ガーディアンが行く場所 オレは臆病な君を守り続ける 作:孤独なバカ
1ヶ月で2000人が死んだ。
アルゴからその情報を聞いた時頭が痛くなった。
俺はベータ版をしていたので記憶をたどりこの階層のレベリング場所、モンスターの特徴。そしてマップデータをクエスト情報を無料配布するようにアルゴに伝えた。
俺はベータ版との違いについても書いたのだがベータ体験者は300人が死んだ。
「そう上手くはいかないか。」
「どうしたんだ。青の騎士。」
そこにいたのは一ヶ月パーティーを組んでいたエギルが俺の隣に来る。青の騎士とは初日のデュエルがなぜか風の流れで広がり俺につけられたあだ名だ。
「その名で呼ぶなよエギル。そんなのただのベータテスターで少し有利だっただけさ。」
「でもユニバースって呼びづらくないか?」
「まぁ呼びづらいけどさ」
俺はため息をつく。
「ベータ版の知り合いにわかりやすいようにベータ版の時と同じにしたんだがな。正直反省してるよ。」
「まぁ、そうだろうな。しかしそのキリトというやつは生きているのか。」
「生きてると思う。石碑に全く同じスペルの奴がいたからな。情報を買ったからあっちにも俺が生きていることは知ってると思うぜ。」
「……じゃあ、明日であんたとはお別れだな。」
エギルのパーティーはゲーム好きの集まった集団だったがナーヴァギアを使ったことは全くなかったのでレクチャーを頼まれていた。明日はボス攻略会議がある。これで役目は終わりってことだ。
「あぁ。1ヶ月お世話になった。これはほんの少しだが。」
俺はトレードウィンドウを出してレアアイテムを数個その中に入れる。
「おい。お礼をいうのはこっちだぜ。しかもこれ売りに出したら数万コルはいくぞ。」
「別にいいさ。こんど俺たちが困った時助けてもらえれば。その前料金ってことで。」
「まぁ、お前がいうんだったら引かないだろうし。ありがたく受け取らせてもらう。」
するとトレードウィンドウの承認されるとすぐにフレンド申請ウィンドウが出される。
「ただしこのフレンド申請を承認すればな。」
「まぁ前に約束してたし別にいいけど。」
俺は承認ボタンを押す。するとエギルは驚いたように俺を見る。
「おいおい。もっとしぶると思っていたが。」
「約束は守るのが俺の流儀だからな。ちゃんとしたやつなら約束は守るさ。」
「そうかよ。でも明日はボス攻略会議だからレベリングもほどほどにな。」
「大丈夫だ。きょうの攻略で15レベまで達したしな。」
「じゃあ今日はもう寝るのか?」
「あぁ今日はもう寝るよ。おやすみエギル。」
「あぁ。またな。」
俺は寝室に戻る。今日のうちに睡眠不足が解消できればいいんだけどな。
夕方のトールバーナの広場にてボス攻略会議があるといわれたのは昨日の夜だった。
どうやら最前線にいたとあるパーティーが見つけたらしい。
「はーい!それじゃあ、5分遅れだけどそろそろ始めさせてもらいます!」
ひとりの男が声を張り上げて言う。
「オレは《ディアベル》、職業は気持ち的に《ナイト》やってます!」
すると笑い声がおこる。
「さてまずは6人組のパーティーを組んでくれ!」
「うじゃ。いままでありがとな。」
俺たちは7人パーティでいままで戦ってきたためどっちにしろ誰かが抜けないといけなかった。
「あぁ、またパーティー組もうぜ。」
「機会があったらな」
俺は手を振り歩き出す。
さてアルゴからの情報だと基本一人きりでいるらしく女顔らしい。
するとフードを被っている人と話している男がいた。俺はそれを見て思いっきり飛ぶ。
「すいません。パーティー枠空いてませんか?」
とりあえず話してみる。これで外れていたら恥ずかしいしな。
「はい。大丈夫です。えっとアスナさん構わないですか?」
「別にいいわよ。」
するとKiritoからパーティー申請されましたと言うアナウンスが出る。やっぱりそうだったか。
承認ボタンを押しキリトも気づいたのだろう驚いたような目をしてる。
「久しぶりキリト。」
「ユニバース。お前生きてたのか?」
「あぁ。とあるパーティーのコーチとしてずっと生き抜いてきたぜ。」
「……知り合いなの?」
アスナと呼ばれたフード人が反応する。
「まぁな。とりあえずユニバース。盾役だな。よろしくな。」
俺も座る。その瞬間
「ちょお待ってんか、ナイトはん」
するとサボテン頭の男が言う。
「わいは《キバオウ》ってもんや。こん中に5人から10人詫び入れなあかん奴らがおるはずや。」
キバオウが言いたいことはよく分かった。
「それは元ベータテスターの人たちのこと、かな?」
「決まっとるやろ。」
「発言いいか?」
オレが手を挙げるとディアベルからどうぞと言われる。
「まずオレの名前はユニバース。そこのサボテン頭が言うようにベータテスターだ。」
すると皆の目線が俺に集まる。するとオレのことはこの中の奴らに知っているやつがいるらしく青の騎士だとかとザワザワしている。
「まずサボテン頭の奴に確認だ。簡単にいうとお前は元ベータテスターたちが2000人を殺した張本人と言うのか?」
「そ、そうや。」
素直に元ベータテスターが出てきたことに動揺しているのかサボテン頭のおっさんが気圧された。
「アホか。まず死亡者2000中300人は元ベータテスターだ。」
するとまたザワザワと声を挙げる。
「そして、このガイドブックに見覚えはあるか?」
オレはネズミ印のガイドブックをアイテムストレージからオブジェクト化する。
「あぁ、知っとるが、それがなんや?」
「これ、オレと数人の元ベータテスターの情報で作ったんだけど役にたたなかったか?」
するとまたザワザワとし始める中ディアベルは何か納得したように頷いた。
「これでも情報もあったのに2000人が死んだのは、ベータテスターにレベリングも知らない奴らがいたことと他のオンラインゲームのギルドが招いた戦線離脱のタイミングを誤ったかのどちらかだ。正直俺らは自分も生き残る為にレベリングしたり、生産スキルの熟練度をあげたりするのに精一杯だ。」
オレはキバオウを睨みつけて
「それでも情報を与えていてその死者を元ベータテスターのせいにするのはおかしくないか?死者に聞くことはできないけど、必ずその人に原因はあるんじゃないか。」
するとキバオウは黙る。オレはディアベルの方を向き
「ディアベルさんここからはオレに任せてもらっていいか?指揮や命令は任せるがベータ版の一層ボスはオレが戦ったことある。新規のガイドブックにも書いたけどオレが話した方がいいだろう。」
「あぁ、戦ったことある人があるのは心強い。よろしく頼むよ。キバオウさんもいいかい?」
「……あぁ」
するとけっこうおとなしくキバオウは下がった。
「じゃあ、ユニバースさんよろしく頼む。」
「あぁ、ついでに言っておくがこれはベータ版の時のデータで今回も同じかはわからない。それを頭に入れといてくれ。それじゃ、ボスについて説明する。」
オレはベータ版時の一層フロアボスについて説明し始めた。