな。」

「……シリカちゃんさえ良ければ私たちのギルド入らない?」

するとアスナがそんなことを言い出す

「アスナ?マジか。」

「私たちのギルドに足りないところの一つ忘れたの?」

「……まぁ、確かに遊撃はアスナ以外に一人欲しかったところだし、植物系モンスターじゃなければちゃんと戦えるしな。」

最後は結構狩れていたし確かに素質はあるんだけど

「キリトはどう思う?」

「俺は賛成かな。」

「あれ。キリトも賛成なんだ。私もギルド資産的に厳しいけど賛成かな。安全のためだと思えば。」

「あ〜シリカはどうだ?俺たち」

「入れるなら入りたいです。」

……まぁ、そういうんだったら

「ケイタの承認を得たら別にいいと思う。正直今のままじゃ人数的に厳しいし。」

「それじゃあ。」

「でも、ユニバースくん参加条件は?」

「あぁ、大丈夫。満たしてる。てかそれはみんなも分かっているんじゃないか?」

すると全員が頷き笑う

ギルド参加条件は自分だけではなく何かを守ろうとする心がけること

俺は笑ってそしてシリカに笑いかける

多分俺の勘が正しければ正しく力を使ってくれるはずだ

そしてケイタにメッセを送るとすぐさま許可がおりシリカはガーディアンの一員になった


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