初投稿で、至らない部分もあるかも知れませんが、よろしくお願いします。
「今日はここまで、委員長、号令を」
担任の先生が委員長にそう言って、委員長が号令をかけHRが終了する。
俺『比企谷 八幡』は帰り支度を終え、教室を出ようとする。
今日の俺は掃除当番ではないのでこのまま家に直帰できるのだ!フハハハハハ!
「なぁ、今日俺ん家でデュエマしようぜ」
「いいぜ、一旦家に帰った後行くよ」
「あ、俺も言っていいか?」
心の中で勝ち誇った笑い声を上げていると、クラスの男子の会話が聞こえてきた。
『デュエル・マスターズ』通称『デュエマ』
全世界で知らない人は居ないと言われている、はげしくあつかりし、大人気のカードゲームである。
どれぐらい大人気なのかというと、デュエマの甲子園があったり、オリンピック規模の世界大会が行われたり、デュエマが強かったら就職が有利になったり等、他にも色々ある。
もう大人気というレベルではない気がするが大丈夫だ問題ない
この学校でも当然のごとく大人気である。
ちなみに俺も大好き・・・・・なのだが悲しい事に俺はデュエマのカードを持っていないのだ
まぁ、仮に持ってたとしてもデュエマをする友達なんていないんだけどね!
そんな悲しい事を考えながら俺は教室を出た。
☆☆☆☆☆
教室を出た後は別に何事もなく学校を出て、家までの道を歩いていた。
「こいつでトドメだ!」
「ちくしょー!負けたぁ!」
近くの公園から声が聞こえてきたので立ち止まって目を向けると、小学校2、3年生ぐらいの2人の少年が公園のベンチの上でデュエマをしていた。
「もう1回!もう1回勝負だ!」
「いいぜ、何度だって返り討ちにしてやるよ」
勝った方も負けた方もすごく楽しそうにしてるな・・・俺もいつか誰かとあんな風にデュエマできる日が来るのだろうか
べ、別に羨ましくなんかないんだからね!
「・・・・帰るか」
そう呟いて俺は再び歩こうとすると
『グルル・・・・』
「ッ!」
何処からか獣ような声が聞こえてきた。
何だ?何処からだ?
『グルル・・・・』
まただ、聞こえてきたのは・・・・・こっちか
俺は引き寄せられる様に声の聞こえた方へ走り出した。
☆☆☆☆☆
「まさかこんな所にきちまうとは」
声の聞こえてきた方に向かって走っていると近所にある森の中を歩いていた。
ちなみにこの森2週間前ぐらい前に人が神隠しになる不可解な事件が起きたというニュースがあって以来立ち入り禁止になっている。
そして現在俺はその森の中を歩いていた。
おい、俺よさっきの俺の心の声を聞いてなかったのかよ?不可解な事件が起きて立ち入り禁止って言ってたじゃねぇかよ
いや、こういう場合脳内の声っていうのか?もうどっちでもいいや
『グオォォォ・・・・』
獣の声がまた聞こえた。
しかもさっきより大きい、かなり近くまで来たのだろう。
っていうか何で俺はこんな所に来てるんだろうな
いや、今更何言ってんの?と思うかもしれないが、俺もよくわからないんだ。
言える事があるとすれば、あの声を聞いた時に何故か知らないが、行かなくちゃいけないって気がしたっていうか、あの声が俺を呼んでる様に聞こえたっていうか・・・・。
何て事を考えながら歩いていると、目の前に洞窟の入り口の様な大きな穴が空いた巨大な岩が立っていた。
「この森にこんな岩あったっけ?」
この森には小さい頃何度か足を踏み入れた事はあるが、こんな岩なかった筈だ
『グルルァ・・・・・』
本日何度目かわからなくなってきた獣の声が聞こえてきた。しかもこの穴の中から
もしかしてこの穴の中にはRPGの洞窟みたいに地下に続く階段があるなんて事はないよな?
なんて事を考えながら穴を覗いてみると予想どおりに下に続く階段があった。
「・・・・・あったよ」
まさか予想が的中するとはな、俺の勘も捨てたもんじゃないな
とりあえずこの奥に声の主がいるのは間違いないだろう。
『グルルルルル・・・』
「・・・・・行くか」
☆☆☆☆☆
洞窟的なものを見つけて大体10分後ぐらい経った。
俺は内部を探検中である。
今のところ洞窟内はただ下に続く階段の一本道が続いて、それを壁に設置してあるランプのような物が洞窟内を照らしている以外何もなかった。
それから更に10分程歩いていると階段が途切れているのが見えた。
「あそこが最下層か?」
俺はさっきより歩くペースを上げて階段を降り、最下層と思われる場所にたどり着いた。
そして目にしたのは、いかにも何かありますよと言わんばかりの巨大な扉があった。
おそらくこの奥に声の主が居るんだろうな
・・・・・・やっぱり帰ろうかな
だってどうやって扉を開けたらいいかわからないし、さっきは行かなきゃいけない気がしたと言ったけど、やっぱりちょっと怖いし
うん、やっぱり帰ろう!
