ナニカサレタ男がFEifの世界で色々するだけの物語(完結)   作:エーブリス

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今更ながら、イザナ公王死なせるんじゃなかったと後悔。
もしかしたら総出撃とかできたのかも、なぁ…。


潜む手先

「イテテテ…野郎、いきなりかよ!」

 

怪物は主役に奇襲かけちゃダメでしょうが!(B級パニック並感)

まあ、殺さなかったからこれ以上は追及しないでおく。

 

 

足つったと思ったら、ただ木片がブッ刺さってただけだった。

木片を雑に引き抜き投げて捨てて、落とした剣を拾う。

 

…口内で痛みを感じる。

頬が切れたのだろう…血の味もする。

溜まった液体を唾液ごと吐き捨てると案の定、赤い色をしていた。

 

 

「悪いが、一回は一回なんてルール知らねえからなぁ…ッ!」

 

剣を肩に担ぎ、大地を割れんばかりに蹴る。

 

幸い膿と化したロンタオは、別の奴の相手に夢中だ。

無防備に背中を晒している。

 

 

1秒半…奴に十分近づくまでかかった時間だ。

 

「かなり古い流行語だが、これしか思いつかん!

倍返しだデカブツ!」

 

 

挑発と同時に剣を振り下ろし、ちょっぴり奴の背中を削ぐ。

…踏み込みが足らなかった。

 

とにかくガキとは言え、膿である分一撃で仕留められるとは思ってない。

追撃で本体(多分)であるロンタオの顔面に向けてストレートなキックをねじ込む。

 

膿部分の爪による反撃を剣の右回転斬りで弾き、その勢いで回し蹴りによる追撃を膿へ繰り出す。蛇の様な身体は、衝撃で奥に大きくエビ反りをした…我ながらすごい光景だ。

 

 

身体の回転を踏み込みで止め、流れでジャンプそしてまた左に一回転による加速で左回し蹴りをロンタオの首の骨を狙って放つ。

 

 

――――――出せる力を全て出し切った…つまり全力で放たれた回し蹴りは確かに首に直撃した…が、想像以上にロンタオの体が硬くてダメージはともかく、首の骨を折るのは出来なかった。

 

あるェ?なんか指とか簡単に切断出来た覚えがあるが記憶違いか?

 

 

「…ッ!」

 

ロンタオの両手が、俺の脚をガッチリと掴む…流石に腕力程度は強化されているようだ。

 

 

 

「…まッ!俺の比較じゃねえけどさ!」

 

弱いんだよ、ガキは。

 

再び右に思いっ切り回転して奴の拘束からするりと抜け、オマケに本日3度目の回し蹴りを今度は首では無く頭に叩きつけた。

 

 

「ヴァンダミングアクション選手権やったら俺が銀賞だな」

 

金賞はもちろんジャン=クロード・ヴァン・ダムその人だ。

 

 

 

 

着地をしっかり決めて、脳を揺らされてふら付くロンタオに躊躇いなく剣を一刺し。

…やはり体が硬く、貫通はしなかった。

 

「いいや、貫通するまで諦めんよ俺は!」

 

 

勢いをつけるために再び左回転。

2、3回転したら十分だ――――――勢いのまま膝で石突の底を蹴り、奴の硬化した身体に剣をようやく貫通させた!

 

 

膿が甲高い悲鳴をあげ、やがて力なく横たわる。

ロンタオ自身も「く」の字に痙攣する…。

 

 

「っしゃ!後コレは冥土の土産だ!貰っとけ!」

 

〆もやはり回し蹴りでトドメを刺した。

後片付けで剣を引き抜くと、ロンタオは水をかけた泥人形のように溶けた。

 

 

 

――――――で、休む間もなく今度は俺の右胸から槍の刃先が生えた。

 

 

 

  ◆   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆

 

 

 

「がッ…!」

 

「貴様は目障りなのだ、鴉頭マーシレス。

それに…いいや貴様が知ることではない。消えて貰おう」

 

「てめ…!ギュンターのおいちゃん…じゃねえな。

だろ?ハイドラぁ!」

 

「知ってどうする?」

 

「いいやお前だけじゃねえ…後ろで弓構えてるのは…タクミか?

絶対そうだ、こっちこそ聞くまでもねえ!」

 

「ふ…心臓を刺したつもりだが、勇ましいことだ。

人間どもの技術とやら、少しは見直したぞ?」

 

 

「ぶふッ…現実なめんな、ファンタジー野郎!  

で、俺の心臓の場所…ベルカにしか教えてないつもりだが?」

 

「人間の低次元な頭脳では一生分からんよ」

 

 

「ハッ!上位者、気取りか…クソ野郎!

 

 

 

 

槍の刃を、胸から突き出てる柄ごとへし折り、背後のハイドラか眷属タクミに投げ返す。

…命中した感覚がない辺り、あらぬ方向に飛んだか躱されたようだ。

 

いざ振り返ってみると、2人は元々いなかったかのように消えていた。

レーダーも奴らの反応はないと言っている。

 

 

「逃がした、か…。

殺せたのによ。全く」

 

次は殺す。

 

 

 

 

 

    □   □   □

 

 

「ギュンターと、タクミが…いない?」

 

「はい。いつもなら戻っていても可笑しくないと思うのですが…」

 

 

 

 

「奴さん達、寝返ったよ」

 

「ッ!マーシレス…」

 

「おっとっと、命令違反したアホの言う事は信じられねえか?」

 

「そ、それは…」

 

「ま、何であれタクミ王子とギュンターが寝返ったのは事実だ。

特にギュンターは…仲間(笑)を殺した挙句俺を殺害未遂。そういうわけよ」

 

 

「…」

 

「…カムイさん」

 

「確かに、ギュンターが黒幕だとすると…確かに思い当たる節があるんだ。

でも、なんでタクミは?」

 

「劣等感の強い奴だ。力欲しさだろ?

ったく、青臭いね…」

 

適当な報告を済ませ、カムイ達のいるテントから立ち去った。

 

 

 

 

 

――――――いいや、少なくともタクミの方が大人か。俺より…

 

「年が重なる度に、心が若返ってる気がするよ…全く」

 

本当に、同じくらいの子供を持つ親としちゃ恥ずかしい気分だ。

 

 

 

 

…とは言っても、それはそれってヤツよ。

自分が大人だろうが子供だろうが、最後にアイツと…ベルカと一緒に幸せになってりゃ、なんだっていいし、どうなってもいい。

 

世界が破滅寸前になろうが、俺は構わないし…というか心底興味ない、世界の行く末なんて。

 

 

(もう…家族と一緒に余生を過ごせるなら、その他捨ててもいい)

 

 

 

その為にも…仲直りが先か。

 

 

 

 

「居た…。

おーい!ベルカー!」

 

お詫びとして、いつもの奴(チョコドーナツ)を片手に彼女へ声をかけた。

 




なんか…お蔵とかに投稿してる一発企画の短編みたいなラストになりました。



さて、ハッピーエンド直行だぁ!
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