ナニカサレタ男がFEifの世界で色々するだけの物語(完結)   作:エーブリス

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本当にそろそろDルートでハッピーエンドにしてしまっても良いと感じてきた。




その手は効かん

 

蝋燭の明かりが部屋を包み込む。

…でも、少し薄暗い。現代日本じゃそんなライトを買わない限り考えられないがこの中世文明の世界じゃ一般的だ。

 

最近、“太陽の様に明るい”とかいう売り文句で特殊な鉱石が出回ったりしちゃいるらしいが、結局1,2週間前の話…市民に普及どころか金持ちすら持ってるのは限られる。

 

 

関係ない話はやめよう。

俺はたった一人で部屋に籠ってた。

 

どうして、だと?

外でやる事がない…これが理由じゃ不満か?

 

そもそも部屋でもやる事がない。

本も読む気にはならんし、ゲーム機器なんてあるわけない。

 

 

「プレステ2が………やめておこう、口にするだけ恋しくなる」

 

思えば、あの液晶画面を15年間も見てないのか…。

 

 

 

「あ、いや…10年だった」

 

ハハ…いつの間にか年感覚もおかしくなってきた。

誰か笑えよ、このボケた若者を。

 

 

 

――――――しかしこの部屋には誰もいない。

 

「あーあ…言わなきゃよかったな、あんな事」

 

また、口にするだけ痛みが増す言葉を漏らした。

 

 

 

ひっぱたかれた頬の痛みは、触る度に思い出す。

…何も聞かないでくれ、ベルカと口論になった結果だなんて言わなくても分かるだろ。

 

 

「なんだろ…今日初めて喧嘩らしい事した、ような気がする」

 

 

いい思い出なんだか、そうじゃないんだか…。

 

 

  ◆   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆

 

 

また今日も行軍が始まった。

 

 

「…」

 

「どうしたんだ?カムイ…昨日から顔色が良くない」

 

「マークス兄さん…大丈夫だよ、少し…ふらつくだけさ」

 

「ならば休んだほうが――――――」

 

「気にしないで、兄さん。むしろ歩いてるほうが楽なんだ」

 

「そ、そうか…」

 

 

カムイは、マークスの気遣いを跳ね除けるようにして歩みを続けた。

原因?まあ、俺とクリムゾンだろうなぁ。

 

で、カムイが悩みに悩んでいる案件を俺はどう考えているかって?

どうと言われても…別に死んでもいい奴が死んだくらいにしかねぇ…。

 

 

え?葛藤?罪悪感?

いや、なんでそんなモン聞くのか分からん。

 

 

 

 

(というか何いちいち質問してんの?むしろその質問さ、俺がしたいくらいなんだよなぁ?

ね!、自称“俺”の誰かさん…?え?)

 

「ちッ…くたばって死ね」

 

(何その頭痛が痛い見たいな言葉…プププ)

 

「ッ!!クソ!

殺すまで死ね!」

 

自称俺は、支離滅裂な捨て台詞を吐き捨てた後にどこかへ消えた。

何がしたかったんだろうか…アイツは。

 

 

 

 

 

…でさ。

今レーダーにさ、目の前からたった1体の透魔兵の反応があるんだよね。

 

(ロンタオ…だよな?)

 

何となく思うんだけどさ、アイツ今殺した方が早いような気がするんだよなあ…。

 

 

 

「…やるか」

 

「え?何を?」

 

「気にすんなスミカ。大人の事情さ」

 

「何それ?」

 

「じゃ、真相は闇の中~」

 

そんな他愛ないやり取りの終わりに、クロスボウを取り出す。

さっきの4連の奴だ…使う前に自然()分解を起こしたがまあ、やれるだろ。

 

 

 

 

 

「…、ッ!!!

前から…子供が…!」

 

「何!?」

 

よおし来た!

 

 

「た、助けて下さい!や、奴らが…!!」

 

「カムイ!!」

 

「ああ、皆!助けに「ソイツぁ止めたほうがいいぜ?御大将サマ」え?」

 

適当に狙いを付けた後、クロスボウの引き金を引いた。

一応心臓を狙ったつもりだったが、思いのほか盛大に外して右太ももに全弾命中した。

 

 

「フォー、ボール…いいや、デッドボール4連か。

弱小高校でもやらかす奴はいねえな、こりゃ」

 

「ま、マーシレス!何てことを…」

 

「素人ァ黙ってな!

こんな世紀末環境に人など残ってるものか…!」

 

「何を勝手な…!」

 

「今に思い知るぜ?お前ら…ほれ」

 

 

脚を抱えて悶えるロンタオを、爪先で軽く小突く。

…けれど、何も反応がない。

 

 

「…え?まさか今のでくたばった!?」

 

毒も魔法も炎も何もない只のノーマルボルトだぞ!?

いくら何でも虚弱体質過ぎませんかね!?

 

 

「何だって!

サクラ!エリーゼ!すぐに杖の用意を!」

 

 

「うん!」

「わ、分かりました!」

 

 

 

すかさず王族ロリ2人組が駆け付ける。

無駄だろうがね…どうせ大した傷ですらないさ。

 

「むしろ焼却処分して証拠隠めtゲフンゲフン弔った方が早えぜ?」

 

あらかじめ構えてた黒火炎壺を2人に見せびらかす。

でも、ロリ2人は見向きもせず杖を振り上げる。

 

 

 

 

 

 

その時だった。

ロンタオから突然黒くて長い『何か』――――――というか、なんか前にも出たような気がするし、こんな遠回しな表現要らないか。

 

テイク2だ。

ロンタオから人の膿の尻尾が飛び出し、俺を掠めてサクラとエリーゼをブッ飛ばした。

 

 

軍の皆は騒然とした。

うーん、この「ザワザワ…ザワザワ…」の効果音が何故か合いそうな…。

 

 

「ま、結局こうなるんだよなぁ…」

 

蹲るロンタオの頭上に、黒火炎壺を自由落下で落とした。

 

 

 

人の膿は炎に弱い。

常識だが…何故か忘れてるような気がしてな、自分の中で復唱した。

 

もう、遠い昔の記憶みてえだな本当。

 

 

「…で、皆さまご満ぞ――――――くっ!?」

 

 

 

 

――――――ふざけてたら今度は俺が膿のテールハンマーを喰らった。

 

 

 

 

コンマ6秒ほど宙に浮き、地面を2、3回バウンドした後勢いにバトル鉛筆よろしく転がされた。

 

 

 

 

 

 

 

「あー…クソ、足つった」

 

 

 

 

 




連載初期のオフザケマーシィが戻ってきた!?
で、マーシィのハッピーエンドは決めました。
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