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
「え?」
突然、扉の方から大きな音が聞こえてきたと思ったら、扉が勝手に自動ドアの様に勝手に横に開いた。
扉の中は何もない広い部屋に魔法陣の様なものが地面に描かれており、その魔法陣の中心には赤い炎を思わせる翼に赤い機械のようなもので全身を武装した巨大な生き物がいた。
その姿はまるで赤い『ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン』といえるものだった。
・・・・・・そうドラゴンがいた。もう一度言おうドラゴンがいた。
『どうした?そこの人間、入らないのか?』
目の前のドラゴンにビックリしていると威厳のある声が聞こえた。
おそらくあのドラゴンの声だろう。
っていうか喋れたんだな
「それじゃあ・・・・おじゃまします。」
そう言って俺はその部屋の中に入り、目の前にいるドラゴンから大体5m離れた場所に立った。
近くまで来ると迫力パネェ
それに見れば見る程赤いボルメテウスだな
『やはり、お前は俺の声が聞こえる様だな』
「え?まぁ普通に聞こえるけど、それが?」
『今の俺の声は普通の人間には聞こえない』
え?そうなの?あ、そういえば思い返してみると周りの人達無反応だったな結構大きな声だったのに
という事は俺は普通の人間ではないという事になる。
いや、ちょっと待て、確かに俺は目が他の人と比べて腐ってるし、クラスメイトの奴から比企谷菌と呼ばれて・・・・・あれ?なんでだろう?涙が出てきた。
『お、お前、何で泣いているんだ?』
「いや、ちょっとな」
まさかドラゴンに心配された。
このドラゴン俺のクラスメイトよりめっちゃいい奴じゃん
「ところで、お前は何者だ?」
気を取り直して俺は涙を拭きながらドラゴンに問いかける。
もしかしたらデュエマのクリーチャーだったりしてな
だってデュエマのクリーチャーいそうだし、赤いボルメテウスだし
『俺か?そうだな・・・・・お前はデュエル・マスターズを知っているか?』
「知ってるけど、それが?」
『俺はそのデュエル・マスターズのクリーチャーと呼ばれる存在だ』
マジでクリーチャーだった
俺の勘結構当たるな、今日宝くじ引いたら結構いい結果でそう
ちなみに宝くじ買った事はありません
『あまり、驚いていないようだな』
「まぁ、もしかしたらデュエマのクリーチャーだったりしてとか考えてたし・・・・で?何で俺をこんな場所に呼んだんだ?」
『呼んだ?・・・・・そうだな、お前からすればそういう事になるか』
「それってどういう・・・ってうお!?」
突然俺の目の前に宙に浮いた小さい赤い光の球体の様な物が現れた。
『それに触れてみろ』
「え?」
『いいから、言う通りにしてみろ』
俺はドラゴンに言われるがままに光の球体に触れる。
その瞬間、光の球体は眩い光を放ち、俺は余りの眩しさに目を閉じた。
『これからよろしくな比企谷八幡』
☆☆☆☆☆
「あれ?」
目を開けるとそこはさっきまでいた洞窟の中じゃなく、洞窟の入り口前の森の中にいた。
俺いつの間に外に出たんだ?確か謎の光の球体に触れてそれで・・・・・。
「そういえばあのドラゴンは・・・・・・え?」
振り返るとそこにはただの岩が立っていた、洞窟の入り口の無いただの岩が
あれは夢だったんだろうか?夢にしては結構リアルすぎだが、それにあのドラゴンは一体何だったんだろうか?
それに最初見たとき、妙に懐かしい感じがしたんだよな
「っていうか何で俺の名前を・・・・・・ん?」
ふと俺の右手を見るとある物が握られていた。
「デュエマのデッキ?」
そう俺の右手にはデュエマのデッキが握られていた。
「あいつはデュエマのクリーチャー・・・・・まさか」
俺はデッキの中からカードを一枚とって見る。
そこに描かれていたのは、さっきまで俺が話していた赤いドラゴンだった。
これが当時小学5年生だった比企谷八幡が体験した不思議な出来事であった。